なんとか、ある程度書けるまでにメンタル回復しました。
もう一つのラブライブ!の小説も書いていきます。
君を見て
これは中学に入学して間もないころだった。
学校に登校した自分を待っていたのはグランドに集まる人だかりを目にした。
「なにこれ」
生徒の視線は屋上に注がれている。
上級生の先輩は今日の夜のネタだと指をさしていたので指の先に視線を移すと一人の少女が居た。
彼女を見た瞬間、彼女から視線を外すことができなかった。
彼女の瞳から視線を外せなかった……ただ思ったのは下着が見えているのが分かっているのかと。
それから1年が経ち進級した自分を待っていたのは一人になった彼女と同じクラスメイトになったことだ。
でも、自分は彼女に話しかける事は出来ない。
「今年も記録期待してるぞ」
部活の仲間やクラスメイトもその話ばかりだ。
自分の周りには人が居る。
けれど、彼女は孤独でどこか寂しそうな瞳をしていた。
昔の自分と同じ瞳をしていた。
周りの人の顔を見たくない。
どいつも同じ目をしている。
期待の目で見ている。
見ていると吐き気がしてくる。
そんな目で自分を見るな。
泳ぐのが好きだから泳いでいるだけだ。
この日は体調不良を理由に部活を休んで静かに泳げる場所に向かった。
「部活を休んでここに来るって学校で何かあったでしょ」
「いや、なにもないけど」
船で風を切る時の感覚が好きだ。
「嫌なことがあったらいつもここにくるじゃん」
「果南は生意気だ」
果南は俺の髪を撫でながら言う。
「零の方が生意気、私の方が年上なんだけど」
「うるさい」
俺は撫でてくる手を振り払って海に飛び込んだ。
「零、いきなり潜るったら危険だって……聞いてないか」
海の中は静かで落ち着く。
ここには誰も居ない。
この中では誰にも期待されない。
自分でいられる。
この海に溶けたいとさえ思えてくる。
すると上の方から手を伸ばされた。
これは上がれという合図だ。
「ずっと潜ってるから」
「分かってるよ」
果南は心配性だ。
それに、果南は周りの奴らとは違った。
単純に自分が年上だからなのかもしれない。
「気分は晴れたかな?」
「まぁまぁかな」
俺は口数が多い方ではない。
話すのは苦手だ。
姉が居たらこんな感じなのだろうと思いながら果南を見る。
「どうかした?」
果南は首を傾げながら聞いてきた。
「世話焼きだ」
「零は弟みたいだからね」
「そう」
果南には津島善子の様に惹かれない。
自分も果南も姉弟の様に接しているからかもしれない。
まだ、泳ぎ足りないが果南からのストップがかかり今日はこれで家に帰ることにした。
気分が少しだけ軽くなったのが原因なのかそれとも、ただ教室に居たくないだけだ。
昼休みは教室で過ごす、話しかけられることが毎日だったが誰にも気づかれずに屋上に向かった。
「静かだ」
入り口の近くの壁に彼女は寝ていた。
「寝るにはいいかもな」
彼女の姿を見ればわかる。
とても気持ちよさそうだ。
そんな彼女を見たからなのだろうか、自然と彼女の近くに寄った。
「寝るのにここは最適かもしれないな」
この行動が間違いだったのかもしれない。
彼女の横に座った。
あの裏切り者にあったのも学校の屋上だった。
多分、その時の瞳と同じだったのだろう。
「だから気になるのか」
そんな言葉を呟きながら顔を覗き込む。
寝ているからだろうかとてもリラックスしているがその顔は悲しそうな表情に見える。
だからなのか、自然と顔が動いて。
彼女の唇にキスをした。