仮面ライダーエグゼイド レジェンダリー・エンディング   作:エクシ

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バグスターウイルスのオリジナルであるパラドは仮面ライダーパラドクスとして宝条永夢やCRのメンバーと協力してバグスター根絶のために戦っていた。幻夢VRの中でガシャットギアデュアルを手に入れたことによってパラドクスに変身できるようになったパラド。しかしサジタリウス・ゾディアーツになった霧島にレベル50の力では歯が立たなかった。サジタリウス・ゾディアーツの攻撃からパラドを守ってゲームオーバーとなったプロトスナイプが持っていたゲーマドライバーを使って、パラドは仮面ライダーパラドクス パーフェクトノックアウトゲーマー レベル99へと変身を遂げる。


第5話「露わになるtrue character!」

ガシャコンパラブレイガンから繰り出される銃撃をサジタリウス・ゾディアーツはギルガメッシュを用いて弾き飛ばす。その間に俺はサジタリウス・ゾディアーツの元へ接近。奴の中距離及び遠距離攻撃をさせないように近接戦闘に持ち込もうとする。

 

 

-ズ・ゴーン!1!2!3!4!5!6!7!-

 

 

アックスモードに変形させBボタンを連打した。そしてガシャコンパラブレイガンをサジタリウス・ゾディアーツに振り下ろすことで連続攻撃が敵を襲う!

 

 

-7連打!-

 

 

「ガアア!なんだ…このレベル99の力は…!」

 

「これが俺の本気だ。お前も本気でかかって来いよ。」

 

「いいんですか?もう知りませんよ…!ウオオオオ!超新星…!!」

 

 

サジタリウス・ゾディアーツが伸ばした手の上で光り輝く星のようなものが出現した。それを体に吸収することで体のパーツが吹き飛び赤い体表のサジタリウス・ノヴァへと強化変身する。

 

 

「これこそ究極進化形態の姿!もう誰も私を止めることは出来ない!!」

 

「止めてやるよ。この天才ゲーマーMの力でな!」

 

 

-ズ・ガーン!-

 

 

ガンモードに変更。これで遠距離からサジタリウス・ノヴァを狙い撃ち出来るぜ。

 

 

「抜いて…挿す!」

 

 

-ガッシューン!デュアルガシャット!キメワザ!-

 

 

ガシャットギアデュアルをゲーマドライバーから抜いてガシャコンパラブレイガンのD-ガシャットスロットに装填。キメワザの待機音声が流れる。

 

 

-パーフェクト クリティカル フィニッシュ!-

 

 

放たれた青色のエネルギーがサジタリウス・ノヴァに襲い掛かる。普通のバグスターならば一瞬でひとたまりもないはずだがさすがは強化形態。何とか抵抗を続けている。

 

 

「この程度で…私がやられるかぁ!」

 

「ならコイツだ!」

 

 

-ガッシューン!デュアルガシャット!ガッチョーン!ウラワザ!ガッチャーン!パーフェクトノックアウト クリティカル ボンバー!-

 

 

「行くぜ!」

 

 

助走をつけて走る中でエナジーアイテムを操作し俺の体を強化する。

 

 

-高速化!ジャンプ強化!マッスル化!-

 

 

助走スピードを上げて高く飛びあがる!そして強化した脚力でパーフェクトノックアウトクリティカルボンバーを叩き込んでやる!

 

サジタリウス・ノヴァもオーラを矢にすることでこちらへ突っ込んでくる。どうやら迎え撃ってくるつもりのようだ。受けて立つぜ!

 

 

「私がたかがバグスターに負けるか!!」

 

「ウオオオオオ!!!」

 

 

サジタリウス・ノヴァの特攻と俺のキックがぶつかり合う。激しい衝撃波が辺りを襲い、校舎の一部が倒壊する。しかしそんなことはおかまいなしと俺はさらに力を強めていく。いけるぜ!サジタリウス・ノヴァのオーラが剥がれ落ちていく!そしてサジタリウス・ノヴァの体を地面にのめり込むほどの攻撃で終了だ。

 

 

-KO!パーフェクト!-

 

 

「こ…この私が…負けるだと?NEVERであるこの私が…!?」

 

「NEVER…?」

 

「う…うあああ!」

 

 

サジタリウス・ノヴァの姿から霧島の姿に戻った。どうやら先ほどの姿はかなりの代償を伴うようだ。霧島の体のあちこちが焼けて爛れている。しかしそれよりも驚くべきは少しずつ再生しているのだ。目に見えるスピードで。NEVERというのはただの人間ではないようだ。

 

 

「お前…何者だ?」

 

「ククク…私はこんなところでは終わらない!またいつか…会いましょう。」

 

 

そういうと右のポケットからUSBメモリのようなアイテムを取り出しスイッチを起動させた。

 

 

-ゾーン!-

 

 

その端子を肉体に挿すと体がピラミッドのような三角錐型の怪物の姿に変身する。変身の勢いで同じポケットに入っていたガシャットがその場に落ちる。しかしそれよりもその姿が何かを聞こうとする頃にはその姿はなくなっていた。

 

 

 

 

 

俺は高岡を探して再び天ノ川学園高校の校舎内に入っていた。横たわる高岡を見つけ駆け寄ろうとしたがその前にこの学校の教師が高岡を見つけたみたいだ。高岡に声をかけている。

 

 

「ラヴリカはまだ潜伏しているのか…?また発症したら俺が倒せばいいか。…ん?」

 

 

そうだ…これはVR空間だった…!結局高岡を救おうとも救わずとも現実は変わらないのだ。俺としたことがそんなことに気が付かず必死に高岡を救おうとしていた。言ってしまえばこれは”負け確イベント”なのだ。でも後悔はしていない。人を救おうという意思、それが俺の心の中にあることを確認できたから。俺は永夢と共にこれからも人を救う。

 

それにしてもこのガシャット…どこかで見たことがある。そう思い霧島が落としていったこの白いガシャット スペースギャラクシーフォーゼを手に取って見ていた。これが何かのヒントになるかもしれない。さて戻るか、現実の世界へ。

 

 

 

 

 

「おい、大丈夫か!?…て晴雄…?晴雄じゃねえか!?」

 

「う…いてて…。ってえ、弦太郎…!?」

 

「うおおおお!久しぶりじゃん!元気だったか!?晴雄!」

 

「お…俺は…いや…。」

 

 

高岡はその教師の顔を直視することは出来なかった。ずっと後悔していたこと、それが未だに彼のストレスとなっていたからだ。高岡は高校生の時、この天ノ川学園高校でスコーピオン・ゾディアーツの誘惑に負けゾディアーツスイッチで自分の欲望を満たそうとしたことがあった。そんな自分を止めたのは仮面ライダーフォーゼ、如月弦太郎、今目の前にいるこの男だ。

 

フォーゼのライダーロケットドリルキックを受けてゾディアーツスイッチを失った高岡にフォーゼは握手を申し込んだ。

 

 

「もう俺とお前はダチだ!よろしくな、晴雄!」

 

 

だがゾディアーツスイッチを失った当時の高岡はそんなことを受け入れられるはずもなく…。

 

 

「黙れ!お前のせいで俺は…俺は…!!」

 

 

結局フォーゼの握手を振り払ってしまった。しかしそれをずっと後悔していたのだ。ゾディアーツスイッチという恐ろしいものの呪縛から解放してくれた弦太郎を高岡は感謝するどころか突き放してしまった。それをずっと…ずっと抱えて生きてきた。

 

社会人になって取引先が天ノ川学園高校と知った時は懐かしさとゾディアーツに対する恐怖心で何とも言えない気持ちを抱える。偶然教師になっていた弦太郎を見てその時の後悔が再び襲い掛かってきた。その過度なストレス状態でゲーム病に感染したことで高岡は現実の世界でラヴリカに体を乗っ取られるのにそう時間はかからなかった。

 

ゲーム世界で彼を救うことは出来ても現実の世界で事実は変わらない。だが未来は変えることが出来る。高岡を復活させて弦太郎と会わせることだって不可能じゃない。そのためにも俺はこれからも戦い続けるつもりだ。永夢と共にな。

 

 

 

 

 

現実世界に戻るとCRでゲンムが頭を抱えていた。

 

 

「スペースギャラクシーフォーゼ…なんだ…何か引っかかるぞ。」

 

「なんだ?早く思い出せ。」

 

 

スナイプは先ほどの幻夢VR内で俺を庇ったことを誰にも話すなと言っていた。どうやら彼は彼なりのプライドというか体裁があるようだ。あくまで他の者たちの前ではバグスターである俺の味方をする気はないらしい。素直じゃない男だ。

 

 

「確かこのガシャットは私が作ったわけではないんだ。だが何故か私の手元にあった。霧島が幻夢コーポレーションから持ち出す前まで…。」

 

「だから誰が作ったんだ!?小星か?」

 

「あんな凡才があれほどのゲームを作れるはずがないだろう!…そうだ、確か融資を受けないかとかでその見返りとしてこれを先に渡してきたんだ。」

 

「融資?金を借りないかと持ち掛けてきたということか。どこかの銀行かなんかか?」

 

 

ゲンムはもはや人には出来ないようなポーズをして頭を悩ませている。本気で考えているのか?

 

 

「いや…どこかの財団…そうだ!財団Xとかいう組織!檀正宗はそこと取引をしていたようだが、私はうさん臭くてそことの取引を切ろうとしていたんだ!そんなときに白服の連中が来てスペースギャラクシーフォーゼを置いていった!そうだ!スペースギャラクシーフォーゼを持っていたのは財団Xだ!」

 

 

財団X!それが霧島の正体。調べてみれば財団Xという組織は数々の”やばいこと”に関わっているらしい。NEVERだとかUSBメモリ型のアイテム…ガイアメモリというらしいが。それにゾディアーツスイッチ…。

 

とにかくそのやばいことの実験で肉体を改造していれば1年でバグスターウイルスの完全な抗体を作り出すことも不可能ではない。バグスターウイルスに体が耐えられればいいんだからな。そんなやつを相手にしなくてはいけない俺たちの戦いはまだまだ続きそうだ。


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