強襲科男子寮への帰り道
『ねぇねぇ。そこの君』
美しい声。女性と確信。
「なんだ――!?」
見ていると、武偵制服にも関わらず、露出が多いカスタム制服。
そこから見える美しい胸と太股。
男性なら、一度は見てしまうであろう。そんな格好だったのだ。
「お前は…誰だ?」
『ふふっ…2年B組の「夢宮 楓」よ。よろしくね♪」
そして彼女は、俺を優しく抱きしめた。
「ちょ――」
そして俺は、路地裏へと強引に連れ去られた。
『どう?…胸の感触。気持ちいいでしょう?』
強引に自分の胸を俺の胸に押し付ける彼女。
絶対に誘惑だろ…と思いつつも、彼女の胸に負けてしまう。
性的興奮がどんどん膨れ上がっていく中で彼女が言った。
『ふふっ…ちょっとお願い聞いてほしいの』
「どんな…お願いだよ…」
俺が聞いてみると彼女が口を俺の耳に近づけた。
息が、耳に当たり体が熱くなるのが分かる。
『チームのお誘い…よ♪』
「なんで…俺なんだ?」
『貴方が、アリアに勝ったからよ。他の人から誘われる前に誘っちゃおうかなって…♪』
「それでか…」
『了承しないと、性的な意味での罰を与えちゃうよ~?』
「ぐっ…」
『うふふ…♪』
俺は、数秒間黙ってから口を開いた。
「…分かった」
『やった♪』
「だが、条件がある」
『…何?』
「お前の実力を試したい。俺とお前がちょうどいい相性を持っているのか…」
『分かったわ。依頼で相性を確かめましょ?」
「それでいいな。じゃあ、俺は帰るから」
『明日、会いましょうね~♪』
そして俺は、彼女を置いて帰っていった。
そして……
『どの依頼か決めた?』
「ああ、この依頼だ。ランクはA以上が推奨らしいな」
『じゃあ、楽勝ね♪』
「ちなみに、お前のランクは?」
『アリアと同じSランクよ?それがどうかしたの?」
「…いや、なんでもない」
『そう?というか、それって夜じゃない』
「悪いか?」
『悪くないわよ。でも暇になるしな~…」
と、何かを思いついた彼女はニヤリと笑みを浮かべる。
それを見て、俺はドキドキする。
『じゃあ…その依頼の時間帯は夜だし…その間…デートしよ?』
「はぁ?」
『いいじゃない。せっかくだし…リラックスしないと~』
「リラックスは大事だけどな…」
『約束を無視するの?』
そういった彼女の目を見た瞬間、吸い込まれそうになってしまい
「や…約束は守る方だから」
「じゃあ、決まりね♪」
そう言って、彼女は俺の腕を引っ張り連れて行かされた。
「(ああ…面倒になるな。この女)」
そう思ったのだが、この後のデートで彼女の印象を180℃回転させることになるとは思わなかった。
【Replayする。Replayする。】
『なんだこれ?』
『作り方間違えた?』
最後は何って?
後の物語で重要になる奴ですよ。