デクのヒーローアカデミア 再履修!【完結】   作:くろわっさん

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アウトですよね、わかります。

それでは続きです。


遅刻は五分までならセーフ!?

相澤先生の説得に失敗したオールマイト、USJでの救助訓練は予定通り行われることになってしまった。確かに僕の説明も悪かったけど、流されちゃダメでしょうNo.1ヒーロー!

 

 

 

―――救助訓練当日の朝を迎えた。あの電話の後、僕はオールマイトといまからでも出来る対策を考えて、準備を行った、やや力押しになってしまったが、たぶん大丈夫だろう。

 

僕は対策その1を実行するため自宅の最寄り駅とは違う駅前に来ていた。

 

「やあ、緑谷少年!おはよう!」

「おはようございます、オー…じゃなくて八木先生!」

そこにトゥルーフォームのオールマイトが現れ、僕らは挨拶を済ます。この姿でオールマイトと呼ぶわけにはいかないので本名の八木俊典さんとして扱う。

 

いまからでも間に合う!ヴィラン強襲対策!~その1~

オールマイトに力を温存させよう!

 

というわけで、オールマイトがさまざまな事件を通勤がてら解決して活動制限時間を使いきってしまわないように、僕が一緒に登校することにした。

 

「じゃあいきましょうか、遅刻しないようにね!」

「ああいこう、まあこの時間なら余裕で間に合うがね!」

僕はオールマイトに声をかけて出発する、たしかにこの時間なら早めに学校につけるな。そう思ったとき―――

 

「キャーー!誰かーー!」

遠くから悲鳴が聞こえてきた、僕らはそちらの方へと向く。なにか事件が起こったようだ…

 

「緑谷少年!」

「ええ、行きましょう!」

僕らはその声の方向へと迷わずに駆け出していった―――

 

 

 

――― Mt.レディ side in ―――

 

私達ヒーローはひとりのヴィランに苦戦を強いられていた。

 

「いいか!俺を追うんじゃねぇぞヒーローども!!追ってきたらこの裕福な家族をぶっ壊してやるからな!」

三メートルはあろうかという巨体を揺らしてヴィランが叫ぶ。

 

連続強盗殺人犯“僧帽ヘッドギア”、その筋肉による怪力と高い防御力、そして家族を人質にとる姑息さ、凶悪なヴィランね!!

 

「―――強い上に姑息!」

お得意の樹木による拘束をあっさりと引きちぎられブッ飛ばされたシンリンカムイが分かりきったことを言う。役に立たないわね…

 

「わざわざ分かりきったこと言わなくていいわよ!」

シンリンカムイに思ったことを言ってしまう。巨大化してしまえばこんなヴィラン一蹴できるのだが…

 

「助けてヒーロー!!」 「せめて子供だけでも!」

 

人質をとられているためそれは出来ない、かくいう私も防戦一方だ。

 

このままではマズイ…いったいどうすればいいの―――

 

「もう大丈夫!」

少し離れたところに人影が現れ、そう叫ぶ。次の瞬間にはその人はヴィランの真後ろに迫っていた。

 

 

「ミズーリ・スマッシュ!!」

 

「デクくん!!」「デクか!!」

私とシンリンカムイの声が被る。デクくんはヴィランを一撃で倒す、そしてその傍らには人質を救いだしたオールマイトがいた。

 

「通勤がてら私達が来た!」

人質を解放したオールマイトがそう宣言する。相変わらず暑苦しいわ!

 

「デクくん、来てくれたのね―――」

「お前はっ!そんなに鍛えた筋肉で悪さをしてっ!恥ずかしくないのかっ!その発達した僧帽筋が泣いてるぞっ!!」

デクくんに声をかけようと見てみるとそこには、ヴィランに馬乗りになってビンタをしているデクくんの姿があった。

 

「遅刻するとヤバい、いくぞ緑谷少年!」

「――ハッ!はい、オールマイト!今行きます!…それとお前!またその筋肉を使って悪さをするなら何度でも僕が駆けつけるからな!覚えておけ!!」

デクくんはフラフラのヴィランにそう言って立ち去ろうとする。声をかけなきゃ!

 

「あの!デクくん!」

「Mt.レディ、大丈夫でしたか?僕らはもういかなきゃいけないのであとは任せます!それじゃ!」

デクくんが笑顔を見せながら少し早口で話す。急いでるみたいなのにしっかり私を心配してくれる、やっぱりデクくんは優しいなぁ。

 

「任されたわ!またねデクくん!」

私はデクくんに笑顔で返す。その後デクくんとオールマイトは飛び立っていった。

 

「嵐のようだったな、まあ相変わらずだが。しかしこれでは我らが廃業してしまう…」

シンリンカムイがしみじみと言う。

 

「なにみみっちいこといってんのよ、その分頑張ればいいだけじゃない!」

 

私は彼に教えてもらったことを忘れない。また会えるかなあ…それまで立派なヒーローとして頑張ろうっと―――

 

 

――― Mt.レディ side out ―――

 

 

 

 

 

―――結局その朝僕らはひき逃げや立てこもりなど合計六件の事件を立て続けに解決した。おかげでオールマイトの活動時間は一時間ほどしか残らなかったが、まあ対策その1はある程度成功かな?

 

 

――――だが、それと同時に僕とオールマイトの遅刻が確定したのだった。

 

 

 

――― 爆豪 side in ―――

 

俺は救助訓練の会場である少し離れたところに向かうためのバスに揺られていた。デクのやつはどうやら遅刻してくるらしい、よってかなり退屈だ。

 

「しっかし緑谷が遅刻とか初じゃね?しかも救助訓練の日にとかやっぱ持ってるわ~どうやってくんだろ?」

金髪のチャラ男のアホ面、上鳴がそう言った。お前はたまに遅刻してくるけどな、ヒーローは遅れてやってくる!って自信満々に言うことじゃねぇからな。

 

デクの遅刻は高校入ってから初めてだな…ほんとに珍しいな。

 

「走ってくるんじゃねぇか?オールマイトみたいに規格外の男だしな」

角のような髪型をしたクソ髪、切島が返す。その髪型は規格通りなのか?

 

デクはいずれオールマイトすら超えてほんもんの規格外になるんだ、そう思うのは当然だろうな。

 

「オールマイトと緑谷ちゃんってほんとに良く似てるわよね」

蛙女、蛙吹がデクについて語る。お前は蛙に良く似てる。

 

デクはオールマイトを目指してるからな、しかし確かに似すぎだ。どういう関係なんだ?あの身のこなしと技、そしてあの考え方を妥当に考えるなら弟子か、流派が同じな兄弟子つったところだろな。

 

「もしかして、オールマイトの隠し子かなんかじゃないのか?」

氷の半分野郎、轟が思いもよらない予想を立てた。お前は頭の中身も半分しか入ってねぇのか!

 

「隠し子?それあるー!!」

黒目の女、芦戸が半分野郎に賛同する。ねえよ!蟻なのはてめえだろ!

 

それを皮切りに周りが一気にざわつき始める。アホか、アホなのかこいつらは?

 

「ねえよ!アホかてめえら!!」

そんな考えがついつい口にでちまった。周りの視線が一斉に俺に集まる。

 

「爆豪、確か緑谷と幼なじみだったよな。そのへんどうなんだ?」

地味目のしょうゆ顔のやつ、セロハンだったか?そいつが俺に聞いてきた。

 

「あぁ!?デクの両親は健在だし、あいつの癖毛とそばかすは父親似で髪色と顔立ちは間違いなく母親似だ。オールマイトの隠し子だなんてことはぜってぇーにねえ!あったとしたら俺に必ず言ってるはずだつーの!!」

俺は事実だけを教えてやった、あるわけねぇんだそんなことはよぉ!

 

「爆豪君はデクさんのことほんと詳しいよね」

「あたりまえだろ、丸顔ォ!」

「あー!また丸顔っていったー!女子に対して丸いとかひどくない!?―――」

「うっせぇ!事実だろうが!―――」

「君はまた!事実だからといって―――」

 

その後はなぜか俺が話題の中心になっていた、めんどくせぇ。…まあ退屈はしなかったけどな。

 

 

 

―――救助訓練の会場につくと、スペースヒーロー13号が待っていた、そして小言を言われた。この個性(ちから)が人を殺せることぐらいわかってるつーの。あとこの施設はUSJと言うらしい、アホくせぇな!

 

俺の個性は救助に向いていない、それは自分がよくわかっていることだ。だから俺は敵を倒す、そうして他のやつが救えばそれでいい。そんなことを考えている時に異変は起こった。

 

広場の方に黒いモヤが見えた、そしてそこから大勢の人影が現れる。

 

「ひとかたまりになって、その場から動くな!13号!生徒を守れ!あれはヴィランだ!!」

相澤がそう叫ぶ。ヴィラン?俺らの敵、なぜここに!?―――まあいい、ぶっ飛ばしてやるぜ!

 

そう思っている間に相澤は飛び出して、大勢のヴィランと戦っていた。流石はプロヒーロー、行動が早え。周りの連中は外部に連絡を試しているがダメそうだな…これは戦うしかねぇ…そんじゃ俺も―――

 

「初めまして、我々はヴィラン連合。僭越ながらこの度、ヒーローの巣窟雄英高校に入らせていただきましたのは、平和の象徴オールマイトに死んで頂こうと思ってのことでありま―――」

「話がなげぇんだよ!!くそがっ!!!」BOOOOOM!!

いきなり現れて長々と話す黒モヤ野郎に、俺は遠距離からデカめの爆破をくらわせる。

 

「危ない危ない……まだ話している途中だというのに…生徒といえど優秀な金のたま―――」

「アホなのかてめえ!!」BOOM!BOOM!!

さらに話している途中に爆破を放ってみる、効果はどうだ!?

 

「最近の子どもは堪え性がないですね…さっさと役目を果たしましょう」

そう言うと奴は俺に向かって黒もやを飛ばしてきた。

 

「オラァ!!」BOOM!!

俺はモヤを爆破で吹き飛ばす、やはり効果がありそうだ。

 

「やっぱりそいつは俺の爆破で対応出来るなぁ!」BOOM!

「ダメなのは風か?」BOOM!

「それとも熱か!」BOOM!

俺は爆破でモヤを飛ばしながら奴に近付いていく。

 

「そういやぁさっき危ないとか言ってやがった!なぁ!!」BOOM!BOOM!!

話ながらも着実に近付く。

 

「無敵くせえが弱点みたいなのがありそうだなぁおい!!」BBBBOOOOOM!!!

さらに爆破でモヤを凪ぎ払いながら進んでいく、あと一歩だ!!

 

「その金属プレートが!怪しいなぁ!あぁ!?」BOM!BOM!BOOM!!

「戦いながらベラベラとっ!!」

「俺は出来るからいいんだよ!おらチェックメイトだ!!」

黒モヤがなにかいってきたが関係ない、そうしてついにプレートに手が触れる―――

 

「なにっ!?」

―――と思った瞬間手応えがなくなる。奴は俺の後ろの離れたところに移動していた。自分も素早く消せるのか!くそがっ!!

 

「厄介ですね、先にお友だちをやるとしますかね…」

奴はクラスの連中に標的を定め、モヤを伸ばしていた。なにぼさっとしてやがんだよアホどもが!!

 

「させるかよぉおおお!!」BOOM!!BOOOOOOM!!!!

俺は特大の爆破でそのモヤを吹き飛ばす、しかしそれが仇となった―――

 

「しまっ――」

俺は真後ろに伸びていたモヤに飲み込まれていく。

 

「くそがあああああ!!!」BBBBBBBOM!!

爆破で脱出を試みるも、飲み込む速度の方が速い。少しずつ体が飲まれていく。

 

「あぁ!!てめえ!てめえは俺が必ずぶっ潰す!!必ずだ!!!―――」BBBBBBBBB―――

俺は爆破で抵抗しながら、黒モヤに宣戦布告する。視界の端に走り去るメガネが見えたが今の俺にはどうでも良かった。

 

―――そして俺は完全にモヤに飲み込まれた

 

「まずはひとり……」

 

――― 爆豪 side out ―――

 

 




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