真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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革命―蒼天の覇王を今更買ってやり始めました。

新キャラ達は皆可愛いですね。

まだ、クリアしてないですが。

柳林可愛いですね!華侖と栄華と香風は英雄譚に出てきた時から可愛いですよね。

これが書き終わったら蒼天の覇王編でも書きたいですね。

あこがれていた 日本の街に 足を踏み入れ どうぞよろしく

柳林に歌わせてみますか



十九話

「このあたりまで来れば……平気かな?」

 

「もう声もだいぶ小さくなってるしねー。……でも、みんなには悪いことしちゃったかな?」

 

「正直、ここまでの物になるとは思ってなかったし……潮時でしょうね。」

 

「けど、これで私たちも自由の身よっ!ご飯もお風呂も入り放題よねっ!」

 

「……お金ないけどね。」

 

「そんなものはまた稼げばいいんだよ。ねー?」

 

「そう……そうよ!また三人で旅をして、楽しく歌って過ごしましょうよ!」

 

「で、大陸で一番の……」

 

「今度こそ大陸の一番に……っ!」

 

如月「盛り上がっている所悪いが、君らが張三姉妹か?」

 

「な……っ!」

 

「く……っ。こんなところまで……!」

 

「どうしよう……もう護衛の人いないよー?」

 

「おとなしくついてこれば悪い様にはしないが。」

 

「……ついていかなかったら?」

 

如月「幸い俺ら二人とも、無手の心得があってな。君らを傷つけずに捕まえることが出来る。」

 

「そっちの子はその堅そうなので殴るの?」

 

「心配しなくても手加減はしてやる。」

 

「そういう問題じゃない!」

 

「張角様っ!」

 

「テメーら!俺達の張宝ちゃんに何しようとしてんだっ!」

 

如月「うるせーのが来たな。凪、頼む。」

 

「はい。はああああっ!」

 

「ぐはっ!」

 

「がはっ!」

 

凪の気弾でぶっ飛んでいく黄巾兵。

 

「何あれ!ぶっ飛んだわよ!」

 

「……あきらめましょう姉さん。……いきなり殺したりはしないのよね?」

 

如月「ああ、そう言ってた。」

 

「……ならいいわ。投降しましょう。」

 

「人和……」

 

「れんほーちゃん……」

 

「……で、あなたたちが……張三姉妹?」

 

「そうよ。悪い?」

 

「季衣、間違いない?」

 

「はい。ボクが見たのと同じ人たちだと思います。」

 

「あ、私たちの歌、聞いてくれてたんだねー。どうだったー?」

 

「すっごく上手だったよ!」

 

「ほんと!?ありがとー♪」

 

一刀「それが、どうしてこんなことしたんだ?見たところ普通の旅芸人みたいだけど?」

 

「……色々あったのよ。」

 

「色々ねぇ……?ではその色々とやらを話してみなさい。」

 

「話したら斬る気でしょう!討伐命令が下っているのは、知ってるんだから!」

 

「それは話を聞いてから決めることよ。それから一つ誤解をしている用だけれど……あなた達の正体を知っているのは、おそらく私たちだけだわ。そうよね桂花。」

 

「はい。貴方達ここ最近、私たちの領を出ていなかったでしょう。」

 

「あれだけ周りの捜索や国境の警備が厳しくなったら……出ていきたくても行けないでしょう。」

 

「ですから現状、首魁の張角の名前こそ知られていますが……他の諸侯たちは、張角の正体は不明のままです。」

 

「……どういう事?」

 

「誰を尋問しても、張三姉妹の正体を口にしなかったからよ。……大した人気じゃない。それに、この騒ぎに便乗した盗賊や山賊は、そもそも張角の正体を知らないもの。そいつらのデタラメな証言が混乱に拍車をかけてね……。確か今の張角の想像図は……一刀。」

 

一刀「……これか?」

 

一刀が持っている姿絵に描いてあるのは、身長三メートルはあろうかというヒゲモジャの大男だった。しかも、腕が八本、足が五本、おまけに角やしっぽまで。

 

「えー!お姉ちゃん、こんな怪物じゃないよー!」

 

「いや、いくら名前に角(かく)があるからって、角(つの)はないでしょ……角(つの)は!」

 

「まぁ、この程度という事よ。」

 

「何が言いたいの?」

 

「黙ってあげてもいい、と言っているのよ。あなた達の人を集める才覚はそうとうなものよ。それを私のために使うというなら、生かしてあげてもよいわ。」

 

「……目的は?」

 

「私が大陸に覇を唱えるには、今の勢力では到底足りない。だから、あなた達の力を使い、兵を集めさせてもらうわ。」

 

「そのために働けと……?」

 

「ええ、活動に必要なお金は出してあげましょう。活動地域は、私の領内なら自由に動いて構わないわ。通行証も出しましょう。」

 

「……曹操。あなた、これから自分の領土を広げていく気なのよね。そこは私たちが旅が出来る、安全な所になるの?」

 

「あたりまえでしょう。平和にならないのなら、わざわざ領土を広げる意味はないわ。」

 

「……分かったわ。その条件、飲みましょう。」

 

「ちょっと人和!なに勝手に決めて……姉さんも何か言ってやってよ!」

 

「えー。だってお姉ちゃん、難しい話って良く分からないし……」

 

「あーもう、役に立たないわねっ!」

 

「……」

 

「……どうした秋蘭。なぜ私を見る?」

 

「いや……なんでもない。」

 

如月・一刀「「(気持ちはよーく分かるぞ。秋蘭。)」」

 

俺と一刀は同時にうなずく。

 

如月「張宝、君らに選択肢はない。断ればこれだぞ。」

 

俺は親指を首に持っていきスッと横に移動させる。

 

「この人の言う通り。生かしてくれる上に、自由に活動するための資金までくれて、自由に歌っていいなんて……正直破格の条件だと、私は思う。」

 

「……だって、こいつの領地だけなんでしょう?」

 

如月「俺らが勝手に広げていくし、最終的には大陸全部が華琳のものになるから、色々行けるようになる。」

 

「如月の言う通りよ。あなた達は、私の広げた領土の中で自由に歌ってくれればいい。」

 

「用が済んだからって、殺したりしないわよね?」

 

「用済みになったら支援を打ち切るだけ。でも、そのころには大陸一の歌い手になっているのでしょう?」

 

「……面白いじゃない。それは、この張三姉妹に対する挑戦ということでいいのね?」

 

「そう取るのなら、そう取ればいいわ。」

 

「よし!なら決まりね!」

 

「……えーっと。結局私たちは助かる、って事でいいのかなぁ……?」

 

「それに、大陸中を旅して回れるのよ!今度こそあの太平何とかって本が無くても、大陸の一番をとって見せるわよ!」

 

一刀「これが黄巾党の長ねぇ。」

 

如月「俺らが知ってる歴史なんて、この世界じゃアテにならんなぁ。」

 

「……ちょっと待ちなさい。」

 

「何?」

 

「さっき、太平何とかって。」

 

「太平要術?」

 

「あなた達、それをどうしたの!」

 

「応援してくれるって人にもらったんだけど、逃げてくるときに陣地に置いてきたの。」

 

「恐らく、もう灰になっているはず。……それがどうしたの?」

 

「いえ、……そう。あの書は灰になったのね。」

 

「華琳様。探してまいりましょうか?」

 

「……不要よ。それよりあの陣にもう一度火を。誰かに拾われて悪用されては、今日のような事態になりかねないわ。」

 

「承知いたしました。」

 

一刀「その本、ずっと探してたんだろ?いいのか?」

 

「いいわ。それがあの書の天命なのでしょう。……ただあなた達は私の所にいなさい。どうせ、行く当てもないんでしょう?」

 

如月「そうしてくれると助かる。」

 

こうして、張三姉妹の処遇が決まった。

 


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