真・恋姫†無双 転生伝   作:ノブやん

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六十一話

「え、呉を攻めるんですか?この間の軍議で劉備と孫策の所、同時に攻めるって言ってませんでした?」

 

「ウチもそう聞いてたんですけど……」

 

「そういえば季衣と真桜はあのあと、西に遠征に出ていたわね……他に分からない者はいる?」

 

みんなで一斉に春蘭の方を見る

 

「な、なんで私を見るんだっ!?」

 

如月「えー、だってなぁ?」

 

「そんなこと言うなら如月。あなたが二人に説明してあげてちょうだい。」

 

如月「マジかー……えーっとだな、この前の定軍山の一件で劉備達、蜀は必要以上に警戒するようになってさ、だったら動きが鈍くなってる今、呉を一気に攻め落としてしまおうってことになったんだ。」

 

「へー、そうなんだ。」

 

「そーいうことやったんやね。」

 

「皆が理解した所で次の議題は……」

 

一刀「はっはっは、まったく災難だったな。」

 

如月「まぁ、説明くらいはいいさ。それより……」

 

一刀「ああ。この流れだとあの天下分け目の……」

 

如月・一刀「「赤壁だな。」」

 

一刀「如月はどう思う?」

 

如月「正直……分からん。」

 

一刀「なんで?」

 

如月「俺達の知ってるものと全然違うからだ。だから分からん……一刀は?」

 

一刀「俺もどうなるか想像がつかないな。赤壁が起こらないかもだし。」

 

如月「そうだな。先のことは分からんよな。でも……」

 

一刀「でも?」

 

如月「でも少しでも勝てる確率は上げる。この知識を使って少しでも勝率を上げる努力はする。それは一刀も一緒だろ?」

 

一刀「ああそうだ。俺は戦場では出来ることは少ない。けど戦が始まる前の準備で勝率を上げる努力はしよう。その一発目が……華琳!」

 

「どうしたの?一刀?」

 

一刀「呉攻略のために薬を持っていけないか?」

 

「薬?」

 

一刀「ああ。南方って風土病が多いんだ。そこから軍が崩れたら、まともに戦えん。」

 

「確かにそうね……稟、風。貴方達、南方に居たことあったわよね?南方の風土病に効く医薬品の手配を。」

 

「はっ!」

 

「はいです~。」

 

如月「(一刀。戦場では出来ることは少ないってオメーは言ったけど、一刀が後ろで色々してくれるから俺は、好き勝手動けるんだぜ?自分で思ってるよりもスゲーやつだよお前は。)」

 

「それを本人に言ってやればよいではないか。」

 

如月「……人の心読むのやめてくれませんか?秋蘭……」

 

 

 

孫策side

 

「あーあ。ついに来ちゃったか~……」

 

魏に放っている間諜から『曹魏。南東方面へ動きあり』との報告が入ってきた

 

「本気でしょうか?今までこちらなど眼中にないようでしたが……」

 

「間違いなく本気だろう……眼中にないどころか、南部を統べるまで待っていただけだろう。」

 

「儂らが南部を統一した所で、その上前をはねるつもりじゃろ。高い買い物をしましたなぁ策殿。」

 

「確かにねぇ……官渡で夏候惇からもらったお釣りはちょっと多かったわ。」

 

「まさか姉様!」

 

「冗談に決まってるじゃない。父祖から受け継いだこの江東の地をようやく袁術から取り戻したのにあっさりとくれてやるものですか。それに、曹操を倒して冥林の王子様と蓮華の思い人を魏から奪っちゃえばいいのよ!」

 

「ぶっ!」

 

「ちょ!姉様!」

 

「えー!お姉ちゃん、そんな人がいるの!?」

 

「蓮華様のも驚きですが、冥林様にもそんな人がいたなんてぇ!」

 

「ちょっと待て穏。私にもってなんだ私にもって!」

 

「あ、あはは~……」

 

「れ、蓮華様にそのように思ってる輩がおられるなんて!」

 

「ちょっと待って思春。それはどういう意味かしら?」

 

「あ、いえ、その……」

 

「はいはい、そこまで!色恋で盛り上がるのは女の子の特権だけど、まずは曹操を倒さないことには意味ないわよ。」

 

「どの口が言っているんですか、姉様……」

 

「知っらなーい♪で、冥林。曹魏の大軍団をしりぞけ、我が呉が大陸に覇を唱えるための策はそろってる?」

 

「無論だ。今まで孫呉とこの周公瑾を放っておいたこと後悔させれる程にな。」

 

「……ふむ。机の上でただ思いつくだけなら、それこそ袁術でも万策を思いつこうて。」

 

「……何ですと?」

 

「祭……さま?」

 

「いかな権謀術数を用いようと、一万の兵で百万の大軍団は迎え撃てぬ……ということだ。軍師殿。」

 

「聞き捨てなりませんな。その百万の兵を一万の兵で迎え撃てるようにするのが我々の仕事。それに曹操軍は水辺の戦になれておらんなど隙も多い。そこを突けば多少の戦力差など……」

 

「それはあくまでも理想。何人もの軍師がおり、将も夏候惇、呂布を始め優秀な者が多い。それらが率いた百万の軍勢を目にすれば、威に圧されて膝を折るのが人の常というものだ。」

 

「祭。いいすぎよ。慎みなさい!」

 

「小蓮様の言葉でも聞けませぬ。孫呉の血が絶えたとあっては……あの世で堅殿に顔向けできんのでな。」

 

「私の策では孫家は滅びると?」

 

「ああ、そうじゃ。策殿。袁術ごときと同じように考えていると、痛い目どころではすみませんぞ?」

 

「えぇ……同じとは考えてないんだけどなぁ……なら、どうすればいいの?祭?」

 

「降伏なさいませ。」

 

「なんですってー!」

 

「祭!いくら何でも言葉が過ぎるぞ!」

 

「江東の太守を条件に出せば、曹操も嫌とは言えますまい。そうすれば、孫呉の血筋も、この地の安寧も保たれるでしょう。」

 

「ふぅ……先代から仕える宿将も、老いましたなぁ。」

 

「……何じゃと?」

 

「戦わずして王の座を渡すくらいなら、そもそも乱世に名乗り出るべきではない。」

 

「ヒヨッコが知ったようなことを言うな。」

 

「ヒヨッコねぇ……私がヒヨッコなら、貴方は老いすぎて卵も産めなくなった上に肉としても食べることが出来ない死を待つだけの鶏ですな。」

 

「ほぅ……愚弄する気か?」

 

「しているのはどっちですかな?」

 

「……祭。冥林。」

 

「はっ。」

 

「はい。」

 

「戦を挑まれた以上、私の中に戦わずして負けを認めると言う選択肢はないわ。もし私が志半ばで倒れても蓮華がいる。蓮華の後には小蓮がいる。だから、私が倒れても孫家が絶えることはないわ。」

 

「……ふむ。後見人を決めていただけるのは、儂としても重畳じゃ。儂とて、策殿に死んでほしゅうない。」

 

「……そう。分かったわ。」

 

「姉様!?」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「そこまで祭が抗戦に反対というなら、蓮華と小蓮の警護を命じるわ。」

 

「それは、この儂を一戦より外すと?」

 

「はきちがえないで。二人を守ると言うことは呉の未来を守ると言うことよ……どう?」

 

「……承知いたしました。では……失礼する。」

 

祭が広間から出て行ったあと

 

「……行っちゃいましたねぇ。」

 

「どうしたのでしょう、あの祭さまが……」

 

「一体どうしたの?あなたらしくないわよ?」

 

「……どうもせんよ」

 

「……まぁ、いいわ。はい、今日の軍議は解散。みんな、今回の戦は今まで以上になるわ。くれぐれも準備を怠らないように。」

 

『御意!』

 

「了解でありますー。」

 

「冥林は、明日の軍議までに作戦を纏めておいて。」

 

「……ああ。」

 

 

孫策sideout

 

 

 

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