真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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三十三話

二人で待ち合わせ場所のカフェに行くと三人がお茶を飲んでる最中だった。

 

如月「すまん!遅くなっちまった。」

 

「もう、遅いよー。」

 

「ちぃ達を待たせるなんて何様のつもりよ。」

 

一刀「ゴメン、ゴメン。」

 

「それより、今日呼び出したのは何?何か曹操様から命令でもあるの?」

 

俺は指令内容を三人に説明し始めた。西方の邑で他勢力の工作員が暗躍して、寝返りの気配があるため、住民に知られることなく工作員を撃退しろとのこと。そこで、三人を囮にして工作員をあぶりだそうと考えているという事を伝えると天和、地和の二人は駄々をこね始めたので、二人は一刀に任せ(押し付け)俺は人和と交渉を再開。色々と質問されたが納得してくれたみたいで引き受けてくれた。

すぐに出発するため、準備を整えに三人は事務所へ戻って行った。カフェの代金は俺と一刀で割り勘にした。

凪と合流後、三人とも合流し邑へ向かった。

村に到着し、先行して準備をしてくれていた真桜と沙和とも合流。人和が現場の状況を確認したいとの事だったので一刀、凪、沙和の三人に天和と地和をまかせ、俺と真桜と人和で現場を見に行った。

 

「敷地は広いけど舞台が狭いわね。」

 

「一応、この邑で一番大きい小屋やねんけど。」

 

「これじゃロクな演目が出来ないわ。」

 

「せやけど、これ以上大きな舞台はないで。」

 

如月「・・・・ふむ。じゃあ、無ければ作ろう。」

 

「いや、そやいなこと言うても材料が無ければ出来へんで。」

 

「大丈夫。舞台部分を縄張りしておいて、周囲を一段低く掘ればいい。」

 

「そんなこと可能なの?」

 

如月「可能だよ。真桜、螺旋槍持ってきてるだろう?」

 

「持ってきてるけど・・・・えっ、ウチがやるの?」

 

如月「すまんけど、頼むよ。」

 

「・・・・はぁ、仕方ないなぁ。副長の頼みやしええよ。」

 

「本当にいいの?」

 

「副長は頼み上手やからなぁ。副長、縄頼むで。」

 

如月「りょーかい。人和、舞台はどれくらい必要だ?」

 

「そうね・・・・」

 

人和は少し考えてから距離を測り始めた。俺は人和の後ろに続いて縄を張っていった。

 

「ふむふむ、このくらいでええやな。」

 

「うん。」

 

「ほないくでぇ。・・・・地竜螺旋撃!」

 

すごい勢いで地面を削っていく真桜。あっという間に掘り終えてしまった。

 

如月「お疲れさん。」

 

「お礼しっかりとはずんでなー。」

 

如月「はいはい。人和。土砂の始末やら何やらしつつ、開場の準備を始めよっか。」

 

邑の人たちに手伝ってもらい、土砂をどけて舞台の作成に入った。三人のリハーサルも終わり、邑の人たちと同じ格好をした兵士も観客たちに紛れ込ませ終えたのを見計らって開場した。

すぐに観客席がいっぱいになった。人和が来場人数と売り上げ予想をしていた。

 

「隊長、副長・・・・」

 

一刀「ん?どうした?」

 

如月「さっそく食いついたか?」

 

コクっとうなずく真桜。

 

一刀「他の二人も気付いてると思うが、泳がせておいて。」

 

如月「仕掛けてくるのは盛り上がりが絶頂の時だろう。その時に三人の身に危害が及ばないように気を付けるように。」

 

「はいな。」

 

三人のライブが始まり、今まさに盛り上がりがピークになろうとしている時に奴らが動き出した。しかし、兵士たちが迅速に動いたため作戦が失敗したのか夜に紛れて一旦散開するつもりだろうが、

 

如月「そう簡単には逃げられないよ。ラリホーマ。・・・・よし、眠ったようだな。縄で縛っておいてくれ。」

 

「はっ!」

 

「了解。」

 

「分かったなのー。」

 

三人が男たちを縄で縛ったのを確認して

 

如月「一刀に報告してくるわ。」

 

一刀に報告している最中に凪がやってきて、工作員たちが舌を噛み切って自害したと報告してきた。さるぐつわをしとけば良かったと後悔したが、とりあえず死体は持って帰って調べることにし、凪たちには持ち場に戻って警備を続けてもらった。その後は何も起こらず、ライブは終了した。

ライブが終わり陳留に帰ることになり、俺と一刀は天和、地和、人和の三人と歩いている。凪たちは死体を持って先に帰ってもらっていた。天和と地和が一刀をはさんであれ食べたいこれ食べたいと言ってはしゃいでいるのを少し後ろで見ていたら人和が寄ってきて

 

「敵はどうなったの?」

 

如月「一応、片付いたよ。凪たちが連れて帰ってるとこ。」

 

「そうよかった。」

 

如月「心配してくれてたんだ。」

 

「舞台の裾で動いてるのが見えたから。」

 

如月「心配してくれてありがとう。あっ、そうそう、集客人数結構あったな。」

 

「うん。今回の売り上げは中々大きかったわ。舞台の設営費も安く済んだし。あと一回、売り上げをきっちり上げれば、事務所移転出来るかも・・・・」

 

如月「そっか。結構頑張ったじゃないか。」

 

人和の頭をなでる

 

「////」

 

如月「あっ、すまん。嫌だったか?」

 

「うぅん!全然イヤじゃない。」

 

顔を真っ赤にしてこちらを見上げる人和。可愛いじゃねーか!と思っていると

 

「人和ちゃーん、如月ー。一報亭に行くよー。置いてっちゃうよー。」

 

如月「おっと、人和。食いそびれっちまうぞ。行こうか。」

 

「ええ!」

 

陳留に着いた後、一報亭に向かい、ささやかな打ち上げをした。後日、真桜にお礼としてメシをおごってやった。

 

 

 




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