黄昏時を終え、魔の夜を迎えようとする街の一角。そこに二人の少女がいた。焦げ茶色のポニーテールと薄金の三つ編みというそれぞれ色合いの違う髪を靡かせた少女たちは、八年ぶりに帰郷した故郷に想いを馳せてーーーー
「というわけで久しぶりかつできればこれが最初で最後にしたい里帰りにやってきたわけだけど、ぶっちゃけどうすんの?」
はいなかった。
様々な感傷やら思い出やら込み上げてくる何かなど、微塵も感じない幼馴染の言葉に、と言うよりかはそのテンションに思わず出鼻を挫かれかける。帰って…きちゃったね…的なちょっとナイーブっぽい何かなど、コッパミジンコである。
「え、えっと…うん、そうだね…」
事前に組み立てておいた骨子が崩れるのを必死に食い止め、ハルは思考を回転させる。
地下道における母との大激戦を皮切りに、なんて恐ろしい流れもなく、二人はとりあえず無事に当初の目的地であった二人の故郷であるこの街に到着した。
もっとも、市営の地下鉄を乗り継ぎ、新幹線に乗り、地方鉄道に乗り、宿泊地として隣町のビジネスホテルに荷物を置き、さらにそこから路線バスをあっちこっちに乗り継いでようやくこの街にたどり着く頃には、既に日は傾き夜の帳が今にも降りて来そうな時間になってしまった。
あと駅弁美味しかったとはユイの言葉。
そして、新幹線内でのり弁、揚げ物弁当、とり飯の三冠制覇を成し遂げるのはやめて欲しかった、周りの視線がふわふわしたものから段々と見てはいけないものを見るような目になっていくのを感じてなんとも言えない気分になるのだから、というのがその時のハルの心の声。
「夢で見たあの子を見つける。とにかく話はそれから」
「つまり、明確な目的地はないと?」
「オーイエス…」
正直なところ、ハルと夢で見た少女との接点など無いに等しい。夢で見た人間を探すこと自体が雲を掴むようなことと同義である以上、明確な探索範囲などありはしない。せいぜい、ここら一帯虱潰し握り寿司である。
「…まあ、そんなことだろうとは思ったけどさ」
はぁ、などとワザとらしく肩をすくめながらため息をつく幼なじみの姿に、ハルの華奢な肩身がさらに狭くなる。
「ならさ、とりあえずお参り。いこっか」
どこの、と言わなくても分かる。わざわざこんな妖怪横町のような街で参拝すべき神がおわす神社など、ハルは一箇所しか思い当たらない。どのみち、その予定でもいたのだから、ユイの言葉に異議があるはすもない。
「うん、安全祈願しにいこ」
「いや、笑えないしそれ」
西の空がまだ僅かに陽をのこすなか、二人はかの神がおわす神社、つまりはその境内であるあの山へと歩き出す。距離にすれば徒歩数分といったところ、夜の帳が下りる秒読み段階のような町並みの中を、肩を並べて歩む。
二人の間に会話が行き交う。弁当食べ過ぎだの、開幕からラスボス級に当たったのだから妥当な補給だの、カロリーがどうだの、食べた分は消費すればいいだの。あと僅かで魔の夜がやって来るとは思えないほどの和気藹々とした声が二人の間を行き交っている。
だが、二人は互いに理解している。これは、半分以上は強がりだと。やがて来たる夜に屈しないという自己暗示を含めた空元気。もしかしたら、夜になっても何も起きないかもしれないという甘い希望を抱きつつ、二人は普段通りの明るい雰囲気を維持しながら進んでいく。
しかし、現実とは常に人の想像を超えていくもの。それが良いものであれ悪いものであれ、だ。そして、今回は残念ながら悪い意味で、現実は二人の想像を遥かに上回ることとなる。
甘い目測とは、夜になっても街に怪異はおらず、なんの障害もなく謎の少女を見つけられること。
想定通りならば、夜になれば数多の怪異があいも変わらず街を闊歩しており、その中でヒントなく少女を探さねばならないこと。
しかし、
「……うそでしょ…なんなのよ…これ」
現実は、彼女たちの想定した遥か上にあった。それを目にしたユイの第一声に、驚愕以外の感情は見当たらない。
二人の前には半壊した社があった。いや、半壊しているだけならいい、それなら以前と差異はない。だが、八年前に既にボロボロになっていた社には、明らかな破壊の後が残されていた。支柱は折れ、賽銭箱は直線上の後方の社部分そのものと共に消失。屋根は崩れ落ち、境内の木々は乱雑に犯され大小様々に真っ二つにされている。
「…考えたくないけど…」
ハルの沈痛な声音が、蹂躙された境内の様子を物語っている。考えたくはない、だがこの光景が現実ではあるならば、答えなど自ずと絞られる。即ち。
「…コトワリさまに、何かあった。もしくは…」
「もしくは死んじゃった、とか?」
投げやり気味に投じられたユイの言葉を、しかしハルが否定することはなかった。むしろ端正に整ったハルの表情がさらに沈痛になるばかり。
「ユイ、ごめん。多分、この街でまたよくないことが起こってる、そしてそれは…多分八年前の時よりさらにひどいことなのかもしれない」
「だろうね。コトワリさまの神社がこんなことになるんだもん、それはそれはヤバイのが出てるでしょ。で、そんな時にハルの夢に出てきた女の子が無関係とは思えない、そうでしょ?」
ユイの問いかけに、ハルは無言で首を縦に降る。神の次元などそうそう察することのできるものではないが、かの縁切りの神の力はハルもユイも身を以て知っているし、目にしている。あの神を祀る神社をこうも蹂躙できる存在など、正直考えたくもない。
さらには、そこに示し合わすかのように現れた謎の少女。いや、少女とは断定できずとも、それに類する夢ならばハルは数度経験している。もし、少女と目の前の光景が関係しているのなら、事態は既に二人の想像よりずっと深い場所にまで行き着いているのかもしれない。
「それで、これからどうするの?」
「一時撤退、流石に想定を超え過ぎてる。街から出て、最悪ヒッチハイクしてでもホテルに帰る。お昼に人に聞き込みして女の子の情報を集める。コトワリさまですら手に負えない怪物がいるかもしれないなかで、夜にこの街を出歩くのは危険すぎる」
戦略撤退、それがハルの出した決断だ。だが仕方のないことだろう、あまりに状況が読めなさ過ぎる。少しめんどくさい人探しが一転、いつぞやかそれ以上に危険なデッドオアアライブな自体の真っ只中。
何か起こってるのだろう、とは想像していた、この街に呼ばれた以上はその手の事態に巻き込まれる覚悟はあった。ただその事態というものが、二人の、ハルの想定を遥かに上回る程に悪化していただけの話。
だが、悪い流れというものは得てして続いてしまうもの。蜘蛛の巣に囚われた蝶に抜け出す術がないように、危険と分かっていて自ら足を踏み入れた愚か者を、この街の夜がそう易々と逃すはずはなく。
「了解、ならとりあえずはここをーーっ!」
時すでに遅し。二人の背後、即ち退路に続く道は、既に夜の刺客により塞がれていた。赤みがかった不気味な人影、それが合計五体。振り向いた二人を逃がさんと取り囲み、徐々にその半円を狭めてくる。無論、触れられたりなどしたら碌なことにはならないだろう。
「はっ! もう遅いってさハル」
影を
だが、
「…やっぱり、そう上手くはいかないよね。なら…お願い、ユイ。ぶっつけ本番になるけどーー」
それは人ならざる助力がなければ、の話。
ここに、一つの仮定を提示しよう。まず前提として、怪異なる尋常ならざる存在は実在している。そしてこの怪異の存在を認識出来るのは限られた人間のみであることもまた、事実だろう。
全く認識できない者、アイのように姿形は見えずとも朧げにその存在を認識出来る者。
そして、ハルやユイのように、確かな視覚、聴覚情報にて怪異を認識出来るもの。もしふたりのようなものが多数派ならば、今頃世の中ではお化けだの心霊だの言ったものはここまで世の中で騒がれるものではないだろう。もしくは既にバイオでハザードな場末である。
つまり、人によって怪異を認識出来るレベルは異なるということ。そして、怪異がどのようにして人を害すのか、それは彼らの動きを見れば明らかだ。
つまり、怪異とはたしかにそこに存在しているものであり、物理的な接触を持って人を害することを試みる存在だということ。
で、あるならば。怪異から人に物理的な接触を図ることと同じく、
怪異などという人を害する存在があるのなら、怪異を害する人ならざる存在もあるだろう。そしてそれは、既にこの世に姿を見せている。お化けと呼ばれる眉唾物の答えが怪異であるならば、そのお化けに効果覿面だと風潮されているものもまた真実である…と思いたい。
この、理論然としていながらその実屁理屈まみれの科学のかけらもない考察を元にハルが手ずから生み出した努力の結晶。逃げるのではなく、打ち勝つために。
「上等っ! どのみちやるしかないでしょっ!」
直後、迫る怪異の頭部だろう部位に、ユイの渾身の右ストレートが
。
"……っ!?…"
驚愕しているだろう同類を残して、頭部を貫かれた影はその場で霧散する。そして拳を振り抜いた故に怪異に触れたユイは、無傷である。
「うん、いけるね。これ」
そう言ってユイが見つめる彼女の両手は、指先を僅かに残して隙間なく包帯に覆われていた。ジャケットに隠れて見えないが、肘の下辺りまで同様に覆われている。
勿論、ここにくる前に大怪我をあったわけでもなければ、元からしていたものでもない。
これこそ、ハルが考えに考えを重ね、家族の目を盗みながら必死に作り上げた至高の一品。通称『清めの塩水with包帯』(仮)。本来、包帯とは決して濡らしてはならない医療具である。が、これはそのモラルに反し水、それも塩水に浸して作られたトンデモ品である。
勿論これは傷口を保護する目的で使われるものではない。これは巻かれた部位を守るための柔らかな鎧。ハルがわざわざ現地まで足を運び購入した良い意味での曰く付きな清めの塩を水に溶かして染み込ませた、対怪異用の決戦兵器である。
理論上(?)ならば、これを身につけていれば通常の打撃技が怪異に届く…はずであるとして作り上げられたこの一品、身に付けるのは勿論ハル本人ではなく、並外れた運動能力と格闘術を駆使するユイである。
しかして、ハルの屁理屈論にしてほぼほぼ願望なそれは叶うこととなり、至高の兵器は見事に怪異を打ち破り、また使用者を完全に怪異から守り通す。
「なら、これもっ!!」
次いで、ユイはその場で左脚を軸に体を急速回転、勢いそのままに踵を横一線に振り抜き残る怪異の頭を纏めて薙ぎ払う。ユイの身につけているハイカットスニーカー、そこに仕込まれた御守りもまた然り。某有名な日本の神社にてハルが決して多くはないお小遣いを叩いて購入した甲斐もあり、効果は絶大である。
"………っ!?"
自らの消滅が信じられない、と驚く暇もなく消滅する怪異。一方的に人を狩る側の怪異達はものの一瞬で狩られる側へ転じた刹那にて消え失せる。だが夜の脅威はとどまることを知らず、気付けば境内には今しがたユイが消滅せしめた倍の数の赤い影に囲まれている。
「このまま逃げるよっ! なるべく速度落とすから離れないでっ!」
「ごめんっ、お願いっ!」
包囲網の一角、境内から街へ繋がる道を塞ぐ影に向けて疾走するユイ。獣じみた速度を乗せて振り抜かれる拳が影を貫きそのまま消滅させる。だが、その穴を塞ぐため、また背中を見せた獲物を仕留めんと迫る影の群れ。そこへ、
「…私だって、このくらいっ!」
投げ込まれる複数の小瓶。既に封を切られた上で投じられるその中身はユイの身につけている包帯に染み込んでいるものと同じ塩水、その原液とも呼べるもの。瓶は中身を盛大に振り向きながら怪異へと迫り、
"………っ!!?"
投じられた瓶が地面で砕け散ると同時に、ユイを背後から襲わんとしていた影が複数まとめて消滅。
「おお、ハルが初めてカッコよく見える…」
「失敬な。てか今のうち、逃げるよっ!」
「はいはい、言われなくてなくって…もっ!」
真横に迫っていた一匹に目潰し気味の突きを放ち、ユイはハルがギリギリ追い縋れる速度で駆ける。幸いにして道は細く、ハルが牽制を兼ねて塩水入りの瓶を投擲すればそう易々と追撃することはできまい、さながら傍迷惑な手榴弾のようなものだ。
そのままド派手な逃走劇を続けること数分、山道を駆け抜けハルは息を切らしてゼーハー言いながら山道を抜ける、無論ユイは呼吸一つ乱してはいない。だが村快進撃めいた逃走劇は、山を抜け街道に躍り出た瞬間、突如として終わりを告げる。
「なっ!?」
まるで二人を待ち構えていたかの如く。山を駆け抜け街道に躍り出た二人が目にしたのは、これまで目にしたことのない怪異の群れ。実態そのものが朧げな影法師と、ケタケタと笑いながら片手に鉈をぶら下げた球体に手足を無理やり生やしたような怪異の群れ、その数およそ二十と余り。
「そんな…こんな…こんなことって…!?」
「…そこをどけぇっ!!!」
予想外の事態に困惑するハル、大切な幼馴染を守るために突貫するユイ。ユイの繰り出す疾風怒濤の乱舞が怪異の群れを蹴散らしているものの、やはり数の有利は覆せない。
二体を蹴散らせば三体が、三体を蹴散らせば五体が。まるでユイの奮闘をあざ笑うかの如く怪異は消えては現れその数を確実に増やしていく。
そして、
「っ!? ハルっ!!」
二人の奮闘空しく、清めの塩水を込めた瓶を投げユイを援護していたハルの背後に現れる巨人。黒い壁のよう図体に眼球と赤い触手を無数に取り付けたような悍ましく巨大な怪異が、いつのまにかハルの背後を取っていた。
(そ…んなっ………!)
なぜ、いつから、どうやって。まるで分からない、いや寧ろ怪異について理解していることの方が少ないのだからしょうがないと言えなくもない。だがこれはあまりに一方的過ぎる。反撃の糸口を掴んだのも束の間、夜の街は彼女らに一切の慈悲なく次から次へと理不尽を押し付ける。
だが流石というべきか、こんな状況下に置いてもハルは止まることなく思考を加速させる。その上で、自分の避けられぬ死を悟った。
自力での反撃は間に合わない、瓶を投げるよりも怪異の触手が自らの体を打ち据える方が早い。第一、このような巨大に効果があるはずとはいえ塩水の入った小瓶が一本二本着弾したとして滅することは不可能だろう。ハルだけでは絶対的に火力面においてこの場を脱する手段がない。
では怪異の攻撃を凌ぐことは可能か? 当然、不可能である。見たところ怪異の腕は無数に波打つ触手。科学的に、鞭は人が反応できる速度を遥かに超えて振るわれることが証明されている。同じような形状で、かつ数が識別不能となれば、ハルの低い運動能力では到底対処しきれるものではない。
ならばユイは? これも不可。ハルのもとに向かおうとするユイの眼前には、それを阻むかの如く影法師と鉈持ちの怪異が犇いている。いくらユイと言えども、一桁では収まらない怪異の群れを撃破してハルのもとに辿り着くことは絶対に叶わない。
「ぐぅぅあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
獣のような叫びを上げながらユイは怪異を蹴散らす、暴風雨のような拳打と蹴打がユイを取り囲む怪異を瞬く間に殲滅していく。だがそれでも、現時点でユイがハルの元へ駆けつけられる未来はない。
幼馴染の聞いたことのない怒号を耳にしながら、ハルは迫り来る絶対的な死を前に涙を流す。
軽率な行動であったと、恥じたところでもう遅い。これで自分は死ぬ。幼馴染を巻き込み、母との約束を違えたまま。
(乗り越えた…つもりだったのにな…)
だが甘かった、絶望という闇は、神をも妥当した少女すら飲み込まんとするまでに膨張していた。
(…ユイを巻き込むだけ巻き込んどいて、ママとの約束も守れないで…
…ごめんっ…なさい…っ)
閉じられたハルの白い瞼の隙間から、一筋の涙が溢れ落ちる。永遠のような静寂の中、ハルはただその時を待った、待つしか他なかった。
だが、
(…………?)
待てど暮らせど、思い描いていたような痛みや苦しみはやって来ない。流石に不審に思い、ハルが目を開けた、その時
ハルの眼前に迫っていた怪異の巨体が、
「…えっ……」
そして、この混乱と絶望極まる場所へと姿を見せる、放浪者。割れた怪異の体が完全に消滅する同時に、ハルの視界の中で
その女性を構成する色は、たったの二色。夜より深い黒と、相反する白のみ。身につけたロングコート、細くしなやかな脚を守るパンツとブーツ、手を保護する革手袋、背中に流した美しい長髪、そして切れ長気味の瞳は黒。それらを除き、顔や首、僅かに覗く手首などの素肌は雪のような白。
だが、彼女の姿を見てハルが注目したのは、女性の際立つ容姿ではない。ハルが何より目にして驚いたもの、それは女性が手にしている伯鉈。銃刀法違反に確実に引っかかるであろう刃渡りは勿論、柄の部分にびっしりと巻かれたお札の数が尋常ではない。
「……騒がしい夜ね…」
透き通るような、それでいてどこか狂気を含んでいそうな静かな声。ただそれだけで、怪異たちは一斉に女性の方を見て、後ずさる。ユイを足止めしていた者たちですら直前までの役目を放棄して一斉に距離をとる。
なぜか? 彼らは知っているからだ。この人物が、如何に自分たちにとって危険な存在であるかを。ひたすらに街を彷徨い歩き、近づく怪異の全てを惨殺せしめる、いわば怪異にとってのイレギュラー。
「…ねぇ、妹を…探しているの。この中に…知っている子、いるかしら?」
その問いかけは、問いかけでありながら彼ら怪異になんの選択肢も与えられていない。知らぬのなら用はなし、仮に知っていると言おうものなら…おそらく知らぬと言った者より残酷な未来がが待っていることだろう。
弦楽器のように美しいにもかかわらず、明らかな闇を感じさせるその声音は怪異は勿論、ユイとハルの二人までを硬直させた。彼女らも悟ったのだ、この問いかけの先にあるのは、イエスかノーなどと言った軽々しい答えなどでは断じてない。どのような答えを出したとしても、訪れる結末はただ一つ。
然して、彼女の問いかけに言葉で答える者はおらず、代わりに
"""""っっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!"""""
怪異たちが群れとなって女性に襲い掛かる。ハルとユイを完全に無視した、決死の突撃。視界を埋め尽くすような怪異の群れを前に、女性は告げる。本来であれば人という存在に対して絶対的な脅威であるはずの彼らに。
「…そう…知らないの……。ならいいの、あなた達も…
粛々とした、処刑宣告を。