よっとんです!
投稿が遅れてしまい、本当にごめんなさい!
なるべく3日に1話のペースで投稿したいと思います!
それでは今回もお楽しみください
「やっちまったよ…」
現在、俺は部屋でイスにもたれかかってうなだれいる。
「歌詞が無いうえに、どんなイメージの曲が欲しいとか全く聴いてない状態で曲なんて作れるわけないじゃん…」
俺は、渡辺から話を聞いた後、自分の情けなさや色んな感情が爆発しそうになり、とにかく曲を作ろうと学校を抜け出してきた。
だけど、いきなり高海達の為に曲を作ろうと思ったけど、俺は今まで高海の話をちゃんと聞いていなかったので、どんな曲を作って欲しいのか知らない。
何も知らなければ曲を作れない。
「仕方ない、今日のところはひとまずこの事は置いておいてまた明日高海達に話を聞いてみよう」
作曲のことは置いておいて、俺は趣味の方の作曲をすることにした。
チリリリン、チリリリン
一階の自宅の電話が鳴る音が聞こえてきた。
「はい、もしもし一ノ崎です」
母さんがとったのですぐに呼び鈴は収まった。
さぁ、気を取り直してやるぞー!と思った時だった。
「将太、学校からあんたに電話よ!」
「え、俺⁉︎」
あれ、俺何かしたっけ?
今日学校であったことを思い返してみる。
どうやら、俺は作曲のことで頭がいっぱいだったので大事なことを忘れていたみたいだ。
「あ、俺学校無断で抜け出したんだった」
これは確実に先生に注意された後、親に伝わって怒られる流れだな。
とにかく、電話に出ないと。
「お電話変わりました、一ノ崎です」
「こんばんわ、一ノ崎君。体調は大丈夫?」
「え、体調?」
「渡辺さんから、一ノ崎君がお昼休みに具合が悪くなったから早退するって聞いたから」
「あ、あー!すみません、急に頭痛と吐き気がしたもので。けど、今はだいぶ楽になりました」
「そう、それなら良かったわ。けど、体調不良で早退する時はちゃんと保健室で許可証をもらってからじゃないと欠席扱いになりますからね」
「はい、本当にすみません」
「今日のところは早退にしますが、次からはちゃんと気をつけるてくださいね」
「わかりました。わざわざお電話すみません」
「それは構いません。それでは失礼します」
そして、電話は切れた。
助かった。
渡辺のおかげで助かった!
まさかの早退になっていたとは。
けど、そのおかげで母さんにもバレず、先生にも注意で済んだ!
ありがとう、渡辺!
明日、何かお礼でもしないとな。
「あんた、電話の前で何してんの?」
俺は、電話の前に膝立ちになり、電話を拝むように独り言を言っていた。
そして、それを母さんに見られた。
「ん、いや何でもない」
「それより、学校から何の電話だったの?」
「俺が落とした筆箱が見つかったから、明日職員室に取りに来てって電話」
「あんたはすぐに物無くすから気をつけや」
「はいはい」
母さんは、リビングの方に戻っていった。
なんか色んな人に嘘をつくのはやっぱり気分が悪いな。
もうこんなことにならないよう、気をつけないと。
翌日
俺は、渡辺に昨日のことでお礼を言うためにいつもより早く家を出て学校に着いた。
教室に入るとまだ誰もいなかった。
時計を見ると8時前
少し、早く来すぎた。
自分の机にカバンを置いて、席に着く。
そして、何も考えずにただボーとする。
すると、色んな音が聞こえてくる。
風に吹かれて、擦れる木の葉の音。
微かに聞こえる波の音。
誰かが廊下を歩いて鳴る靴の音。
生徒の楽しそうな話し声。
いつもは気にしないような音も、ちゃんと聞いてみると心地良かったりする。
いいな、こういうの。
もうしばらく、この状態でいようと思った時だった。
ガラガラ
教室のドアが開いたので、そっちを見てみると桜内がいた。
「おはよう、一ノ崎君」
「おはよう」
「今日は早いんだね」
「まぁな、ちょっと用事があるから早く来たんだ。桜内は毎日この時間に来てるのか?」
「うん、余裕を持って行動したいから」
「へぇー、俺はギリギリまで寝ていたいけどな」
「けど、遅刻はダメだよ?」
「わ、わかってるよ…」
桜内、結構痛いところをついてきやがる。
「一ノ崎、気持ちよさそうにしてたけど何してたの?」
「え、見てたのか?」
「うん、すごい気持ち良さそうだったらから邪魔しちゃいけないと思って」
「どっちかというと、声かけてくれた方が良かったかも」
「ご、ごめんなさい」
「別にいいよ、見られて困るようなことしてたわけじゃないし」
桜内はホッとしたような表情になった。
「音を聞いてたんだよ」
「音?」
「そう、風とか波とか。普段気にしてないような音でもちゃんと耳を傾けてみたら、色んな音が溢れているんだなと思ってさ」
「そうなんだ。けど、そういう音って落ち着くよね」
「自然が作り出す音って人には作り出せないものだからこそ、俺は好きなんだよ」
「自然の音か…」
桜内と話しているとまたドアが開いた。
「あ、一ノ崎君と梨子ちゃんだ!おはよう!」
入ってきたのは、高海と渡辺だった。
「おはよう、高海さん、渡辺さん」
「おはようさん」
俺は昨日のお礼を言うために早速渡辺の所に向かう。
「おはよう、渡辺」
「あ、一ノ崎君!おはよう」
「昨日はありがとな」
「別にいいよあれくらい。けど、授業を抜け出すのはダメだよ」
「次からはあんなことしないように気をつけるよ。それと、お礼と言っちゃなんだが、これ貰って欲しい」
俺はカバンから1つの小さな袋を取り出し渡辺に渡した。
「うちで作った野菜を薄く切って揚げた、野菜チップスなんだけど」
「え、いいの?」
「いいよ、売り物にならない形の悪い野菜を使ってるから実質タダだし」
「じゃあありがたくいただくよ。ありがとう!」
「いえいえ、こちらこそ」
横から高海がこっちを凄い見ている。
「余った分があと何個かあるけど、高海もいるか?」
「うん、欲しい!」
高海はまるでエサを待つ子犬のようだった。
「桜内もいるか?」
「そんな、悪いよ」
「何個か余ってるし、捨てるの勿体無いから食べて欲しいんだ」
「そ、それだったら貰おうかな」
「サンキュー」
俺は渡辺にお礼をすることが出来た。
そして、一番話をしたかった高海に話をする。
「なぁ、高海」
「なに?」
「作曲のことなんだが、高海はどんな曲がいいんだ?」
「え、作曲してくれるの⁉︎」
高海が凄い俺に迫ってくる。
「話をちゃんと聞いてくれ。曲を作るとしたらどんなイメージの曲がいいとかあるだろ?」
「え、ないよ?」
高海は笑顔で答えてくれた。
「て、ことは歌詞もまだないってことか?」
「うん」
また笑顔で答えてくださった。
なるほど、これは予想外なことが起きてしまったようだ。
たぶん、高海は曲を作らないといけないけど、自分達では作れない。
だから、作曲をできる人を探していた。
それがいつのまに作曲をできる人を探すのが目的となってしまい、肝心の曲の方については何も考えてなかったというところだろう。
しかし、曲のイメージすらないとなると曲は作ることができない。
「高海はたぶん作曲してくれる人を探すより、曲について考えた方がいいと思う…」
「えー、どういう意味!」
そんな会話をしていると朝のホームルームのチャイムが鳴り、各自席に戻っていった。
今日のうちに作曲手伝うと言おうと思ったが、高海の方がもうすこし時間がかかりそうなので、今は頃合いを観るとしよう。
放課後
今日は特に学校に残る用事も家の手伝いもないので、いつも降りているバス停の1つ前のバス停で降りてゆっくり歩いて帰ることにした。
防波堤の上を目を瞑りながらゆっくり歩く。
波の音が聞こえ、目を開くと日が沈んでいく海が見える。
田舎に住んでていいところといえば、静かに海が楽しめるところだと俺は思う。
そうして、15分くらいかけて家の方に歩いて行った。
「いつか見たいと思っていーた、景色はまだ見えない」
人も車も全く通らないので、ふと頭に思い浮かんだ歌詞を歌ってみた。
そして、自分の家に続く坂道に着いたので曲がろうと思ったが、浜辺に人がいたので気になって見てみると、そこには桜内が海を見て立っていた。
「また海に入るつもりですか?」
「えっ‼︎」
「よ、さっきぶり」
「びっくりした。なんで一ノ崎君がこんなところにいるの?」
「なんでって、家がこの辺で帰ってる途中ってだけだよ」
「そうなんだ、私の家もこの近くなの」
そんな会話も続くはずがなく、浜辺に男女が2人海を見て突っ立てるだけになってしまっている。
だけど、桜内の顔は何か思いつめてるようだった。
「桜内はさ、高海にスクールアイドルと作曲を頼まれるのをなんで断ってるんだ?」
「え、どうしたの突然?」
「俺が急に聴きたくなったから」
「うーん、スクールアイドルってよくわからないし、クラシック以外の曲を作曲したことがないから出来ないと思ってるの」
「だから、断ってるのか」
「それに今の私にそんなことをしてる時間はないの」
「そうか」
桜内はやはり思いつめている。
たぶん理由はあのことだろう。
「海の音ってどうやったら聞こえるんだろうな」
「えっ⁉︎」
桜内はどうしてそれを?という顔をしている。
「桜内は海の音を聞きたいんだろ?」
「う、うん」
「俺もさ、そういう音を探してるだ」
桜内は何も言わず真剣な目で俺をみている。
「俺は、輝く音を探してるんだよ。ちっちゃい頃からその音を探してたんだけど、今になっても見つかってない。けど、高海に作曲を頼まれたりあいつと関わっていくうちにわかったことがあるんだよ」
「わかったこと?」
「俺が輝く音を見つけられなかったのは、今の自分には無理だと思っていたから。だけど、俺の音楽を求めてる人がいる。だったら、俺のためじゃなく、俺の音楽を求めている人のために曲を作ろうって思った。それに高海となら輝く音を見つけられそうて思ったんだ」
「つまり、何が言いたいの?」
「海の音について悩んでるんだったら、どんなことでもいいからヒントとかを見つけてみたろって言いたいんだ。俺が言えた立場じゃないが、やってみないと気づかないものもある」
「だけど、海の音のヒントなんてどうやって見つけたらいいの?」
「それは俺じゃなくて違う人に聞いた方がいいと思うぞ。じゃあ、俺は用事があるから帰るな」
「ちょ、ちょっと待って!一ノ崎君は海の音聞けると思う?」
「桜内が聞きたいと思い続けるんだったら聞こえると思う」
俺はそれだけ言って家に向かった。
これで、少しは桜内の胸の中にあるものが解決してくれるといいな。
改めました、よっとんです
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今回は2年生組の3人と主人公が一斉に絡んでいるシーンを書きました。
今回の話はアニメ一期2話の千歌ちゃんが梨子ちゃんのパンツをめくるシーンに繋がるように書きました。
違和感がある方も思いますが、お許しください!
そういうところも含め、感想や意見をお待ちしております!
皆さんの言葉が一番のご褒美です!
次回もお楽しみに!