真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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三十一話

如月「いやぁ、珍しいな。この面子でご飯食べたのは。」

 

今日は珍しく、月、詠、恋、ねね、霞の六人で昼飯を食べたのだ。

 

「そうですね。みんな揃うのは滅多にありませんから。」

 

「(コクッ)おいしかった。」

 

「兄上ご馳走様なのですぞー」

 

ちなみに俺は今、ねねを肩車している。

 

「いやー、ウチもご馳走になって悪いな。如月。」

 

「そういえば如月。あんた、帰りに服屋に寄ってたけど、何か用だったの?」

 

如月「ああ、頼んでいたものが出来上がったから、受け取りに行ったんだ。」

 

「どのような服なんですか?」

 

如月「ああ、それは『あれ、如月じゃん。』・・・・ん?よう一刀。華琳も一緒か。」

 

一刀と華琳の二人とバッタリでくわす。

 

「あら、珍しいわね。あなたたちの組み合わせなんて。」

 

如月「ああ、珍しく休みが被ったらしくてな。みんなで、昼飯に行ってた。お二人さんは?」

 

一刀「報告したついでに散歩に行くことになってな。」

 

如月「ふむ、じゃあ、邪魔者は去ろう。」

 

と言って別れようとしたら、

 

「ちょ・・・・沙和。やめてくれ!」

 

「ふっふっふ・・・・逃がさないの凪ちゃん!」

 

と二人の大きな声が聞こえてきた。

 

如月「はぁ、一刀・・・・」

 

一刀「まぁ、しょうがないな。」

 

如月「だな。みんな悪いけど、様子見に行っていい?」

 

「ええ、別にかまわないわ。」

 

「はい。私もついていきます。」

 

「まぁ、月が行くなら。」

 

「・・・・恋も行く。」

 

「ウチも行くわ。」

 

「兄上、早く行くですぞ。」

 

沙和の部屋の前まで来て、

 

如月「沙和ー、入るぞー。」

 

と言ってドアを開けると、べしっ!と顔に何か当たった。

 

如月「痛ぅー!ん?何だこれ?靴?」

 

「「ああ、副長!それにみんな!」」

 

漸く俺達に気付く二人。よく見ると凪の服が結構ずれていて、下着まで見えてしまっていた。

 

如月「何やってんだ二人とも。」

 

「「副長、隊長、華琳様、みんな。沙和が(凪ちゃんが)」」

 

「はいはい、二人とも。ちゃんと聞くから。凪、何があったの?」

 

「沙和が・・・・沙和がいきなり服を脱がしてきて・・・・」

 

「ちがうのー!凪ちゃんにおしゃれして欲しかったんだよー!」

 

一刀「凪はおしゃれに興味無いの?」

 

「きょうみなっ・・・・い・・・・ことも、ない・・・・ですが」

 

「つまり、沙和の用意した服を凪に着てもらおうとしたけど、凪が嫌がっているということね。」

 

如月「カワイイ系か・・・・俺も凪なら似合うと思うけどなぁ。」

 

「・・・・なっ!ふ、副長まで何を言うのですかっ!」

 

「ウチも似合うと思うで。」

 

「私もそう思います。」

 

「私も凪なら似合うと思うけど。」

 

如月「よし!華琳も賛成しているし、沙和!凪を着替えさせろ。凪・・・・隊長、副長、そして覇王様命令だ。あきらめろ。」

 

「副長ーっっっ!!!?」

 

「ならば、私が指揮を執りましょう。月、詠、ねねは沙和の手伝いを、恋と霞は凪が暴れたら、取り押さえること。一刀と如月は外に出てなさい。」

 

「そんな・・・・華琳様ー!!」

 

凪の叫び声を背に受け、俺と一刀は部屋の外へ出る。

部屋の中ではドタバタとしているのがきこえていたが、すぐに落ち着き、

 

「いいわよ。入ってらっしゃい。」

 

華琳に呼ばれ部屋の中に入ると

 

「じゃじゃーん!お待たせしましたなのー!」

 

「・・・・ッ・・・・」

 

凪は頬を真っ赤に染めて、少しでも肌を隠そうと、短いスカートの裾を抑えている。

 

「へぅ・・・・凪さん、可愛いです。」

 

「うん。凪、可愛いわよ。」

 

「・・・・凪、可愛い。」

 

「似合ってますぞー。」

 

「真っ赤になって・・・・凪、かわええなぁ!」

 

「凪、良く似合っているじゃない。」

 

一刀「よく似合ってるよ、凪。」

 

「ふっふっふ~、スゴイでしょー?自信作なの!それで、副長どうなの?」

 

如月「・・・・はっ!意識が飛んでた。・・・・せ、制服?しかも、ミニスカートにピンク色のカーデガン・・・・」

 

「征服じゃないよ?」

 

一刀「その征服じゃなくて、俺らの世界の学校・・・・こっちで言う私塾みたいなものはな、制服を着て通っていたんだ。俺や如月の着ている服も制服なんだ。」

 

そう、俺が着ているのは、学生服で、一般的な黒の学生服なんだ。

 

如月「うん!凪、良く似合っているぞ!可愛い!」

 

「良かったねー、凪ちゃん!副長、似合ってるって、可愛いって言ってくれたのー♪」

 

「あ・・・・ぅ、あ・・・・その・・・・ありがとうございます。」

 

如月「沙和。いいものを見せてくれたお礼だ。これを受け取ってくれ。」

 

俺はさっき服屋で受け取った服を沙和に渡す。

 

「副長ありがとうなのー。ん?名札がついてる?月用?詠用?これ・・・月ちゃん達の服?それと、凪ちゃん用もあるの。」

 

『えっ?』

 

と月、詠、恋、ねね、霞、凪の六人が声を上げる。

 

如月「俺と一刀は外に出てるから。華琳、沙和、準備出来たら呼んでくれ。」

 

「ちょ・・・・ホンマか!?」

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

 

如月「はっはっは、聞こえない、聞こえなーい。」

 

と言いながら部屋の外へ出る。

一刀とだべりながら待っていると、

 

「たいちょー、ふくちょー、入ってきていいのー。」

 

と沙和に呼ばれ部屋に入ると可愛く着飾った六人の姿が

 

一刀・如月「「・・・・」」

 

「如月・・・・あなたの考えた意匠は素晴らしいわね。」

 

と鼻血をドバドバ流しながら鼻を押さえている華琳

 

「へぅ・・・・如月さんどうですか?」

 

「どうなの?如月?」

 

「・・・・似合ってる?」

 

「おお・・・・兄上、これ可愛いですぞー。」

 

「おーおー。これあラクでええなぁ。」

 

「副長、どうですか?」

 

六人がそれぞれ感想を求めてきたり、言っていたりしている。

 

如月「いや・・・・メチャクチャ似合ってるよ。」

 

月には、白いワンピースと麦わら帽子。清楚な感じの月にはものすごく似合っている。月ちゃんマジ清楚!可愛すぎて華琳が月に抱きつている。

 

詠には夏服のセーラー服。いいね!夏セーラーいいね!ミニスカートいいね!華琳がスカートの裾を捲ろうとしているが、詠は全力で守っている。

 

恋には、シスターの服を。両膝をついて神に祈りを捧げている格好で上目遣いでこちらを見上げている。萌えー!バンバンバン!(床を叩く音)なにこの娘。持ち帰っていいですか?覇王様?えっ?ダメ?自重しろ?・・・・はい。

 

ねねには、ドラクエ11のベロ○カが装備できるネコのかぶりものと着ぐるみ。やべぇ・・・・可愛すぎる!ウチの娘はヨメには絶対にやらん!えっ?俺の娘じゃないって?それくらいの可愛さなんだよ!

 

霞には、黒のタンクトップにデニムのショートパンツタイプだ。姉御肌の霞にはピッタリだと思う。カッコいいよね!本当はカワイイ系が良かったんだけど、イメージが浮かばなかったんだよね。ファッションセンスがなくてごめんなさい。

 

凪には冬服のセーラー服だ。さっきのカーデガンも良かったけど、こっちもまたいい!自分はカーデガンよりセーラー派なんだ。

 

「兄上!兄上!これ、すごく可愛いのです。ありがとうなのです!」

 

如月「うんうん。ねね、すごく可愛いよ。月もすごく似合っているよ。」

 

「へぅ////」

 

如月「霞はかっこいいな。本当はカワイイ系の服にしたかったんだが、すまない。」

 

「いやいや。ウチ、これすごく気に入ってるから気にしんといて。それに、カワイイ系なんて似合わないやろうし。」

 

如月「いやいやいや、霞にもカワイイ系は似合うと思ってるから。そんなこと言うなよ。ぜってー、着させてやる。」

 

「お、おう。待っとくわ。」

 

如月「恋も似合ってるよ。でも、その体勢そろそろやめてもらえないかなぁ?」

 

「・・・・?」

 

首を傾げる恋。首を傾げた姿も可愛すぎる!ブハッ!やべぇ鼻血が・・・・

 

そして、詠と凪が俺の所にやってきて手紙(自分で用意した)を持って上目遣いで

 

「「あの・・・・先輩。これっ!受け取ってください!」」

 

と渡してくる。

 

如月「ガハッ!」

 

大量の血を吐く俺。

 

「ふ、副長!」

 

「ちょ、大丈夫なの!」

 

如月「我が生涯に一片の悔いなし・・・・」

 

「副長ー!」

 

「如月!しっかりしなさいよ!」

 

「如月さん!しっかりしてください!」

 

「如月!大丈夫!?」

 

「兄上ー!」

 

「ちょ、如月。気持ちは分かるけど、そりゃないで。てか、華琳もかい!」

 

一刀「衛生兵!衛生兵ー!」

 

こりゃ、一刀が女性ものの服ばかり案を出すのも分かるわ。

 

 

 

 

 


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