奥さん、貸した金が払えないなら身体で払ってもらおうか! 作:筆先文十郎
薄暗い地下牢。
闇に溶け込みそうなほど黒々しいスーツを着た女性が鎖でつながれていた。
「ハァ!ハァ!ハッ、ハッ……」
数々の拷問に耐え、肩で息をするたびに繋がれた鎖がジャラッと耳障りな音を立てる。整った美しい顔は疲れで暗く沈んでいる。
彼女の名はジェニュイン・バスターバイン。
絹糸のように艶やかな金髪を背中まで伸ばした女スパイ。白人特有の抜けるように白い肌は数々の拷問を受けたのにもかかわらず依然としてその白さを保っていた。
スーツの上からでも分かる豊かな胸だが、胸元が大きく開けられているため、彼女の適度な硬さと柔らかさを兼ね備えた美巨乳が大きく震えるのが手に取るように分かる。じっとりと汗ばんでいる艶めかしい乳肌。彼女の体の動きに合わせてぷるんと震える双乳。
(耐える、耐えるのよ、ジェニファー。耐えれば必ず応援が来る!)
そう言って彼女は自分を鼓舞し続ける。
「くくく。ごきげんいかがかな、某国の諜報員のジェニュイン・バスターバインさん」
顔を上げるとそこにはでっぷりとした白衣の男が立っていた。
男は目の前の痛みに耐える抜群のプロポーションを持つ女性にいやらしい視線をそそぐ。
「こう言ってはなんですが、あの拷問に耐えるとはなかなかのものだ。それでこそおとしがいがあるというもの」
ペロッと唇を舐める男に、金髪の女性は嫌悪感をさらに強くする。
「フンッ、私はアンタの拷問には絶対に屈しない!いずれ仲間がこの場所を探し出す。アンタの命もそこまでよ!!」
「ほう、怖い怖い」
男は両手を上げて大げさに言う。
「じゃあ、そのお仲間が来る前に。せいぜい楽しませてもらいましょうか」
いやらしい下品な笑みを浮かべながら笑う男に、麗しき金髪の女スパイ、ジェニュイン・バスターバインは、拒否権のない拷問への抵抗に睨みつけるしかなかった。
それがムダだと分かっていても。
10分後。
「アァッ、アァ!?……い、痛いィ……!!」
拷問部屋に連れて行かれた女スパイの嬌声が部屋に響いていた。彼女の両手は天井の滑車に吊るされている。
「ううぅっ、痛い……痛いっ!アアァンッ!!」
それでも彼女は耐える。
仲間が必ず助けに来る。
そう信じて。
「ふふっ。なかなかのものですねぇ」
いやらしい笑みを浮かべながら男は目の前で苦痛に耐える女スパイを見る。
「敵ながらよく耐えるものです。……その足ツボマットに」
「うぅ~、ウウゥッ!ああぁ……ッ!!」
女スパイの足元には足裏を刺激するいくつもの突起がこれでもかと敷き詰められていた。
田中製薬に捕らえられたジェニュインはこうして毎日一時間以上もこの足裏マットを歩かされるという苦渋の拷問を強いられていた。
「ふふっ、それが終わったら次は高性能全身マッサージチェアに座ってもらおう!言いたいことがあるならば何でも言うがいい。もっともスパイの君に拒否権はないがね!フフフッ、フハハハハハハハッ!!」
こうして仲間が助けてくるまでの間、魅惑の女スパイ、ジェニュイン・バスターバインは田中海一郎という俗悪な研究者の実験と言う名の拷問を受けるのであった。
『アメトーーク!』の芸人体当たりシミュレーションで足ツボPKというのを見て思いつきました。
ジェニュイン・バスターバインの由来は
松井優征先生の『魔人探偵脳噛ネウロ』に登場する五本指ジェニュインと、久保帯人先生の『BLEACH』に登場するバンビエッタ・バスターバインが由来です。