君の瞳に   作:りりなの

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パート別で2人分書かせてもらいました。

まぁ、誰も僕が書く特別編なんて期待してないと思うけど…

ネタバレ要素含んでいるのでご注意ください


特別編バレンタイン

 津島善子の場合

 

「呼び出して悪いわねレイ」

 

 俺は善子に呼び出されて沼津駅まで来ていた。

 

「いや、部活に出れないから別にいい」

 

「そうだけど」

 

「それに呼んだら俺は行くって言ったろ」

 

 そうだったわねと言いながら善子は頬を赤らめた。

 

「これをレイに渡したくて」

 

 そう言って善子は丁寧にラッピングされた箱を渡してきた。

 

「ここまで黒にこだわるか」

 

 俺はもらいながら感想を言った。

 

「なによ! レイはヨハネのリトルデーモンなんだからいいでしょ」

 

「まぁ、お前から普通にラッピングされたものは想像できないな」

 

「それはどうゆう意味よ!」

 

「善子らしいって意味だよ」

 

 中身の味も大体予想できている。

 

「ここで食べないの」

 

 善子は頬を赤らめながらそんな事を言うが、お前は辛さに悶える俺を見たいのか?

 

「帰ってから食べたいんだけどいいか?」

 

 帰りに牛乳を買ってから食べようと思う。

 

「今じゃ駄目なの?」

 

「雪の荷物の整理を手伝う約束があってな」

 

 嘘でもいいから善子の前で食べるのは勘弁してほしい。

 

「後で感想もらえる」

 

「それは約束する、あとで感想伝えるわ」

 

 何とか善子の前で辛さで悶えることを回避して寮に帰る前に牛乳を購入して食べてみた。

 

「辛くないな」

 

 それは甘くて普通のチョコだった。

 

「レイっち! 宿題教えて」

 

 チョコを食べていると御子柴がやって来た。

 

「お前それぐらい自分でしろよな」

 

「って、なんでチョコ食べてるんだよ」

 

「貰ったんだ」

 

 チョコを欲しそうな目で見てくる。

 

「人が部活で忙しいのに一人だけ彼女とイチャコラしてるのかよ」

 

「お前、それが人に頼む態度か?」

 

「えっ、くれるの!」

 

「一つだけな」

 

 俺は箱から一つ取り出して投げ渡す。

 

「いただきまーす」

 

 食べた御子柴は最初は嬉しそうに食べていたがどんどん顔が赤くなっていき。

 

「辛ぁーい」

 

 そう言って部屋をダッシュで出て行った。

 

 その光景を見て俺は箱を眺めて呟いた。

 

「マジかよ」

 

 この中のどれかにまだ入っている。

 

 結果として御子柴が食べたチョコ以外は甘かった。

 

 善子にはチョコは甘かったと送ったら一つだけ激辛チョコを混ぜておいたんだけどと返ってきた。

 

 

 

 

 

 桜内梨子の場合

 

 約束の場所に着いたら梨子が待っていた。

 

「悪い待たせた」

 

「ううん、私が先に来ちゃっただけだから」

 

「それで、今日は何処に行くんだ?」

 

 今日は約束の時間だけを聞いていたが場所までは聞いていなかった。

 

「えっと、私の家なんだけどいいかな?」

 

「それなら最初から俺が梨子の家に行けばよかったんじゃないか」

 

「それはちょっと問題があって……」

 

「まぁ、別にいいけど」

 

 そう言ってバス停に向けて歩き出す。

 

「肩の調子はどう?」

 

「あぁ、リハビリもしてるけどどうなるかは分からないな」

 

「ごめんなさい」

 

「なんで梨子が謝るんだ? 俺が望んで泳いで肩を壊したんだ」

 

 それに見たい景色は見れた。

 

「俺はそれで満足してるんだ」

 

「でもそれじゃ」

 

「今日はしんみりした話はなしな」

 

 俺は梨子の額を突きながらそう言った。

 

「それより、練習はいいのか?」

 

「今日はお休みなの」

 

「それで優勝できるのか?」

 

「分からない、でも零君は応援に来てくれるんでしょ?」

 

「あぁ、暇だしな」

 

 そう言うと梨子はむくれている。

 

「何だかその言い方酷いな」

 

「その日は本当はリハビリなんだよ」

 

「えっ、日にち変えてくれたの!」

 

「来てくれただろ梨子はあの試合をだから変えた」

 

「そっか」

 

 そう言った梨子の顔は安心していた。

 

「不安なのか決勝」

 

「不安だよ、どうなるかなんて誰も分からない」

 

 そうだな。

 

「でも、零君が来てくれるって聞いて安心した」

 

「それだけで安心できるもんか?」

 

 梨子は一瞬考えた顔をしたがすぐに言葉を紡いだ。

 

「好きな人が来てくれて応援してくれるだけで安心できるよ、だって寂しくないから」

 

 そう言って梨子は俺の手を取る。

 

「こうやって傍にいてくれたらとっても落ち着けるよ」

 

「まぁ、応援されて嫌な気にはならないな」

 

 あの時にも俺には梨子の声がちゃんと聞こえたからな。

 

「だから零君に見ててほしいな私だけを」

 

「分かった」

 

 バス停に着いて少しだけ歩き梨子の家に到着した。

 

「先に私の部屋で待ってて」

 

 そう言って梨子は台所の方へ行ってしまった。

 

 数回来たことがあるから部屋の場所は分かっているので先に行き座って待つことにした。

 

 それにしても部屋にピアノがあるとその存在が大きく見える。

 

 今となっては梨子との距離は自分とはかけ離れているなと思ってしまう。

 

 そう思っていると梨子がお盆を持って部屋に戻ってきた。

 

「ごめんね、初めて作ったから自信なくて」

 

 そう言ってチョコレートケーキを目の前に出された。

 

「コンビニで買ってきたのか」

 

「ち、違うよ自分で作ったよ!」

 

 冗談で言っただけなのに反応しすぎだ。

 

「冗談だ」

 

「零君の冗談って声が本気すぎて冗談に聞こえないよ」

 

 そう言ってカップをケーキの横に置く。

 

「じゃ、いただきます」

 

 俺はフォークを手に取りケーキを食べやすい大きさに切り食べる。

 

 ほろ苦くて美味しいな。

 

 俺は静かに紅茶を飲んで感想を述べる。

 

「美味しい」

 

「良かったー」

 

 梨子の笑顔を見た時この時間が永遠に続いたらと思った。




善子パートで大体800文字

梨子パートで1200文字

アレ? ヨハネ推しなのに推しの話が短い

元々はヨハネと梨子で別々に投稿したかったのですが善子パートが短く1000文字も書けなく投稿できなかったので一纏めに書かせてもらいました。

実はダイヤ様パートも考えていたのですが別に書かなくても良いかなと思い書いていません。

ご要望があれば後日にでもこの話を編集してダイヤ様パートを書いても良いんだけどね…
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