真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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四十九話

涼州から帰ってきてから数日後、俺は今、中庭にいた

 

如月「ひもの♪ひもの♪ひものをつくる♪ほんごうたーいのきさらぎくん♪」

 

アジ、サバ、イカ、タコなどを干しかごに入れ、風通しのいい軒下に吊るす。

 

一刀「如月・・・・その歌って・・・・あれか?」

 

如月「そう。あれ。」

 

一刀「てか何で干物作ってんの?」

 

如月「いやー、食べたくなっちゃってさ。イカは一夜干しにする予定。」

 

一刀「あ、そうなの?じゃあ、俺にも食べさせてちょうだい。」

 

如月「オッケー。っともうそろそろ時間だから仕事に行ってくるわー。」

 

一刀「おーう。いってらー。」

 

いやー、明日が楽しみだな。仕事頑張りますかね。

 

 

 

 

「・・・・というわけで、今夜しかけに行こうと思って。いいわよね?凪?」

 

「なぜ私にそんなことを言いに来るのですか?詠。」

 

詠と月がいきなり自分の部屋に来たので、一体何事かと思ったら如月さんに夜這いしに行くと報告されたのですが・・・・

 

「えっ。だって凪は如月の本妻でしょ?だから確認を取っておきたくて。」

 

「本妻って・・・・なぜそんなことに?」

 

「いや、城の中ではみんな、そのような認識でいますけど・・・・気づいてなかったんですか?」

 

「えっ!城中!?」

 

そんな風に思われていたなんて

 

「知らぬは本人ばかりか。」

 

「・・・・まぁでも、私に許可なんて取りに来なくてもいいのに。」

 

「人和さんや季衣ちゃんや流流ちゃんも許可を取ってたみたいですし・・・・一応はと思って。」

 

「如月さんがモテモテなのはしょうがないので、その辺りは気にしてませんよ。だから二人とも頑張ってください。」

 

「ありがとう。凪。」

 

「がんばります!」

 

「あっ。服装はどうしよっか?」

 

「へぅ~。どうしましょう・・・・」

 

「なら、沙和か華琳様に聞いてみては?」

 

「それもそうね。華琳はいつもの部屋でしょうし、沙和は?」

 

「今日は休日だから服屋めぐりをしているのでは?」

 

「なら、先に華琳に聞きに行きましょう。」

 

「でも、お忙しいのにいいのかなぁ?」

 

「大丈夫じゃない?こういう事に関しては嬉々として首をつっこみそうだし。ほら、月。いくわよ。」

 

「大丈夫かなぁ・・・・」

 

 

「さぁ。何をぐずぐずしているの?早く行くわよ。」

 

「ほら、みなさい。」

 

「へぅ~。大丈夫だったよ~。というか、お仕事大丈夫なのかなぁ?」

 

「大丈夫に決まっているでしょ。早く沙和を探しに行くわよ。」

 

三人は服屋へ向かった。

 

 

「あっ!かりんさまー。」

 

一刀「それに月に詠。どうしたの?」

 

「あら、一刀もいたのね。沙和。この二人の服を選びに来たのだけれど手伝ってくれないかしら?もちろん、一刀もね。」

 

「分かったなのー!」

 

一刀「俺で良ければ。」

 

「それでどんな感じの服なのー?」

 

「えっとそれは・・・・」

 

 

 

 

如月「ふぅ。今日も疲れたな。飯も食ったし、早く寝ますかね。でも、一刀たちが頑張れって言ってたけどなんだったんだろうな?」

 

そんな独り言をつぶやきながら、自分の部屋の扉を開けて中に入り、ベッドの上の毛布を捲ると

 

「お、おかえりなさい。」

 

「へ、へぅ~」

 

何という事でしょう。布団を捲るとそこには、二人のバニーさんがいるではありませんか。

 

如月「あの・・・・二人とも、何やってるの?」

 

「あんたを待ち伏せ。」

 

「如月さんに抱かれに来ました!」

 

如月「えっ!?」

 

「月っ!?」

 

「私は如月さんのことが好きです!だから、抱かれに来ました!」

 

「月・・・・ボクも如月のことが好き!だから月と一緒に抱いて。」

 

如月「ありがとう。二人とも。俺も月と詠のことが好きだよ。」

 

「如月さんっ!」

 

「如月っ!」

 

如月「あと一つ聞かせて。その服はどうしたの?」

 

「北郷が『バニーさんに迫られるのは男の夢だ!うんぬんかんぬん』って言ってたから。」

 

「それに色っぽかったのでこれにしました。」

 

如月「そうなんだ。うん、二人とも色っぽいよ。」

 

「へぅ////」

 

「あ・・・・う・・・・////」

 

俺はベッドに腰を下ろし

 

如月「ほら、二人とも。おいで。」

 

「へぅ・・・・よろしくお願いします。如月さん。」

 

「よ・・・・よろしくお願いします。」

 

如月「うん。宜しくお願いされました。」

 

 

 

 

如月「・・・・朝か。ふぁ~・・・・二人の寝顔も可愛いなぁ。よし、起きるか。」

 

隣で寝ている二人を起こさないようにベッドから起き

 

如月「一風呂浴びてくるかな。なら、書置きを残して・・・・っと」

 

机の上に書置きを残して風呂へ向かう。

 

 

如月「ふぅ。さっぱりした。やっぱり風呂は良いねぇ。ん?」

 

部屋へ戻る途中で何かを振り回してる音が聞こえたので、音のする方へ行くと

 

如月「おはよう。霞。こんな朝っぱらから鍛錬か?」

 

「ん?おお、如月やん。おはよう。そうやでー。鍛錬中や!」

 

近くの石の上に座り霞の鍛錬を見学していたら

 

「ふぅ・・・・うん。今日はこれくらいにしとくか。」

 

如月「お疲れ、霞。はい、これ。」

 

手ぬぐいと水を霞に渡す

 

「おおきに。なぁ、如月・・・・」

 

如月「ん?どうした?霞?」

 

「この前の約束、覚えとる?」

 

如月「ああ。帰ったら一ついう事を聞くってやつか?」

 

「うん、それ。今日の夜に使いたいんやけど・・・・いい?」

 

如月「今夜?ああ、いいよ。」

 

「ホンマッ!?なら今夜、部屋に行くから、待っといてな。」

 

如月「ん。了解。じゃあ、そろそろ部屋に戻るよ。」

 

「うん。また今夜なー。」

 

霞と約束をした後部屋に戻ると

 

「あ、如月さん。おはようございます。」

 

「おはよう。如月。」

 

如月「おはよう。二人とも。あ、朝食準備してくれたんだ。」

 

「はい。二人で作ったんですよ。お口に合えばいいんですが・・・・」

 

如月「じゃあ、いただきます。(モグモグ)うん、おいしいよ!ありがとう二人とも。」

 

「えへへ。どういたしまして。」

 

「ふ・・・・ふん////」

 

詠の顔が真っ赤になっていたが見なかったことにした。ツン子だからなぁ

 

如月「ふぅ。ごちそうさまでした。」

 

「はい。お粗末さまででした。」

 

如月「飯も食ったし、そろそろ仕事に行くよ。」

 

「あっはい。いってらっしゃい如月さん。」

 

「片付けはやっとくから。」

 

如月「ありがとう。二人とも。いってきます。」

 

「「いってらっしゃーい」」

 

二人に見送られ詰め所へ向かう

 

一刀「昨夜はお楽しみでしたね。」

 

如月「一刀・・・・」

 

すっと右手を差し出すと意図をさっしたのか一刀も右手を差し出してきて、二人で固い握手を交わす。

 

如月「ありがとう。これからも頼む。」

 

一刀「おう!まかせとけ!」

 

一刀との友情がまた一段と深まった日になった。

 

その日の夜

 

如月「霞が来るから、飲むんだろうな。なら、おつまみとお酒を準備しとくか。」

 

そんなこんなで準備しているとコンコンと扉をノックする音が聞こえた

 

如月「どうぞー。」

 

「おじゃましまーす。あれ?お酒が用意されとる。」

 

如月「ああ。あれ?飲むんじゃないの?」

 

「ううん!飲む!飲む!」

 

如月「じゃあ、飲もっか。あ、これ、イカの一夜干し。おいしいから食べてみて。」

 

「じゃあ、もらうわ。(モグモグ)おお!ウマイわ!」

 

如月「でしょ?こっちも食べてよ。スルメって言うんだ。固いからよく噛んでね。」

 

「うん。こっちもおいしいわ。酒によく合う」

 

如月「お口に合って良かったよ。」

 

その後二人で最近の出来事や愚痴をこぼしつつチビチビと飲んでいると

 

「なぁー如月」

 

如月「うん?なにー?」

 

「ウチなー、如月のことメッチャ好きやねん。」

 

如月「お、おう。ありがとう。」

 

「んでなー、今日はなー、ホントはなー、抱かれに来たんよー。」

 

如月「はっ?抱かれにですか?」

 

「うん。如月が他の娘とイチャイチャしてる所を見るとイヤな気持ちになるんや。みんなのこと嫌いになりそうで・・・・そんなんイヤやもん。だから、あの時の約束を使ってでも抱いてもらおうと思ってん。」

 

如月「ねぇ、霞。」

 

「ん?何?きさら・・・・ちゅ」

 

如月「そんなにも俺のことを思ってくれてありがとう。あと、そんなイヤな気持ちにさせちゃってゴメン。俺も霞のことが好きだ。だから、霞の初めてを俺にください。」

 

「えっと・・・・その・・・・はい、喜んで。」

 

そう言った霞を椅子から立たせてからお姫さま抱っこする。顔を真っ赤にした霞が「あうあう」と言っているのを可愛いなぁと思いつつ、ベッドまで移動し、ベッドの上に優しく寝かせる

 

「あ、あの・・・・如月・・・・」

 

如月「ん?どうした?」

 

「えっと・・・・その・・・・不束者ですがよろしくお願いします。」

 

如月「ああ。よろしく。優しくするから。」

 

 

 

 

チュン チュン チュン チュン

 

 

如月「ん・・・・もう、朝か・・・・んんー・・・・起きるか・・・・ん?あれ?右腕が動かない?それにムニムニと柔らかいものが当たってるな。」

 

そう思い右側を見ると俺の右腕を抱き枕にしている霞の姿が

 

如月「右腕がすっごく幸せな状況だし、髪を下ろした霞もいいなぁ。サラサラだし。」

 

霞の髪を触っていると

 

「ん・・・・もう朝?」

 

如月「おはよう。霞。」

 

「ん・・・・おはよう。如月。・・・・ってなんで如月がウチの横で寝てんねん!?・・・・あー・・・・」

 

如月「状況理解できた?」

 

「うん。理解できた。そっかー・・・・ウチ、如月とヤったんやなー」

 

如月「そういう風に言われると恥ずかしいんだが・・・・」

 

「まあまあそう言わんと。なぁ、もっとなでて。」

 

如月「いいけど、胸当たってるけどいいの?」

 

「当ててるんやでー。ほら、そんなんいいから早ようなでて。」

 

如月「はいはい」

 

霞に催促され再開させる。そんな心地いい時間を過ごした後、二人して着替え、朝食を一緒に食べに行った。

 


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