ターゲットの暗殺教室   作:クローバー

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関係

「おはよう。康太。」

杉野が挨拶をしてくると

俺はペンで紙に書く

『おはよう。杉野』

「……あっ。」

すると何かを思い出したのか一気に元気がなくなる

『すみません。気を使わないでもらえませんか?正直結構辛いので。』

「あ〜すまん。でもなんでそんな目が死んでるんだ?」

『昨日寝不足だったんですよ。ちょっと色々ありまして。』

「えっと他にも何かあったのか?」

『正直な話、ちょっと声を無くしたことよりもきつかったです。』

「本当に何があった?」

俺はため息をつく

『もう。本当に気にしないでください。真面目にみんなが知ったら最低だと思う行為をしたんですから。』

「えっと康太?本当に大丈夫か。」

なんで俺こんなことばかりトラブルがおこるの?

しばらく歩くと教室がみえる。

うわー行きたくねぇ

昨日とは違う意味で行きたくねぇ

絶対俺が責められる

でもそんな時間はすぐに経つもので、すぐに教室についてしまう

そして入ると一気に目線がこっちを向く

「お、おはよう。羽川くん。」

『おはようございます。倉橋先輩』

するとなんだかすごく痛々しい顔になってる。

当たり前だ

だって昨日俺と話していたのに、全く気づかなかったのだから

でも今日の方がまずいんだけどなぁ

席に着くと同時に死神が入ってくる

「おはようございます。みなさん。では出欠を取ります。」

するとひとりずつの名前を呼んでいく死神。でもそこには三人の返事がなかった

「おや神崎さん、茅野さん、矢田さんがまだ来てませんね。羽川くんなにか知っていますか。」

その言葉にドキッと胸が痛む

『えっと。言わないといけませんよね。』

「はい。もしかして何かあったんですか?」

不安げな死神に首を振る

そして俺は震えながらペンを走らせる

『えっと、三人とも歩けないほどの腰痛で休みです』

するとクラスの空気が凍る

「は?」

クラス中の視線が痛い

「えっと羽川?それって」

「まさか。」

俺は目線をそらす。

「「「「なにやってんだよ!!!」」」」

『本当にごめんなさい』

クラス全員からの罵声を受ける

『でもこれにはちょっと色々ありまして』

「なんだよそのわけって」

『えっとですね。昨日イリーナの帰った後に、まぁちょっとプロポーズしたりとか色々ありまして。』

「おい今さらっとプロポーズしたって書いてたぞ。」

『そして遊んでいたらいつの間にか就寝時間になったんですけど、離れるのが怖くて一緒に寝てほしいって頼んだんです。』

「……えっともしかして羽川。それって」

『はい。俺からは添い寝してほしいってことだったんですけど』

するとクラス全員が黙り込む

『あの。多分自分にも非はあったんですが。そうつもりで言ったわけじゃなくて。』

「……分かってる。分かってるけど」

「なんか気にしてたのが馬鹿みたい。」

『本当にごめんなさい』

謝ってすむことじゃないけど謝る。今までで一番まずいことをしたのは明白だった

「……ってかそりゃ恋人同士が屋根の下で一緒に住んでいたらそうなるわ。問題はそれが誰の責任かってことだよね殺せんせー。」

するとギクリと反応する死神

「この一件、正直殺せんせーの責任っていっても過言ではないんじゃないの?」

「にゅや?」

「ってかなんで羽川ばっかり責められないといけないんだよ。実際悪いのは俺たちだし。」

「そうだね。でも一番の責任は」

「あのシロって奴だよね。」

すると全員から殺気が漏れる

「でも羽川、お前触手を奪われたって書いたよな。」

『はい。』

「それに雪村先生の名前も知ってて、しかも復讐って言ってた。」

「ねぇ?羽川くんは何者なの?そして殺せんせーは何のために生まれてきて…何を思ってE組に来たの?」

……

『それは言えません。それは唯一の先生との契約ですから』

「えっ?」

『ただ一言だけヒントを出すと、先生は被害者であることです。それ以上は先生を殺してください。』

俺は書いていく

『殺し屋とターゲット。それが先生と先輩方を繋ぐ証であり、俺と先生を繋いだ証ですから。』

俺は書き

『その時は俺が全部の真相を話します。それでいいですよね?』

「はい。大丈夫ですよ羽川くん。」

『多分。不満もあると思います。でも、まだ全てを受け入れられるほど先輩方は強くない。だから、ちゃんと受け入れる時までは、俺が守っておきます。』

俺は少し息を吸う

『じゃあ授業を始めてください。この話は終わりです。』

「えぇ。授業を始めます。」

すると死神は授業を始める。

そうだろ死神

殺し屋とターゲット

その二つでこの縁は繋がったんだ

それだけでいいだろ


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