戦車道にのめり込む母に付き合わされてるけど、もう私は限界かもしれない 作:瀬戸の住人
ゴールデンウィーク初日に3回目のコロナワクチン接種をしたら…翌日高熱でダウンしたよ!
但し其の次の日には回復出来た為、ゴールデンウィークは久しぶりにモスバーガーで“てりやきバーガーセット”を食べ乍ら静養しておりました…執筆は止まった儘。
助けて、ボコ!(自業自得)
其れでは、今回はアンツィオ戦の始まりです。
どうぞ。
註・2022年6月17日、サブタイトルに(前編)を追記しました。
此処は“第63回戦車道全国高校生大会第二回戦・「アンツィオ高校(栃木)対県立大洗女子学園(茨城)」”の試合会場。
此処で私達・大洗女子学園戦車道チームは、会場中央部に在る街道の十字路を目指して山岳地帯を一列縦隊で前進していた。
先頭は、偵察任務を担当する“
そんな中、“
「十字路迄後1㎞程です」
此れに対して、西住隊長は冷静な口調で「充分注意し乍ら街道の様子を報告して下さい。開けた場所に出ない様、気を付けて!」と指示を送ると、磯辺先輩も落ち着いた声で「了解!」と返信した。
其の交信を聞いて居た私は、
試合前の挨拶をする為、アンツィオ高校戦車道チーム隊長・アンチョビさんと共に私達・大洗女子学園戦車道チームの待機場所へやって来た“元・群馬みなかみタンカーズ隊長・
「其方に居る“
“
そして、アンチョビ隊長に自らの考えを進言して彼女の了承を得た上で、私達に罠を仕掛けた。
“秋山先輩と私の潜入作戦を逆手に取って、大洗女子に
其の“
では何故、此の情報が“
其れは“
つまり、P40をアンツィオ高学園艦内に潜入した秋山先輩と私
同じⅣ号戦車でも、“あんこうチーム”のD型が装備する24口径75㎜砲より砲身長が2倍有り、装甲貫徹力にも優れた48口径75㎜砲を持ち、Ⅴ号戦車パンターと並んで第二次大戦後半のドイツ陸軍戦車部隊の主力を担った名戦車であり、其の性能はイタリア製P40重戦車よりも遥かに優れ、私達“ニワトリさんチーム”の
しかも此の戦車は、“
こうして、試合開始直前に“
「嵐、私達に勝ちたかったら私と勝負しなさい!私が乗るⅣ号戦車G後期型を倒さない限り、貴女達大洗女子には“次”が無いわよ!」
此の後、アンツィオ高のメンバーが其の場を離れてから大洗女子学園戦車道チームの仲間達に西住隊長迄が不安を露わにした瞬間…“心に火が灯いた”私は、皆に向かってこう宣言した。
『皆、落ち着いて!
だが、此の時私は、西住隊長から
「原園さん、落ち着いて下さい!」
『えっ!?』
隊長からの言葉に驚く私を余所に、西住隊長は私や仲間達に向けて自分の考えを丁寧に説明した。
「若しかしたら…原園さんを
『“
西住隊長からの指摘に私が戸惑っていると、隊長は再び自分の考えを皆に語った。
「Ⅳ号G後期型の存在を明かして私達にショックを与えた上で、原園さんが“
其の瞬間、瑞希が“ハッ”とした表情で「隊長、其れは充分有り得ます!」と叫ぶと、私も心の中で“過去の経験”を思い出した。
『そうだ!確か去年の“戦車道全国中学生大会”の決勝戦、黒森峰と戦った時に、私は“単独で”黒森峰の側面を奇襲しようとした。でも……』
其の時、西住隊長が私の表情から“何か”を察したのか、私に向かってこう告げた。
「原園さん、御願いが有ります」
其れに対して、私が『はい!』と答えると、西住隊長が具体的な指示を出す。
「此れから“
其の瞬間、全てを察した私は『はい、分かりました!』と答えた…西住隊長からの指示の“
其の様子を見た瑞希が、笑顔で「成程。嵐は西住隊長と同じ位、梓の言う事を聞くから“良い手”だと思いますよ♪」と西住隊長に告げると、彼女は微笑み乍ら私と“
「原園さんは澤さん達と仲が良いから、澤さん達を守りつつ行動して下さい。澤さんも作戦中に気になる事が有ったら必ず原園さんに相談して下さい。良いですか?」
其の指示を聞いた私と梓が同時に「『はいっ!』」と答えた後、西住隊長はチーム全員に向かって“
「皆さん。アンツィオ高は予想外の“秘密兵器”を繰り出して来ましたが、此れに動揺せず自分達に出来る事を着実に進めて行きましょう。先ずは“
こうして、私達は試合へ向けての行動を開始した。
此れは結果論だが…西住隊長が此の時洞察した「“
「嵐、西住隊長も気が利いているわね♪」
其の時、試合開始前に西住隊長から受けた指示を思い出していた私に向かって、砲手の瑞希が明るい声で話し掛けて来たのを聞いた私は小さく頷くとこう答えた。
『“
「うん。嵐はタンカーズに居た頃も、後輩や同級生でも上手く戦車を扱えない
『其れは…タンカーズに居た頃は、“後輩や上手く戦車道が出来ない同級生達には、私みたいに戦車道が嫌いになって欲しく無い”って気持ちが強かったから。其れに、梓達は大洗に来てから初めて出会った親友達だから余計に“戦車道が好きになって欲しい”と思っているんだ』
すると突然、瑞希は“腹黒い笑み”を浮かべると“トンデモ無い事”を言い出した。
「其れに、
『一寸待て!“
瑞希からの“
『今、
何と…瑞希の手には何時の間にか無線機の送信用マイクが握られており、“
だが瑞希は私の叫びにも動じず、悪びれない表情の儘“
「
『ええっ!?』
何と、瑞希は“
待って…私、“百合の趣味”は無いのに、何時の間に“そんな話”になっているのよ!?
其れに、瑞希もさっきはカエサル先輩を“百合仲間”に引き込もうとしていたと思ったら次は私か…“百合の花の種”を彼方此方にバラ撒くんじゃない!
だが此の直後、無線機を通じて“瑞希が無線交信している
「嵐…此の試合に勝ったら私とデートして下さい!」
『ふえーっ!?』
まさかの“梓からの告白”によってパニックに陥った私に向かって、瑞希が今日一番の“腹黒い笑み”を浮かべつつ「さあ嵐、如何する!?」と迫って来た。
更に、“
其の結果、私は……
『ぐっ…分かった。此の試合に勝ったら一緒にデートしよう……』
多勢に無勢、私は梓の想いにそう答えるしか無かった。
「有難う嵐、試合頑張るね!」
無線で梓が明るい声で返事をした後、私は大きく溜め息を吐き乍ら項垂れていた…未だ試合が序盤なのに、私は心底疲れてしまったのだ。
「街道手前に到達しました。偵察を続けます!」
私達に先行して偵察任務を遂行していた“
そして、間も無く磯辺先輩から続報が入る。
「アッ…
此の報告に対して“
『あれ…?幾らアンツィオの機動力が優れていると言っても、こんなに早く十字路で待ち伏せの準備が出来ているなんて?』
其の時、通信機から“
因みに、此の時“
『西住隊長…アンツィオですが、何だか
すると、西住隊長から即座に指示が飛んで来た。
「分かりました、十字路へ向かいましょう。但し進出ルートは今の儘で行きます」
此の時、西住隊長の傍に居た“あんこうチーム”装填手の秋山先輩は「直行しないんですか?」と西住隊長に問い掛けたそうだが、実は私も同じ趣旨の返信を無線で西住隊長へ送っていた。
『直行しないんですね。其れなら、待ち伏せされるのを防げるので良いと思います』
其れに対して西住隊長は「はい」と私の考えに同意すると、続けて新たな指示を出す。
「今から“
此れに対して両チームの戦車長を務める梓と私が「『了解!』」と元気良く返答すると、西住隊長は引き続き皆へ今後の作戦行動の意図を伝える。
「未だP40とⅣ号戦車G後期型の所在も分かりませんから、我々はフィールドを押さえ乍ら行きましょう。“ウサギさん”と“ニワトリさん”、十分気を付けて下さい」
「頑張ります!」
『任せて下さい!』
西住隊長からの指示に梓と私が応答すると、M3中戦車リーと
そんな中、十字路近くの林で偵察活動をしている“
「此方“アヒルさん”、変化無し。指示を下さい!」
其れに対して“
『此方“ニワトリ”より“アヒルさん”へ。未だアンツィオに動きは無いんですか?』
「原園か…そうなんだ。今、
『じゃあ、乗員がハッチから顔を出して外の様子を窺っていませんか?』
「いや、誰一人ハッチから顔を出していないよ」
『了解です。有難う御座います』
磯辺先輩との交信を終えた後、私は“十字路上で待ち伏せをしていると思われるアンツィオの動き”に
『おかしいな…“待ち伏せ中にエンジンを切っている”上、“乗員がハッチから顔を出して外を監視していない”なんて?』
何故そう思ったのかと言うと、待ち伏せの場合“一発撃ったら直ぐ後退して相手の反撃を躱す”のが
更に待ち伏せでは、“相手が此方へ来るのを逸早く見付けて先制攻撃する必要が有る”為、乗員は車輛のハッチを開けて身を乗り出しつつ外の様子を窺っている事が多いのに、アンツィオ高は“待ち伏せ中の全車がエンジンを切っていて、しかも各車のハッチから乗員が身を乗り出して外を監視していない”と言うのだ。
『其れじゃあ、こっちがやって来た時は如何するんだろう?先ず相手を先に見付けられないから待ち伏せなんて上手く行かないし、仮に待ち伏せに成功しても、エンジンを再始動して後退しようとする間に相手の反撃に遭って撃破されちゃうのに…何故?』
其処迄考えた時、私の頭の中に“アンツィオ高・
『
だが其の時、“
「出過ぎ出過ぎ!もう街道だよ、停まって停まって!」
気が付くと、私達“
「ああっ…後退後退!?」
街道上へ飛び出してしまった“
其の姿を見た私は『多分、此れは“
「街道南側、敵発見!済みません、見られちゃったかも!?」
其れに対して隊長が「発砲は?」と問い掛けると、梓は「未だ有りません」と報告を入れたので、隊長が改めて私に問い掛ける。
「原園さん、其方は如何ですか?」
其処で私は、冷静な口調で報告を入れた。
『此方“ニワトリ”、梓の報告通りアンツィオの動きは有りません』
すると西住隊長から「“ウサギさん”と“ニワトリさん”、くれぐれも交戦は避けて下さい」との指示が入った為、私と梓が同時に「『分かりました!』」と返信を入れる。
そして、私は直ちに梓に向けて無線を入れた。
『梓、今から戦車を降りて前方で待ち伏せをしているアンツィオ高の様子を偵察しよう』
其れに対して梓が「了解!」と返信してくれた処、砲手の瑞希が私に向かって……
「あら嵐、そんな所へ“デート”へ行くの?幾ら何でも試合中に……」
『そんな訳無いでしょ!』
勿論、私は
其の時、
私が偵察任務の為、停車した“ウサギさんチーム”のM3中戦車リーの前方に在る茂みへ行くと、其処には既に梓が居て「紗希、出過ぎ!」と慌てた声を上げ乍ら、もう一人の偵察要員・丸山 紗希の頭を押さえていた。
『じゃあ梓、早速彼処に居るアンツィオの戦車の数を確認しようか』
二人が落ち着いたタイミングで私が声を掛けると、梓が頷いて自分が持って来た双眼鏡を使い、前方に居るアンツィオ高の戦車の数を確認する。
勿論私も自分の双眼鏡で梓と同じ事をしていると、梓が小声で報告して来た。
「
『!?』
其の瞬間、私の中で先程浮かび上がった“
『一寸待った、梓。確か“アヒルさん”の報告では十字路上に
すると、梓も首を傾げ乍ら私に向けてこう呟く。
「あれ…?確か、二回戦で使える戦車の最大数は一回戦と同じ10輌だったんだよね?」
其れに対して、私は梓に向けて頷くとこう告げる。
『オマケに、秘密兵器の筈のP40重戦車とⅣ号戦車G後期型の姿も無い…梓、
其の言葉に、梓が「えっ、何が分かったの?」と小声で問い掛けると、私は真剣な声でこう答えた。
『今から其れを西住隊長に報告する!』
私と梓&紗季は其々の戦車へ戻ると、直ちに梓が無線で西住隊長へ「此方“ウサギさん”、“ニワトリさん”と共に偵察から戻って来ました!」と連絡した処、西住隊長から「“ウサギさん”・“ニワトリさん”、相手の正確な情報を教えて下さい」と返信が来たので、梓は直ぐ様偵察結果の報告を入れた。
「
其処で梓は一呼吸入れると、西住隊長へ向けてこう告げた。
「其れと
其の直後、私は無線で西住隊長に“
『隊長、此方と“アヒルさん”が見付けた戦車だけで11輌も居ます。恐らく此れは“
(第61話、終わり)
此処迄読んで下さり、有難う御座います。
第61話をお送りしました。
遂に始まった、全国大会第二回戦・対アンツィオ戦。
“マルゲリータ”こと鳳姫からの挑発に対して“心に火が灯いた”嵐。
しかし、此処で西住殿が“マルゲリータ”の作戦を洞察して機転を利かせた結果、嵐は梓達“ウサギさんチーム”とコンビを組んで偵察に行く事に…此処ではガルパン主人公らしい事を西住殿に言って貰いました。
其の途中、嵐は“ののっち”の“策略”で“試合に勝ったら梓とデートをする”と言う約束をさせられましたが……(爆)
御陰で、嵐は冷静さを失う事無くアンツィオ高が“伝統の得意技=マカロニ作戦”を仕掛けて来た事を逸早く察知する事に成功。
と言う訳で…ペパロニ、御前のミスについては次回詳しく解説するから覚悟する様に(迫真)。
ペパロニ「ええっ!? アタシ、あの試合でミスしたのは看板の数を間違えただけじゃ無かったのかよ!?」
実は彼女、此の試合ではもう一つデカいミスをやって居ますので、其れをネタにします。
其れでは次回・白熱するアンツィオ戦を御楽しみに。