奥さん、貸した金が払えないなら身体で払ってもらおうか! 作:筆先文十郎
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漫画などで描写される宇宙戦艦の一室のような場所に、150センチに満たない小柄な少女が、両手を万歳する形で天井から釣り下がる鎖で拘束されていた。
「あああ、あがががががっ!!(放して!放しなさいよっ!!)」
明るいピンク色の髪をポニーテールでまとめた少女の口は固定具で無理やり開かされていた。唇を閉じることができないので口の中に溜まった唾液が口の端から零れていく。
魔法少女シャイニングピース。
異世界から異形の者達から人々を守るために神の祝福を受けた正義のヒロインである。
ピンクと白を基調としたコスチュームを身に纏い、袖口にはひらひらとしたフリルがあしらわれている。
ただしそれは既にビリビリに破られてしまい服としてはもちろん、敵の攻撃を幾度も守ってきた鎧としての機能を保っていなかった。乙女として見られたくない所をギリギリの所で隠しているコスチュームはむしろ男の劣情を燃え上がらせる淫靡なアイテムへと化していた。
「我々の野望を阻んできたシャイニングピースよ。今の気持ちはどうだ?」
ピースは声のした方を向く。そこにはイボイボが目立つ
異形の者が話し始める。
「私は悪の組織ゲドールの地球攻略司令官、ゲドウィン。君に幾度も苦汁をなめさせられたものだよ」
「……」
敵の重要人物の登場に、ピースは警戒の色を強める。
「君は本当に強い。本当に強かった。……君を捕まえて我らの侵略母艦・コープスに連れてくるのに多くの部下が犠牲になった……」
ゲドウィンははぁ~と重い溜息をつく。
ゲドウィンの言葉にピースは数時間前のことを思い出す。
(そう、確かあれは数時間前。数か月前に突然現れたゲドールと日夜戦い続ける私は今日も街で暴れる怪人たちを倒すためにシャイニングピースに変身して戦ったんだ。
残る残党を追って人気のない郊外の廃工場に入った所で多数の戦闘員と怪人の待ち伏せ。戦闘員クラスでも警察では歯が立たない実力。善戦する私も次第に疲労が蓄積して……やられちゃったんだ)
「さて」
そう言ってゲドウィンは気味の悪い蛙のような顔をさらに気持ち悪くさせる笑みを浮かべる。
「敗者の君には罰を受けてもらおう。殺された部下の恨みを晴らす意味でも」
そう言うと蛙面の司令官は熱く滾る長い物を取り出す。その物を見たピースは目を大きく見開く。
「あああッ!ああああああッ!!(やめてッ!近寄らないでッ!!)」
目の前に出された物を見て、初めて恐怖を見せるピースは首を横に振って逃れようとする。だが鎖で両腕を封じられている彼女に逃れる術はない。
「ククク、そうだ。恐怖しろ……我々を恐怖に陥れた正義のヒロインがなす術もなく恐怖に怯え、苦しみ、もがくほど……我らの溜飲が下がるというもの……さぁ、咥えるんだ」
「ああッ(嫌よッ)!!」
唯一自由な首を動かし逃れるピース。しかしそれも岩をも砕くのではないかと思うほど頭を掴まれては動きを止めるしかない。その所を狙われ、固定具で閉じることが出来ない口に熱く長い物を咥えさせられた。
「ううッ!ううう!うううううッ!!(熱いッ!やめて!入れないでッ!!)」
「くっくっく、どうだ……熱いか?熱かろう?」
苦しむ魔法少女に、ゲドウィンはニヤッとイヤらしい笑みを浮かべる。
「この熱々に熱せられた長いちくわが喉元まで犯し、ちくわの穴からこぼれ出る熱々のお出汁の味は?」
(嫌よ!こんなダ○ョウ倶楽部さんや出川○郎さんがやるようなことを何で私がしないといけないの!!)
「くっくっく……今では見なくなった熱々おでんの体当たり芸を正義の美少女ヒロインがする。そしてその苦しむ顔……実に愉快なものだ!」
悪の司令官の悪行は止まらない。
「さあ、次は外側が冷めていると思って噛み千切ったら中から熱い液体が
「あああ、うう……うう……あああううッ!!(お願い、誰か……誰か……助けてッ!!)」
固定具で言葉にならない声で助けを求める魔法少女。しかし彼女の願いをまともに聞く者など、悪の組織の本拠地には存在しない。例え固定具がなかったにしても。
悪の組織、ゲドールの侵略母艦コープスではその後も熱々のゆで卵やガンモを咥えさせられ苦しむ魔法少女のくぐもった声が続いた。
ガチでエロいのを書こうとした結果が、いつの間にかおでん芸。なぜこうなったんだ……。
ちなみに筆先文十郎は東京で小龍包を食べて火傷したことがあります。どうでもいいことですが。