ターゲットの暗殺教室   作:クローバー

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信用

「……」

「おはよう羽川ってなんだその目。すごく腫れてるじゃねーか。」

「あっ。おはようございます。前原先輩。」

「ちょっと本当にどうした?」

「いや少し色々ありまして。」

そうだ。この先輩なら

「前原先輩助けてほしいことがあるんですけど。」

「……あぁ。悩み事なら聞いてやるけど本当に大丈夫か?」

「……あの、悩み事なら私たちも聞こうか?」

「今日の羽川なんかいつもよりも元気がないし。」

「大丈夫です。多分これから毎日こうなってますので。」

「「「本当に何があったの」」」

みんなが心配してくるけど

「本当に気にしないでください。本当の屑になってしまったので。」

「おはよ〜」

「おはよう。茅野。あれ?なんかいいことあった?」

「うん実は」

「おはよう。みんな。あれどうしたの?」

「おはよう。桃花ちゃん?あれ?嬉しそうだね?」

「うん実は」

「「康太くん(こうちゃん)と付き合うことになったの。」」

「「「「えっ?」」」」

うん。こうなることはわかってたよ。

 

「……つまり殺せんせーの失態から高級マンションがよいになって、その後二人と同棲することになった後、成り行きでその二人と付き合うことになった。」

「羽川?それなんていうエロゲー?」

「知りませんよ。」

もう真面目に疲れた。

「でもよ。俺も四人彼女いるけど普通に楽しいぞ。」

「……前原先輩ならわかってくれると思ってたいたんですけど…俺全く料理できないことって知ってますよね。」

「あぁ。知ってる。確か調理器具の使い方が全くわからないんだっけ。」

イイトコ育ちでしかもずっと隠蔽生活で洞窟や野宿をしていたので全く

「はい。それ同様に掃除とか色々なことができないんですよ。そうしたら全部私たちがやるからっていうんです。」

「でもそれっていいことじゃないのか?」

「……たしかに嬉しいんですけど、なんかどんどん自分がダメ人間になっていくみたいで。」

「「「……」」」

全員がここで黙り込む。

「だから、でも洗濯は。いつもコインランドリーとかで。」

「あの、女子の洗濯物を洗えって本気でいってますか?」

「でも自分の分は洗えば。」

「……理事長先生に生活費を負担してもらってるのでさすがに無駄遣いは。」

「「「あぁ。」」」

「それにゴミ出しや買出しは危ないって理由で反対されるし、それなら料理や掃除を覚えようとすると担当が矢田先輩なのでどうやっても…」

「完全に尻にしかれてるな。」

磯貝先輩に頷く

「で、でも二人とも仲が悪いわけじゃないんだろ。今だって仲よさそうに話してるし」

三村先輩がいうけど

「そうですけど。でも仲が良すぎるのも問題で。」

「……どうして?」

「あの、今日の朝に矢田先輩にキスされまして。」

「「「えっ?」」」

「でもそれを同じマンションに住んでいるイリーナと茅野先輩に見られたんです。」

「うわ〜それは。」

「でも責められたりするんならまだマシなんですよ。」

「……えっ?」

「その後朝食だったんですけど先生がいるなかで俺の好きなところや出来事を自慢し合うんです。」

「「「……」」」

「あの時の俺とイリーナの気まずさ。そしてイリーナに同情されたような目で見られ、気遣われるおれの気持ちがわかりますか?」

「……」

「あ〜仕事したい。」

「それ完全末期だな。」

うん。自分でもそう思う。

「おはようございます。みなさん。」

「おはよう。殺せんせー」

「あの〜羽川くん。」

斜め横の倉橋さんが話しかけてくる。

「なんですか?」

「……さっきは最低だなんて思ってごめんね。」

「……」

何話したんだあいつら

「……あの、さっきからなんで羽川くんに同情の目線を送ってるんですか?』

「……いや。さすがになんていうか。」

「なんか。愛が重すぎるのも問題じゃないかなって」

「にゅや?そういえば羽川くんイリーナ先生が呼んでましたよ。どうやらてづだ」

「本当!!」

言い終わる前に返事をしてしまう。

「えぇ。本当ですが…」

「よっしゃ。仕事だ。」

マジでうれしいってか働きたかったし丁度いい。

「……どうしたんですか?」

「……正直殺せんせーは羽川くんに殺されてもいいわけはできないと思うよ。」

「「「うん」」」

俺と矢田先輩とあかりねぇ以外が同時に頷く。

そんなことどうでもいいから仕事がしたかった。

その後みんなの説得のおかげで皿洗いと風呂掃除をすることになった。

 

「そういや修学旅行の班どうするの?」

すると片岡先輩に聞かれる。

「はい?」

「だって茅野さんの班と矢田さんの班とどっちの班に入るの?」

「さぁ?基本俺決定権ないので」

「……なんかごめん。」

「いいんですよ。俺あぁ見えて結構うれしいんですよ。」

「嬉しい?」

少し考えてから

「俺幼少期のころから心配されたことがほとんどないんですよ。親が成績重視、才能重視だったんで。」

「でも羽川くんってなんでもできそうだけどってそういえば家事や道具に弱かったんだっけ?」

「はい。自分で作るものはちゃんと使えるんですが。あとパソコンぐらいですかね。ハッキングやGPSいじるのに使ってましたから。」

「あの〜今聞こえてはいけないようなダメなものが聞こえたんだけど」

「気にしないでください。でも今までなら全部覚えないといけなかったんです。全部自分でやるしかいけなかったから。何かあっても助けてくれる人がいなかったから。」

「でも、それが普通で。」

「その普通のことができないのが俺だったんです。」

助けてもらう、それさえができなかった

「知ってますか?子供の言うこと信用されないものなんですよ。」

「…」

「いつかはみなさんにもわかります。証拠がないと世間は信用してくれない。でも逆に言うと証拠さえあれば信用してもらえる。片岡先輩は今の先生のことどう思いますか?」

「えっ?いい先生だと思うけど?」

「はい。俺たちから見たらいい先生です。でも世間からみたら来年地球が爆破させるただの怪物。俺はみなさんから見たらただのクラスメイトだと思ってくれてたらいいんですが。」

「なんでそこに不安になるの?」

すると片岡先輩が笑う。

「大丈夫。クラスのみんなも多分クラスメイトの一員として思ってるよ。」

「なら、いいんですけど、でも世間からみたら?」

「……犯罪者の子供。」

「はい。もしあなたが世間なら地球を破壊する生物と犯罪者の子供か国家どっちを信用しますか?」

すると黙り込む。そう実際そうだ。

今の世間だったら俺たちは誰にも信頼されない

「でも、ここには信用してくれる人がいる。ちゃんと見てくれる人がいる。それがとても嬉しいんです。」

クスリと笑う。

「だから茅野先輩と矢田先輩。ちゃんと俺のことを心配くれてるし実際、事実なんですよ。俺が危険で何もできないのが。まぁ少し過保護ですが。」

「少しではないけどね。」

「後少しくらい発言権がほしいです。」

「うん。私がなんとかするね。」

本当に頼みます。

「てなわけで茅野先輩か矢田先輩に聞いてください。」

「うん。そうする。」

「はぁ。でも楽しみですね。修学旅行。」

少し浮かれてしまってるけど実際楽しみだった。

まぁどちらかの暗殺を含まれていることはわかっていたけど


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