奥さん、貸した金が払えないなら身体で払ってもらおうか! 作:筆先文十郎
(私って何でこんなに身体弱いんだろう)
自分の席で人形のように可愛らしい顔を眠たそうにさせた身体の細い女子高生が机にうつ伏せになって呟いた。肩まである緩やかなウェーブを描く黒髪。小学生にも見える低身長がなおのこと彼女を可愛らしい印象を与える。
「やっぱり身体鍛えないといけないかなぁ。でも鍛えるのって面倒なのよね」
「それならいい方法教えようか?」
「え?」
綾芽が振り向くとそこには一人の男子生徒がいた。
クラスメイトの
クラスメイトなので顔と名前が一致しているだけで話した事はほとんどない相手だった。
「……ふ~ん、じゃあ教えてよ」
にもかかわらず彼女は少し考えた後、その方法を尋ねた。普段話さない相手がどのような方法を教えてくれるか興味があったからだ。
その後綾芽は次の休日、自宅でその方法を取り付ける約束をした。
この判断が彼女の道を踏み外すことになろうとは、この時の彼女は気づいていなかった。
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土曜日。
「で、方法は何?」
自室に招いた綾芽は直太郎に尋ねた。
年頃の男女が二人きりになるのだ。突然目の前のクラスメイトが襲い掛かることも考え一階には両親がいる。もし叫び声をあげればすぐにやってくる。
目の前のクラスメイトが強姦するという危険は限りなくゼロになった状況だ。
「それはですね……」
そう言って直太郎は持っていたスマートフォンを彼女の前に出した。
「身体を鍛えないといけないね。そう
「まぁ、運動をするのは当たり前よ、ね……――――」
この時、瞳から光が失いつつあった彼女は気がつかなかった。目の前の男の術中にはまっていたことに。
「もう綾芽は僕の声しか聞こえない」
そう言って直太郎は指をパチンと鳴らす。
瞬間、カクンと操り糸が切れたかの様に頭を落とす。そんな少女の頭に直太郎が手を伸ばす。
「さぁ、ボクの手を意識して下さい。僕の手が触れている部分から、あなたの方へと力が流れ込んでいきます。ほら、どんどん何も考えられなくなっていく。何も考えられないのが気持ちいい」
「あ・・・・・・あ・・・・・・」
表情が段々と緩み、すっとまぶたが落ちようとしていた。
そんな彼女を見て直太郎は邪悪な笑みを浮かべながら頭をゆっくりと揺らしていく。
「……」
その動きに逆らうことなく、綾芽は揺られ続ける。
「とても気持ちいい。何も考えることが出来ない。もう僕の言葉以外は何も聞こえない。僕の言葉に従うことはとても幸せで気持ちいいことです。あなた方の幸せは僕に従うこと。それはとっても気持ちいい。さあ、立って。僕に付いてきて下さい」
「……従うことは……気持ちいい……」
虚ろな目で答える綾芽。
「それじゃあ……」
ニヤリと笑みを浮かべた直太郎は虚弱体質の女子高生の耳元で
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「あぁ……うぅん、ああぁ!」
体操服に着替えた綾芽の嬌声が木霊する。
「ほらほら、こんなのでへこたれていてはだめだよ。もっと足を広げて!」
「あ、はい……」
顔を赤く染め、綾芽は言われた通り足を広げる。
「そうだ。それじゃあ、いくよ」
「い、痛いぃ!」
突然の激痛に涙を浮かべる。そんな彼女を見て直太郎が慌てふためく。
「ごめん、いきなりグッとやるのはダメだったね。……柔軟体操は」
「ああぁ!い、痛いよぉ!」
開脚をしている綾芽が
「まず身体を柔らかくしないと怪我をしやすくなるからね。あと柔軟には身体を温かくする効果がある。それから軽いトレーニングで身体を鍛えていこう。そう
身体を鍛えることは楽しい。
そう擦りこまれた少女は変わってしまった。わずかな時間を見つけてはストレッチや今の自分にあった筋トレを自主的に行い、バランスのとれた食事、適度な睡眠、規則正しい睡眠を心掛けるようになった。
“身体を鍛えることは楽しい”と洗脳された少女は次第に
「あぁ、鍛えたい。もっと私の身体、鍛え上げたいわ」
身体を鍛えることは楽しい。
そう洗脳された虚弱体質だった少女がムキムキのマッチョになるのに時間はかからなかった。
筆先文十郎が書いている催眠高校生・鈴木直太郎は本当の官能小説です。
そちらを読まれる際はR18なのを確認してから読んでください。