真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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誤字・脱字のご報告ありがとうございました。

直させていただきました。




十七話

「それでは、他に何か報告すべき意見はある?」

 

「いえ、春蘭の件で最後です。」

 

官軍を助けに行ったら、敵の策にはめられて、孫策と潰し合いになりそうだったけど、孫策と共闘して黄巾党を倒しました。ついでに、孫策に借りを一つ作りました。ってとこか。

 

「黄巾党はこちらの予測以上の成長を続けているわ。官軍はあてにならないけれど……私たちの民を連中の好きにさせることは許さない。いいわね!」

 

「分かってます!全部、守るんですよね!」

 

季衣、よく分かってんじゃねえか。あとでナデナデしてやろう。

 

「そうよ。それにもうすぐ、私たちが今までに積み重ねてきたことが実を結ぶはずよ。それが、奴らの最後になるでしょう。」

 

色々してきたからな。実を結んでくれなきゃ困る。

 

「民たちの血も米も、一粒たりとて渡さないこと!以上よ!」

 

そして、その日の軍議は解散となった。

 

今、俺と一刀と凪は情報収集の真っ最中だ。

 

如月「凪、大丈夫か?昨日、南から帰ってきたばかりだろ?」

 

「大丈夫です。鍛えてますから。」

 

一刀「真桜も沙和もいるし、季衣にも言われたんだろ?あんまり無理するなよ。」

 

「自分……こういうことしか、出来ませんから。」

 

健さんですか!凪△です。

 

一刀「こういうこと、なんて言わないの。凪たちが情報収集をしてくれるから、華琳も正確な判断が出来るんだよ。」

 

「……はい!そういえば副長。」

 

如月「んー、どうした?」

 

「あのあと、鍛錬していたら、こんなことも出来るようになりました。」

 

と言って、両拳に炎を纏わせた。

 

如月「おお!両手に同時にか。しかも、その威力だとメラミだぞ。メラミは、メラの上位呪文で中級呪文だな。」

 

一刀「凪すげー!俺はまだ、気を感じる段階だからまだまだなんだ。」

 

如月「凪、両手で出来るなら、両足でも出来るぞ。出来たら、俺に向かって撃ってこい!」

 

「はい、副長。はああああ、はっ!」

 

凪が俺に向けて右足で撃ってくる。

 

一刀「ちょ、如月、危ない。避けろって!」

 

「副長!避けてください!」

 

如月「心配するな二人とも!ふん!」

 

超高速の掌撃を放ち、メラミを上に打ち上げる。

 

「副長、すごい。」

 

一刀「如月、それは、フェニックスウイング!」

 

如月「まぁ、これくらいは出来ないとな。凪、すごいじゃないか。」

 

凪の頭をなでる。ナデナデ。

 

「副長//////」

 

如月「おー、てれてる凪も可愛いなぁ。なあ、一刀?」

 

「か、かわ//////」

 

一刀「そうだな。だけど、もうそろそろ戻ってこい二人とも。」

 

如月「しょうがないか。じゃあ凪、あっちのやつらを頼む。俺はこっちをやるから。殺すなよ。」

 

「はい、副長。でぇぇいっ!」

 

如月「おらぁ!」

 

ローリングソバットで一人、正拳突きで一人倒し、

 

一刀「みんな、周囲を警戒!敵部隊がいる可能性がある。何人かはこっちに来て、連中を縛るのを手伝ってくれ。」

 

「隊長、副長。何か、手紙らしきものを持っていたのですが。」

 

如月「中を見てみるか。……ふむ、汚いけど、地図と集合場所が書いてあるな。」

 

一刀「こいつら、連絡兵か。」

 

如月「連中、こんな方法をとるようになりやがった。」

 

連絡兵は何回か捕まえたことがあるが、どれも口頭での連絡ばかりで、中には連絡事項を間違えて覚えているヤツもいたな。

 

一刀「任務完了だ。すぐに引き上げる。」

 

「「了解です。」」

 

すぐに城へ引き上げた。

 

「大手柄ね、凪。」

 

「いえ、手柄は副長だと思うのですが……」

 

如月「え、だって、手紙を見つけたの凪じゃん。なら、手柄は凪だよ。ねえ、華琳?」

 

「そうよ、凪。あなたが見つけたのだから、手柄はあなたの物よ。」

 

「……はっ。」

 

「先ほど偵察に出した隊が戻ってきました。連中の物資の輸送経路と照らし合わせて検証もしてみましたが、敵の本隊で間違いないようです。」

 

一刀「……と言う事は張角もそこにいる?」

 

「ああ。張三姉妹の三人がそろっているとの報告も入っている。」

 

「間違いないのね。」

 

「何というか……三人の歌を全員が取り囲んで聞いていて、異様な雰囲気を漂わせていたとか。」

 

「……何かの儀式?」

 

一刀「まるでライブだな。」

 

如月「確かに、ライブだな。」

 

「らいぶ?」

 

如月「大人数で歌い手の歌を聴く集会だな。俺らの世界じゃ、千人や数万人単位の集まりもあったな。」

 

「よく分からんな。そんな千や万も集まっては、号令や銅鑼ならともかく……歌声など、まともに聞こえないだろう。」

 

如月「俺らの世界には、音や声を大きくできる絡繰があったんだが、こっちじゃそんなもの無いだろうし。」

 

「で、それは何をする集まりなの?」

 

一刀「娯楽の一環だよ。今回の場合は、士気高揚も兼ねてるんだろうけどね。感想は連中に聞いてくれ。」

 

ライブの独特の雰囲気は味わってみないと分からないしな。口じゃうまく説明できん。

 

「そうすることにしましょう。ともかく、凪のおかげでこの件は一気にカタがつきそうね。千載一遇の好機と思いなさい。皆、決戦よ!」

 

華琳の一言により準備を済ませてから、黄巾党殲滅のため出撃した。

 

 

 


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