日出ずる処のアオリスト(^Д^)プギャー   作:蕎麦饂飩

2 / 2
妹子さん@仕事辞めたい


ゲーティアも鏡のように映せないレベルのド畜生徳太子

歴史上で男だと思っていた人物が女性だったという事はこの世界では良くある事だ。

例えばアーサー王だったり、織田信長だったり。

 

でも、この人も女性だった。

名は、『小野妹子』。

 

名前は女性みたい。だが男だ。

歴史ではそう伝えられていた。

 

でも、実際サーヴァントとして現れた彼女は、

男装の麗人――――――が疲れ果てて男らしさの欠片も取り繕えていない。そんな感じだった。

まあ、良く解る。あの主人で胃薬が必要にならないわけがない。

 

頭の上に重たそうな仏像を絶妙なバランスで乗っけながら、行動するのがデフォルトな、

見た目からしてふざけた聖徳太子(アレ)が主人なら。

 

 

「ああ、主。

どうして行く先々で喧嘩を売ってしまうのですか…」

 

疲れ果てた彼女には、何処か不健康なエロスさえ感じてしまう程、儚い可愛らしさがある。

だが、その窶れの元は儚さどころか、解かりやすい程の鬱陶しさを途轍もない存在感で放っている。

 

「おいもちゃーん、

この厩戸(うーま)が最も好きな事のひとつは 自分で偉いと思ってるやつにバーカって言ってやる事だって知ってるだろ?

もしかしてストレスで健忘症になっちゃった?」

 

凄まじい反骨精神と、それを可能にする最強クラスのハイスペック。

為した偉業の数々。

本当に、この人格さえなければ最高のサーヴァントの1人なんだろうが、

それを含めて最低に堕ちぬける人間性にはある意味拍手を送りたい。

 

 

 

さっきから、ヴラド三世に、

「自分のホームで召喚されても、生前の教訓を生かせず最初の方で死にそうなおっさん、チーーッス」

と煽るのを皮切りに、他の王たちにさえ、

「んん~最初に日出る処の王だから、俺こそ王の中の王だからさー。頭が高いよ、君ィ」

 

「あー、自分で頭が良いとか思ってるクチ?

いやさ、後世で評価されてもさ、それってその時代で負けましたって事には変わりない訳で、

後世で再宣伝してくれたプロデューサーが有能なだけじゃね?

ほら、ナポレオンがいなければ、ジャンヌダルクとか只のキチガイゴリラじゃん?

聖女どころか、女として見れなくない? …聖女さんさぁ、今この人と俺が喋ってるの見えない?

途中から話に入ってこないでよ」

 

「た い よ う お う きたー(o゚∀゚)o きっと中国よりもっと日が沈む方向の王様たちだろー?

ウェーイ。馬鹿騒ぎしようぜ。

ほら、バカって最強に楽しいじゃん?

バーとカーが合わさって最強にバーカ―、みたいな? もう、表情硬いぜ? 今の笑う所だから」

 

「円卓の王っていうとカッコいいけどさ、ちゃぶ台の王っていうと面白いよね。折角だし改名しちゃえよ。

向こうのおっぱい小さい方のアーサー王の方がちゃぶ台向きだけどさぁ。

…なーお前もそう思わない? おいもちゃん。」

 

「ヤ○■ン ビ△チ メイヴちゃんさいこーって、褒めたじゃん?

えっ、ホントのこと言われて何で怒ってんの? おっぱい以外も小さな女って嫌われるって知らなかった?」

 

「あーまーぞーんって変身するの? しないの? つまんねーの。

後さ、やっぱり女王って、男の摂政居てなんぼでしょ。言われたことない?

えっ、周りは女性だらけ? うわー、イエスマンならぬイエスウーマンしか集めない上司? サイテー」

 

凄まじい煽りの数々。

そして彼の千里眼と『ブチ切れた相手に負けない』というスキルのお蔭で、

周囲の地雷を地雷処理車で一気に纏めて爆破していくスタイルにはある意味敬意を贈りたい。

 

因みに、オジマンディアスには馬鹿にしているようにしか思えない発言をしつつも、

アレで友情を感じている方ですとは、妹子さんの談。

 

「ほら、奥さんが死んだら追悼終らしてから後追いとか基本だから。愛してるなら普通其れくらいやってから言わないとねー」

 

…友情、覚えてますか?

そう聞きたくなる程の暴言。

だが実際に妻の後追いをしたレベルの愛妻家に、妻への愛で勝負をかけられる人は少ないだろうから性質が悪い。

これで『秩序・善』だからなー。本当、なんでさ。

一応、国家と妻だけは愛してたらしいけど。他の『秩序・善』組からのクレームが凄い事になってる。

 

 

「主はあれで、愛妻家で民を憂う心をお持ちなのです…」

 

目を逸らしながら、そう呟く妹子さんには同情を禁じ得ない。

貴方は何も悪くありません。

 

 

「不幸さが増す度に魅力が増すおいもちゃんに、中国の皇帝が思わず使者の首を斬るのを躊躇った理由もわかるだろ?」

 

畜生みたいなアオリストの悪魔の誘惑めいた言葉。

だが、何処か解ってしまう。そして自分の心の汚さに思わずこちらも妹子さんから目を逸らしてしまう。

 

 

そうしていると、妹子さんが世界を呪う様に喋り始めた。

 

「時折、私どころか、国民全員が殺されるかもしれないレベルの煽りを、周囲の権力者に向けるのは勘弁して欲しかったですね。

そして、その中でも最大の煽りの書状を持っていく事になった私は、そう言う星の元に生まれたのでしょう」

 

「まー、おいもちゃんは不幸が似合うよねー。マジウケる」

 

思わず、妹子さんの方をチラリと見ると、

既に死んだ魚の目になっていた妹子さんの目から更に輝きが失われていく。

人の目は此処まで死ぬ事が出来るのだと、限界の先を見てしまった。

畜生徳太子、アンタ容赦無さすぎだろ。

 

 

因みに、玉藻に対して、

「おばあちゃんチーっす。あっ、頭に何個か『ひい』を付けるの忘れたけどごめんねー」

と言って、彼女を、

 

「私、そんなに老けてませんからっ」

 

と部屋に引きこもらせた辺り、身内にさえ容赦が無かった。

 

その時、妹子さんは玉藻に対して申し訳なさのあまり、土下座の姿勢で一度も顔を上げる事が無かった。

きっと、その時の目は死の先のその先を逝っていたに違いないと思う。

 

 

 

そんなド畜生な彼は、どんな相手にさえ媚びる事も畏れる事も無い。

今、まさに、あのゲーティアにさえ、

 

「今さ、頭の上に4つ目の仏像乗っけてるの見えない?

ほら、バランス崩れそうだから少し黙っててもらっていいかなー。

空気読めない人、マジ17条憲法読み直せって言われたことない?

えっ、無かった? それは悪かった。 ごめんねー。多分、読んでも覚えられないって諦められてたんだろうねー。

学習能力無い子に勉強薦めてマジごめんねー」

 

という、煽りっぷりだったから、もはや矯正はできないのは間違いない。

 

 

「っていうか、ソロモンの奴隷如きが世界をどうこうとか考えるなんて自分の身の程考え直したほうがよくない?

是だから嫌だよねー、勘違いクンってさ」

 

そうふざけながら、宝具『冠位十二階』を発動し、勝手に周囲のサーヴァントを冠位持ち(グランドサーヴァント)に押し上げた。

世界が指定せずとも己がルールを制定する。そして周囲は当然そのルールを守れという、

悪い意味での『秩序・善』らしい、凄まじいチート能力である。

挙句に、未来視で全ての攻撃を敢えて紙一重で躱しながら、

悪魔を吸収したり、光り輝いて星の光を放つ上に、同時に7つ展開できるチート宝具『七星剣』を振り回しつつ、

 

「聖徳太子流奥義、スーパー聖徳太子斬りっ!! えっふざけるな?

いやいや、そちらこそこんなふざけた技にやられて恥ずかしくないの?

いいよねー、何度でも生き帰って幾らでも生き恥を繰り返せる人って。

その厚顔さがうらやましーわー。おれそんな厚顔っぷりできないからまじリスペクト―」

 

って、特級の活躍はしてるんだけど、

 

 

恐らく、全部が終わった後にはみんなから特級のお仕置きがあるのは間違いないと思う。

ゲーティアとさえ感情を共有できるだなんて、誰も思わなかったはずだから。

 

聖徳太子、マジド畜生って。




聖徳太子流古流剣術は実在した流派です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。