いつか、どこか、誰かの、記憶?
いつだ?
「◾️◾️◾️◾️、ふた◾️は俺◾️育て◾️。だか◾️安◾️し◾️」
どこだ?
「いつ◾️さ、一◾️に色◾️な◾️◾️見よ◾️?う◾️◾️か、◾️きやまとか、◾️漠とか!」
誰だ?
「◾️は今◾️◾️ら、泥◾️◾️◾️術師◾️」
何だ?
「ガ◾️◾️からっ◾️馬◾️◾️してん◾️!!
◾️◾️、◾️ろうが」
わからない、わからない、わからない。
なにも、わからない。
ー
「誰だよ、おまえ」
「はぁ!?今冗談言ってる場合じゃねぇって!」
「なん、だよお前!どうなってんだこれ!」
困惑と恐怖が織り混ざった表情で、腕を掴んできたエドワードを振り払うマーシュ。
冗談ではないと、なんとなくわかった。
少なくとも、エドワードはマーシュがこんな状況でこんな冗談を言うわけがないと知っている。
「意味わかんねぇ!!誰だよお前らは!どこだよここは!なんで、俺はこんなとこに……誰か……誰もいない……俺が知ってる奴……俺……誰も、知らない……?」
不安げに周りをキョロキョロと見渡し、マーシュのその表情の困惑と恐怖の色が強くなっていく。
小刻みに震えるその様は、今まで見てきたマーシュの姿に全く似通わないものだった。
このマーシュが別人でないとするならば、可能性はひとつ。
お父様の「人柱が揃った」という発言と、人格が変わってしまったマーシュを合わせて考えると……。
「……まさか、記憶が!?」
「真理に持っていかれたってのか!?」
「知り合い……知らない……。友人……いない……。家族……思い出せない……なんでだ、俺は、なんなんだ……!!」
マーシュは手で顔を覆い、その指先で勢いよく頭を掻く。
言葉は通じ、語彙も失われていないことから、おそらくなくなっているのは人と関わった記憶だけだろうか。
いわゆる思い出と呼ばれるものが、今のマーシュからはきっと消え失せていた。
「落ち着けマーシュ!とにかく状況を説明す……」
「記憶を失ったか。哀れだな。この場で戦う理由すら失くすとは。
思い上がったものには絶望を。そいつが何を求めていたかは知らんが、孤独と恐怖を感じさせることが真理の選択らしい。いっそのこと全部忘れてしまって廃人にでもなれればまだ救われていただろうに」
お父様がニヤつくようにその目を歪ませながらそう言うのを聞いて、エドワードがピクリと反応した。
「……俺らみたいに自分でやったのなら納得するさ。だがな、てめぇらの都合で無理やり人体錬成させられて、それで持っていかれるってのは筋が遠らねぇだろ!!」
「筋が通らなかろうが、現実としてこうなった。事実を認めよ錬金術師」
「認めねぇ!認めてたまるかよ!」
吠えながら地面から土の拳を錬成しお父様へとぶつけるエドワード。
しかしお父様はそれに反応すらせず、拳は直前で霧散するのみだった。
「そろそろ時間だ。働いてもらうぞ人柱諸君」
「大人しく従うとでも?」
「お前たちの意思は関係ない」
黒い体のお父様の体から、五本の腕が伸びる。
咄嗟にそれぞれ壁を作り防ごうとするエドワードやホーエンハイムだったが、その壁を触手はいとも容易く貫き、人柱五人の体を捕らえた。
「わっあぁぁぁぁ!!なんだ!?気持ち悪い、離せ!!」
暴れるマーシュも同じように捕らえられ、地面へと押さえつけられる。
「お前たちは、地球をひとつのシステムと考えたことはあるか?膨大な宇宙の情報を記憶するシステム……。その扉を開けたらいったいどれ程の力が手に入るか考えたことがあるか?」
お父様の口が裂けるように広がり、口角が上がる。
「今、ここで!人柱の力を使いその扉を開く!!」
お父様が玉座の横に置いてあった本へと手を置く。
––––––––その瞬間、世界が鳴動した。
「クッソ、一足遅かった……!」
エドワード、アルフォンス、ホーエンハイム、イズミ、そしてマーシュの胴が黒く染まり、そこに目が開く。
錬成の光が稲妻のように辺りへと広がるなか、グリードが息を切らしてやってきた。
未だ世界の鳴動は止まらず。
黒い何かが中央司令部を覆い、中央の町々を覆い、そして国を覆い。
世界から、音が消えた。
ー
「協力感謝するよ、諸君」
そこには、エドワードに似た男の姿。
いや、ホーエンハイムの若かりし頃の姿なのか。
「この国の人間、全員賢者の石にしちまいやがったのか……!!」
「そうだ。もう錬金術を使うことも、扉を開けることもしなくてよろしい」
お父様が椅子に座り、その肘掛けをトンと軽く指で叩くと、お父様を中心に風のようなものが広がった。
それを経験したことのエドワードやアルフォンスがすぐに気づき、錬金術を発動しようとするが、もう遅い。
「くっ、また錬金術を封じやがった……!」
エドワードが舌打ちをして、必死に考えを巡らせる。
「随分と、邪魔をしてくれたが……終わりだ。もう消えていいぞ」
マーシュへと、お父様がエネルギー波は放つ。
何が起こっているかわからないマーシュは立ち尽くすばかりだ。
「全員、俺の後ろへ!!」
それをホーエンハイムが間一髪受け止める。錬金術封じの中でも錬金術が使えるらしいが、力の差は明白だった。受け止めた腕が音を立てながら焼けこげるように真っ黒になっていく。
「ひっ、わ、え?なんで……なんで……俺が……わあぁぁぁぁぁ!!」
自分が今とてつもない存在に狙われていて、たった今殺されかけたということを理解したマーシュが慟哭する。
その動揺は、周りに広がる。
マーシュ・ドワームスという人間は、戦力的な意味でも、ムードメーカー的な意味でもとても大きな役割を持っていた。
こんな状況でも皮肉を言って笑って、誰よりも早く立ち直っているはずだった男が、誰よりも混乱し誰よりも恐怖していた。
何か、マーシュを構成していた
「なんだよこれ、なんでこんな目に、誰か、助けて……」
「マーシュ……」
ぶつぶつと呟きながら涙を流すマーシュを見て、エドワードが悲痛な面持ちで目を伏せ、アルフォンスも悲痛が篭った声を漏らす。
だがすぐに、その目は強い光を宿して、マーシュを真っ直ぐに見据えるのだった。
「ああ、絶対助ける!!だからマーシュ、ちょっとだけ我慢してくれ……!」
「……おまえ、は……」
ー
「人柱が揃った以上あなたも用済みです、マスタング大佐」
「ドワームスをどうした、貴様……!」
「無理やり『扉』を開かせただけです。死んではいませんよ。どこを持っていかれたかは知りませんが」
「ッ貴様ァ!!」
今にも焼き殺しそうなマスタング大佐の視線を涼しい顔で受け流し、プライドは嗤う。
「改めて自己紹介を。最初にして最強の
チッと音が立ち、マスタング大佐の指先から火花がプライドへと放たれる。
プライドは床に転がっている大総統候補の男の死体を影で突き刺し、それを盾のように掲げ防いだ。
爆炎の中から先端が鋭くなった影がいくつも飛び出し、マスタング大佐たちへと襲いかかる。
「下がっテ!」
メイが地面に投げたクナイの周辺の地面が盛り上がり盾の形を成す。
しかし影はその盾を易々と切り裂き、裏にいる四人へと迫った。
その影を、どこからか伸びてきた五本の黒い線が弾く。
「まったく、あんまりはぐれないでほしいわ……」
「大佐、中尉、無事ッスか!?」
ラストたちだ。
三人でお父様の部屋へと続く道を進んでいたが、グラトニーが「プライドのにおいがする」と発言。道を引き返してきたのだ。
「……ラスト。グラトニー、貴方まで。人間側につくというのですか。愚かな」
「そうね。愚かかもしれない。でも私、今、幸せなのよ」
「プライド、ごめんなさい……」
「ああ、本当に、出来の悪い弟たちですね……。
魂が、弱すぎるッ!!!」
プライドから、闇が襲い来る。
影のナイフや棘などの生易しいものではない。部屋全体を覆うほどの
「グラトニー!」
グラトニーの腹が縦に裂け、グパッと開く。そこから牙のように肋骨が正面の影へと伸びる。が、強度は影のほうが上らしく、ギャリギャリと削れるような不快な音を鳴らしながら骨を削っていく影。しかしそのスピードは確実に落ちていた。
「はぁっ!!」
グラトニーの後ろでラストが両手を前に突き出し花のように広げる。その指先から伸びた10本の爪が、上下左右から襲いくる影へとそれぞれ突き刺さった。こちらは強度は同等らしく、影の勢いが完全に止まる。
「大佐!」
「! ああ!」
ハボックが声をかけるとマスタング大佐も瞬時に理解したようで、プライドの方へと指を鳴らす。火花が舞い散り、大きな音と光を伴って爆炎が影を包む。広がった光を受け、伸びていた影が縮こまった。
その隙をつき、スカーとメイが前へ飛び出す。
メイのクナイがプライドを囲むように投げつけられ、そこからプライドを包み込む形に地面が変形する。
「くっ……!」
あわや閉じ込められるかというところでプライドが態勢を立て直しその影で包囲を切り裂く。
しかし背後にはスカーが回り込んでおり、プライドの頭を掴んで生体破壊を発動。セリムの肉体が血を吹き出す。
効果があるのを確認するとすぐに飛び退くスカー。すると今スカーがいた位置を影の牙が貫いた。
プライドが肉体が裂けながらもスカーを睨みつけ、口から吹き出した血をペロリと舐めとる。
「今、閉じ込められそうになった時……焦った?」
ホークアイ中尉が、銃を構えながら呟いた。
「ドワームスの推測は間違っていなかったらしい。プライド。お前は光がなければ影が作れない」
「閉じ込めれば、勝ちでス!」
「……図に乗るな」
その声には怒りが。
影が天井を切り裂く。上からマスタング大佐とホークアイ中尉へと瓦礫が降り注ぐ。
「ぐっ!」
「まずは一番厄介な貴方からです!」
マスタング大佐へと伸びた影、しかしそれを銃声が遮る。
「わりぃな、そう簡単にウチの大将やらせるわけにはいかねぇんだわ」
ハボック少尉が放った銃弾が、プライドの左目へと命中していた。
体勢を整え直したホークアイ中尉がライフルを構え、追撃する。
ホークアイ中尉とハボック少尉から放たれたいくつもの銃弾がプライドを貫いていく。
「舐っめるなぁっ!!」
影が渦巻くようにプライドの周りに立ち上り、壁と成る。そこから周りの人間たちを刈り取らんと、鎌の形の影が伸び廻った。
マスタング大佐が放った爆炎の光により、その影もまた縮まる。
そしてまたスカーがプライドへと近づき生体破壊を仕掛けようとして……
「だめでス!離れテ!」
「ぐぬっ……!!」
影の棘によって右手を切り裂かれた。
「何度も同じ手が通じると思わないでください。同じ過ちを繰り返す
「瓦礫の
先程崩した天井の瓦礫。それはマスタング大佐たちへの攻撃のためだけではなく、影を作るためでもあった。さりげなく瓦礫の近くに移動し、マスタング大佐の爆炎によって出来たその影を繋ぎ使ったのだ。
スカーが倒れたことに動揺した隙を見逃さず、プライドはいくつかの瓦礫を影で突き刺し、マスタング大佐たちのほうへとそれぞれ投げ飛ばした。
ホークアイ中尉は間一髪で躱したが、マスタング大佐がその肩に瓦礫の破片をぶつけてしまう。
グラトニーが顔面に瓦礫をぶつけ、ラストは瓦礫を切り裂く。
しかしその陰から影が飛び出す。瓦礫を目隠しにして、その裏に影を追撃させたのだ。
「かっ……」
「ラスト!」
グラトニーが叫ぶ。
その目の先には、影によって腹部を貫かれたラスト。影が獣のように口を開ける。まさしくそれは捕食。
暴食を司るグラトニーには、それがなんとなくわかる。わかってしまう。『あれに食べられたら最後』だと。
「兄妹のよしみです。せめて私の糧に……」
「おい、何しようとしてやがる」
プライドの背後から、その捕食を止める声。
間髪入れず、銃弾がセリムの体を襲った。
「そういえば、挨拶がまだだったよな。お義兄さん、妹さんを俺にください」
「ど、こまでも邪魔をする……!!」
ハボック少尉がその両手に拳銃を携え、ギラついた目でプライドを睨みつけている。その目には静かな怒りが籠っていた。
「よくやったハボック!」
マスタング大佐が片腕から血を流しつつも、爆炎を起こしラストを貫いていた影を消滅させる。
そのままプライドを追撃しようとしたマスタング大佐だったが、その腕を止める。
プライドのすぐ横に、跪きながら影で首を絞めあげられたスカーがいたからだ。
「スカーさン!」
一斉に固まった一同を見て、プライドの口角がいやらしく吊り上がる。
「あれ?攻撃しないんですか?スカーは確かあなたの同僚を何人も殺していましたよね?助ける義理はないのでは?」
プライドの言葉にマスタング大佐がギリッと歯を食いしばった。
「あは、だから貴方達は弱いのです。すぐ下らない情に流され、真にすべきことを見失う!非効率だと、間違いだと心のどこかでわかっていつつもそれを改めようとはしない!本当に愚かで、救えない!」
「それは人間の強さでもある」
地から生えた棘が、プライドの体に突き刺さった。
「なっ……」
スカーのその左腕には、右腕とは別の刺青が彫ってあった。
それは分解とは別の構築式。再構築の錬成式だ。
「なぜ、お前が錬成を……!」
再生しながら飛び退り、忌々しげにスカーを睨みつけるプライド。
スカーが錬金術を忌み嫌っていたのは情報として知っていた。それ故に油断した。イシュヴァール人という意味でも、国家錬金術師への復讐という意味でも、錬成を行うことはありえないだろうと。
「離れていろスカー!終わらせる!」
「ぐ、おおっ……!おおおぉぉぉぉ!!」
影が天井を思い切り切り裂き、先ほど以上の瓦礫が降り落ちる。
天井が崩れ切り、土煙が晴れたそこに、プライドの姿はなかった。
「逃げた……!」
「おそらくお父様のところだろう。ラスト、案内を。スカー、お前は仕事を全うしろ」
マスタング大佐がコートを翻し、それぞれに迅速に指示を出し廊下へと向かう。ホークアイ中尉、ハボック少尉、ラスト、グラトニーもそれに続いた。
残ったのは、スカーとメイ。
「スカーさン、とりあえず止血を……」
「いや、先に腕の刺青を直してくれ」
左腕の刺青がなければ、今から行う錬成も出来ない。
スカーが、金歯の老人が錬金術を発動した錬成陣の中心へと向かい、座り込む。
メイが錬丹術の陣を書く間、スカーはなにかを考え込むように俯いていた。
「スカーさン?」
「……わからないんだ。何故、奴らは当たり前のように俺を受け入れているのか。何故、奴らは当たり前のように
マスタング大佐は「仕事を全うしろ」とだけ残した。スカーが犯罪者であることは百も承知のはずなのに、スカーがしっかりと仕事をこなすか見届けることなく去った。スカーに任された錬成は、人造人間との対決の切り札、生命線ともいえる。それでも迷いなく、マーシュはスカーにこの任務を与えたし、マスタング大佐も異論を挟まなかった。
「私も、誰かを憎まなかったことがなかったわけじゃありませン。何故私たちだけがこんな目に、何故あの人たちはあんなに幸福なのに、っテ。殺し合いになりかけたこともありまス。でも、歩み寄って、話し合ったら、仲良くもなれましタ。そのほうが皆、楽しそうで、幸せそうでしタ」
そう言いながらメイはスカーの傷を錬丹術で治療する。
そして、シャオメイを撫でながら、メイがぽつりぽつりと語った。その目は何かを懐かしむように優しく。
「……スカーさん。スカーさんは、私を何回も助けてくれましタ。マーシュさんも同じです。何回も助け合いました。それは、憎しみじゃないでしょウ?負の感情は、負の感情を生みまス。正の感情は、正の感情を生みまス。私は皆んなが幸せになれるほうが、いいでス」
「正の、感情……」
『小さな一が集まって、世界という大きな流れを作る。だから負の感情が集まれば世界は負の流れになってしまう。逆に正の感情を集めて世界を正の流れにすることもできる……と私は解釈している』
「兄者……己れは……」
しばらく瞑目した後、スカーは両手を錬成陣の中心に置く。
「正の感情で満たすことが出来れば、イシュヴァールの民を救うことも、出来るのだろうか?」
「出来ますヨ」
少なくとも、今お父様を倒そうと一緒に戦っている皆は、スカーを受け入れている。
あの時、マーシュ・ドワームスを殺していたら。こんな
スカーは薄く口元に一瞬だけ笑みを浮かべると、兄が残した錬金術を発動した。
光は広がり、中央の市街を駆け回る。
イシュヴァール人たちが設置した錬成陣を通り、円を描き。
そして逆転の錬成陣の形を描いた。
ー
ホーエンハイムの策によりお父様の体からアメストリスの国の人間の魂を解放することには成功した。
しかし、いまだ神とやらを宿したお父様の力は凄まじく、防戦一方だ。
ホーエンハイムがお父様の放つ攻撃をなんとか防いでいるものの、限界はすでに近かった。
そこにドクン、とまたも地下、いや、地殻が鳴動する。
「きた……!きたきたきた!!」
エドワードが手を合わせ、地面に手を置くとアルフォンスの体躯の倍はあろうかという大砲が出現し、巨大な砲弾がお父様に向けて放たれる。
「よし、錬金術が使える!にしても軽く錬成しただけでこれかよ!」
この国の地下はお父様により賢者の石が張り巡らされており、錬金術師たちが錬金術を使う際その賢者の石がクッション代わりになり本来の錬金術そのものの力を使うことが出来なくなっていた。
しかしスカーの兄の残した錬成陣により、何の制限もなしに地殻エネルギーを使って錬金術を使うことが出来るようになったのだ。
「どりゃあ!!」
「せい!」
アルフォンスもイズミも加勢し、槍や矢や砲弾や剣や棘や拳が雨あられとお父様に降り注ぐ。
しかしどれもお父様に届く前に霧散してしまう。
「今奴は神とやらを押さえつけるので精一杯なはずだ!奴の中の賢者の石を削ればいずれ限界がくる!」
回復したホーエンハイムがそう叫び、錬金術で作った岩の手でお父様を挟み潰す。しかしまたもお父様は身じろぎすらせずにそれを防ぐのだった。
「鋼の!状況はどうなっている!」
「誰だアイツ!?」
そこへマスタング大佐たちがやってきた。
ラストとグラトニーが変容したお父様の姿を見て驚愕し、少し恐怖を見せる。
「お父様がとんでもねー力を手に入れた!それとマーシュが記憶喪失だ!」
「はぁ!?」
「説明してる暇はない!とにかく、攻撃しまくってあいつの中の賢者の石を削りきる!」
その言葉で、全員が一斉にお父様へと攻撃を開始する。
銃撃、銃撃、爆炎、岩、爪、さまざまなものが飛んでくるがお父様はその表情を変えない。
今までと桁違いの力ではあるが、それでもお父様の肉体には届かない。
「父上!」
「く、プライドか!」
少し身体が崩れかけているプライドが現れ、その影でエドワードたちの攻撃を切り裂いていく。
「どけよプライド!」
しかしグリードがどこからか持ってきた鉄柱を振り回し、プライドの体は吹っ飛ばされる。
そのままつぎはお父様を背後の煮えたぎる溶岩のような液体が詰まった浴槽へと叩き込もうとする、が、鉄柱はお父様に当たる寸前で崩壊する。
「下がれグリード!」
それを見ていたエドワードが、浴槽を錬金術でお父様のほうへ倒し、中の液体がお父様の上へと注がれる。
ジュワジュワと音を立ててお父様の姿が見えなくなった。
何かを感じ取ったホーエンハイムが咄嗟に味方の前にそれぞれ壁を作る。間髪いれず、お父様を包んでいた液体が無数の棘の形に変化し、全方位を刺し貫かんとした。壁に刺さった液体はジュージューといいながら元の形へと戻る。
「……ふむ」
お父様が自分の周りに残った液体を、上へと立ち昇る柱の形へと変化させ、それに乗り地上へと飛ぶ。
「アイツ、地上へ賢者の石を補給しに行きやがった!」
「すぐ追いましょ。あれは放っといたらヤバイわ」
「よし中尉、ハボック、まだいけるな?」
「はい」「へい」
「連れて行ってもらえるかしら、ホーエンハイム」
「美人さんなら大歓迎だ」
皆がイズミとホーエンハイム、アルフォンスの周りに集まる中、グリードだけが壁を見たまま動かない。イズミがグリードに近くへ来るように促すが、グリードは目で先にいくように伝える。なにかを察したイズミが頷き、周りの皆が乗れるような足場を錬成した。
そしてイズミやホーエンハイムやエドワード、アルフォンスが地面から柱を伸ばし、それに皆を乗せてお父様を追おうとする。
しかし、エドワードだけが黒い何かに腕を掴まれ引きずり落とされた。
「兄さん!」
「ぐ、先、行ってくれ!すぐに向かう!」
引きずり下ろしたのは、体が崩れかけながらも未だエドワードを憎々しげに睨みつける、プライド。
ホーエンハイムが作った壁の裏で蹲っているマーシュに、グリードが背中から声をかけた。
「よぉ、どうした。あんだけ自信満々に息巻いてたくせにビビっちまったか?」
「なんだよこれ、なんなんだよ……なんでこんな目に合わなきゃいけないんだよ……」
グリードの言葉は聴こえていないようで、頭を抱えながら一人でブツブツと恨み言を呟いている。
グリードは少しの間だけ目を閉じて、そしてその手をマーシュの肩へと置いた。マーシュの体がびくりと跳ねる。
「……無理に連れてくことはしねぇよ。だがな、てめぇを待ってる奴らがいることも忘れんな。
俺はまだ、お前にメシを奢られてないヨ、マーシュ」
閉じていた目を開き、グリードはいつもの笑みを浮かべる。
「あぁ、あとな。
仲間ってのは魂に染み付いて、忘れられねぇらしいぞ」
がはは、と笑うとグリードは腕を硬化し、壁を登っていった。
呆然とするマーシュを、残して。
影に腕を捕らえられ地面に押さえつけられているエドワードが、プライドを見上げる。
「……ボロボロだな、セリム。スカーや大佐にやられたのか?」
「……父上のためです」
「わっかんねぇ。わっかんねぇよ!お前がそんなにボロボロなのに!あいつはお前に目もくれなかったんだぞ!なんでそんな父親に従うんだ!!」
「うるさい!!」
プライドの崩れた顔の隙間から、感情が湧き上がるのと比例するように黒い
「もうこの容れ物は保たない……!しかし私たちと近しい君なら容れ物の代わりになる確率が高い!」
影がエドワードの傷口に侵入し、プライドの中身がエドワードへと移り入っていく。肉体が作り変えられる激痛でエドワードが絶叫する。
「私に肉体をよこしなさい、エドワード・エルリック!!」
その時、プライドの背中を爆風が襲った。
「がっは……!」
エドワードの体の乗っ取りが中断され、影からも解放される。
エドワードが息を切らしながら爆発の元を見ると、そこには白いスーツに身を包み、ニヒルな笑みを浮かべる男がいた。
「いただけません、実にいただけませんねぇ、
「な、ぜ、お前がここに……
–––––––––キンブリー!!」
「もちろんこの戦いの最期を見届けに来たのですよ。手を出す気はありませんでしたが、あなたが人造人間の矜持を捨てるとなると黙ってられない」
「そんなことは聞いていない!なぜ生きていると言ってるんです!!マーシュ・ドワームスに殺されたはず!」
「……」
キンブリーは目を閉じると、数ヶ月前のあのマーシュ・ドワームスとの死闘を想起する。
+ + + + + +
「じゃあな、ゾルフ」
マーシュがもう一度、大地を踏みしめた。
地面が盛り上がり、中から血塗れのキンブリーが浮き上がる。息は絶え絶えで、腕と足は片方千切れかけ、身体中を火傷している。自分の爆発による傷だろう。その姿はあまりに痛ましく、凄惨だった。意識があるかもわからないキンブリーに、マーシュがキンブリーの方へと歩きながら喋り掛ける。
「運良く誰か、良い人が通れば助かるかもな。お前が
ポツポツと、独り言のように。実際、聞こえていてもいなくてもどちらでもいいのだろう。生きていても死んでいてもどちらでもいいのだろう。
「お前の絡みは鬱陶しかったけど、まぁ……嫌いじゃなかったよ。
だからお前が生き残ったら、その時は飯でも一緒に食ってやるよ」
歪な好意に対する、雑な友情。
「ま、頑張れよ。
お前はこの戦いの結末を、見届けるんだろ?」
キンブリーの横を抜けながらマーシュが放った言葉で、
ぼんやりとしていたキンブリーの思考が覚醒する。
ああそうだ、こんなところで満足していてはいけない。
まだ私には、やるべきことが残っている。
最後まで、最期まで、生きて、見届けなければ。
体は全く動かない。今意識を手放したら、そのまま二度と目覚められない予感がした。だから、歯を噛み締め、耐える。
自分では何も出来ず、来るかもわからない誰かに縋ることしか出来ない。
それでも、確信があった。
自分が、このまま風に晒され惨めにゆるやかに死ぬはずがないと。
どれだけ時間が経ったかもわからない。それでも、意識を保って。
その人並み外れた精神力だけで。常人では耐えられない精神性で。
『自分は助かる』と、本気で信じて。
そしてその確信は、事実となる。
「お、おいアンタ、大丈夫かい!?生きてるのか!?」
ーーーーーーー
「私も選ばれた人間ということですよ。世界……というよりはマーシュ・ドワームスに、ですが」
「泥の錬金術師が、生かしたのですか……!!どこまでも、邪魔を!」
「さて……。弱っている上に、矜持を捨てた人造人間など……舞台に残す価値はない」
キンブリーがキシ、と音を立て手を合わせる。どうやら片腕は義手、機械鎧らしい。
少しぎこちない動作で、ギシリと音を立てて手を地面に置くと、プライドの足元が爆ぜる。
「ッキンブリィィィ!!」
プライドが影の刃を伸ばそうとするも、その前に本体が爆破される。子供の、しかも少し崩れかけの足で避けきることも出来ず、為す術はない。
キンブリーはつまらなそうな顔で淡々と爆破を繰り返す。
一回。二回。三回。四回。
「がはっ……!ぎぃっ……、あ"あ"あ"あ"あ"!!」
プライドの顔からは完全に余裕が消え、這い這いの体で逃れようとしてはまた爆破されていた。
恐怖に染まった顔で上を見上げ、手を伸ばす。
「いやだ……いやだ……!死にたくない、死にたくない……父上、助け……おか」
プライドの声は爆発音に掻き消され、その姿は爆炎に飲み込まれた。
「そこまでにしとけよ」
爆炎が晴れた後そこにいたのは、ガラガラと崩れる石の壁とエドワード、そしてまだその体を残し呆然としているプライド。
「……エドワード・エルリック。『鋼の錬金術師』。何故邪魔を?
「……もう戦意はないだろ。殺すほどじゃない」
「甘いですねぇ。甘いことこの上ない。ここで生かしたところで何の意味もない。殺す覚悟もないのにこの戦いに参加したのですか?」
「殺さない覚悟ってやつだよ!」
ギン、と睨むエドワードの目を見て、キンブリーが指を顎に当て目を閉じる。
「……ふむ、殺さない覚悟ですか。たしかに、貫き通せばそれもひとつの答え。ならば……
守り切ってみなさい」
ニヤリと笑いながらパンと手を合わせるキンブリー。エドワードもそれに応じて手を合わせた。
しかし二人から少し離れた位置から鳴った瓦礫が崩れる音で、その戦いの始まりは妨げられた。
見るとマーシュが崩れた壁の陰で恐々とした顔で「う……」と声を漏らしていた。
キンブリーはマーシュの顔を見るなり嬉しさを隠しきれない様子で近寄っていく。
「……マーシュ・ドワームス。どこに隠れていたのですか。全く、あなたのおかげで大変な思いをしましたよ。この機械鎧の特訓がどれほど辛かったか。しかしその痛みを感じるたびにあなたのことを思い返せましたよ。恨み言は尽きませんが……フッフ……感謝も、しています。そういえば、食事の約束をして……」
「いや、誰だよアンタ……?」
困惑したマーシュの言葉に、キンブリーの顔が一瞬にして能面のようになる。
「……傷つきますねぇ。あんまりそういう冗談は好かないんですが」
「あー、えっと、今マーシュ、記憶喪失なんだ」
「……はい?」
「多分真理と引き換えに、記憶を持ってかれた。誰のことも覚えてないと思う」
「………………そうですか。……なんというか、気分が削がれました。
死んだ魚のような目になったキンブリーは、部屋の隅の壁にまで歩いていくとそのまま壁に背をつけ帽子を深めに被り動かなくなった。
そのことを確認すると、エドワードは仰向けに転がっているプライドのもとへと歩み寄り、その姿を見下ろす。
「セリム」
「……殺しなさい。もう、立ち上がる力も残っていません」
体は動かない。エドワードの身体を奪う力も残っていない。仮に残っていてもキンブリーにまた阻止されるだろう。そもそも、もはや奪う気もなかった。人間に殺されかけ、人間に助けられた。もう、心は折れていた。
セリム・ブラッドレイの体が、ひび割れ崩れていく。
目を閉じ、自分の最期を受け入れようとする。
しかし、違和感を感じて目を開ける。
何か、暖かいものが自分の中に流れ込んでいるのだ。
見るとエドワードが、プライドの体に手を当てていた。
「……何を、しているのですか?」
「死なせねぇ……!絶対、死なせねぇ!」
エドワードが行なっているのは、プライドの治療。
エドワードは錬金術を治療行為に使ったことはないが、人体錬成のために一通り人体のことは勉強している。
その知識を以って、錬金術でプライドの傷を塞ごうとしているのだ。
「何を……何を馬鹿なことを!やめろ!なぜ、こんな……」
「……被るんだよ、お前の姿が。父親のために頑張って、利用されて……救えなかった、あの優しい女の子に。もう、あんな気持ちは……絶対にごめんだ!助けられたかもしれない命が、目の前で消えていくのは、絶対に嫌だ!!」
エドワードは無意識に、自分の生命エネルギーをもプライドに流し込んでいた。そのおかげか、プライドの体の崩壊が止まる。しかしエドワードも少しずつ元気をなくしていくのが見て取れた。
プライドが痛ましそうに唇を噛みしめる。少しの逡巡の後、プライドはエドワードの手を掴み、無理やり自分の体から離した。
「本当に人間というものは……愚かで……度し難い。
……あなたがどれほど命を注ぎ込んだところで、この容れ物はもうダメです。
でも。容れ物と、本体を分離させれば、まだわからない。
おそらく記憶も能力もなくなって、私が、私でなくなってしまうけれど」
「……セリム」
それは、使う気など全くなかった最後の最後の手段。知識として、自分の体の構造として、知っていただけ。自分からそれを行うことだけは断じてないだろうと、考えていた。
だが今は、
でも、もう屈辱だとは、苦痛だとは、思わなくなっていた。
ただ、エドワード・エルリックに、自分を救おうとする愚かで……真っ直ぐな少年に、自分の死を見せることが、ほんの少しだけ、嫌になった。あの女性と同じ、暖かなものを感じたから。
不思議と、あの女性なら自分がどんな存在であってもまた育ててくれるのだろうという確信があった。
「
その言葉を最後に、プライドの体がサラサラと崩れていく。
やがて崩れ切った砂の塊の中で、もぞりと何かが動く。
そこには、エドワードの手のひらよりも小さい胎児が、うずくまるようにして眠っていた。
「……わかった、絶対伝える」
エドワードはコートを脱ぎ、畳んだその上に胎児を乗せると、上を睨みつける。
「じゃあ、ちょっと行ってくる。マーシュの記憶も絶対なんとかするから、待っててくれ」
エドワードはマーシュを見ながらそう言い残し、柱を作り地上へと向かうのだった。
上をぼうっと見上げるマーシュに、キンブリーが顔を上げないまま問いかける。
「行かなくてもいいんですか?」
「……なんでだよ。俺が行く必要なんて、ないだろ」
目を逸らしながら言うマーシュに、キンブリーはツカツカと歩み寄ってその顔を前へと向けさせた。
「いいえ、あなたには彼らと共に行く責任がある。何故ならあなたが集めた人たちだから。彼らは皆、あなたを旗印にして集ったのだから。ここで行かなければ、あなたはきっと後悔する。
あなたの友人として言います。あなたは、行かなくてはならない。あなたは、戦わなければならない。
しっかりしなさい、マーシュ・ドワームス!!」
「…………俺は」
ー
エドワードが上へと登る道中、ダリウスたちが、壁にヨダレや針で磔にされた人形たちの横でへたり込んでいるのを発見した。
傍にはアームストロング少佐と少将、バッカニア大尉も一緒だ。
どうやら地下へ向かってきて合流したらしい。
「あ、ゴリさんズ!と少佐!」
「ダリウスだ!」
「雑にまとめんな!おい今どうなってんだ?何が起こってんのかサッパリだ!」
疲れ切った様子のザンパノが鼻を鳴らしながら喚く。
突然黒い何かに覆われたり下からエドワードっぽい誰かが超スピードで登って行ったりそれをホーエンハイムたちが追っていったり、意味のわからないことだらけだったのだ。
エドワードが、先ほどまで起こっていたことを簡潔に全員に説明する。
「んで、お父様が地上に賢者の石を補給しに行って、皆それを追った!まだ戦える奴は皆一緒に来てくれ!」
「お、おお?わかった!!」
「任せるがよい!姉上はそろそろ休んではいかがですかな?」
「誰に物を言っているアレックス。次言ったら三枚に下ろすぞ」
合成獣たちとアームストロング少佐たちがエドワードの石柱へと乗り込み、上へ登る。
エドワードたちが地上へと到達し、お父様の姿を視認する。
お父様はボトボトと、人のような
エドワードが声を出そうとした瞬間、お父様とエドワードの目が合う。
そしてお父様の口が、笑みの形に歪んだ。
次の瞬間、お父様から放たれた力の奔流がエドワードたちを呑み込む。
「破壊」としか称すことが出来ないそのエネルギーは、エドワードたちどころか後ろの中央司令部も覆い隠した。
そして、エドワードも、ホーエンハイムも、イズミも、アルフォンスも、マスタング大佐も、中央司令部も、そこにいた者全てを消し去り、そこには誰もいなくなった。
「っぶはぁ!!」
皆が一斉に、地面から顔を出す。
そう、
「はぁ、ゲホッ……この錬金術は」
「いやほんと、意味わかんねえし……こえぇし……なんでこんな目に合ってるのか全然わかんねーけども。
助けてくれたお前らを、助けないといけないと思った。……助けたいと思った」
待っている、と言った者がいた。
行きなさい、と促した者がいた。
絶対助ける、と吠えた者がいた。
皆、自分のことを、助けようとしてくれた。
何で攻撃されたのか、何で助けられたのかわからないまま、喚くだけの自分を、救おうとしてくれた。
何か、自分に出来ることがあるかと、考えた頭に、すぐに答えは浮かんできた。
いつ知ったのか、どのように知ったのか、わからない。覚えていない。
だが、言葉を知っているように。数字を知っているように。
その
だから、マーシュ・ドワームスはここに来た。
しばらく呆然としていたエドワードだったが、やがてその顔を綻ばせる。
「記憶もないのに、俺たちを助けたのか?
……バッカだなー!!」
「んだとぉ!?」
「でも、ありがとう。助かった」
「……おう」
マーシュがエドワードの手を掴み、地中から引きずりあげる。
その目はまだ怯えが残っていたものの、しっかりとお父様を睨みつける。
エドワードは全員の無事を確認すると、その両手を合わせた。
「そんじゃあいっちょ、神気取りのド三流に一発ぶちかましてやろうぜ」
「こちら地下のアームストロング隊!進捗はどうなってるんですか!?」
「……モチベーションが……半分吹っ飛んだ……!!」
「それが『お父様』って奴の力だ」
お父様「えっ、こっちのせい?」
Q&Aコーナー!はっじまっるよー!
Q.多分そんなに遅くなりませんとか言ってなかった?
A.許してにゃん
Q.プライドは人体錬成後はお父様のとこに現れてなかった?
A.ほら、絶対そこに行くとは描かれてないし……。許してわん
Q.記憶がなくなるというのは海馬が抜き取られたということですか?あるいは側頭葉ですか?会話が出来るようですが、エピソード記憶だけなくなったということでよろしいのでしょうか?そもそも真理は記憶だけ抜き取ることは可能なのでしょうか?抜き取られた記憶はどのような形で真理が持っているのでしょうか?また、記憶が消(以下省略)
A.許してぴょん
Q.ところどころっていうかだいぶ展開描写雑じゃない?
A.許してもー
Q.さすがにご都合主義多くない?
A.多分この作品でやりたいことは大体の人がもう気づいてるかなと思います。そのためなんです。許してぶひ
そんな感じです。次話はいつになるかわかりません。
最終話かな?わかんない。
書き切るつもりは満々です。年始までを目標に……できたらいいなぁ。