君の瞳に   作:りりなの

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なんとか一ヶ月以内にかけたしんどい……

でも書きたい話があるから少しだけペースを上げたい。




県大会

 善子を見送ってから学園に戻り大会の支度をするが今日は泳ぐことはない。

 

「朝からどこ行ってたんだ零」

 

 バスで雪に聞かれた。

 

「早朝のランニングだよ」

 

 俺は素気なく答える。

 

「朝ゆっくりのお前がランニングか」

 

「俺は明日だけしか泳がないからな体を休めるのはな」

 

「やる気全開だな」

 

「俺はやるからには何時も本気だ」

 

 肩の痛みは少し引いてきている。

 

 これがもし今日泳ぐことになっていたらと思った。

 

 会場に着きそのまま入っても良かったが喉が渇きを潤すために自販機に向かうと知っている人影を見つけた。

 

「お久しぶりですね零さん」

 

 こちらが声をかける前に声をかけられた。

 

「雪を見に来たのか?」

 

「鞠莉さんに聞いて零さんは泳がないんですの」

 

「俺は個人には出ないから今日は泳がない」

 

 その言葉を聞いてダイヤは驚いていた。

 

「零さんリレーが泳ぐ」

 

「あぁ、知りたいんだ」

 

 雪の言うリレーでしか見れない景色を知りたい。

 

「そうですか」

 

 そう言って離れていくダイヤに声をかける。

 

「どうせ見るんだったらこい」

 

「えっ!」

 

 俺はダイヤの腕を掴んでそのまま歩き出す。

 

「近くで見たいなんて誰も」

 

 そう言いながら口元の黒子をかいている。

 

 この人の嘘は分かりやすい。

 

 無視して指定された観覧場所に着いた。

 

「零、どこで油売ってたんだ?」

 

 そう言ってこっちを振り向いた雪は驚いていた。

 

「おっ、ダイヤじゃん久しぶりだな」

 

 その言葉にダイヤは怒ったのか俺の手を振り払って雪の近くに行き。

 

「何が久しぶりですか! 勝手に留学したと思ったら帰ってきてたって貴方たち兄妹は!」

 

「お、怒んなよ」

 

「人がどれだけ心配したと思ってるんですか!」

 

 雪がこっちに助けを求めているが俺は無視をしてベンチに腰掛ける。

 

「清水君、あの人って雪さんの知り合いですか?」

 

 似鳥が話しかけてきた。

 

「俺と雪の昔からの知り合いだよ」

 

「そうだったんですね」

 

「それよりも準備しに行かなくていいのか?」

 

 そう言ったら慌て始めた。

 

「そうだった! ブレはバックの後だから準備してこないと!」

 

 俺は小さなため息を付きながらバックのリレー候補が居る組を見ることにした。

 

「どっちが来ると思うよ零」

 

 雪はいつの間にか俺の隣に座りながらコースを見る。

 

「御子柴は一番端だから波の影響が一番大きいが、魚住さんは真ん中より実力がなければ魚住さんだろ」

 

 俺らが話している間にスタートの合図が鳴り選手は泳いでいた。

 

「魚住がリレーに入るか」

 

 そう言った雪の視線は端には行っていない。

 

「そうか、本番には強いみたいだぞアイツ」

 

 御子柴は波の影響を受けていないかの様に早い泳ぎだ。

 

「なっ、綺麗なバサロだな」

 

「あぁ、あれは早いな」

 

 ここで雪の隣で静かに見ていたダイヤが聞いてきた。

 

「リレーのメンバー決まってないのですか?」

 

 その言葉に雪は渋ったように答えた。

 

「あぁ、早い奴が泳ぐのは当たり前だが俺は本当にリレーを泳ぎたい奴が泳いで欲しいんだよ」

 

「でも零さんは決まっているのですよね」

 

「零は俺にバッタで勝っただから出れる」

 

「もし、出たいなら今日俺より早いタイムを出さないとダメだ」

 

「なんでそこで俺を見るんだ雪?」

 

「なんでお前、個人に出ないんだ?」

 

 もし個人を泳いでそこで肩に痛みが出ればリレーに支障がでると言いたいが言えない。

 

「雪がリレーに本気なら俺はそれに応えないとダメだろ」

 

「俺はバッタでお前とも競いたかったんだが」

 

「大会が終わったら本気で雪とバッタ泳ぐよ」

 

「逃げやがって」

 

「悪かったな」

 

 俺と雪の話を聞いていたダイヤは微笑んでいた。

 

「なんでダイヤは笑ってるんだ?」

 

「雪さん昔と変わらないと思いまして」

 

「だな、雪は昔から変わってないな」

 

 こんな時間は長くは続かないと思ってしまった。

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