ZOIDS 紅の獅子   作:モルヤパ

2 / 34
プロローグ

延々と続く砂漠の一角に、紅いライガータイプのゾイドが佇んでいた。

 

「あ~あ、いつになったら砂漠以外の景色が見られるのかしら?」

 

砂漠の枯れた風に、そう呟いた彼女の紅い髪が美しく靡く。

 

「さて、外の空気も入れたし早くハッチ閉めちゃお。」

 

彼女はライガータイプのゾイドのコクピットシートに座り、ハッチを閉める。

 

それと同時に、センサーから敵反応のアラームが鳴る。

 

「ん?こちらに近づくゾイドの反応・・・」

 

彼女はパネルを操作し近づくゾイドを特定する。

 

「モルガが二体にレッドホーン、帝国軍の識別はなし・・・盗賊か。」

 

『そこの紅いライガー!大人しく俺達にそのゾイドをよこせ!』

 

レッドホーンから男の声が発せられた

盗賊のリーダーなのだろう。

 

「いきなり現れて何あんたら?そう言われて相棒を渡すゾイド乗りがいるもんですか。」

 

『何だぁ?女が乗ってんのか?』

 

「女のゾイド乗りなんて珍しくないでしょ?」

 

『ちょうどいい、そのゾイドと一緒に俺達のところに来てもらうぞ。』

 

『かなりの上玉だぜ兄貴、ヘヘヘヘヘ。』

 

盗賊の3人組は舌なめずりをしヘラヘラを笑う

その光景に彼女は鳥肌が立ち震えた。

 

「うっわ盗賊って考えてる事みんな一緒なのね、そんなだから盗賊なんてチンケなことしかできないのよ。」

 

その発言は盗賊達の逆鱗に触れた

 

『ああっ!?このアマ舐めてんじゃねーぞ!!』

 

『人が大人しくしてれば付け上がりやがって・・・!野郎共!多少傷がついてもいい!あのゾイドをいただくぞ!』

 

モルガとレッドホーンは搭載されている火器を彼女のゾイドに向ける。

 

「典型的な盗賊の思考ね、そんなゾイドで私に勝てると思ってるの?」

 

『そういうテメェはろくに武器も積んでねぇじゃねーか!』

 

そう 彼女のゾイドは目立った武装がなく、丸腰だ。

 

それでも、彼女は余裕を崩さない。

 

「武器に頼ってるようじゃ強いゾイド乗りになれないわよ?三下盗賊さん達?」

 

『このアマァ!!構うこたぁねえ!やっちまえ!!』

 

盗賊のゾイドが一斉に砲撃を開始した。

 

弾丸が彼女のゾイドを襲う。

 

「さあ、あいつらに私達の力を見せてやりましょう。」

 

彼女に呼応する様に、ライガータイプのゾイドは咆哮する。

 

砲弾が着弾する前にジャンプで攻撃を回避した。

 

「な、速い!?」

 

盗賊達が怯んでいる隙に

 

「まず1匹!」

 

「うわああああ!?」

 

空中から1体のモルガに襲い掛かり、機体を薙ぎ倒した。

 

「な、何だこのゾイド馬鹿速ぇ!?」

 

「ひ、怯むな!!撃て撃て!!」

 

残った2体が砲撃を行うが

ライガータイプは巧みに回避し、もう1体のモルガに接近する。

 

「く、来るなぁ!!」

 

盗賊の悲鳴と共に、モルガのビーム砲が噛み千切られた。

その砲塔を捨てると、次はリーダーのレッドホーンへ視線を向けた。

 

「な、何だこの女・・・!ただのゾイド乗りじゃねえ・・・!」

 

「もう終わりかしら?こいつらのコンバットシステムはフリーズしてるわよ?」

 

余裕の彼女の前に、盗賊は冷や汗をかくばかり

それでもリーダーとしての示しがあるのか、強がる態度をとる。

 

「こ、こっちはレッドホーンだ。そう簡単にやられはしねぇぞ!」

 

「ふ~ん、私ダークホーンとかアイアンコングにも勝つ自信があるんだけど」

 

「へ、へへへ、ハッタリかますならもっとマシなもの考えるんだな」

 

「ハッタリかどうか・・・試してあげるわ!」

 

彼女のゾイドはレッドホーンに向け駆け出す。

 

その時、頭部側面にある鬣状のユニットが展開し輝きだす。

そして、両爪にもエネルギーが集中し輝きを増す。

 

「な、何する気だこいつ・・・来るな!来るんじゃねええええ!!」

 

盗賊のリーダーは悪あがきの如く砲撃を繰り返すが、射線がブレた攻撃では

 

あのゾイドは捉えられない。

 

「ストライク!レーザークロォォォォ!!」

 

レッドホーンに向かって飛び上がり、輝く爪を穿ち

 

レッドホーンを一撃で倒した。

 

コンバットシステムフリーズのエラー音がコクピットに響く中

盗賊のリーダーが呆気に取られるしかなかった。

 

「な、何だあのゾイド・・・武装なしで俺達を1分も掛からずに倒しちまうなんて・・・化け物か!?」

 

「これに懲りたら、盗賊なんて馬鹿な真似は二度としないようにね。」

 

彼女は相棒のゾイドを立ち去ろうとしたが

 

「待て!!」

 

盗賊のリーダーに呼び止められた。

 

「あんた・・・一体何者だ!?」

 

「私?私は・・・・・アオイ・リュウガ

私の相棒は、ライガーゼロ。覚えておきなさい。」

 

そう言い残し、アオイとその相棒、ライガーゼロは走り去っていった。

 

「あの盗賊達の座標はあの人に送ったとして・・・これからどうしようかな・・・?」

 

そう考え込み、しばらくして、アオイは微笑む。

 

「ねぇ、次は何処に行きたい?ゼロ・・・」

 

ゼロはそれに応えるかの様に咆哮し

 

砂漠の地平線の彼方へ消えていった。

 

 

そして、アオイは

 

後に伝説となるゾイド乗りの少年少女と出会う。

 

 

 




Blu-rayBOXの発売を記念して久しぶりの二次小説を投稿しました(以前はなろうでスパロボ小説を取り扱ってました。)
まだ感覚が戻っていませんが、皆さんよろしくお願いします。

感想・質問等受け付けております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。