君の瞳に   作:りりなの

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強化選手

 果南の言葉を聞いてから悩むことが多くなった。

 

 授業は余り聞いていないが殆ど聞けないぐらいに悩んでいた。

 

「何を悩んでいるのリトルデーモン」

 

 声のする方を見ると善子が経っていた。

 

「どうした、善子」

 

「だから私はヨハネよ!」

 

「お前が教室で話しかけてくるなんて珍しいな」

 

 そう言うと善子は呆れながら言ってきた。

 

「この数日上の空のレイに言われたくないわね」

 

「そんな感じに見えるか?」

 

 いつも通りにしていると思っていたがそうではないみたいだ。

 

「周りの人間を騙せてもヨハネには分かるわよ」

 

 人の事を良く見ている。

 

「まぁ、悩み事だよ」

 

「レイにも悩み事があるのね」

 

「おい、俺をどんな風に見てるんだ」

 

「そうね、人が寝ている時に襲う変態」

 

「まだ気にしてるのか」

 

「気にするわよ! ファーストキスだったのよ」

 

「俺もだよ」

 

「レイの情報はいらないわよ!」

 

「それで教室で話しかけてくるんだからなんかあるんだろ」

 

「いや、ヨハネでよかったら相談にのるわよ」

 

 そんな事を言われて驚きもしたが笑ってしまった。

 

「お前が相談にのるのかよ」

 

「何よ! ヨハネじゃ頼りないって言いたいの」

 

「いや、これに限っては自分で解決しないといけないんだ」

 

「それがレイに授けられた試練なのね」

 

「まぁ、そんなとこだな」

 

 俺と善子が話す間柄と知ったクラスの奴らは遠目で見ていたがクラスの女子は善子と話すきっかけが欲しかったみたいだ。

 

 偶に話しているのを見るし、善子の言葉を説明してほしい言われる。

 

 別に難しいことではない難しい意味合いで善子が話すだけだと言っても抑止力が欲しいみたいだ。

 

「何か困ったら相談してよ」

 

 そう言って善子は悲しそうな瞳をしていた。

 

 そんな事を思いながら中学で変えたスイミングスクールに向かう。

 

 今は休みながら泳いでいるから肩の痛みは余りない。

 

「零、少しいいか」

 

 コーチに呼ばれて渋々向かう。

 

「なんで俺が呼ぶと嫌そうな顔をするんだ」

 

「いや、コーチが呼ぶ時って変な用事が多いんで」

 

「お前、今回の強化選手に選ばれたが行くか?」

 

「強化選手ですか」

 

「お前、少しは嬉しそうにしろよ」

 

 合宿は嫌いなんけど。

 

「はぁ」

 

「毎年、大阪でやっているのは知っているよな」

 

「知らないです」

 

 去年行ってないから知らないし。

 

「知っとけよ! お前それでも水泳競技者か」

 

「趣味でやってるんで」

 

 そう言うとコーチは額に手を置いてため息を吐きながら言う。

 

「お前はそうだったな、今回から東京で行うんだよ」

 

「そうなんですね」

 

「今年は上の方からお前の泳ぎを見て見たいと言われてな」

 

「親と相談してからでいいですか」

 

「もちろん相談は大切だが参加の方でいる事を思って置けよ」

 

 俺はそれを聞いて嫌そうな顔をする。

 

「お前そんなに嫌か」

 

「行くのはいいのですが家の方が」

 

 俺が居ない間の親父が心配だ。

 

「話はしたから親御さんにも言って置けよ」

 

 面倒なことになったなと思いながら家に帰ると親父が帰っていた。

 

「おっ、零君おかえり」

 

「今日は早くないか親父」

 

「いやー今日は絶好調でね」

 

 テーブルを見て見ると夕飯が置かれていた。

 

「夕飯も用意したよ」

 

「そうか」

 

 これなら話しても大丈夫だろうと思い話をしてみた。

 

「行きなよ」

 

「家の事はいいのかよ」

 

「僕だって零君の父親を何年してると思ってるんだい」

 

「だから心配なんだよ」

 

 何だかんだで話が簡単に進み。

 

 合宿に向かうことになった。

 

 季節は10月、泳ぐ季節ではないが東京に観光に来たと思えればいいか。

 

 そんな事を思いながら開催施設に向かうが電車が複雑だ。

 

「どれに乗ればいいんだ」

 

 東京は複雑だなと思いながら電車に乗り込んだ。

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