真剣で私に恋しなさいFxF   作:シブリーン

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第3話~休息~

Side 大和

 

昼休み。今日はなんとなく教室で昼食を取る。

 

午前中の休憩時間件の彼の様子を伺ってはいたものの、未だその人となりは把握しかねている。

分かっている事といえば彼自身そう積極的に自分から友人を作るタイプではないのであろうということだ。

しかし、休み時間の度にクラス委員長の甘粕さんや小笠原さんを筆頭に積極的なクラスメートが話しかけているが、その際には温厚そうな柔和な笑みを絶やしてはいない。

自己紹介の時や決闘の如何についてのやり取りの時に抱いた印象はふざけた奴だと思ったが案外大人しい。

尤も、ふざけた奴というのは別段悪い意味ではない。悪ふざけが好きそうだとでも言おうか。

 

結論としては特に悪い奴ではなさそうではある。放課後にでも少し接触してみようか。

クリスと同じドイツから来たって事だけど、クリスは特に何かを知っている訳ではなさそうだ。

放課後までにマルさんにも彼の名を聞いた事がないか声をかけてみよう。

 

その彼もトイレにでも行っているのだろうか。今現在は教室にその姿はない。

居ない者について気にしていても仕方ないのでいつもの面子に目をやる。

 

目の前にいるキャップはキャップでめずらしく何かを思案しているようだ。

何を考えているのかは知らないがこうして大人しくしている分には流石「エレガンテ・クワットロ」に数えられるだけの事はあると思う。

ガクトは自分の机で足を放りだして寝ているし、モロはスグル達と一緒にアニメの話で盛り上がっているみたいだ。

 

ワンコたちも自分たちの輪の中で盛り上がっているようなのでいつもの人脈構成に勤しむとしよう。

 

 

 

Side 京

 

何の波乱も起きる事なく昼休みを迎えたね。

昼食を終えて皆思い思いに行動している中で私は私。いつものように読書1割、大和との妄想9割の休み時間を満喫している。

まぁ私は元々ファミリーに何も無いのであれば特に新しい事柄に興味はない。

午前の授業の合間もマイペースを崩さなかった。

 

 

でも興味は無いものの気にはなっているものはある。

 

 

朝の決闘の最後、クリスからのとどめの一撃を受ける直前彼はその腕の下に隠された表情で間違いなく笑んでいた。

でも直後に喰らったクリスからの一撃。何かが起こる訳でもなくそのまま彼を吹き飛ばして終わりだった。

 

普通に考えて見えていたなら避けるなり反撃するなりが道理だ。でもそのまま何事も無かったかのように決着はついた。

クリスはクリスで何か思う所があったようで素直な気持ちで彼に声をかけていた。

ファミリーに入る時はあんなに意固地だったあの子が成長したようでお母さんは嬉しいよ。

 

その後の午前中の休み時間もクリスはワンコと決闘の時について語り合っていた。

ワンコはワンコで私も挑んでみようかしら。などとやる気を出していたけど…

私は今と同じようにクリスたち傍にはいるもののいつものように読書タイム。本の内容と、大和との新婚生活の妄想を捗らせていた。

 

ふと愛しの大和の方を覗き見てみると、相変わらず携帯電話を操作している。素敵。

そしていつも距離が近い二人だけど、昼休みまでキャップと二人きりの空間を魅せてくれているなんて。新婚生活以外の妄想が捗るんだっ!!

 

とまぁ話は脱線しちゃったけど、あの男は何だか危険な匂いがするよ。

私の勘違いならそれでいいんだけど。あの笑みの正体が分かるまで警戒を解かないようにしないとね。

 

 

 

Side ユーゴ

 

梅子先生に呼び出されたので食事を終え、すぐに職員室へ向かう。

全く、呼び出すなら職員室ではなく保健室か空き教室にして頂きたいものだ。

 

 

─── 一度はあのデカい尻に組み敷かれてみたい。

そう思うのは俺だけじゃないはずだ。ごくごく当たり前の普通の感性だ。そうだろう。

 

とまぁ例によって妄想も大概にしておこう。俺の心はいつまでも清い童○のままなのだ。

 

だがその妄想のお陰か気がつけば職員室の扉はもう目の前だ。場所は甘粕委員長に聞いた通りだったので迷う事はなかった。

 

甘粕委員長か…

残念ながら俺はロリータにはあまり食指が動く方ではない。

 

 

 

 

 

だがそれは年齢がロリな場合に限るんだけどな。

もちろん同じ年の美少女とくればそれは何の問題はない。

 

が、今は職員室で先生からの用件をこなす事が肝要だ。このままでは妄想だけで昼休みが終わりかない。

 

職員室での話は俺が入寮する寮についてだった。同じクラスの島津という男の家が管理する島津寮という場所がそれに当たるそうだ。

そしてその寮には同じクラスの直江、風間、源、椎名、クリスそして1学年下の黛というのが暮らしているという。

寮の詳しい場所やルールなどについては直江たちに聞けばよいという事だった。同じドイツ人であるフリードリヒも居るのだから少しは安心だろうと付け加える。

 

説明を聞き終えたため教室に歩を進める。

 

 

まぁ普通に考えてみれば実家から遠い場所へ一人で転校するというのであればその前日までに寮に入っているのが普通だろう。

だがあえてそうしなかったのには理由がある。

 

昨日までは父方の実家にあたる吾妻の家に世話になっていたのだ。

 

父が病死し、母はドイツへ帰国することになったが、その際何度も何度も祖父母に謝っていた事を覚えている。

母は父との思い出がたくさんあるこの日本で暮らし続ける事に耐えられなかったようだ。

そんな母の事を俺は責めるつもりもなかったし、祖父母も笑って俺たちを送ってくれた。

 

そして別れの際に祖父母は俺にこう言っていたのだ。

 

「住む場所がどれだけ遠くになったとしても、お前は吾妻の孫だ。お前は優斉の息子だ。じいちゃんはいつでもお前を見守っているよ。」

「何かあったらすぐにばあちゃん達を頼っておいで。ユーゴはどんな事があっても私達のかわいい息子と娘から生まれたかわいい孫さ。」

 

そう言ってくれたのを今でも鮮明に覚えている。

 

という訳でギリギリまで祖父母に孝行をしてきたというのが全貌である。別に秘密の特訓をしていた訳でもどこぞの組織と怪しい取引をしていた訳でもない。

 

教室に戻りクリスに声をかける。

クリスは内容を聞くと思いの外喜んでくれているようなのだが…

 

「なら自分が寮まで案内してやろう。同じ祖国であり、そしてここでは同じクラスの仲間であり、自分の方が『先輩』なのだからな。」

と、いきなり先輩風を吹かせる始末である。

 

決闘の前のやりとりで思っていた事なのだが、その予想は少なくとも当たらずとも遠からずと言った所ではなかろうか。

故に普段世話ばかり焼かれているせいか逆に自分が頼られて嬉しいとでもいうような感じがする。

 

心なしかドヤっている表情をみて、ややイラっときのだがそれ以上に貴重な美少女の天真爛漫な笑顔だ。何も言うまい。

遠慮なくその申し出に甘えるとしよう。

 

 

 

Side 大和

 

件の転校生が教室に戻ってきたかと思うとおもむろにクリスに話しかけてる。

内容を聞くにどうやら彼は俺たちと同じ島津寮に入寮する事になっているそうだ。

 

1階には確かにもう何部屋か余っていたはずだしな。

 

どのみち放課後には接触する予定だったんだし、この状況は渡りに船と言った所かな?

放課後までにマルさんを捕まえて彼の事を聞くつもりだったけど、寮に帰ってからもゆっくり話す機会があるならそう焦る必要もなくなった。

 

という事で後でマルさんにゆっくりと話を聞いてみようか。

 

 

 

 

それにしてもクリスのやつ。自分を頼ってくる人間が居て随分と嬉しいようだ。普段はマルさん筆頭に誰かにお世話されてばっかりだからかな。

あれは誰が見ても一目瞭然でハシャいでるって分かるわ。

 

 




とりあえず投稿の流れとか良くわかっていないので話数がある程度増えるまでは書いては上げ書いては上げていこうと思います。

未熟ゆえアドバイス等頂ければ幸いです。
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