誠に申し訳ないです。
「今日のライブは中止にするしかない。」
ライブの為の設営も何もかもされていない、そんなステージの上で立ち尽くし、呆然とスタッフを見つめるありすちゃん。
こんな時になんでお兄さんはいないのかなぁ!?
あー!もう!イライラする!!!
「今からでも…設営すれば間に合います!」
「機材もないのにどうやってかい?」
「それにスタッフも足りないよね。見てわかんないの?」
「やっぱり小学生だからそんな単純な事すらわからないのかしら。」
ありすちゃんは一生懸命なのに、そうやって嘲笑った奴が許せなかった。
「機材があればいいんだよね?」
私は堂々と、うわっ…目線怖っ!
まぁ、とにかく堂々とするのみ。
「ねぇ、今日のここの会場のスケジュールって覚えてるかな?
確か〜他にもライブがあったよね。
そして、1組目のライブがそろそろ終了間際。
撤収スタッフさんに事情説明とか交渉とかその他諸々を大人の皆さんがしたら機材を確保する事は出来るんじゃないかな?」
ただ、そんなにうまくいくなんて当然思ってなんかない。
でもこれが今の私が考えつく最善手なわけなのだよ。
そしたら、お兄さんが走ってここまで来た。
「機材確保できました!これで設営出来ますよね!」
え、もしかしていなかったのって機材確保の為…。
すごい!有能なプロデューサーじゃん!さっきはごめん!イライラしちゃいけなかったよ…。
「ちょうど今撤収をしているスタッフさんがいらっしゃいましたので、なんとか交渉してきました。
すみません、今からでも設営は可能でしょうか。」
しかも私が思いついたのと同じ!素晴らしい!
いや、普通に考えつくよねぇ…
なんとかライブギリギリだけど設営も終わって、リハーサルの為に私はお兄さんに会場の外に連れ出される。
「ここからは彼女のステージまでのお楽しみにしておいてくださいね。ここまで本当にありがとうございました。
橘さんも嬉しそうでした…。」
「いやぁ、本当ありすちゃん可愛い…。」
お兄さんがくすっと笑ってさっきくれた名刺と似たような大きさのカードをくれる。
へ、あ!?ふぇぇ!?
も、桃子パイセンのサイン!!!!
「実は前にサインの練習台として渡されたものです。今回のお礼…こんなのでもよろしいでしょうか?」
「ありがとうございまひゅ!!」
うわあわぁぁぉ…声にならないし舌噛んだし…。
「お兄さん、私、アイドルになれたらお兄さんにプロデュースしてもらいたい!
そしたらありすちゃんとユニット組ませてね!」
「プロデュースしてもらいたいなんて、プロデューサー冥利に尽きるお褒めのお言葉ありがとうございます。」
お兄さんとはここで別れた。
お兄さん神かよ。いや、神だな。
け、決してモノに釣られてしまったわけじゃないけどあのお兄さん好き!
…いやいや待て待て。
ありすちゃんのプロデューサーなんだよ?
ありすちゃんがいつだって会いたがってる…。
よし、切り替え切り替え。
また、どこかで会えるといいな的なやつだよ!うん!
「って、ライブ始まっちゃう!!!」
ライブはすっごい最高だった!
途中ゲストで城ヶ崎姉妹が出た時には思わず悲鳴が出ちゃったよ!!!!
でも、ありすちゃん…大丈夫かな。
ライブ終わったら、ありすちゃんのところへ行こうと思ったけれど…関係者でもなんでもない私はありすちゃんのところにたどり着けず、普通に帰宅するしかなかった。
ライブシーンはデレステのin factを思い浮かべてください…そうするとそこにはありすがいます((
今まで音沙汰なく更新停止してすみません!
感を取り戻しながら頑張って更新いたします!