真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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二十話

張三姉妹の処遇が決まった後、凪を探しているんだが、どこにいるんだろう?

 

「……ふぅ。」

 

あ、いたいた。

 

一刀「お疲れ様、凪。」

 

如月「お疲れ、凪。大活躍だったな。」

 

「あ、隊長、副長、みんな……」

 

「そうそう。凪ちゃん、今回は大活躍だったのー。華琳様もすっごく褒めてたのー。」

 

「いや、張三姉妹を捕えたのは副長じゃないですか。」

 

如月「凪がやつらの集合場所の手紙を見つけたからこそ、黄巾党を瓦解させ、張三姉妹を捕えることが出来たんだ。だから、凪の手柄だよ。」

 

「はい、分かりました。」

 

一刀「でも、なんかあまり、嬉しくなさそうだな……」

 

「そんなことないよなー。凪、これでもめっちゃ喜んでんねんで!」

 

如月「そうなの?」

 

表情が全然変わってないけど……まぁ、付き合いの長い真桜が言うならそうなんだな。

 

「……はい、これで大陸も平和になると。」

 

一刀「そうだよな。三人とも、そのために華琳の部下になったんだもんな。……ってことは、これからは?」

 

「もちろん華琳様の覇業に力を貸すつもりです。」

 

一刀「なら良かった。いきなり故郷に帰るとか言われたら寂しくなるなーって思ってさ。」

 

如月「ああ、せっかく可愛い三人が部下になってくれたのに、すぐにサヨナラは寂しいって思っちまったぞ。」

 

「そうですか////」

 

「可愛いって、そんなの当り前なのー。ほら、凪ちゃんももっと笑顔になるのー!ほら、むにむにー。」

 

「こ、こら、沙和……やへふぇ、やめふぇっへ!」

 

「そんな、可愛いやなんてー。お、沙和!こっちもうちょっと、ひっぱった方がええんちゃうか?」

 

「ひゃへー!ひゃへろ、たいひょう、ふくひょうたひゅけへ!」

 

一刀「んー?凪はもっと笑ってた方が可愛いって。なあ、みんな?」

 

「そうなの。凪ちゃんはもっと笑った方がいいの。」

 

如月「確かにな。二人とももっとやってやりなさい。」

 

「副長からも許可が出たし、沙和、やってまえ!」

 

「おー!ほらほら、こっちもこうやってー。」

 

「やめひぇー!」

 

如月「よし、華琳から俺の分の褒賞を含めて多めにもらったから、城に帰ったら隊のみんなで宴会するぞ!華琳が軍議は次の日にするって言ってたから、荷ほどきだけすませたら、あとは明日にやっちまおう!」

 

「おおー!さすが華琳様、話が分かる!」

 

「わ、わひゃひは……!」

 

一刀「主役の凪が来ないんじゃ、意味ないだろ。真桜、沙和、今日は絶対に凪を逃がすなよ。隊長命令だ!」

 

「まかせときぃ!」

 

「沙和におまかせなのー!」

 

「ひょんなー!」

 

……と、喜んだのも束の間。俺達は広間に集合をかけられていた。みんなあきらかに不満そうな顔をしている。

 

一刀「華琳。今日は会議しないんじゃないの?」

 

「私はする気なかったわよ。あなた達は宴会をする予定だったのでしょう?」

 

「宴会……ダメなん?」

 

「馬鹿言いなさい。そのために貴方達には褒賞をあげたのよ。……私だって春蘭や秋蘭とゆっくり閨で楽しむつもりだったわよ。」

 

如月「いや、華琳さん。そういう事はもっと小さな声で言ってくれ。」

 

「すまんな。みんな疲れとるのに集めたりして。すぐ、すますから堪忍してや。」

 

「あなたが何進将軍の名代?」

 

「や、ウチやない。ウチは名代の副官の張遼や。」

 

「なんだ。将軍が直々にと言う事ではないのか。」

 

「あいつが外に出るわけないやろ。クソ十常侍どもの牽制で忙しいんやから。」

 

十常侍ね。面倒くさそうだな。魑魅魍魎どもは。

 

「呂布さまのおなーりーですぞ。」

 

なに!呂布だと!生呂布が見れるのか!あ、一刀もビックリしてる。そりゃそうか。生呂布だもんな。

 

「……」

 

「曹操殿、こちらへ。」

 

「はっ。」

 

「……」

 

何も言わねーけど大丈夫か?

 

「えーっと、呂布殿は、此度の黄巾党の討伐、大儀であった!と仰せなのです!」

 

「……は」

 

「……」

 

「して、張角の首級は?と仰せなのです!」

 

「張角は首級を奪われることを恐れ、炎の中に消えました。もはや生きてはおりますまい。」

 

「……」

 

「ぐむぅ……首級が無いとは片手落ちだな、曹操殿。と仰せなのです。」

 

「……申し訳ありません。」

 

如月「なぁ、秋蘭。何進って誰?」

 

「軍部の頂点にいるお方だ。朝廷での地位でいえば我々どころか華琳様すら足元にも及ばん。」

 

「何進はね、皇后の兄で肉屋のせがれよ。」

 

一刀「お肉屋さんね……」

 

まぁ、肉屋の息子が大将軍ねぇ。しょうがないよね、こんな時代だし。

 

「……」

 

「今日は貴公の此度の功績を称え、西園八校尉が一人に任命するという陛下のお達しを伝えに来た。と仰せなのです。」

 

「……」

 

「これからも陛下のために働くように。では、用件だけではあるが、これで失礼させてもらう。と仰せなのです!」

 

如月「てか、全然しゃべってないけど……」

 

一刀「横の女の子が代弁してただけだな。」

 

「……ねむい。」

 

如月「やっとしゃべったと思ったら眠いだけかよ。……ん?」

 

終わったと思ったら、呂布が俺の方に来る。

 

「……きみ、強い?」

 

如月「……は?」

 

「……強い?」

 

「ああ、こいつは強いぞ。はっはっは!」

 

如月「春蘭、何言ってんだよ!」

 

「……恋……」

 

如月「……は?」

 

「……真名、恋」

 

如月「ちょ!真名!?いいの?」

 

「……(コクッ)」

 

如月「あ、ありがとう。俺は龍谷如月。如月って呼んで。」

 

「ん、如月。よろしく。」

 

如月「ああ、よろしく。」

 

ナデナデと頭をなでる。

 

「……ん////」

 

うん、嬉しそうだ。

 

「ちんきゅーキーック!」

 

何か声が聞こえたと思ったら、女の子が飛び蹴りをしてきた。あの子、陳宮だったのか。まぁ、それはいいとして、俺は陳宮の足をつかみ、床へ降ろす。

 

「何で勝手に恋殿の真名を呼んでいるのですか!しかも、頭までなでて!」

 

如月「いや!許してもらったし!頭なでたのは、手が勝手に動いた。」

 

一刀「如月ってなでグセがあるよな。」

 

「うう……恋殿ー!」

 

「ねね……いきなり蹴っちゃダメ。」

 

「恋殿・・・・うっうっ」

 

「ねね何やっとんや。すまんかったな。あとは宴会でも何でも、ゆっくり楽しんだらええよ。」

 

と言って、張遼と呂布と陳宮は広間を出ていく。

 

「……」

 

あれ?なんか変な空気。しかも、みんなして俺を見てるし。

 

「如月」

 

怒気をはらんだ声で華琳に呼ばれる。何かイヤな予感がするから、スカラを重ね掛けしておこう。

 

如月「……はい」

 

華琳に近づく。

 

「ふんっ!」

 

ドゴッ!と俺の腹に拳が突き刺さる。マジかよ。

 

「春蘭、秋蘭。閨に戻るわよ!気分が悪いったらありはしない!一刀達も今日は休みなさい。作業は明日からで構わないわ。二日酔いで遅れてきても目をつぶってあげるから、思いっきり羽目を外すといいわ。」

 

一刀「あ、ああ。分かった。そうさせてもらうよ。」

 

華琳が広間を出て行ったあと、一刀たちが俺によって来る。

 

一刀「如月。大丈夫か?」

 

如月「なぁ、一刀。俺ってドラゴニックオーラ纏ってんじゃん。それに、スカラを重ね掛けしてたんだよ。それなのに、この威力は……ないだろ。」

 

バタっ!と倒れ、

 

一刀「如月、大丈夫か!如月!」

 

如月「いや……大丈夫だけど、あまり飲めないかもしれない。まぁ、みんな俺に遠慮せずに飲めよ。とりあえず、飲みに行くか……。」

 

一刀「分かった。無理するなよ。」

 

そして、みんなで飲みに行った。あんまり飲めなかったけど、その分はしゃぎまわった。

 

 


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