異世界人こと俺氏の憂鬱   作:魚乃眼

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短編『あてにならない数字』+後書き『a study in emperor』

 

 

「九百五十万……八百三十五、か」

 

俺の左横の朝倉さんが白い息を吐き出しながらそう言った。

次の瞬間にはその息は凍える風に煽られて霧散してしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空はいくら青かろうが晴れだろうが寒いものは寒い。

それは何故かと訊ねられれば口から漏れ出す吐息でわかるだろう。

冬真っ只中。

 

 

「それ、何の数字なのかな」

 

「ひみつ」

 

にっこりと笑顔でそういう朝倉さんだが彼女がそう言うなら俺は深く問い質そうとはしないさ。

彼女は現在晴れ着姿であり後ろ髪をまとめて女将さんのような髪型になっている。

朝倉さんを比較する事に意味などないしあるわけないが、今日の彼女はいつも通り最高だ。

某グラサン漫画家の作品で『五回とも同じ人を好きになる』という台詞があった気がする。

俺は百万回死んでも朝倉さんを愛しているだろうさ。

願わくば彼女も俺と同じくらい、欲を言えば俺以上にそう想ってくれていると信じている。

……これは最近わかった。

朝倉さんはどこに居ても自由なんだという事が。

俺ごときが自惚れて俺のせいで朝倉さんが自由じゃない、と妙に気を使う必要はないのだから。

はたして何の偶然だろうか。

悪戯のように朝倉さんは。

 

 

「ねえ、明智君はさっきの数字の意味が知りたい?」

 

「お願いするよ」

 

俺たちは歩いている。

しかしながら二人っきりという訳でもない。

前方にはSOS団他五人――実際は女子の後ろに男子と間隔を空けているが――が先導している。

去年の11月に涼宮さんに裏事情を話した高校二年生の新年。

今日は2008年の1月3日。

どうかな。寒いのも頷けるだろ?

お昼過ぎに俺は行きたくもない目的地へ行くというわけだ。

朝倉さんは俺の耳元でこっそりと。

 

 

「私があなたを"好き"って思った回数……というのはどうかしら?」

 

どうもこうもありますよ。

ここが公共の場なのが悔やまれる。

俺の精神テンションは晴れ着姿の朝倉さん相手に『よいではないか』と襲い掛かりかねないに急上昇だ。

少しばかりは凍えそうな冬の寒風も許したくなる。

だけどやっぱり俺たちがこれからする行為に意味があるのか怪しくなってしまう。

お願いする事なんて俺にはないさ。

 

 

「ふーん」

 

「神を信じてちゃあキリがない。オレたちはそういう世界を知っているからね」

 

「わたしはあなたを信じてるもの」

 

「まさか……二度と朝倉さんを裏切るつもりはないけど本当かい?」

 

「確実ね。そう、待ち合わせをすればキョン君がビリになるっていうくらい確実」

 

だったら本当なんだろうさ。

前方は前方で騒がしい。

涼宮さんはイベントなら何でも精一杯楽しむから彼女のテンションが高いのも仕方ない。

 

 

「遅いわよ! 二人ともいちゃいちゃしてないでさっさとしなさい!」

 

団長の涼宮さんがこちらを振り向いたと思えばお叱りの言葉をもらってしまった。

心底から激昂しているわけではないが、申し訳ないので朝倉さんと駆け足になる。

俺たちは今日一日で市内の神社と寺の全てを堂々巡りしなければならない。

もうそろそろお察しいただけただろう。

三が日。

いわゆる初詣とやらである。

 

 

「去年は行かなかったわね」

 

そりゃそうさ。

君を親に紹介するという拷問じみた行為を強要されたんだから。

たまに俺の家に朝倉さんが来ると大スターでも来たかのような優待ぶり。

宣言通りに盆休みに帰って来た兄貴との差が激しい。

彼の息子は元気に育っているし、これからどんどん大きくなるだろうさ。

母さんも親父も兄貴に一切構わずに二歳の孫を可愛がっていた。

視線の向こう側にある大きな門を眺めながらさっきの事を回想する。

 

 

 

――駅前での待ち合わせ。

あえて言う必要もないのだろうがキョンが今回もビリ。

やはり因果律に干渉しているとしか思えない。

涼宮さんが意識して能力を使ってはいないと思うが……心のありよう一つでこう想えているのは事実だ。

その心は俺の疑念なのか涼宮さんの意図なのか。

既に晴れ着姿で出揃っている女子四人を眺める総時間がキョンより俺の方が長いのは確かである。

とにかく次回に持ち越しといった形で奢りが決定した残念な主人公。

絶対かつあげされるマンか。

ここは"杜王町"ではないはずだ。

ゴゴゴゴゴと変な擬音と共に犬を連れたじいさんが。

 

 

『あのな……ここは"カツアゲロード"。知ってるんだろう…?』

 

と俺たちに語りかけてきても不思議ではない。

それくらいキョンの敗北は確定的に明らかであった。

いくら待ち合わせの時間より速かろうが結果として出ている以上はそれが事実だ。

もはや呆れもせずにただただ冷やかな眼で涼宮さんは。

 

 

「あんたは二年経っても変わらないみたいね」

 

この一言でキョンの寒さがブーストされたのは言うまでもなかろう。

関係ない俺でさえ心持ちそう感じたのだから言われた本人はたまったものではない。

 

 

「罪悪感はこれでもあるんだが」

 

「あたしは努力しなさいとあんたに言い続けてきたけど、やり方を変える必要があるわ」

 

「……何を変えるって?」

 

さあ、何を変えるんだろうね。

途端ににやにやし始めた長身厚手ジャケット野郎が見てて腹立たしい。

俺の一張羅は去年の一件で残念ながらお蔵入りどころかそのまま処分となった。

周防を恨むわけではないが今着ているヤツが前のより防寒性に優れていないのは事実。

まったく。

 

 

「やれやれってヤツかな」

 

「……」

 

「これで僕も一安心出来そうです」

 

お前さんが心安らぐ時間はじわりじわりとなくなっていくだろうな。

何となくだが俺にはこの時そんな予感が出来た。

古泉も大概だと思いませんか、朝比奈さん。

 

 

「あたしは古泉くんも素敵だなとは思うんですけど……」

 

どこかお察しな状態である。

事情を知らない連中だからこそ俺たちにルックス云々を突っ込めるのだ。

涼宮さんにいたっては内部からも外部からも火の鳥どころか火炎放射器を撒き散らす世紀末な世界観であるが。

とにかく、今後はキョンがビリになる回数も減るのかもしれない。

何故なら涼宮さんは「気が向いたら」待ち合わせの時に彼を家まで迎えに行くそうだ。

よもや自分が負けようとする事はないはずだ。

だとすれば俺がビリの役割をおっ被るのは嫌だな。

『機関』の力がある古泉にお願いしたいね。

 

 

「私たちも負けてられないわね」

 

一体何と勝負しているんですかね朝倉さんは。

俺は冬の寒さに屈しかけているところだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以上。

そうこうしている内に境内を進んではいるのだが……。

今日も今日とて神社は人が多い。

昨日一昨日で消化しきれていないのか。

じいさんばあさんから家族連れ等。

俺たちみたいな男女集団が居たとしてそいつらはとっくのとうに元日初詣なんだろうよ。

出来れば俺もこんなイベントわざわざ今更3日にやるぐらいならスルーしたかった。

元日に出来なかったのは冬合宿のせいである。

夏と同じように外国というのも考えられたが、国内で北海道だった。

"ニセコ"だよ。

外国人にもウケるパウダースノーが体験できる代表的な場所さ。

そして本来であれば晴れ着を貸してくれた鶴屋さんもご一緒に初詣といきたかったが彼女は忙しいらしい。

こっちに戻ったと思えばお次はヨーロッパ。

去年も確かそうだったが親戚でも居るのだろうか。

 

 

「あたしの分までハルにゃんたちの姿を目に焼き付けといておくれっ」

 

との事である。

それにしても他愛もない会話をしながら俺たちは再びさっきと同じ位置関係で横三列での移動。

前方の計五人との間隔はそう離れていないがかえってその方がよろしくないのだろう。

何せ圧迫感が、ぱないのだ。

立ち並ぶ大した質も良くないのにぼったくりの価格設定な出店にとってはいい商売だろう。

ぼろい儲けとはまさにこの有様だ。

 

 

「随分と手厳しいじゃない」

 

「それだけオレはありがたい環境に居るって事さ」

 

朝倉さんの料理なら1000円出されても俺は譲らない。

タダより高い物はないのであってそれは即ち時価でもある。

俺の時価は基本ちっとばっか高いぞ。

 

 

「どういたしまして」

 

「こっちの台詞だよ」

 

しかしながら今日来ている連中の中にはここをお祭りか何かと勘違いしている奴がいるんじゃないか。

本殿前は隆盛を誇っており俺には馬鹿馬鹿しいとしか思えなかった。

いくら俺たちが年中無休のお祭り集団だと思われたところでそれはそれ、これはこれ。

あんらたも居るか怪しい神なんぞに頭を垂らすよりこちらの涼宮ハルヒ教に入信した方がよっぽどマシだ。

全ては彼女に気に入られるかどうかにかかっているが。

俺の独白を耳にした朝倉さんは。

 

 

「夢が無いのね。私もよくわからないけどあなたたちはこういう雰囲気を重んじるものだと思ってたけど?」

 

「日本人的発想だよ。それにあやかろうとした所で何の得があるのやら」

 

「わからないわよ」

 

絶対とは言えないので確かにそうだけどさ。

俺はそんな事の証明をするために生きているわけじゃあないんだ。

将来的にどういう職業になるのかでも考えた方がよっぽど有意義で建設的だ。

また情報系に進むのかあるいは別の何かをするのか。

ただ、兄貴と同じ仕事だけは遠慮させてもらおう。

 

 

「オレだってこうなってるだなんてわからなかったさ」

 

補足説明だが女子四人の装備は何から何まで、そう全て鶴屋さんから借用しているものだ。

高級感も良し悪しと言うが今回に関して言えば間違いなく良かった

草履、足袋、髪飾りやら何やらとにかく一番いい装備だろう。

こんな装備の彼女たちにときめかない奴は大丈夫か?

問題しかないな。

居たとしたらそいつはきっと同性愛者なのだろう。

 

――そうこうしているうちに水盤舎へと到着した。

杓子を手に取り水盤から水をすくって手洗いうがい。

俺には"清め"の精神もよくわからんよ。

穢れたるその野望を散滅させればいいのかね。

俺たち自身の野望なわけだけど。

一連の作業を終えて拝殿へ向かう雑踏の中、朝倉さんは思い出したかのように。

 

 

「……私は自分の意味を考えた事さえなかったの」

 

俺とは少し違う悩みだ。

結論を先送りにした結果の白紙と、名前を書かない事による白紙扱い。

俺も朝倉さんも褒められたもんじゃないのだろうさ。

少なくとも俺は自分を褒める事はそうしない。

根拠のない自信とは虚勢であり虚栄心だ。

それに頼らないとは言わないが年中すがるような俺ではない。

 

 

「だから明智君が自分の生きる意味を私にさせてほしい、って言った時……私は『なんて素晴らしい事なんだろう』って思ったのよ」

 

にわかには信じ難いけど君が言うならそうなんだろう。

結局のところ、俺は自分の外側を取り繕っているだけにしか過ぎない。

"臆病者"よりはマシになったが自分が良ければそれてよかろうな独善の精神は変わらない。

いいや変える必要がないんだ。

この世界の、どこにも。

だって。

 

 

「オレが決めた結果なんだ。全部結果さ。結果だけで言えばこれ以上ないね」

 

「なんだか私はあなたに便乗してるみたい」

 

「そんなのは視野が狭い奴の言う事だ。朝倉さんは変わったけど、探究心は捨ててないはず」

 

「うん。あなたには地獄の底まで私と付き合ってもらうわよ」

 

事後承諾じゃないの、それ。

二重の意味で付き合っているだろ俺たち。

 

 

「だからって間違っても私から逃げようだなんて思わない事ね。私をその気にさせたのはあなたなんだから」

 

「間違いってのは一度で終わりなのさ。オレは、反省すると強いぜ?」

 

「ふふっ。今日で何回増えるのかしら……後で数えなおさないと」

 

例の回数云々の話か。

本当にそんな数字なんだろうか。

ええっと朝倉さんが俺の事を意識してくれたらしい2年前の12月17日から計算してみよう。

31日まで計15日分。

2007年を全部使用して365日。

でもって2008年現在までの3日。

計383日……。

 

 

「本当かよ……?」

 

一日単位で計算したとして俺を好きと想った平均回数が2500に近い事になる。

更に一日の秒単位にしてみると約35秒に一回の計算。

嘘だろ。

うん、そうだ。

いつも通り彼女は俺を馬鹿にしようとしているのだろう。

 

 

「本当よ」

 

エイプリルフールが待ち遠しいに違いない。

どこぞの某日記のヤンデレヒロインに匹敵する事になってしまう。

軽くトラウマだから、あれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて何事もなく参拝してから神社を後にするかと思われた。

しかしその際にキョンと涼宮さんの二人がはぐれた。

どうやら一悶着あったのか何なのか。

俺が思うに悪い方向にならない事は確かだろうよ。

 

 

――そうさ。世界はいい方向に変わっていける。ボクたちが変えていける。

 

なんて誰かの幻聴が聴こえてしまうぐらいに俺は今いい気分だ。

それから女子だけ晴れ着なのはおかしいと涼宮さんに言われて袴姿に着替える羽目に。

いや、用意があるわけないんだよ。

ただし古泉の謎の人脈――どう考えても『機関』である――により問題なく実行された。

涼宮さんもその辺の事情は知っているのに俺たち全員に真実を言わないのはどうなんだろう。

あるいは彼が元々意味不明な人脈を持っているのか。

多分、両方なのだろう。

 

 

「休み明けってのもいいもんだよね」

 

「そうね」

 

なんて事を話しながら登校していく俺と朝倉さん。

あの日、他の神社と寺に向かっていく道中の話だが、写真館なんぞのお世話になった。

俺の写真うつりなど最初から期待していない。

 

――ただ。

わざわざ持ち歩いた一枚を内ポケットから取り出す。

昨日写真が送られてきたばかりでね。

朝倉さんも自分の分を持っているけど一緒に見たいと思ったのさ。

 

 

「朝倉さん」

 

「なあに」

 

「返事は後でいい。かなり後でいい。もう一度同じお願いをする時が来ると思うから」

 

未来への切符はいつも白紙だ。

でも、この写真に写る俺と彼女を見ているとそんなに難しい事には思えない。

だってそうだろ?

自分が決めた道を進むだけなんだ。

それに責任を持てない奴が運命とか因果とか言い出すんだ。

俺は違う。

死ぬまで否定する。

 

 

「朝倉涼子さん」

 

ここが坂道に差し掛かる前の平坦な道のりでよかった。

彼女の前に踊り出て、既に決めていた言葉を紡ぐ。

初詣は願い事をする場所ではない。

祈る場所だ。

祈っておいた。

 

 

「オレと――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『a study in emperor』

 

 

 

【はじめに】

 

私の『異世界人こと俺氏の憂鬱』に今日というこの日までお付き合い頂いた方々。

私がこの文章をタイプしている時にはこの作品を知りもしないいつか読んでくださる方々。

 

 

――ありがとうございます。

 

感謝。

ただそれしか私には見つかりません。

不甲斐なき拙作はあろうことか見切り発車ではございました。

が、どうにか不時着ぐらいには持ち込めました。

何かを成し遂げる事は思いの他、簡単です。

満足しない事も自虐するだけなら簡単です。

結果を置き去りにせず過程として連れて行く事が難しい。

……と、私は考えています。

継続は力になってくれると信じていますから。

 

これは至極どうでもいいお話になりますが、私は本のあとがきなるものを読むのが好きです。

書店に足を運んだ際、前情報なしに本を選んで購入する際の基準となっています。

何なら最後のページを見て、続けてあとがきを読んでからこの本全部読もうかなと判断する変人なのです。

私は自分の作品に自分の意見を投影するのはよろしくないと思っています。

が、ちらほら衝動的に書き上げた部分があるのも事実。

いずれにせよ、感情が伝わる文章を構成できれば最高ですよね。

 

引き続き下記の内容も読んで頂ければ幸いです。

読み飛ばしたい方はどうぞ。

お手数をおかけしますがブラウザバックの方よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

【経緯】

 

この作品を思いつき、構成し、いざ投稿に踏み切ってしまった経緯について。

ハルヒシリーズの二次創作なるものを書きたいとは昔から考えていました。

私をダークサイド――こういう呼び方したら怒られますかね――に落とし込んだ作品……。

【涼宮ハルヒの憂鬱】ではなくて【D.C.~ダ・カーポ~】なんですが、ハマり具合で言えば後にも先にもハルヒはドハマりでした。

センセーショナルな作品という意味ではガイナックスのそれも知っていました。

実際にそれも観ていたのでじゃあ昔からオタク文化に傾倒していただろと言えばそれは別の話になります。

リアルタイムでハルヒを視聴していた方も今や懐かしがられる時代になってしまいました。

しかしながら初見の涼宮ハルヒの憂鬱がどういう衝撃度合いだったかが昨日の出来事かのように思い出せるはずです。

 

 

――怪物。

 

なんて言った所でアニメが始まる前からハルヒの原作を読んでいた古参厨の私ではあります。

ですが、当然ですけど映像作品は違いますね。

劇場に足を運んだかのように錯覚してしまいました。

間違いなくこの作品はいち時代を築き上げました。

2006年春――まさに某tube全盛期――といった時代背景もあったと思いますがそこら辺については割愛。

 

長々と語りましたが思いつき自体はかなり前からあったという訳です。

いざ、構成しようとなったのが比較的最近の話でして部屋に落ちていた――なんて扱いだ――消失を久々に読んだのがきっかけ。

どんな内容とはいえテーマがあれば最低限自分では納得できるはずだ、と。

テーマが無い作品を批判否定するつもりではありません。

私の塵の一つ程度しかない矜持に基づいてやりたかったというだけの話です。

で、そのテーマの全貌はこうです。

 

 

――愛、勇気、鍵。

 

"鍵"って何だと言われれば……鍵だとしか言いようがありません。

ハルヒにはキーワードとして登場しますがどうにも釈然としない部分がまだあります。

そりゃあ未完の作品なので当然ではありますが、この作品を書く上で決着をつけるべきなのは私に他ありません。

結局のところ二次創作とはそういうものでしょう。

自己満足との折り合いですよ。

と、脱線してしまいましたがテーマについて。

鍵がわかりにくければ答えや解法と言い換えてもいいと思います。

 

 

『愛と勇気がオレの答えだぁっ!』

 

みたいな今時どう評価されるのやらな主人公。

王道中の王道をテーマにしていたはずが邪道じみた仕上がりになってしまった。

こういうケースもあるのではなく多分私側の問題ですよ。

そしてそのテーマに対応するキーワードが。

 

 

――否定。

 

つまり『どうもこうもない』という台詞にこの作品の全てが集約されています。

ええ、反抗期の子どもですよ。

自分が気に食わない正義は否定する。

これで主人公と言っていいのか、性根が腐っている。

でも、成長出来るんです。

私はなるべく章のラストが希望的な終わり方をするように書いてきたつもりです。

何の問題が解決していなくても気の持ちようだというわけですよ。

こんな話でも根底にあるのは単純な事なのです。

 

ただ、時間をかけてでもわかりやすく作品を仕上げる努力をずっともっとするべきでした。

ある程度切り捨てていた要素ですけど、いや、これは邪道だ。

吐き気を催す邪悪な野郎の所業だ。

過去の話を加筆修正するか、いつの日か思い切って全編リメイクするか。

バックアップは用意しているんで気が向いたらやろうかと思います。

いずれにせよ"シンプル"が今後の課題ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

【異世界人】

 

この欄は戯言じみた考察の体裁をどうにか保とうとしている雑文でございます。

まず、第一に"異世界人"なる存在について書いていきます。

一口にそう言ったところで私の見解としましては作中でも述べた通り定義によります。

言い換えるとこれはある前提条件が必要になるという話です。

 

 

――憑依、転移、逆行、転生。

 

舞台背景はさておき代表される異世界人はこのような過程を経て異世界人たる存在として存在しています。

私がお話ししたいのはそのような事とは別の話。

異世界人の特異性はひとえに住む世界が自分のかつてのそれと異なるという一点に集約していると言えます。

スキルだとかそういったものは全く関係ありません。

ただのオマケです。

では何が必要とされる前提なのかと言いますと異世界人は異世界人だと観測されなければならない。

 

 

「オレは、異世界人だ」

 

「あなたは異世界人なのよ」

 

あるいは私のように地の文の欄でいわゆる天の声として観測、知覚される必要があります。

何故かとは言うまでもないほど当り前な事ではあります。

裏を返せばこの前提がなけれな異世界人は異世界人としてあれません。

誰も知らなきゃ知らないでそれが公然の事実として世界に認定されるわけです。

宇宙人未来人超能力者は完結している存在であり、受け手に左右されません。

とにかく作品を通して受け手に曖昧な存在を認知させる必要があります。

ここまで言えばもう私の何処が邪道なのかが窺えると思います。

 

 

『異世界人こと俺氏の憂鬱』

 

一発ですよ。

間違いなしです。

しかしながらここまでこの作品をお付き合いして頂いた方々は引っ掛かりを感じるかもしれません。

それもそのはずで、何と最終的に異世界人という事実を主人公本人が半ば否定しています。

"異世界屋"というのがその辺は機能したのかしていないのか……。

少し話はズレますが更に言えば私は私を異世界人だとは自覚していません。

が、この世界の誰かが真実として私を異世界人と観測するのであれば私の意識は関係ない。

嘘……私は異世界人かも……。

何はともあれ"納得"して生きていきたいものです。

テーマを決めたからには必然的に反対側まで描写していきたい。

否定の反対は肯定。

異世界人が覆されるのはこの作品の宿命だったわけです。

みんなが主人公を同じ世界を生きる存在として受け入れているので。

前提が重要なのは最初だけです。

受け手に一度、異世界人なのだなと認められれば後はどうでもいいのですよ。

少々雑かもしれませんが。

 

さて、話は異世界についてシフトします。

こちらはそこまで深く考える必要がありません。

平行世界なのか、もしくは私たちとは別の次元なのか。

どちらも異世界であり、どれと決める事はできませんね。

残念な事に私たちの世界には異世界を観測する手段が今の所存在していないからです。

学問的な話は避けますが二次元は存在します。

いえ、ここではするとしましょう。

 

 

「ないんだったら自分で作ればいいのよ!」

 

しかしながらその二次元が我々の産物とは別物なのだと理解していただきたい。

世界は勝手に廻ります。

時に、作品が独り歩きすると言いますが最初から歩けたかと言えば違うはずです。

つまり私たちが創った作品には神が必要なのです。

何故ならばその二次元は先ほど存在すると仮定した"二次元"とは度々言いますが別物。

勝手に何か情報が生み出されていくわけではありません。

私たちのような存在が神として世界にオブジェクト(もの)を与える必要があります。

自分の世界でないならば無から有を生み出す事も特別な事ではないでしょう。

神ですよ。あなたも神になれるんです。

なんて言ってたらあの世のニーチェ先生に呪われそう。

とにかく創られた二次元と定義された二次元は別。

 

 

「あんたがそれでいいなら、ま、いいわ」

 

その壁を壊す。

これこそが自律進化なのではないのかと私は考えました。

だってそうでしょう。

ハルヒは間違いなくオブジェクトを生成します。

私たちが二次元に対してする事を自分で再現する、神の所業です。

こう考えれば原作において言われている自律進化が人類にとって有益な事だという説明がつきます。

完全に独立した"世界"として完成するわけですよ。

未完の作品となる事でその境地に達しつつあるのは何の皮肉なんでしょうか。

それとも私の考えすぎなのか。

 

 

「ふーん。つまり私たちは与えられた存在って事かしら」

 

「さあ。神に会ったことがないからわからないよ」

 

「私たちの世界はどうやってそういうものだと観測すればいいのかしら」

 

「観測する事は無理だ。仮に神が存在するとしたらそいつに訊くか、そいつの所まで行くしかない」

 

「それが"外の世界"ってわけね」

 

「だけど自律進化は別物なんだ。誰がするとかじゃあなかった。勝手に完了する類のものなんだよ」

 

どうもこうもありませんね。

メタい発言をさせるのであれば、最低限そこら辺は考えるべきだ。

……なんて下らない私見を誰かに押し付けたいわけでもありません。

机上の空論でございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

【設定】

 

全部書くのは書く方も読む方も苦痛でしかありません。

既に作中に必要な要素は散りばめてあります。

ただ説明不足であったりぼかしている部分については今後番外編やらで書いていきます。

『異世界人と俺氏』については後述。

主人公とヒロインについてとそれに関連する部分だけをここでは書いていきます。

 

 

 

・明智黎

何度も申し上げた通り、主人公と思わずに書きました。

悪い奴にはならないように努力したつもりですが、捻くれているのか馬鹿正直なのか。

私なりに"曖昧さ"を表現したつもりです。

異世界人は曖昧ですから。

最後の最後でようやく主人公らしくなりましたかね。

一応言っておきますが私とは似ても似つかぬ存在ですよ。

 

 

 

――結局こいつの能力何なの?

えー。

シンプルに一言で。

"真実に到達する事が出来る能力"。

えっ。

なにそれこわい。

ただこれにはちゃんとしたようなこじつけじみた理由があります。

原作において涼宮ハルヒは朝比奈みくるら未来人にその能力を。

 

 

『この世の発見されていない超自然的存在を発見する能力』

 

みたいな認識をされています。

一理あるとは思いますが、それでは説明がつかない部分があまりにも多すぎます。

分裂驚愕なんかはまさにそうでしょう。

発見する能力で説明がつく部分よりも願望を実現する能力で説明する方が圧倒的に話が早い。

私は長門ら宇宙人の解釈である、無から有を生み出す創造的能力と言うのも同じくハルヒにあると解釈しています。

つまり朝比奈さんだけハルヒの能力の真実を知らない訳ですが、これもおかしな話ではありません。

何らかの情報統制が未来人組織で行われている事は明白であり、朝比奈さんはほぼほぼ無知。

よって嘘を教えられていても本人はそれを確かめる方法がないわけです。

キョンを混乱させるためなのか何なのか、とにかく真実性は低いかと思われます。

 

 

「ふっ。勘違いするんじゃあない」

 

そこで思考を止めてはいけません。

原作涼宮ハルヒの憂鬱において宇宙人未来人超能力者を呼び寄せた。

この事実を願望だけで説明するのは難しい。

私たちが宇宙人に来てほしいと漠然に願ったところで間違いなく来るのはエイリアン。

ともすればそのハンターことプレデターが関の山ではないでしょうか。

いずれにせよ人型である必要性がわからない。

ハルヒもそこまで深く考えて願わなかったはずです。

ただ『来い』と、『わたしはここにいる』からと願っただけなのです。

一つだけ別の可能性としてハルヒがそもそも世界を創った説がありますが……。

今回は棄却した上で話を考えました。

その理屈で言えばキョン=神説の方がもっともらしいわけですからね。

彼の視点で語られていく以上全てが真実ではないのです。

とにかく何が言いたいかといいますと、ハルヒは団員を選んだという事です。

つまりこの一点において発見する能力は発揮されました。

当作品の主人公はハルヒに必要とされなくなった――自分たちの手で不思議は見つけ出す――その能力を受け継いだという設定。

何かあったらヤスミのせいにすればだいたい説明できるんじゃないですかね。

すいません、冗談です。

とにかく出てくる技は全部この能力の応用。

最終的に明智は何となくですが能力を理解しています。

"切り拓く"のは真実へと向かうため。

 

 

『終わりのないのが"終わり"』

 

とは、真実に辿りつけないという意味ではありません。

真実の到達も一つの過程であり、終わりではないという事だと思います。

 

 

 

――浅野

明智の昔の名前という設定なんですが……。

詳しくは"浅野皇帝"で検索してみて下さい。

だいたいの何かを察する事が出来るかと思います。

臆病者だとか言う割に偉そうだったのは皇帝の部分から。

これでも一応、複線以下の何かを仕込んでいたつもりでした。

無意味なのが駄目ではなく意味を考えないのが駄目なのです。

ちなみに下の名前も考えていますが、あえて書きません。

ヒントとして。

並び替えて読み方を変えるとコウテイと発音できる。

本名のあだ名はユッキー。

この二点だけでかなり絞れるんじゃないですかね。

もう一人の明智こと佐野は浅野から"あ"を抜きました。

謎の文学少女の佐倉は朝倉さんから同じくあ抜き。

我ながら適当に考えただけにしか思えない名前です。

 

 

 

――急にβ世界の話が飛んだ

多少語られているのでそこから情報を得ることが出来ます。

不親切ではあるかと思いますし、一応書いたんですけど投稿する気になれなかった。

何故主人公が朝倉さんを半殺しにする話を描写していかねばならんのか。

そんな気がして没に。

水曜日を最後にして平和なα世界に話は一端シフトします。

 

β世界での木曜日。

何もありませんでした。

原作でもキョンが動くだけでしたので。

 

β世界での金曜日の書かれてない部分。

超能力者兼異世界人の佐野に一種の精神操作攻撃を受けました。

自分が知らない感情を与えることが出来ないという制約はあるんですけどそれにしても初見殺し。

前世と同じく愛する人を自分の手で追い詰めてしまうという羽目に。

後は説明されている通りなんで朝倉さんとのやり取りとかはご想像にお任せします。

嫌になっちゃうくらい鬱な話を二話ぐらいかけて書いたんですけど本当に時間の無駄でした。

この作品はあくまで憂鬱なので。

 

 

 

――兄貴。

この作品の明かされない謎として用意しておきました。

"ベンズナイフ"も彼に関係していたり。

ただの人間なはずですが、ただものではありません。

明(あきら)という名前の割に作品の影に埋もれ続けていた存在。

学生ではない以上は出してもしょうがないんで。

家族として居るのか程度の認識でいいです。

黎とあわせて黎明=夜明け。

紆余曲折の末に主人公の精神にも夜明けが訪れた。

そんな成長したりしていなかったりが人生です。

某漫画家の5部主人公曰く

 

 

『覚悟は……登りゆく朝日より明るい輝きで道を照らしている。そして我々がこれから向かうべき…正しい道をも』

 

だとか。

とにかく二次創作である以上は原作の影として考えたかった。

その辺が朝倉さんがヒロインになった理由でもあります。

明智の念能力云々はまたの機会に。

 

 

 

 

・朝倉涼子

これも再三書かせて頂きますが、私は最初朝倉さんが好きでも何でもありませんでした。

――否。

否、断じて否。

それだけ涼宮ハルヒの憂鬱なる作品の世界観が好きだったというわけです。

特別好きな女性キャラは居ませんでした。

ただ周防はタイプですね。

その辺からか扱いが何だかいい。

驚愕のカラーイラストの周防を見たときは思わず。

 

 

『か、かわいい……』

 

とか思ってしまいました。

って朝倉さんの欄で浮気じみた事を書くのはいかがなものか。

とはいえ朝倉さんを最初に見た時、あっさり退場して何なんだこいつと思ったのが大多数なはず。

一時期は長門一強――俺の嫁というフレーズが懐かしい――な風潮もありましたからね。

精々がキャラソンンがいい曲だなという程度にしか思っていませんでした。

そんな私に変革を起したのがとある二次創作。

残念ながら今は見られないのですが"ラディカル・デイズ"というSSです。

内容はキョンと朝倉のカップリングの日常を描いているものでした。

ハルヒ全盛期、2007年ごろの話ですよ。

それがこうして今も私の中に何かを残してくれているわけです。

私も誰かに影響を与えられたのならいいんですけども。

とにかく、その作品との出会いがあったからこそ朝倉涼子を消耗品とは考えられなくなったのです。

そして今日この時を迎えました。

全てに感謝。

 

 

 

――何故、朝倉涼子なのか。

彼女ありきで話を考えていたわけでもありません。

しかしながら影である彼女だからこそ二次創作に相応しいのは確かです。

やはり最大の問題は何故、原作で朝倉涼子が殺されたのかの一点に尽きます。

これこそが彼女を影としている部分。

朝倉涼子は犠牲となったわけです。

もっともらしい内容を書こうと思えば書けますが、何故私が朝倉さんをハルヒの影だと考えているのか。

原作の一巻と四巻の表紙を並べてみてください。

そして、消失を読んで下さい。

あなたの目に見えたものが全てだと思います。

 

 

 

――キャラ付けとして

言っても朝倉さんに限らずキャラ崩壊はさせたくありません。

ある程度は原作の延長線上であったり、独自解釈の免罪符でどうにかなりました。

ただ、本来存在しないものを存在させるからには大なり小なり逸脱してしまう。

その点、朝倉涼子というキャラクターはかなり扱いやすい存在でした。

彼女視点で話が進むと思うと怖くてたまりません。

 

 

『どんな手をつかおうと……最終的に…勝てばよかろうなのだ』

 

という恐ろしい精神。

しかしながら朝倉さんが邪悪かと言えばそうとは限らない。

あくまで自分の正義に基づいた結果の独断専行です。

キョンの始末は過程であり最終目標は涼宮ハルヒを動かす事。

彼女が求めていたのが自律進化なのかどうかは定かではありませんが方向性は同じはずです。

間違ったやり方ではありますが、彼女なりの真実へ向かおうとする意志だったのです。

故に"探究"こそが行動原理なのではないかと私は考えました。

そんな彼女には一緒に真実へと向かってくれる存在が必要だったのです。

この作品は救済の物語。

涼宮ハルヒという神に選ばれた救世主のお話。

だからこそ、明智の能力は真実に到達出来る能力。

 

 

『オレはどこにも行かない』

 

結局はハルヒと同じです。

彼女と二人で探求し、探究していく。

この能力の真価はハルヒからも明智からも必要とされないわけです。

何より"真実に到達する能力"じゃないのが最大の救いでしょう。

自分で道を決める事が"出来る"のですから。

 

デレてからは何だか書いててガハラさんみたいだなとか思ってました。

古泉も長門もそうなんですけど、原作ではたまに口調が変わりますからね。

朝倉さんの台詞の絶対数はSOS団メンバに比べて圧倒的に少ない。

キャラとしては病んでないヤンデレですよ。

ですが本編では恋人というよりは共犯者とかパートナーといった感じで彼女を描いていきました。

だからこそデレると破壊力が増すわけです。

嗚呼、これも邪道だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

【最後に】

 

感謝の言葉はこれ以上述べても薄っぺらくなるだけなので差し控えさせて頂きます。

まず『異世界人と俺氏』編なんですが、実はこっちが原案に近い形でした。

主人公が異世界人じゃない事以外の基本設定はだいたい同じ。

急に出した感ある【学校を出よう!】のキャラは設定上だけみたいな存在です。

そちらの裏話は今後続きを書くと思うんでそちらが一段落してから、で。

とにかく私は本編として話を完結させておきたかった。

無駄な風呂敷は広げるだけ無駄なのでやはり無駄だ、というトートロジーで誤魔化します。

番外編として今後は不定期にこちらを更新する事があるかと思います。

私が飽きた時が真の最後。

身勝手ですが、そういうものなのです。

 

次回作ですね。

本当にどうしたものなのか。

何か書くかと思いますが時期は未定。

やっぱりしばらくはこの話の番外編なり色々を――色々は本当に駄目な表現です――書きます。

そして次回作を書いたとして、毎日投稿するかと思いますが……。

一日二回は、しんどかった……。

なけなしの文章力とそれなりの更新頻度が私の武器。

このスタイルはこれからも貫いて行きますので。

 

最後に。

本心を書いておきます。

さっきカッコつけた事書いたばかりなんですけど。

なんだかんだ言っても私はキャラクターとして朝倉さんが好きですよ。

流石に嫌いなキャラを嫌々扱おうとはしません。

この作品はアンチ作品ではないので。

私がフィギュアを衝動的に購入しちゃうぐらいには魅力的なキャラだと思います。

 

そして何より。

私がこの作品をここで投稿しようと思った動機。

トップページの原作カテゴリ一覧に【涼宮ハルヒの憂鬱】がありません。

全盛期の真っただ中を駆け抜けた私としては信じたくありませんでした。

ですが、これが現状です。

私の作品よりもっともっと面白くこの原作を活かして何かを書いてくれる方の登場。

一人二人ではなく、世界を大いに盛り上げる勢いで。

それを私は願っています。

 

 

 

 

以上になります。

とっちらかり放題のつたない文章ではありましたがご拝読ありがとうございました。

それではまた!

 

 


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