土曜日の昼下がり。それは多くの人物にとっての休日の始まり。
直江大和は川神駅で腕組をしながらとある人物を待っていた。服装はチェック柄の薄い上着に白いアンダー、そしてジーパンという今時の格好。
俗に言うオシャレであるが、これはデートではないと心の中で言い聞かせている。
「ごめ~ん大和ぉ。 お待たせ~」
「何でそんな初々しさを白々しく出すんだ京」
待ち合わせの相手がこの上ない嬉しさを顔に貼り付けて向かってきた。
そう、大和は彼女、椎名京を待っていたのだ。
京も大和とお出かけという事で服装は白いブラウスにかなり短めのスカートと露出が高いものになっている。どうやら今日中でキメるつもりらしい。
「いいじゃない。 デートなんだから~」
「だからってわざわざ川神駅を待ち合わせにせずとも………」
「デートと言えば待ち合わせ! 『ごめん、待った?』の流れから『いいや待ってないよ』と優しく微笑みかけるこの一連のやり取りは絶対に外してはならない因果律!!」
大和とのデートという事で京は普段では考えられないテンションになっていた。
椎名京、この直江大和という男に助けられ、そして恋し、愛し続けてもう10年以上。やっと巡ってきたこのチャンスに京は胸を弾ませている。
今、彼女の脳内プランでは子宮式突入までを組み終えている。
「~♪」
「京、その鼻歌はやめろ誤解される」
京は結婚式で流れるBGMを鼻歌にしていた。
(ったく、モロの奴どういうつもりだ………)
それは昨日の金曜集会での出来事だった。
☆
『大和、新しく発売されたオバーチャ・ファイターで勝負しない?』
金曜集会、それは風間ファミリーが集う憩いの時間。
宴もたけなわ、というところでモロこと師岡卓也がふとそんな提案をしてきた。
卓也の手には新発売された格闘ゲームが握られている。
『珍しいじゃねぇか。 モロから勝負を仕掛けてくるなんてよ』
『いいじゃない! そういうチャレンジ精神、アタシは好きよ!』
付き合いが長い岳人と一子は少々驚き気味だ。
卓也はファミリー内でも引っ込み思案な節がある。故に自ら勝負を提案してくることは少ない方だ。
ところがどうだ、今回はその瞳に執念のような揺らめきを感じる。
勝負事に積極的な一子は卓也の姿勢を気に入ったようだ。
『ふむ、老人のみが出てくるという噂のコアな格ゲーか………面白い』
大和が広げた交友関係からも最近のオススメや話題、トレンドや流行などは常に入ってくる。
人脈構成を信条とする大和にとって時代の最先端を行くことは話のネタになりやすいからだ。その際、オススメされたゲームが今目の前にある。
純粋に遊びたいという興味と、久々の卓也の勝負という事もありあっさりOKを出す。
『それじゃ僕が勝ったら一つだけいう事聞いてね』
『おっとモロロが賭け事とか………小遣いがピンチなのか? 私は年中ピンチだが』
『俺はいいと思うぜ!! 男は賭けてナンボだ!!』
『いや風間はちったぁ自重しろよ』
更には卓也から要求が飛び出してきた。
珍しい事態の連続に百代も彼の真意を訝しんだ。が、友人を疑うほど狭量でもない。
翔一は寧ろ目の前で行われる賭け事にテンションを上げていた。対する忠勝は彼を押さえに掛かる。彼はもう、風間ファミリーのストッパーとしての役割が出てきた。
『なら俺も勝ったら一ついう事を聞いてもらおうか。 因みに内容は今度発売されるアルバム ~Secret of YADOKARI~を購入して貰うことだ』
『大和………本当にヤドカリ好きなんだな』
『というよりヤドカリのアルバムって需要あるんでしょうか………』
『あれだよ……オラ達には踏み込めない世界に大和坊は立っているのさ……』
どうやら大和の要求はヤドカリの写真集購入のようだ。
ヤドカリ大統領である彼らしい要求と言える。異常とも言えるその愛に新参者であるクリスと由紀江は顔を引きつらせながら苦笑いしている。
対する卓也は自らの要求を明かさぬまま、クッキーにソフトとコントローラーを渡す。
『クッキー。 悪いけどゲームモードにお願いね』
『アイ・サー。 ………マイスター、電気代よろしくね』
『ぬおっ! おい二人とも、勝負は一本勝負な! でないと充電で電気代が吹っ飛ぶ!!』
クッキーにソフトとプラグを差し込めば眼から映像が飛び出し、投影機に早変わりだ。
高性能ロボットの名を冠するだけあって大迫力の映像が壁に映し出される。
が、彼の動力となる電機は全てマイスターこと翔一の部屋から収集されるもの。彼のようなロボットを動かすためにどれだけの電気代が掛かるのか、大和達は想像したくなかった。
『それじゃ僕はヒュームさん似のこのキャラで』
『んじゃ俺は………ルー先生似のコイツで勝負だ』
『っていうかどうしてこのゲーム、現実の人達と似ているんだ………』
『クリス。 それはつっこんではダメ』
何やらメタ臭い発言をしたクリスを、慌てて京が口を塞ぐ。
そうこうしている間にゲームがスタート。決着は一瞬だった。
『ジェノサイドシザッ!!』
『うげっ!? 何だよその1994年にしか出来ないようなチート威力は!?』
隠しコマンドを一瞬のうちに打ち込んだ卓也による必殺技があっという間に大和が操作するキャラの体力を根こそぎ奪った。
「K.O!」と言うノリノリな発音と共に勝負は幕を閉じた。
『あ、ああ…………入手困難なヤドカリアルバムが……遠のいていく………』
『大和さん! 大和さんしっかりしてください! 遠のいていくのは大和さんの意識です!』
『っていうかホントに需要あんのかよヤドカリのアルバムって』
ヤドカリ大統領である大和にとってこの敗北は受け入れがたいものだった。
卒倒する彼を由紀江が優しく抱きとめる。そんな彼に悪態づく一方で少し見てみたいと思う忠勝であった。
『僕の勝ちだね。 それじゃぁ………』
『まさか! モロ、お前再び卓代ちゃんになるのか!?』
『ならないよ!! っていうか何!? ガクトはそれを望んでいるの!?』
『ゴクリ……モロに誘惑される大和……認めたくない、でも見たい禁断の愛がここにあるッ!』
『だからないってば! 京まで!!』
さすがに突っ込みスキルは健在のようだ。
一通り宥めてから卓也はポケットから何かを取り出す。大和達には茶封筒としか見えなかった。
受け取った大和がそれを開いてみる。中には明日、市民会館で行われるウィー○交響楽団のコンサートチケットだった。
『明日京と行っておいでよ』
そう言って卓也は微笑んだ。
当然周りは固まる、唖然となる、震えるといった露骨な反応しか示すことしか出来なかった。
手にした大和も震える中、京は。
『モロ、ありがとうッ!! 大和、勝負に負けた以上従うしかない!!』
『うおわででで!! 京、腕を引っ張るなぁ!!』
卓也に感謝の意を示し、嬉しさの余り大和に飛びついた。
いまいち卓也の真意を解せない大和であったが、元より約束の上従うしかない。一方の他の女性陣は一気に不機嫌になってしまう。
そんな煮え切らない空気で昨日の金曜集会は終わってしまったのだった。
☆
「でもどうしたんだろうねモロ。 急に」
「そこなんだよ。 詳しいこと教えてくれんし………」
これに関しては、大和も京も詳細は知らない。
どうやってチケットを入手したのか、どうしてこれをくれたのか、どうしてわざわざ勝負という形にして手渡してきたのか。
見ようによっては京のためとしか思えない。が、幸せ最高潮の京にとってそんなことは些細な問題だった。
「ま、いいか。 それより大和ぉ」
「………はいはい。 ま、コンサートまで時間あるからどっか食いに行くか」
「OK。 インドカレー専門店『カーラ・ピーギャ』を要望」
「却下。 遠いし高いしあそこの辛さは容赦がない。 ジョセフにするか」
激辛大好きな京はインドカレーが食べたい気分のようだ。
ただカレーは口に来る上に口臭も少々きつい。両方の面から大和はレパートリーに富む普通のレストランを選択した。
少々頬を膨らませる京だが大和の決定にすんなり従い、レストランへと向かった。
―――――そんな彼らをこっそり付けている男が一人。
「………我ながら女々しいよね、尾行なんて………」
件のモロこと師岡卓也だった。
周りにバレないよう、少々変装して大和と京の後を追っていた。因みに変装といっても卓代ちゃんではない。
いつもは着ないような、赤色の上着にジーパンといった派手なものである。
地味、という印象をふっ飛ばすかのような服装で周りの目をごまかそうという算段である。
「普段だったら京にあっさりバレてるだろうけど……気にならないくらいに嬉しいんだろうな」
椎名京は天下五弓の一人に数えられる実力者。
その眼と集中力、そして精密性においてはあの那須野与一すらも凌ぐ。当然勘も鋭く、普段であれば尾行など送り込めば真っ先に振り替える一人。
だが一切気にしていないということは、それだけ大和との一時に夢中なのだ。
「でも、見届けなきゃ………京の……ううん、大和の選択を」
卓也は決意していた。大和が京と時間を共有して、どんな反応を示すのか。
脈ありならありでそれは構わない。京は幸せだし、自分もすっぱりと諦められる。全く反応がないのならば、行動に移してみよう。――――あの謎の女性と出会って、そんなことを考えていたのだ。
だから二人には申し訳ないと思いつつも、このデートの結果を見届ける。それが師岡卓也の今日の全てだ。
敢えて平静を装いながら、しかし決して見逃さないように卓也は二人の後を追い、ジョセフに向かう。既に大和と京の二人はテーブル席で食事をしていた。
「レストランのカレーって個性が特に出るよね、と熱弁してみる私」
「それは俺も思うが………まさかレストランに来てまでインドカレーを食べるとは思わなかった」
やはり辛党である京はインドカレーを口にしていた。対する大和はナポリタンを啜っている。
それを目撃した卓也は彼らが見え隠れする程度の席をとった。
衝立から思い切り首を伸ばさないと向こう側の景色が見えない、逆にいえば向こうもそうしない限りこちらを見ることはできない。その状況を利用し、卓也は聞き耳を立てる。
「そう言って私の大好きなものを食べられるここを選んでくれた大和の優しさにドキがムネムネ」
「古い。 何年前のギャグだ」
「てへ☆」
「それでカワイ子ぶっているつもりか。 残念ながらナシ」
「だよねー。 私も思ってた」
傍から聞けばデート中以外の何者でもない会話のやり取り。
しかし長い間友達として過ごしてきた卓也達には分かっている。まだ大和は京のことを女性として愛してはいないことを。
だから今までのやり取りはあくまで「お友達」として、に過ぎない。
「ぬぬ、弟め。 あれで誘っていないとか罪つくりにもほどがあるぞ。 なぁまゆまゆ」
「私も同感です…………」
「っていうか大和がこれまで立てなかったフラグの方が珍しく思えるな」
「ねぇモロ。 モロはそこんトコどう?」
「うーんとね………ってモモ先輩!? みんな!?」
周りから自分と同じ感想が次々と飛んで来る。
同調を示そうと振り返るとそこには当たり前のように百代達ファミリーの女性陣が屯っていた。
そして当たり前のようにそれぞれハンバーグなどの料理が並べられている。
どうやら彼女達も卓也と同じく尾行を行っていた最中に彼を発見、そのまま同じ席に座ったという事らしい。
「しかしモロロぉ。 ゲン担ぎかと思えば尾行とはやるなぁ」
「ち、違………いえ、そうですハイ」
否定したくはあったが、この状況ではもう否定しようがない。
大人しく認めるのが妥当な判断だと少々反省気味の声色で項垂れた。
「まぁ自分達もつけてしまったからな、どうこう言うつもりは無いが」
「でも珍しいわね。 モロがここまでするなんてまぐまぐ」
先日からの珍しい行動のオンパレードにクリスも一子も疑問が晴れないようだ。
別に疑っているわけではない、心配してくれているのは誰よりも分かっている。
しかし聞きようによってはただの醜い嫉妬に近いものが行動源。更には不気味な少女との接触。知られたくないことばかりだ。
「モロさん本当にどうされたんですか? この間から変ですよ?」
「………あ、あはは。 そ、そうなのかなぁ」
ファミリーの中では奥手とされている由紀江にすら変化を見抜かれている。
これ以上追求されると―――――もう、仲間でいられなくなる。そんな感じが卓也の中にはあった。
だから出来ることなら知られたくない。
「………モロロ」
「はっ、ハイッ!!」
百代から厳しい視線と声色が飛んできた。
大人しく従わないとカウンセリングと称した尋問が待ち受けている。慌てて、そして神妙に百代に向き合う。
「………やれる内にやれる事をしておかないと後悔するぞ」
「え? モモ先輩………?」
「武道家としての観点だが、な。 後悔してきた人間を私は見てきたさ、この目で」
この中では最も人生の先輩である川神百代。
川神院の武道家の一人としてありとあらゆる格闘家と鎬を削ってきた。その際、彼女は何度も目にした。自分という巨大すぎる壁を前に涙を流し、膝を折り、そしてもう姿を見ることが無くなった者達を。
絶望、挫折、そして後悔。百代はそれを己の目で知ってしまった。
特に先日、斑目風牙の一件で一子もそれに囚われてしまったために記憶に新しい。
「お前に何があったのか、どうして行動に起こしたのかは聞かない」
「………ごめん」
「謝るくらいなら最初からするな。 私はな、最後までやりきろと言ってるんだ」
真剣な彼女の顔つきと言葉に、卓也も自然と背筋を伸ばす。
先輩でもあり、友人でもある彼女の真剣な忠告は卓也の胸の中に響く。
「言いたいことはそれだけだ。 ………いざとなったら、リアルファイトもいいもんだぞ」
「モモ先輩らしい思考だね」
しっかりと突っ込みは忘れなかった。
突っ込みのキレを見る辺り、百代達も大丈夫と思ってくれているらしい。うん、と頷いてくれる。
だが元より卓也も後悔するなどと言う選択肢は選ぶつもりも無い。
「………モモ先輩、皆。 聞いて欲しいんだ」
「モロ………とうとう話してくれるのね。 男の娘だったってことに」
「よりによってワン子がそんな発言を!? ってかクリスにまゆっちも顔を赤らめないで!」
どうやら最近、一子に対する周りからの教育内容がややアレになっているらしい。
余り調教してこなかったとは言えそろそろ歯止めを利かせる必要があると卓也は念頭に置く。そしてどうやら教育内容――――元より誤解はクリスと由紀江にも伝わってしまっていたようだ。
演劇部の影響で幾らか慣れてしまったと言ってもこれは屈辱である。
「もうっ! 僕は
「悪かった。 で、どうしたんだ」
さすがにからかいすぎたのか、素直に百代を代表に仲間達は謝罪した。
何より人の本気を無碍にするような連中でもない。
彼の表情から溢れ出る、真剣さ。それを肌で受け、神妙な面持ちで彼の言葉を待つ。
「今日で………、京と大和がくっつければ僕はそれでいいと思ってる」
緊張している、と言うより余り口に出したくなかったのだろうか少々舌足らずな言葉が出てきた。
が、意味は十分伝わる。何故、ここまでして京への援護射撃をしているのか。
卓也が、京に惚れている。風間ファミリー古参である百代と一子も、そして新入りであるクリスと由紀江も十分に伝わってきた。
―――――彼は、吹っ切りたかったのだと。
「…………なるほど。 で、くっつかなかったらどうするつもりだ」
「僕が……京に、告白する」
いつの間にか、ズボンの膝を握り締めている。
顔つきは真剣そのもの。腕は一切ぶれておらず、眼差しは真っ直ぐだった。これは本気だ、と百代達は知らされる。
ここで卓也が自分の本心を明かしたのには、二つの理由があった。
一つは仲間達に心配をかけさせないため。これは全力でYESと言える。
二つ目は、出来ることなら仲間達に介入して欲しくないからだ。
純粋さと、そして己の醜さ。そんな複雑な感情が織り交ざったような気分になり卓也は一瞬申し訳なさに心を支配される。
それでも、もうこの気持ちは止まらない。止まることを知らない。
「………分かった。 私達は何も邪魔はしない」
「そうよね。 手を出しちゃったらモロにも大和にも………京にも申し訳ないわ」
「寧ろここまで尾行してしまってすまなかったなモロ」
「はい。 私達も、結果を待つ所存です」
女性陣は皆、介入しないことを言ってくれた。
卓也の言葉もあったのだろうが元より『勝負する乙女』としてそんな薄汚いことをするつもりは毛頭よりないのだ。
「ただし! 終わったら全部話してもらうぞ」
「勿論。 OKだったら自慢話、ダメだったら笑い話になるから」
卓也はそれとなく言いはしたが、どちらに転んでも構わないという確固たる意思を持っていた。
もし告白が受け入れられれば、どんな事があれど京を幸せにする覚悟がある。逆にフられようものなら、その記憶を青春の一ページとして心に仕舞うことになる。
泣こうが笑おうが、ここしかない。卓也は胸に決めていた。
「それじゃなモロ。 ごちそうさま」
「あはは、どういたしまし………え?」
百代が不自然な物言いを残し、その場から消えた。
眼をパチクリさせていると卓也の手元にひらりひらりと一枚のメモが。眼を通すとそこには。
『すまんなモロロ。 後で家の方に野菜とかお裾分けするからな☆』
理不尽とも取れる百代の置手紙だった。
時々、百代と一子は門下生から大量の食料を貰うことがある。処分に困る場合、仲間達に配っていることが多い。
卓也の家も上質なお裾分けには感謝しているとは言え、相変わらず金欠な面で困らせてくれると卓也は怒りを隠せない。
「「「……………」」」
「ワン子達も逃げようとは考えてないよね? ………ね?」
「「「め、滅相もございません!!」」」
怒りに震える卓也の顔を恐る恐る覗き込もうとする一子達。
刹那、上げられた彼の顔はまさに「鬼」であった。魑魅魍魎を統べかねないほどの迫力を伴ったその怒声に残された女性陣は震え上がる。
もちろん逃げようなどとは考えなかった三人ではあるが、今の卓也に抗う術は残されていなかった。
「やーまと♪ あーん」
「あーんしたくば今そのカレーに振り掛けた粉末の正体を述べよ」
「媚薬です」
「堂々と言いやがったよ………」
一方の大和と京は相変わらずの会話を繰り返していた。
☆
昼食を食べ終えた二人はそのままコンサート会場である市民会館に足を運んだ。
地域行事に良く使われる施設であったとは言え、最近は九鬼の支援の下随分と豪華な造りになっているらしい。
今回の有名楽団によるコンサート開催はそういった経緯が絡んでいるのだろう。
「しっかしホントにでかいよな~」
「国立武道館並みの発展規模だよ。 コンサート開催は初めてらしいけど」
「改めて九鬼財閥の大規模さが良く分かるわ」
そんな他愛も無い会話を弾ませながら大和と京は受付を潜った。
チケットを見せた瞬間、スタッフから相当丁寧に接客され、席まで案内された。本当にこれではVIP待遇と変わりない。
近すぎず、遠すぎず。奏でられる音色を楽しめるであろう席にまで誘導された二人はそのままストンと座る。
「いたせりつくせり、って奴だなこれ。 モロ、本当にどうやって入手したんだ」
「うん。 まず一般人は手を伸ばしても買える金額や競争率じゃないよね」
コンサートが始まるまでの僅かな時間、連れと会話をしている他の来客に倣って二人もそんな会話をしていた。
――――卓也が、そのほぼ真後ろの席にいたとも知らずに。
(うぅ……大和はともかく京にあそこまで言われるなんて………)
事実とは言え、グサリと心に来るものがある。
確かに卓也は紛れもない一般人だ。戦闘力も無い、社会的地位も普通の学生止まり、これと言って自慢できる能力と言えばパソコンを使った俗世に詳しいことくらい。
甲斐性が無い、と言われればそれまで。だがそこまで信頼が無かったのか、と自信を無くしてしまう。
「チケット自体は嬉しいんだがな……アイツ、変な厄介事に巻き込まれていないかな」
(………―――――え?)
それは大和の口から飛び出た、何気ない一言だった。
何気ない、それは何も飾り気が無い。逆を言えば素面で言える、嘘偽りの無い言葉。
まるで意外なところから殴られたかのように、卓也は顔を上げた。
「そうだね………怪しいバイトとかしていないか心配」
「ガクトがぼやいてたんだが、数日前モロの様子がおかしかったらしいな」
「うーむ。 出来ることなら問題なしって信じたいけど」
「起こってからじゃ遅すぎるからな。 機会があればそれとなく相談に乗ろう」
聞き間違えるはずが無い。この二人は自分のことを心配してくれている。
黒い願いを考えてくれていた、自分のことを。仲間として、級友として、何より――――友達として。
嬉しくも思い、そして申し訳なくも思う。先程のファミレスでの百代達との会話を髣髴とさせた。
(………だよね。 やっぱり、僕のやり方は間違ってる………のかな)
ふと、そんな気分になった。
自分がこんな思いでこんな行動を取っているにも拘らず。それでももう実行に移してしまっている以上、卓也のすべき事はもう決まっている。
大和が京を受け入れるなら祝福、しなかったのならば玉砕覚悟の告白だ。
「お、始まるみたいだ」
「だね。 画面の前の皆、コンサート中などは決して私語をしないようにしましょう」
「誰に向けて言ってるんだ京」
そんな事を言っている間に壇上にはウィー○交響楽団の団員が集結していた。
こうして無言のまま席につくまでの間が、何とも緊張感溢れる。
各々が席に着くと騒がしかったホール内も落ち着いた。静寂を確認したところで指揮者が一礼した。
(パンフレットによると最初はベントーベムメドレーだそうだ)
(さっすが高名な音楽団。 選曲もエレガントなことで)
普段はクラシックなどを聞かない二人であるが、さすがに本物を前にすると期待せざるを得ない。
それに聞かないことと好き嫌いはまた別の話だ。
京も音楽であれば激しいJ-POPよりもこうしたクラシックを好むタイプであるため素直に楽しみにしていた。そんな彼らの期待を背に受けた指揮者がタクトを振る。
すると一斉に音色が奏でられ、静かに、荘厳にホール内を彩った。
(おぉ………これは凄いな。 生でコンサートというのはこんなにも肌に来るのか)
大和も素直にコンサートの壮大さを肌で感じ取っていた。
今までこんな機会は無かったために貴重な経験と一時が過ごせそうだ、と純粋にコンサートを楽しんでいた。
京も同じようで、最初は大和のみに意識を向けていたところ、音楽の方にも意識を傾け始めている。
(与一とか自然に混ざってそうだな)
中二病をこじらせている那須与一であればこういったクラシックを好んで聞いていそうだ。そんな事を考えるあたりもコンサートの楽しみ方なのかもしれない。
―――――としばらく曲にうっとりとしていると、右手にするりと綺麗な感触が。
(み、みみみ京サン?)
(……………………)
京の手だった。自然と席の肘掛に置かれていた大和の手を絡め取ったのだ。
いつもとは違う、まるで恋人―――――否、片思いの女性の少し大胆な行動。毛色を変えた彼女の行動に大和は珍しく胸を高鳴らせてしまう。
無論、京の顔は幸せそうだった。その顔はハイテンションのものではない、ほんのりと幸せを感じ取っている静かなものだ。
(……まぁ、いいか)
(ふふ。 少しくらいならこういうのもアリ、だね……)
ここで大声で退けさせようものなら周りの客に迷惑が被る。
また常日頃から京や百代から熱烈なスキンシップを受けているため、この程度の接触ならばある程度耐性がある。大和はため息をつきつつも、許容してしまうのだった。
京もまた、手だけとは言え繋がれる幸せを噛みしめている。
(あ、京………大和と手を繋いでる……)
当然その様子は真後ろにいる卓也にも伝わった。
顔こそは見えないが、おそらく京の表情は幸せそのものだろう。大和も普段は理性で抑えつけているだけであって、女性との接触は嬉しいはず。
その時、その瞬間を、「幸せ」と呼ばずして何と呼ぶのか。
卓也はただそれを見守ることしかできない。尚も演奏は続いていく。
濁流がうねるような激しい曲調から、涙を誘うような優しい音色まで。
やがて、指揮者がそのタクトを止めた。一斉に拍手が沸く。
「凄く良かったね、コンサート」
「ああ。 モロには感謝しないとな」
大和と京も惜しみない拍手を送っていた。
彼らの心にまでその音色を響かせたからこそ、誰もが音楽団を称えている。
―――――ただ一人、師岡卓也を除いては。
「……………」
卓也は、音楽など一切聴いていなかった。いや、始めのうちは聞いていた。
二人の様子を観察する傍ら、自分も楽しめればいいと思っていたのだ。だが、途中京が大和の手を取ったことで眼が離せなくなった。
分かっている。ああして普通に手を取り合えることこそが、京の幸せなのだと。
(だったら………なんで、モヤモヤしているのさ僕は……)
胸の中に、痛みが疼く。
痛みと言っても胸を刺すような鋭く、強烈なものではない。とてつもなく地味で、気持ちの悪い痛みが渦巻いていた。
その原因を作っている大和が羨ましくて、許せなくて。そして――――そんな事を思っている自分も許せなくて。
(……僕は、どうすればいいのさ……)
答えが、見つからない。ここ一週間、ずっとそればかりを考えていた。
これが答えになると信じて、ここまで行動してきた。
なのに一向に胸の疼きは晴れない。酷さを増すばかりだ。
「それじゃ行こうか」
「だね」
演奏も、アフタートークも終わったことで客達は帰り支度を始めている。
大和達も同じように出ようと席を立った。思わず立ち上がりそうになりそうだったが、堪えた。
後を追いかけると絶対に尾行がばれてしまう。何より、あの二人の空気を壊したくは無かった。それが、まだ残っている「師岡卓也」の理性だった。
「………行こう」
卓也も距離を十分にとったところで席を立つ。
彼の目は、前を向いていなかった。
視線を地面に落とし、ただひたすら己の影を見つめている。影を見つめていると脳内に声が再生されていく。今までの、大和との会話を。
『おれって、てんさいだとおもう』
「……あははっ。 大和の中二病って、あんなに小さい頃から始まったんだよね」
ふと、そんな声が。
大和と出会って初期の頃。風間ファミリーを結成したばかりの頃。大和は自信過剰で、中二病をわずらっていた。
今の那須与一を幼くした感じだと、懐かしむ。
『モロ、いっしょにゲームしようぜ!』
「僕が勧めたゲーム………一緒に、遊んでたな」
サブカルチャーが専門と自称する卓也は、幼い頃から友人にゲームを勧めてきた。
仲間達はのめり込んでくれたが、中でも特に岳人と大和が熱中していた。卓也が持ち前の腕前で蹂躙すれば、悔しがって次の日完璧な攻略法を叩き込んでリベンジ。
そんな繰り返しの毎日が、楽しかった。
『ここの問題が分からないか? ここはな、教科書45ページの公式を使うんだよ』
「勉強も教えてもらったっけ……いや、今もだね」
勉強関連には、昔も今も頭が上がらない。
ただ一子や岳人に隠れていただけで余り成績がいいほうとは言えなかった。そこにいつも救いの手を差し伸べてくれたのは他でもない大和だ。
『モロ! 京をひっぺがえしてくれ!!』
「ひっぺがえすって………京が幸せそうだからひっぺがせないよ」
最近の京と大和。大和に惚れる女性が多くなったからとアタックが激しくなったのもここ最近の出来事だ。
だから大和へのアプローチがより強烈に見える。
それが卓也にとって微笑ましくて、切なくて。
『……アイツ、変な厄介事に巻き込まれていないかな』
このコンサートが始まる直前、自分のことを心配してくれた大和。
自分が真後ろにいることも知らず。仲間として。
『ああ。 モロには感謝しないとな』
そして、つい先程の感謝の声。
―――――仲間だからこそ知っている。あれこそが、「直江大和の声」なのだと。
知っているからこそ、余計に何も言えなかった。
目の前が妙に暑い。気付かぬうちに市民会館を出て、港に出ていたようだ。
「夕方………もう五時か」
茜色の空が、川神を包んでいた。
波はとても穏やかなもので、心を洗うかのように綺麗に耳に響いていく。
残酷なほどとても美しく、優しい光景が目の前に広がってる。しばらく眺めていようか、とも考えた時だった。
「………あれは、京に大和? 何でここに………」
隣から足音が聞こえたのだ。目を向けるとそこにショートカットの男女が立っている。
大和と京だ。あの後買い物でもしたらしく、ほくほくと袋を提げていた。
一瞬声をかけそうになったが慌てて思いとどまり、すぐ近くの物陰に隠れた。彼らは気付いていなかったようで、隠れているすぐ近くまで寄ってくるのが足音で分かる。
「今日は充実した一日だったな。 コンサートもいいもんだ」
「うんうん。 このコンサートは私と大和の記念となるのだった」
「モノローグっぽくして事実捻じ曲げないように」
貴重な経験だったようで大和と京も大満足の声色だった。
それだけ聞ければ卓也の方も嬉しいというもの。しかし、今ではそれだけの言葉では満足できない。
「………ねぇ、大和」
「何だ京」
振り返った京。その顔は真剣そのものだった。
次に彼女が発する言葉は、何となくだが理解できる。それでも彼女の声、顔、姿勢。全てが
だからこそ大和はそれから目を逸らさない。
「最近大和は色んな女の子からモテてますよね」
「い、いきなりなんだ。 そう……なのかな」
「まぁ、これ以上言うのはその人達に失礼だから言わないよ」
恋する乙女として、決して相手を貶めることは言わない京。
彼女もまた武士娘として、そして成長した一人の女の子として。京の眼は、ただ大和だけを捉えている。耳も、大和の声だけを聞く。
他のものなんていらない。ただ、目の前にいる愛しい人を決して逃しはしない。
「だからね、大和。 改めて言わせて」
手を腰の裏に回し、腰を僅かに屈める。
上目遣いになるように微妙な角度調整。深夜の訓練でその心得は習得済み。
この茜色の下でもわかる、僅かに染まった大和の頬。それを見ながら、彼女は告げる。
「好きだよ、大和」
真剣な、彼女の告白だった。
いつも京の愛の言葉は常に本気であることは知っている。普段から言う回数が異常なだけで、今まで彼への愛を欠かさなかったことは無い。
それは受け取っている側の大和にも、しっかり伝わっている。今だってそうだ。
否、今回の告白はそれを超えたものがある。
「………京」
だから大和の心に響いたものがある。それは確実だ。
――――これだけ真剣な想いを告げられては、いつものように軽く口に出すのは失礼だ。大和もまた真剣そのもので京を見つめ返した。
「俺は………」
ごくり、と喉が鳴る。
京の喉が、卓也の喉が。固唾を飲み込んでいく。
「………やっぱりOKと言えない」
―――――いつもと変わらない答えだった。
「やっぱり、俺がまだお前を心の底から好きって思えないんだ。 だから」
続きは、言えなかった。
京の細い指が彼の唇を塞いでいたからだ。彼女の顔も、いつもと変わらない。
ただ綺麗に、美しく、そして優しく微笑んでいた。
「ううん。 私も何となくだけど、分かってた」
「京………」
「私がいつも
京の恋慕は、まだ途切れていなかった。
寧ろこれから始まるという、予告に過ぎなかった。どこまで一途なのだろうか、と大和は呆れを通り越して感心する。
一瞬振ってしまったことに罪悪感が沸きそうだったが振り切る。それは彼女にとって失礼な話になるからだ。
「だから今後からもっと振り向かせるべく、頑張ります」
大和は、何も言えなかった。
自身が誰かに恋しているとは正直現段階ではなかった。ただ周りの女性はとても親しいし、魅力がある。
だから大和は、これから誰かに恋するかもしれない。それを見定めたかった。この椎名京という女性もその一人に入るかもしれない。
己の信念を貫く。だからこそ、決して安易な言葉はかけなかった。
「…………ん? 誰だこんな時に」
ここで大和の携帯電話が震えた。
画面を開くと、意外な人物からのメールが来ていた。
「……すまん京。 これからちょっと会う人が出てきた」
「なッ!? まさか私を差し置いて愛人かッ!?」
「違うって!!」
どうやら真剣な話題があるらしい。
とは言え大和の知人は女性も多い。真剣な話題、と聞いて告白なんてルートもよくある話。先程告白した手前、京の心は穏やかではなかった。
「私もついていく! そろそろ夜遅くなるし大和を一人にして帰れない!」
「……はぁ。 まぁ、多分大丈夫だろ。 護衛、頼めますか」
「お任せ侍!」
彼女の勢いに負けたのか、大和も彼女の同行を許可した。
同行しても問題ない相手なのか、京も安心しかけるがやっぱり油断していない模様。その後も猛禽類のような眼で大和を見つめながらついていった。
―――――この一連の流れを、卓也は聞いていた。顔面蒼白で。
「………大和、どうして………」
今日こそは、京の想いを成就させよう。
そう願ってあのチケットを渡した。それは紛れもない事実。でも告白が成就することを、どこか悲しく想う自分がいた。
だからこそ尾行、なんて女々しいことをしてしまった。でも先程まで京が受け入れられれば、素直に祝福しよう。そう腹を括っていた。
「……大和の言い分も、分かるよ。 でも……でもっ…でもでもでも!!」
気がつけば、卓也は走り出していた。
もうどちらに向いて駆けているのかも分からない。大和達を追っているのか、それとも彼らから逃げるように反対方向に向かっているのかもすら。
頭の中には、あらゆる感情が爆発し、目まぐるしく回っていた。
大和に対する失望、怒り、共感、同情、友情、嫉妬。
京への想い、喪失感、哀愁、悲しみ。
そして自分に対する嫌悪感、慰め、責任、逆上。
もう数え切れないほどの言葉が飛び交っている。それを振り切るかのように卓也は走り続けた。
体育会系ではない彼の身体は、あっという間に限界を超える。
息を切らし、その足を止めてしまっていた。
「………でも………どうしろっていうんだよ……!」
誰にぶつけているのかも分からない、感情任せのその言葉。
空しく、あたりに響くだけだった。
― そんなの簡単じゃない ―
「………え?」
頭の中に、声が響いた。
大和のものでも、京のものでも、風間ファミリーのものでもない。
ただ聞き覚えのある、女性の声。不気味さを覚える、不思議な声。
― 貴方が……直江大和をひれ伏せさせればいいだけよ ―
「だ、誰……なの?」
突如聞こえてくるその声に、恐怖した。
足も、肩も振るえ呼吸も一時荒くなってしまう。
―――――だが今この時、この場において唯一自分の声を聞き届けてくれる存在。
卓也は、自然と足が動いてしまった。
― 椎名京は直江大和を心の底から愛している ―
「そう……だよ……」
― だったら話はカンタン。 貴方がそれを超えればいいだけ ―
「何、言っているのさ」
不思議と、呼吸が安定した。
足取りも覚束なかったはずがいつの間にか正してしまっている。
歩けば歩くほど、脳内に響く声が近くなってきた。
― 貴方の手で……直江大和を屠るの。 その瞬間、貴方は直江大和以上になる ―
「そ、そんな事………!」
― 「あるはず無い」、って? ……嘘おっしゃいな、貴方の心は正直よ ―
「そうだよ! 僕は……僕は………!!」
この存在だけが、自分と会話をしてくれている。
内容は、当然賛同できないものであるにも拘らず。まるで引き込まれるかのように卓也はふらふら、と歩いていく。
― 直江大和が憎いって。 あんな女誑し、いなくなればいいって思ってるクセに ―
心に、弾丸を打ち込まれたような気分だった。
一気に体力を持っていかれ、膝から崩れ落ちる。立ち上がる気力も沸いてこない。
足から、床の冷たい感触が伝わってきた。もう顔を持ち上げることすらも出来ないほどにまで脱力してしまっている。
「クスクス……それでいいのよ。 人間、素直になるべきだわ」
「!」
あの声が、また聞こえた。
しかし今度は脳内に響いていない。直接耳に聞こえてきた、生の声。
思わず顔を上げる。すると景色はすっかり変わっていた。
どうやらどこかの廃工場に入り込んでしまっていたらしい。破棄されていて、辺りが崩れている。近くに向きだしの鉄骨や崩れ落ちた天井の破片などが散らばっている。
(あっちには………ゾニーのコンテナが……)
オモチャ関連の工場なのか、コンテナも壁際に積まれていた。
最も中身は空なのだろうが。
「あらあら。 貴方が目を向けるのはこっちでしょう? クスッ……」
声は、目の前から降りかかってきた。正確には少し上からである。
目の前には瓦礫が山のように積みあがっていた。そしてその上で優雅に紅茶を飲みながら佇む女性が一人。
――――数日前から卓也に接触し続け、そしてあのチケットを渡してきた女性だった。
「き、君は………!」
「……あら、そう言えば名乗っていなかったわね。 失礼」
紅茶を飲み終えた女性はカップを皿の上に置く。
そして手にしていたティーセットを何処かに消してしまった。不適に微笑むその顔立ち。揺れる長い金髪の。僅かに持ち上がる唇。
「私、
刹那、卓也には見えた。彼女の顔が、「悪魔」そのものであると。
続く
どうもお待たせしましたテンペストです。
京編もいよいよ佳境。京の動き、大和の行動、そしてモロの想い。是非、その全てに注目してください。
次回は戦闘メインになるかと。まじこいといえば戦闘を外しちゃいけない。全力で迫力かつ緊迫の戦闘を描きます!
ではどうかお楽しみに!