戦車道にのめり込む母に付き合わされてるけど、もう私は限界かもしれない   作:瀬戸の住人

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今回は、プロローグから第29話までの間に登場したオリジナルキャラクターと、主人公である嵐が率いる“ニワトリさんチーム”(練習試合時はFチーム)が使う戦車の解説をします。
尚、解説の中には一部、第29話終了時点では言及されていない設定も含まれていますが、ネタバレは避けておりますので、安心してお読み下さい。



【特別編#1 オリジナルキャラクター&戦車設定:プロローグ~戦車道大会直前版】

 

【ニワトリさんチーム・メンバー】

 

練習試合と聖グロとの親善試合時は“Fチーム”と呼称していた。

親善試合の翌日、大洗女子の各チームがチーム名とパーソナルマークを決める事になった際、砲手の野々坂 瑞希の提案で、チーム名が決まると同時に、パーソナルマークも「何処かのコンビニで売っている唐揚げのキャラクターみたいな鶏の絵」となった。

 

 

原園(はらぞの) (らん)

年齢:15歳

身長:166㎝

ポジション:戦車長

出身地:ドイツ連邦共和国・ニーダーザクセン州ハイデクライス郡ムンスター(現在の戸籍上の本籍は、群馬県利根郡みなかみ町)

外見のモデル:艦隊これくしょんの嵐

好きな戦車:M4A3E8“シャーマン・イージーエイト”

 

概要

本作の主人公。

性格は、漢っぽくて姉御肌。

どんな失敗や辛い事があっても、翌日には立ち直れる“ハートの強さ”が取り柄。

スポーツ万能で、大洗女子学園入学時には、バレー部から勧誘を受けていた。

尚、本人によると「喧嘩は母親以外の相手なら、男女問わず負け無し」との事。

容姿は、スレンダーな“モデル体型”で、同性から羨望の眼差しで見られているが、本人は「胸が小さい」と思っており、それがコンプレックスとなっている。

髪型は、燃える様な赤毛のセミロングだが、小さい頃から「鶏の鶏冠に似ている」と弄られており、非常に気にしている。

本人は黙っていても同性から“モテモテ”であり、「群馬みなかみタンカーズ」時代から、全国各地に熱狂的なファンが存在するものの、本人に百合の趣味は無い為、中学生時代のバレンタインデーには周囲から大量のチョコを貰って、処分に困っていた過去がある。

戦車道に於いては、自らが持つ“天性の才能”である“状況認識能力”と、母から戦車道の奥義を徹底的に仕込まれた事によって育まれた“ずば抜けた洞察力と決断力”を併せ持つ“天才的な戦車長”としての技量を誇るが……

 

略歴

1歳の時、両親が車輌整備工場を立ち上げるべく、それまでの仕事を辞めて独立した為、ドイツから母の故郷であるみなかみ町へ両親と共に移住する。

両親の工場に入って来る戦車を毎日眺めていた為、早い段階から戦車道に興味を持っていたが、明確に戦車道を志したのは、10年前の夏、両親と共にやって来た陸上自衛隊土浦駐屯地(茨城県)で、展示されていた1輌の戦車と出会った時の事である。

しかし、その年の秋に、父が戦車道で起きた事故により死亡した事と、その直後から母によって強引に戦車道を学ばされた上、その成果を実証する為に強襲戦車競技(タンカスロン)へ否応なく参戦させられた事から、戦車道と母に対して強い葛藤を抱いて来た。

その結果、小学3年生の春に母が創設した戦車道のクラブチーム「群馬みなかみタンカーズ」に入団後は、隊長の指示にも従わない“一匹狼”として試合に臨んでおり、味方が狙っている相手チームの戦車にまで手を出す程の獰猛な戦いぶりから、公式戦車道・強襲戦車競技を問わず、ライバル達から“みなかみの狂犬”の異名で、恐れられていた。

そんな彼女は、幼い頃から一緒に戦車道を学んで来た野々坂 瑞希や共にタンカスロンを戦って来た萩岡 菫、二階堂 舞等、極一部の親友以外の人々とは距離を置いていた。

そして、1年前。

第62回戦車道全国高校生大会・決勝戦での“事故”を現地で目の当たりにした後に起きた“ある出来事”が原因で、彼女は戦車道から決別する決意を固めると、渋る母に対して「今季のタンカスロンで“シーズン最多戦車撃破数記録”と言う“個人タイトル”の獲得」を条件に、戦車道からの引退を認めさせる。

その結果、このシーズンのタンカスロン最終戦で、タイトル獲得と同時に非公式ながら、タンカスロンでは史上最多の年間戦車撃破数記録を樹立。

戦車道引退と同時に高校進学を決めると、亡き父の故郷にある大洗女子学園へ入学する。

ところが、同学園の戦車道復活に伴い、1年先輩の西住 みほと共に経験者だった為、生徒会長の角谷 杏から戦車道の履修を強要されると2度に亘り拒否するが、2度目の拒否をした直後、今度はみほが戦車に乗る事を決意した為に断り切れなくなり、再度戦車に乗る羽目になる。

これは、前年の戦車道全国高校生大会・決勝戦で、チームの勝利よりも仲間の命を優先したみほの行動に心酔して、密かに彼女を慕っていた為であり、この事が、その後の彼女に大きな影響を与えて行く事になる。

因みに、家族は父親であった原園 直之の死後は、母親である明美だけである。

 

 

野々坂(ののさか) 瑞希(みずき)

年齢:15歳

ポジション:砲手

出身地:群馬県利根郡みなかみ町

外見のモデル:艦隊これくしょんの野分

好きな戦車:KV-1重戦車シリーズ

 

概要

嵐とは、幼稚園時代からの親友兼ライバルであり、殆ど口には出さないが、嵐の才能に対して、強いジェラシーを抱いている。

外見と性格は“男装の麗人”と言うのが相応しい印象で、嵐とほぼ同様のスレンダー体型だが、彼女も胸が小さい事を気にしている。

同性からの人気も嵐に優るとも劣らないが、本人は嵐とは対照的に“同い年か年下の娘が好み”で、小学校時代から何人もの同級生や下級生と付き合って来たが、これについて本人は「男嫌いと言う訳では無い」と語っている。

一方で、母から強要されて戦車道を修めていた嵐とは対照的に、物心付いた時から自らの意思と家族の暖かい応援の下で、戦車道の道へ進んだ求道心のある少女であり、一匹狼の嵐とは異なり、先輩後輩への気配りも出来る“良い子”でもある。

嵐と共に小学校入学を控えていた冬のある日、嵐の母である明美の前で「一度でいいから、嵐ちゃんの前を歩いてみたい」と宣言して以降、嵐と共に明美から戦車道の指導を受けて来たが、嵐が戦車道に対して強い葛藤を抱いて来た事も理解している。

嵐の母が設立した戦車道ユースクラブチーム「群馬みなかみタンカーズ」では、嵐と共に常にレギュラーで戦車長を張っていた他、砲手としての実力も全国トップレベルを誇り、東日本中の戦車道乙女達の間では“みなかみのバルタザール・ヴォル”と言う異名で恐れられていたが、みなかみタンカーズの仲間達からは、今でも“ののっち”の渾名で親しまれている。

そんな彼女だが、高校入試の際、嵐の母からの依頼と自身の「もう一度、嵐と一緒に戦車道をやりたい」との願いから、嵐には何も言わないまま密かに大洗女子学園の商業科へ入学していた。

因みに…彼女は「北海道の某ローカルTV局のマスコットキャラクターである『黄色い物体*1』」と「同局の“旅番組”を担当する『髭面で、番組内では、よく大声で笑うディレクター』」の大ファンである。

家族は、両親がみなかみ町在住で、原園 明美が経営している戦車道ショップ兼喫茶「みなかみ戦車堂」のスタッフとして働いており、父が模型コーナーの責任者、母は喫茶コーナーのパティシエを担当。

尚、父親(後述)はプロモデラーとして、月刊模型雑誌での仕事もしている。

 

 

萩岡(はぎおか) (すみれ)

年齢:15歳

ポジション:操縦手

出身地:群馬県利根郡みなかみ町

外見のモデル:艦隊これくしょんの萩風

好きな戦車:T-26軽戦車

 

概要

ニワトリさんチームのメンバー中、一番女の子らしい容姿と、どんな事でも努力を惜しまない性格の持ち主だが、実は小学生時代から、実家が持っている裏山(外部から完全に閉鎖された私有地)でダートラやジムカーナの練習を繰り返しており、女子高生なのに車の運転が得意と言う「美少女版・秋名のダウンヒルスペシャリスト」。

実家は、地元で主に全日本ラリー選手権へ参戦しているラリーチームを運営しており、週末は末娘の菫以外の家族総出で全国各地で開催されるラリーへ参戦する為、家族が“一人で寂しい思いをしない様に”と彼女へ薦めたのが、「群馬みなかみタンカーズ」で戦車道を修める事だった。

その為、彼女にとっては“自動車の運転と戦車道”が生活の基本になっている。

因みに、現在の愛車はスバル・インプレッサWRX STI spec C(2004年型で白色)だが、過去には実家のラリーチームが使い古したラリーカーで運転の練習を続けていた。

大洗女子学園へ進学後も学園艦内で自動車の運転をする為に、“学園生徒専用の免許証”を学園艦内の交付センター(学園の風紀委員会が管轄する組織)で取得している。

「群馬みなかみタンカーズ」に入団後、努力家としての性格が開花した結果、戦車の操縦で全国中学生トップの腕前になっただけでなく、レギュラーで戦車長を張る程の実力者となったが、高校進学時嵐の母からの依頼と本人の「嵐と一緒に戦車道を続けたい」との希望で、嵐には黙って大洗女子学園の情報科へ入学していた。

家族は、両親の他に社会人の姉と兄が1人ずついるが、実家には祖父母と叔父家族の三世帯が住んでおり、更に近所に住んでいる親戚も合わせるとその人数は20人近くになる。

しかも、一族全員がラリーチームの運営に関わっている、筋金入りの“モータースポーツ”好きである。

 

 

二階堂(にかいどう) (まい)

年齢:15歳

ポジション:装填手

出身地:群馬県高崎市(概要も参照)

外見のモデル:艦隊これくしょんの舞風

好きな戦車:Ⅱ号戦車L型“ルクス”

 

概要

小柄な体格と幼い容姿、そして甘えん坊な性格を併せ持つ“ロリっ娘”。

普段は、チームのムードメーカー的ポジションだが、日々のウェイトトレーニングを欠かさない力持ち。

更に、ストリートダンスの全国中学生大会に出場した程の運動神経と体幹の持ち主である事を活かして、ニワトリさんチームでは装填手を務める。

群馬県高崎市出身だが、戦車道を修めるべく小学3年生の春に、当時みなかみ町に創設された「群馬みなかみタンカーズ」の第1期生として入団した際、家族と共にみなかみ町へ引っ越して来た。

尚、当人は胸が“ほぼ無い”事から、「群馬みなかみタンカーズ」では同じく胸が小さい嵐や瑞希と一緒に、口さがない後輩から「みなかみヒンヌー同盟」なる渾名を付けられ冷やかされていた“黒歴史”がある。

しかし、みなかみタンカーズ時代の彼女も、最終的には戦車長まで務めていた実力者であり、戦車の乗員の全てのポジションをこなす事が出来る(これは舞だけでなく、嵐、瑞希、菫も同じである)。

そして高校進学時、嵐の母からの依頼と本人の「嵐ちゃんと一緒でないと戦車道が面白くない」との思いから、嵐には何も告げないまま大洗女子学園の普通Ⅱ科へ入学していた。

家族は、会社員で共働きの両親の他に、現在前橋市に住んでいる大学生の兄がいる。

因みに、彼女は中学卒業の時点で第3級アマチュア無線技士の免許を持っているが、これは戦車道では通信手として必須の資格である、と言うだけでなく、無線マニアである兄の影響によるもの。

 

 

長沢(ながさわ) 良恵(よしえ)

年齢:15歳

ポジション:副操縦手(車体機銃手)

出身地:茨城県大洗町

外見のモデル:艦隊これくしょんの長良(2015年浴衣mode)

好きな戦車:ルクレール

 

概要

実家は、主に稲作やメロン・サツマイモ等を栽培している農家で、大洗女子学園では農業科に通っている。

ニワトリさんチームで唯一、「群馬みなかみタンカーズ」の出身ではない為、高校進学まで戦車道の経験が無い。

全校生徒を集めたオリエンテーションでの戦車道履修者募集の際、戦車道に興味を持つが、内容がよく分からなかったので、最初は履修を希望しなかったものの、戦車道履修生達が戦車探しをしているのを偶然見掛けて再び興味が湧き、事情を生徒会に話した上で、全車対抗の実戦練習を見学。

そこで、みほと嵐による一騎打ちを見て感動し、戦車道履修を決意(この時、彼女の従妹である名取 佐智子も一緒に戦車道履修を決意している)。

丁度、乗員に1人空きがあった嵐達のチームに加入する。

性格は、基本的には大人しいが実は「鉄子」で、蒸気機関車やローカル線の鉄道車輌が大好き。

その為、鉄道に関する事になると興奮して、“パンツァーハイ”になった秋山 優花里の様に、前後の見境が付かなくなる。

因みに、家族は両親とロボットアニメの大ファンである兄がいる。

 

 

 

【ニワトリさんチーム以外の大洗女子学園関係者】

 

 

名取(なとり) 佐智子(さちこ)

年齢:15歳

所属チーム&ポジション:カメさんチーム・装填手

外見のモデル:艦隊これくしょんの名取(2015年浴衣mode)

出身地:茨城県大洗町

好きな戦車:T-90A

 

概要

実家は主に、野菜やイチゴ・スイカ等を栽培している農家で、大洗女子学園では農業科に通っている。

同学年の長沢 良恵は、母方の従姉(誕生日が佐智子よりも早い)に当たり、彼女とは家族ぐるみの付き合いがある。

戦車道を履修する事になった経緯は良恵と同じだが、彼女は乗員に1人空きがあった38(t)軽戦車を使うカメさんチームに加入した。

カメさんチームでの彼女の役割は、公式には「装填手」であるが、実際の役目は、戦車の中で干し芋を食べるだけで全く仕事をしない杏に、仕事をさせる為の“監視役”である。

更に彼女は、小山副会長の下で、戦車道関連の業務を管理するマネージャーも担当する為、カメさんチーム加入と同時に生徒会に入っており、生徒会では「戦車道担当・副会長補佐官」の肩書を持っている。

普段の性格は落ち着いているが、時折毒舌を吐く事があり、その事で良恵から注意される事もしばしば…例えば、聖グロリアーナ女学院戦車道チームとの親善試合でチームが敗北後、罰ゲームとして“あんこう踊り”をピンクのタイツ姿で、嬉しそうな表情で踊る生徒会長の角谷 杏の姿を見て、心の中で「この露出狂!」と叫んでいた。

 

 

 

※大洗女子学園・中等部3年生4人組

 

 

五十鈴(いすず) 華恋(かれん)

年齢:14歳

外見のモデル:艦隊これくしょんの五十鈴・改二

出身地:茨城県水戸市

好きな戦車:L6/40軽戦車

 

概要

あんこうチーム砲手・五十鈴 華の従妹で、父親が華の母親である百合の弟に当たる。

華恋には兄弟姉妹がいない為、幼い頃から従姉の華を「華姉ぇ」と呼んでずっと慕っており、戦車道を始めた華の事も応援している。

叔母の百合とも仲が良かったが、百合が自分に無断で戦車道を始めた華を勘当した際、怒りの余り百合を“勘当返し”した結果、彼女に大きなショックを与えた。

因みに、容姿は従姉の華に勝るとも劣らぬスタイルの良さを誇り、初対面の嵐を嘆かせた(笑)。

尚、中等部入学時からの彼女の親友である武部 詩織(後述)曰く「性格は優しいけれど、男の子に対しては、ちょっとだけ小悪魔な態度で接する事がある」との事。

 

 

武部(たけべ) 詩織(しおり)

年齢:14歳

外見のモデル:艦隊これくしょんの阿武隈・改二

出身地:茨城県大洗町

好きな戦車:M41“ウォーカー・ブルドッグ”軽戦車

 

概要

あんこうチーム通信手・武部 沙織の実妹。

性格的にはやや幼い雰囲気を残している少女で、趣味は“髪型のセット”と公言しており、複雑怪奇な髪型をよく手入れしている。

姉の沙織とは基本的に仲が良いが、“恋に恋する”姉の性格については多少閉口しており、本人曰く「お姉ちゃんは、何時も結婚情報誌を隅々まで読んでいるのに、男の人と付き合っているのを見たのは今迄一度も無い」との事。

 

 

若狭(わかさ) 由良(ゆら)

年齢:14歳

外見のモデル:艦隊これくしょんの由良・改二

出身地:茨城県大洗町

好きな戦車:AMX-13軽戦車

 

概要

武部詩織とは小学校時代からの親友で、その繋がりで詩織の姉・沙織が始めた戦車道に興味を持つ。

髪をポニーテールにし、テール部分をリボンでぐるぐる巻きにするという特徴的な髪型をしているが、本人によると「詩織の髪型から影響を受けている」との事。

性格は基本的に温厚で礼儀正しいが、時折無邪気な態度を見せる事がある。

また、実はかなりの“オジサン好き”であり、好みのタイプを見掛けると、思わず声を掛けるらしい。

 

 

鬼怒沢(きぬさわ) (ひかる)

年齢:14歳

外見のモデル:艦隊これくしょんの鬼怒・改二

出身地:茨城県守谷市(※鬼怒川の河口が利根川と接続する場所である)

好きな戦車:T-70軽戦車

 

概要

華恋、詩織、由良とは、中等部入学からの親友。

“鬼怒沢”と言う姓に加えて、自身は漢っぽい性格と口調を併せ持つ為、クラスの皆からは“鬼ちゃん”の渾名で親しまれている。

性格はざっくばらんだが、面倒見が良い姉御肌タイプなので、周囲からは何かと頼りにされている。

特技はスポーツ全般で、特に足が速い。

 

 

 

【原園車輌整備・社員及び関係者編】

 

 

原園(はらぞの) 明美(あけみ)

※結婚前の旧姓は石見(いわみ)。尚、幼稚園~高校時代にかけての友人達からは、“あけみっち”と言う渾名で呼ばれている

年齢:聞こうとすると、必ずスリーパーホールドを極められます(笑)

所属:原園車輌整備株式会社・社長兼戦車道ユースクラブチーム「群馬みなかみタンカーズ」代表

外見のモデル:艦隊これくしょんの明石・改

出身地:群馬県利根郡みなかみ町(出生当時は、旧・水上町)

好きな戦車:マウス

 

概要

嵐の母親。

実年齢よりも遥かに若々しい容姿を誇りつつ、何時もざっくばらんな性格で、常に飄々とした表情を崩さない女性だが、実は自身の目指す戦車道の「夢」の為なら、如何なる手段も躊躇わず選ぶ。

その「夢」の為に、一人娘の嵐に対してスパルタ式の教育で戦車道を仕込んで来た事から、嵐との関係は最悪であるが、彼女の戦車道に賭ける情熱と手腕は本物。

凡そ14年の間に、自らの工場である「原園車輌整備」を全国で五指に入る規模の“戦車道用・戦車整備工場”に育て上げただけでなく、7年前には地元の住人や町役場まで巻き込んで、戦車道ユースクラブチーム「群馬みなかみタンカーズ」を創設し、その代表に就任。

するとチームは、4年前に行われた「戦車道全国ユースクラブ小学生大会」で全国制覇を達成。

1年前には、「第61回戦車道全国中学生大会」に初出場し、“中学校以外のクラブチーム”としては史上初の決勝出場を果たして、準優勝の快挙を成し遂げており、今やチームは関東で戦車道をやっている小中学生や指導者からも注目される存在となっている。

尚、本人は大のプロレスファンにして、自身のフィットネスも兼ねたレスリングの練習を定期的に行っている為、男相手でもあっさりKOしてしまう程喧嘩が強い。

好きなプロレス選手は「世界一性格の悪い男」であり、自身の必殺技もその選手と同じ“スリーパーホールド”。

 

略歴

幼い頃から戦車道で才能を発揮していたが、中学1年生の時に参加したある大会で起きた事故で重傷を負い、長期療養を余儀なくされたのを機に、戦車整備士へ転向。

高校受験時、整備士としての道を究める為に、“整備士の負担が大きい”とされるドイツ製重戦車を主力として使用する九州熊本の強豪校・黒森峰女学園を志望して、入試に合格。

真面目な態度と確かな整備技術から、同級生で入学直後から戦車道隊長を勤めていた西住しほの目に止まり、彼女の駆るティーガーⅠ戦車専属の整備士に抜擢されると、その年の戦車道高校生大会で、明美が整備したしほのティーガーⅠは大活躍。

決勝では、聖グロの隊長車であるブラック・プリンス重戦車との一騎討ちを制して優勝すると、チームのメンバー全員から推挙される形でチームの整備班長に就任。

以後、彼女の率いる整備班は影で黒森峰の重戦車軍団を確実にバックアップし、結果的にしほと彼女の代で黒森峰女学園は戦車道高校生大会3連覇、公式戦3年間無敗と言う栄光に輝いた事から、周囲から「黒森峰戦車道チーム・陰のエース」の異名を奉られた。

高校卒業を控えていた時期に、ある理由から彼女を妬んでいた戦車道関係者による策謀で、推薦入学する予定だった大学に圧力を掛けられて推薦枠を潰されるが*2、それが切っ掛けで、ドイツ戦車道プロリーグの強豪チーム・ムンスターからのスカウトを受け、高校卒業と同時にプロの整備士としてドイツへ渡る。

すると、入団から1年足らずでチームの整備隊々長に就任。

チーム在籍中に、彼女はドイツプロリーグ優勝3回、トーナメント戦のドイツ戦車道杯*3優勝1回、毎年欧州各国の戦車道プロリーグ王者が集って欧州戦車道最強プロチームを決める大会「欧州戦車道チャンピオンズカップ」制覇1回を経験。

「チームの影の大黒柱」として、ドイツ国内だけでなく欧州のマスコミからも注目される存在になる。

そんな頃、フランスでルマン24時間耐久レースを観戦中、ドイツの名門レーシングチームでチーフメカニックを勤めていた原園(はらぞの) 直之(なおゆき)と出会い、翌年結婚&娘の嵐が誕生。

その後、愛娘の嵐が1歳の時に夫と共に仕事を辞めて独立し、自身の故郷であるみなかみ町に帰って「原園車輌整備」を立ち上げる。

夫・直之は10年前、嵐が5歳の時にある戦車道の試合で起きた事故により他界するが、その悲しみを乗り越えて夫が勤めていた「原園車輌整備」の社長を引き継ぐと、夫と共に約束した「夢」の実現に向けて、日夜奮闘している。

 

 

原園(はらぞの) 直之(なおゆき)

年齢:享年38歳

所属:株式会社原園車輌整備・初代社長

外見のモデル:宇宙戦艦ヤマト2199に写真だけの姿で登場する、沖田十三の息子

出身地:茨城県大洗町(大洗女子学園・学園艦)

 

概要

嵐の父親だが、本作開始の時点で既に故人となっている。

戦車道とモータースポーツを心から愛した“ナイスガイ”であり、「何があっても決して諦めない」性格と高度な整備技術を併せ持った人物として、同時代を生きた世界各国のレーサーやレーシングチーム関係者を魅了した天才メカニック。

その人柄と戦績は、今日でもモータースポーツファンの間では伝説的な人物として語られている。

また、妻の明美によると「子供好きで、特に娘の嵐の扱いは、自分よりも遥かに上手かった」と言う。

そんな彼の生き方は、明美と嵐の母娘に今尚強い影響を与え続けている。

 

略歴

整備士学校を卒業後、国内のF3チームを経て、若くしてドイツの名門レーシングチームにメカニックとして所属。

ルマン24時間耐久レースでは、チーフメカニックとして3回総合優勝を経験する等数々の栄冠に輝き、国内外を問わず「世界的な天才メカニック」と称えられた。

その最中、フランスでルマン24時間耐久レースに所属チームと共に参戦中、観戦に来ていた石見 明美と出会い、翌年結婚すると、間もなく愛娘の嵐が誕生。

その後、嵐が1歳の時に、妻と共に仕事を辞めて独立すると、妻の故郷である群馬県みなかみ町に移住して「原園車輌整備」を立ち上げ、初代社長に就任する。

その温厚な人柄と自動車整備士としての確かな技量で地域の信頼を勝ち取り、数年の内に事業を拡大させる事に成功したが、嵐が5歳の時に隣町の高校主催で行われた戦車道の試合前のパレードで、隣町の高校の対戦相手である他県の高校戦車道チームの隊長車に轢かれそうになった男の子を救い出した直後、自分がその戦車に轢かれてしまい、38歳の若さでこの世を去った。

 

 

淀川(よどがわ) 清恵(きよえ)

年齢:20代後半なのは間違いないが、聞こうとすると確実に手を抓られます(笑)

所属:株式会社原園車輌整備・総務課長兼社長秘書。また、聖グロリアーナ女学院OG会幹事も務める

外見のモデル:艦隊これくしょんの大淀

出身地:神奈川県横浜市

好きな戦車:クロムウェル

 

概要

清楚な表情と容姿、落ち着いた性格を兼ね備えている“大人の女性”。

情報収集と分析力に長けており、明美にとっては懐刀的存在。

大洗女子学園の戦車道履修者の中には、彼女に憧れている者も多く、隊長の西住 みほもその1人。

実は、中学から大学卒業まで戦車道を履修しており、特に中学と高校時代は聖グロリアーナ女学院の戦車道チームに所属。

聖グロの高等部時代には、「アッサム」*4のティーネームで呼ばれており、マチルダⅡ戦車の車長と兼務で、相手校の情報収集・分析を担当。3年生の時には、チームの全国大会準優勝に貢献した。

その為、彼女は現在でも“母校の偉大な先輩の一人”として、聖グロの後輩達や関係者から尊敬されており、その縁で同学院のOG会幹事も務めている。

家族は、両親が現在も横浜で健在。

父親は、大手銀行の前橋支店長も経験した金融の専門家の為、実家は割と裕福であり、一人娘の彼女も父の勤めていた大手銀行に入行するつもりだったが、“ある出来事”が切っ掛けで原園明美の事を知り、大学卒業後に明美の工場へ社長秘書として入社した。

明美から、一人娘である嵐を「お嬢様」と呼ぶ事を許されている数少ない人物で、嵐はそれを嫌がっているが、当人は改める気配が無い。

 

 

張本(はりもと) 夕子(ゆうこ)

年齢:20代後半らしいが、聞こうとすると確実にスパナで殴られます(笑)

所属:株式会社原園車輌整備・整備課副班長

外見のモデル:艦隊これくしょんの夕張

出身地:群馬県渋川市

好きな戦車:ポルシェティーガー

 

概要

地元の工業高校を卒業後、当時明美の夫の直之が社長を務めていた原園車輌整備に入社した為、同社の従業員として“直之が健在だった頃”を知っている人物の1人。

現在は、主に同社の工場長である刈谷 藤兵衛(後述)の補佐役を勤めている。

技術者気質の強い人物だが、世話焼きな性格でもある事から、幼い頃の嵐にとっては両親が仕事で忙しかった事もあり、家での数少ない遊び相手だったので、現在も2人は親しい間柄。

 

 

刈谷(かりや) 藤兵衛(とうべえ)

年齢:60歳前後

所属:株式会社原園車輌整備・工場長

外見のモデル:立花藤兵衛(昭和版仮面ライダーシリーズ・演:小林昭二)

出身地:愛知県岡崎市

好きな戦車:61式戦車(若い頃、勤めていた自動車メーカーの関連会社の戦車修理工場へ出向した時、実際に整備をしていた為)

 

概要

嵐の父・直之が整備士学校で学んでいた当時の教官。

仕事には厳しいが温厚な性格で、面倒見の良い人物。

自身も嘗て、世界ラリー選手権(WRC)を戦っていた国内自動車メーカーのワークスチームでチーフメカニックを務め、チームのメイクス&ドライバーズタイトル獲得に貢献した実力派の技術者。

その後、WRCから撤退したメーカーでリコール隠しを始めとする不祥事が続発した為、会社の将来に見切りを付け、会社が経営建て直しの為に行った勧奨退職に応じて退職した直後、目を掛けていた後輩の直之が不慮の事故で逝去したのを知り、弔問の為に明美の下を訪れた際、彼女から身の上話を聞いた事から、工場長として直之が遺した工場に入る。

それから現在まで、社長の明美を実務面で支えている。

因みに、彼は嵐の事を「嬢ちゃん」と呼んでいる。

家族は、自分と同年代の妻がおり、現在もみなかみ町にある自宅で一緒に暮らしている。

また、夫婦の間には息子が2人居るが、現在は2人共独立して其々家庭を築いている。

 

 

間宮(まみや) (りん)

年齢:20代前半~半ばと思われるが、聞こうとすると確実に軽蔑されます(笑)

所属:明美の工場の関連会社「みなかみ戦車堂・本店」の店長

外見のモデル:艦隊これくしょんの間宮

出身地:群馬県前橋市

好きな戦車:全部(笑)

 

概要

幼い頃から、“お菓子作りの天才少女”として群馬県内でその名を知られ、和菓子の全国コンテストでは幾度も入賞した経験を持つ、若きお菓子職人。

その一方で、熱心な戦車道ファンでもあると言う繋がりから、事業拡大を考えていた明美に誘われて、現在は「みなかみ戦車堂・本店」の店長を務めている。

「大洗戦車堂・学園艦支店」の出店に伴い、開店時のヘルプとして開店から4月一杯まで、みなかみ町の本店から出張しており、その後は本店に帰っている。

因みに、彼女は朗らかで優しい性格とスタイルの良さを兼ね備えている事から、初めて彼女に会った武部 沙織は、その姿に魅了されて現在では、「憧れの間宮さんを目指して、もっと綺麗になる!」と誓っているとか。

 

 

伊良坂(いらさか) 美崎(みさき)

年齢:20代前半(凛より年下)だが、聞こうとすると笑顔ではぐらかされます(笑)。

所属:明美の工場の関連会社「大洗戦車堂・学園艦支店」の店長

外見のモデル:艦隊これくしょんの伊良湖

出身地:茨城県かすみがうら市

好きな戦車:38(t)軽戦車

 

概要

「みなかみ戦車堂」の支店である「大洗戦車堂・学園艦支店」の店長に抜擢された、元気さと戦車道への情熱が取り柄の新人店長。

小学4年生から大学卒業まで戦車道を続けていた経験があり、戦車や戦車道に関する知識は豊富である為、店を訪れる客に対して的確な情報を伝える能力に長けているが、其れだけに止まらず元々は趣味だったお菓子作りの腕を現在も磨き続けており、将来は「自分が作ったお菓子を店内の和風喫茶のメニューに採用して貰う」事を目標に、日々奮闘を続けている。

彼女の勤める「大洗戦車堂・学園艦支店」は、「せんしゃ倶楽部」の大洗学園艦店が今春閉店となったのに伴い、この店を引き継ぐ形で出店した。尚、「学園艦支店」とある様に大洗町内にも店舗があり、此方が「大洗戦車堂」の本店舗になる。

因みに、「みなかみ戦車堂」各店舗の看板には、「せんしゃ倶楽部特約店・せんしゃ倶楽部の取扱商品全てをご注文出来ます」と書かれてある他、店内の憩いの場として和風喫茶が必ず併設されている。

 

 

 

【その他の登場人物】

 

 

原園(はらぞの) 鷹代(たかよ)

年齢:62歳

元・陸上自衛隊陸将。

外見のモデル:戦闘妖精雪風(アニメ版)のリディア・クーリィ准将

出身地:茨城県大洗町

好きな戦車:八九式中戦車

 

概要

嵐の父・直之の叔母で、嵐の大叔母に当たる。

決まり事には厳しいが、面倒見の良さと統率力には定評のある人物。

一昨年まで陸上自衛隊に奉職しており、職種は機甲科だった。

陸上幕僚監部に幕僚として勤務していた時期を除くと、ほぼ全ての期間戦車部隊一筋で、陸上自衛隊の女性幹部として、史上初めて第7師団(陸自唯一の機甲師団)の師団長を勤めた他、富士学校長等を歴任し、「陸自版パットン将軍」との渾名で、米軍やNATO諸国の軍人の間でも知られた猛将だった。

主な配属先は次の通り。*5

幹部任官時・戦車小隊長時代:第8戦車大隊(大分県・玖珠駐屯地、現在の西部方面戦車隊の前身)

→戦車中隊長時代:第2戦車大隊(北海道・上富良野駐屯地、現在の第2戦車連隊の前身)

→戦車連隊長時代:第71戦車連隊(北海道・北千歳駐屯地)

→富士教導団長時代:富士教導団(静岡県・富士駐屯地)

→師団長時代:第7師団(北海道・東千歳駐屯地)

→退官時・富士学校々長時代:富士学校(静岡県・富士駐屯地)

 

尚、蝶野 亜美一等陸尉とは、彼女が幹部学生*6だった頃からの“教官*7と生徒=腐れ縁”の関係であり、彼女の武勇伝や失態談は全て把握している。

 

 

周防(すおう) 長門(ながと)

年齢:明美と同い年だが、歳を聞こうとするとプロレス技を掛けられます(笑)

所属:周防ケミカル工業株式会社・社長

外見のモデル:艦隊これくしょんの長門

出身地:山口県防府市

好きな戦車:ティーガーⅡ(ポルシェ砲塔タイプ)

 

概要

日本の石油元売り業界第2位で、日本有数の大企業でもある「周防石油グループ」の創業家で、現在もグループの実質的なオーナーである周防家現当主の長女であると同時に、次期当主でもある女性。

現在はグループ傘下の子会社で、戦車道の世界でも人気のある高性能オイル・ケミカル製品類の製造メーカー「周防ケミカル工業株式会社」の社長を務めている。

高校時代、黒森峰女学園・戦車道チームの副隊長を務めており、当時の隊長であった西住 しほと、整備班長だった石見(現・原園) 明美とは、戦車道の同志であると共に、長年に亘る親友同士でもある。

尚、黒森峰時代の友人からは“ながもん”の渾名で呼ばれているが、本人は「公の席ではそう呼んで欲しくない」と、困惑しているとの事。

性格は基本的に生真面目で、内にも外にも厳しいが、仲間や後輩、部下への気配りは欠かさない為、周囲からは慕われている。

更に、理不尽な行いや不正を嫌う正義感の持ち主で、時には先輩や目上の人へ苦言を呈する事も辞さない硬骨漢。

また、大企業の創業家の一員として、両親や親族・その友人知人である各界の第一人者から様々な帝王学を学んでおり、経営者としても優秀である。

但し、西住 しほの次女であるみほを生まれた時から溺愛しており、彼女が絡むと、途端に“危ないストーカー”(秋山 優花里・談)へ変貌すると言う、()()()()()がある。

特に、みほが第62回全国戦車道高校生大会決勝戦時の行動によって、黒森峰を離れて転校すると知った時には、『私がみほちゃんを養子に迎える!』と公言した“前科”がある。

この時、しほは長門の発言を危険視した為、彼女や親友の明美達には、みほが何処へ転校したのか一切知らせなかった。

尚、彼女は親友である明美の影響で、自らもフィットネスを兼ねてレスリングの練習を行う程の熱心なプロレスファンであり、男も簡単にKOする程喧嘩が強い。

因みに、好きなプロレスラーは“制御不能”で知られる、某・プロレスラーユニットのリーダーであり、自身の必殺技もその選手と同じ“デスティーノ”。

 

 

北條(ほうじょう) 青葉(あおば)

年齢:27歳

所属:フリーのスポーツライター

外見のモデル:艦隊これくしょんの青葉

出身地:広島県呉市

好きな戦車:74式戦車

 

概要

戦車道の取材と記事執筆を主な仕事にしているフリーのスポーツライターだが、今年から戦車道全国高校生大会の新しい特別後援社となった全国紙「首都新聞社」と専属契約を結んでおり、現在は同社の編集局・運動部々長付の“戦車道担当・専属契約ライター”の肩書を持っている。

大学卒業後、広島市内の新聞社に“プロスポーツ担当”の記者を目指して入社したが、希望と異なり、県内にある自衛隊と“反戦平和運動”の担当に配属されると、会社や編集局の方針と自身が目にした現実との落差に愕然とした結果、入社から3年後、上司等の編集方針に反発して新聞社を退社し、以後はフリーとしての活動を始める。

その1年後、第62回全国戦車道高校生大会決勝戦の取材中に発生した、黒森峰側の戦車転落事故を現地で目撃。

その事件を巡って、混乱したマスコミや各界の議論を目の当たりにした事で、「一体、戦車道とは何なのか?」と言う根本的な疑問を抱いた彼女は、この事件を機にその疑問の答えを得るべく、本格的な戦車道の取材活動を進める事になる。

本来は陽気且つ積極的な性格だが、自らの仕事が太平洋戦争中の手記で全国的に知られている義理の親戚の“北條 すず”の知名度のお陰で成り立っている事から来る“劣等感”が強い為、余り表面に出て来ない。

因みに、周防 長門とはすずとの繋がりで幼い頃から親しい関係にある。

 

 

磯前(いそまえ) 那珂(なか)

年齢:永遠の17歳(自称)

所属:水戸市内にある、弱小プロダクションのローカル(地下)アイドル

外見のモデル:艦隊これくしょんの那珂

出身地:茨城県大洗町

 

概要

大洗町出身のローカル(地下)アイドル。

常に明るくハイテンションな性格で、良くも悪くも“アイドル向き”な少女。

幼少の頃から歌が上手く、大洗町だけでなく茨城県内のカラオケ大会を荒らし回って来た実績から、水戸市内にあるプロダクションの社長にスカウトされた直後、“あの大震災”が発生。

故郷も大きな被害を受けた姿を目の当たりにした彼女は、「那珂ちゃんが故郷の皆を元気にします!」と奮起、スカウトを受けてアイドルになる。

デビューしてから1年程しか経っておらず、所属プロダクションも地方の弱小企業なので、活動はライブ中心だが、その歌唱力は評価されつつあり、毎月関東各地で定期的に開催するライブでは、常に300人以上の動員数を誇る実力派。

彼女のファンやアイドルマニアは、彼女を“ローカル(地下)アイドル”と見做しているが、本人はストレートに“大洗のアイドル”と呼ばれたいらしい。

 

 

ヴィルヘルミナ・ビスマルク

年齢:原園 明美と同世代

所属:ドイツ・プロ戦車道チーム“ムンスター”の監督

外見のモデル:艦隊これくしょんのビスマルク

出身地:ドイツ連邦共和国

好きな戦車:Ⅳ号戦車J型

 

概要

第5話「私が、戦車道を引退した理由です……」にて、嵐の台詞中に登場した人物。

明美が整備班長として所属していた、ドイツのプロ戦車道チーム・ムンスターの当時の隊長兼エースであり、当時「欧州最強の戦車道隊長」と言われていたスター選手。

現役時代、ドイツのプロ戦車道リーグ年間優勝通算5回、トーナメント戦のドイツ戦車道杯で優勝3回、更に毎年欧州各国のプロ戦車道リーグの上位チームが集って欧州最強のプロ戦車道チームを決める「欧州戦車道チャンピオンズカップ」で2回優勝した他、戦車道世界大会ではドイツ代表の隊長として2連覇を達成した功績で、「戦車道欧州年間最優秀選手賞・通称“クローラ・カップ”」を通算3回受賞している。

現役引退後も戦車道のコーチや監督を歴任し、現在も古巣のチームの監督を務めている。

嵐によると「母とは長年の友達で、今でも連絡を取り合っている、って母から聞いた事がある」との事。

 

 

野々坂(ののさか) 隼人(はやと)

年齢:40代後半?

所属:明美の工場の関連会社「みなかみ戦車堂」本店の店員兼プロモデラー

外見のモデル:名前と概要にヒントがある

出身地:群馬県みなかみ町

 

概要

第22話「あんこう踊りと親善試合当日の朝です!!」にて、野々坂 瑞希と秋山 優花里の会話の中に登場した人物で、野々坂 瑞希の父親。

普段は、大洗戦車堂のみなかみ町本店にある模型コーナーの責任者を務めているが、プロモデラーでもあり、月刊模型雑誌『模型グラフィックス』に連載を持っている程の実力者である。

因みに、本人は細かい所には煩いものの、ストイックで優しい性格だが、其れとは対照的に外見は“スキンヘッドの巨漢”で、常にサングラスを掛けている事から、周囲だけでなく初めて会った人からも“海坊主”と呼ばれている(笑)。

家族は、娘の瑞希の他に妻がおり、その名は“美樹”と言う。

 

 

 

【ニワトリさんチーム(練習試合時はFチーム)が使用する戦車】

 

 

M4A3E8 シャーマン・イージーエイト

 

主要諸元*8

全長:7.7m(車体長:5.905m)

全幅:2.997m

全高:2.971m

装甲厚:砲塔防盾及び前面88.9㎜、車体前面上部63.5㎜、車体前面下部107.9~50.8㎜、車体側面及び後面38.1㎜

戦闘重量:30.254t

エンジン:フォードGAA・水冷V型8気筒450HP/2600rpm(毎分の回転数)

最高速度:41.834㎞/h

航続距離:209㎞

乗員:5名

武装:76.2㎜52口径M1戦車砲×1、砲弾数71発

   7.62㎜機関銃・M1919A4×2(主砲同軸部と車体部)、銃弾数6250発

   M3発煙弾発射機×1、弾丸数18発

 

概要

M4シャーマン中戦車シリーズ中、米軍系列のオリジナル形式としては最終発展型に当たる。

M4の欠点の一つだった「履帯の幅が狭過ぎて接地圧が高い分、悪路踏破性に劣る」点を解決する為、懸架装置をこれ迄のVVSS(垂直渦巻きスプリング式サスペンション)から新型のHVSS(水平渦巻きスプリング式サスペンション)に変更。

履帯幅を増やして、接地圧を低下させたのが最大の改良点。

1944年12月のバルジの戦い以降欧州戦線に配備され、大戦末期の米陸軍戦車戦力の一翼を担った。

また1950年の朝鮮戦争では、北朝鮮軍のT-34-85に対して互角以上の戦闘力を発揮した他、エンジンが同じ形式で重い分、アンダーパワーのM26パーシングに対して機動性に優れている事を実証しており、他のM4中戦車のイメージとは異なり、決して「やられ役」の戦車ではない。

戦車砲はサンダース大付属が使用するM4A1・76㎜砲型*9と同じ物だが、この砲は高速徹甲弾(M93HVAP-T)を使用した場合、貫通力だけならティーガーⅠ重戦車の88㎜56口径砲用徹甲弾に匹敵する力を持つ*10

本車は第二次大戦終結後、米国の友好国向けに多数が売却・供与されており、日本の陸上自衛隊にも草創期に供与され、1970年代後半まで現役に在った。

原園 嵐にとっては幼い頃、両親に連れられて行った、陸上自衛隊土浦駐屯地に展示されている車輌と出会った事が、亡き父との数少ない思い出の戦車である。

 

(特別編#1:終)

*1
余談だが、黒森峰女学院戦車道チーム隊長の“中の人”は以前、そのTV局のマスコットキャラクターが主役のアニメで、『札幌出身』と言う繋がりから、そのマスコットの“中の人”も担当した事がある (実話)。

*2
その時、この戦車道関係者の手足となって、影でコソコソ動いていたのが、当時文科省の平役人だった辻廉太・学園艦教育局長である。

*3
日本のサッカー・天皇杯と同じ試合形式で、ドイツ戦車道連盟が定める出場資格を満たせば、ドイツ国内にある社会人や大学のアマチュア戦車道チームも参加出来る大会である。

*4
尚、ガルパン原作の「アッサム」の本作における位置付けは、清恵の2代後の後輩である。

*5
各時代の間にも幾つかの部隊へ配属された経験があり、特に富士教導団へは教官として、幾度か配属されていた時期がある。

*6
戦車小隊長になる為の教育を受ける学生の事。

*7
幹部学生だった蝶野と初めて会った当時の鷹代は、富士教導団長を勤めていた。

*8
主に、月刊「PANZER」2003年3月号(アルゴノート社/刊)から参照。

*9
第63回戦車道全国高校生大会1回戦で、アリサが乗っていたフラッグ車である。

*10
弾丸重量が違うので、命中時に同じ威力を発揮するとは限らない。




※尚、今回の特別編の記述内容は、今後の本編の展開次第で、アップデートされる可能性があります。



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