S133 岩牡蠣プロダクション第6事務所オフィスラウンジ
光
「やった!敵戦力掃滅!」
ユッキー
「おお、コッチの勝ちだね!」
ナターシャ
「ええ!」
叶
「ははは」
四人の歓声に包まれるオフィスラウンジ。
要
「うっ、うぅん……ん……?」
要、オフィスラウンジの隅に気絶したまま寝かされていた状態から、ようやく目覚めつつある。
S134 市街地~市街地上空
ピルザ
「ンム……シュウゥワッチッ!」
ピルザ、掛け声と共に飛行ポーズをとって飛び上がり、高速で飛び去っていく。
シスニャー
「フゥー……シュワッ!」
シスニャー、深呼吸するかのように両乳房をゆっくり上下させた直後、彼女も掛け声と共に飛行ポーズをとって飛び上がり、空の彼方へ飛び去っていく。
1番機と2番機のβ号、α号と再合体し易いように空中静止する。これは空中での再合体プログラムが実戦使用できるレベルに達しておらず、戦闘機動や高速飛行などの移動しながらの再合体が極めて困難なので、現場の空中で再合体するにはβ号が足を止める必要が有る為。
1番機と2番機のα号、各々へ属するβ号の背後へ回り込んでから互いの合体時用接続部を填め込むように低速前身していって、互いの合体接続を完了させる。
2機とも合体を完了させると共に、機体を水平に保ちながら速度を徐々に上げていく。そこへ他のガウエジェも合流してくる。
S135 ガウエジェ1番機のα号側コックピット
八木
「んしょっと」
八木、既にα号側コックピットへ戻って琴乃と操縦席を交代しており、その席のシートベルトを締めてから操縦桿を握る。
琴乃
「ふぅ……」
琴乃、指揮官席に座して安心したような溜息をつきながら、その席のシートベルトを締めていく。
クーカ
<こちら2番機、ラウラ・"クーカ"・ソウザ・サントス。ついさっき指揮官席へ戻ったところだ>
琴乃
「了解。全機、これより基地へ帰投する。八木だけじゃなく、小型円盤部隊を1機で引き付けてくれた副長も御手柄だったな」
クーカ
<ああ。久々に自力で飛べただけじゃなく、御陰で昔に憧れてた空戦映画みたいな気分を味わえて最高だったぜ!>
女性隊員B
「いやー、にしても御見合いの件で死亡フラグになってなくって良かったですよ」
クーカ
<は?御見合いに、死亡フラグぅう?>
女性隊員B
「ええ実は、御見合いを控えた状態で危険な任務を引き受けるのは死亡フラグっぽいから心配かもって話してまして……」
八木
「えー、私が出てる間に副長の事で、そんな話してたの?」
琴乃
「おい、まだ帰投中な上に本人に対して……」
クーカ
<お前ら、その御見合いならとっくに済んだぞ>
琴乃&八木&女性隊員A&B&C
「「「「「えっ?」」」」」
クーカ
<なんだ、隊長まで揃いも揃って……ちゃんと日時を確認しとけよ正確に>
琴乃
「う、うむ……すまん」
八木
「そ、それで済んだって事は、結果は どうだったんです?」
S136 ガウエジェ2番機のα号側コックピット
クーカ
「んー、今回も例に漏れず、俺の見た目とかが目当てのキモいガチなロリコン野郎だったから、話を蹴っといた」
クーカ、既に指揮官席へ座してシートベルトも締めている。
琴乃&八木&女性隊員A&B&C
<<<<<あー>>>>>
クーカ
「まっ、あんな奴なんかと一緒になる為に飛べる機会が減るかもしれねえなら、一生独身で自由の身だった方がマシだな」
女性隊員E
「あ、あはは……」
女性隊員D
「さ、さすが副長……」
女性隊員F
「でも結婚を割と焦ってそうな事を言ってたような……」
クーカ
「なんか言ったか?」
女性隊員F
「い、いえ何も!」
S137 高空
ガウエジェ数機編隊、基地へと帰投していく。
S138 岩牡蠣プロダクション第6事務所内の廊下
既に変身を解いてシスニャーとピルザから菜緒とあやめの姿へと戻った二人が並んで歩いている。
カメラは二人が歩く速度に合わせて、レーシングスーツに包まれた二人の尻を背後から二人ぶん同時にアップで映しながら追跡する。
あやめ
「いやー、今回は苦しい戦いだったっすねー」
菜緒
「だねー、泡に槍に催眠にと割かしフルボッコだったからねぇ私。っていうかツジーンも……」
あやめ
「あー予備選力から脱して早めに一緒に戦えってんなら冗談じゃないっすよ。アタシゃあ、ねこにゃー殿が『女として、毎回毎回ピザデブ野郎へ早急かつ積極的になりに行きたいか?』って問いに、アタシの目を見ながらYesの類の返事を言えでもしない限り、死んでも予備選力止まりをやめないっすよ」
あやめ、菜緒が言わんとしている内容を察して、彼女の言葉を遮って述べる。
菜緒
「むむむ」
あやめ
「なーにが『むむむ』っすか、馬超じゃないんだから」
S139 岩牡蠣プロダクション第6事務所オフィスラウンジ
カメラ、オフィスラウンジと廊下を繋ぐ出入口用ドアを真正面から映す。菜緒と あやめ がドアを開けてオフィスラウンジに入ってくる。
菜緒&あやめ
「「へ?」」
要
「うーウホッ、ゴホホッ、ウホウホ!」
要、ゴリラの鳴き真似をしながら室内で暴れている。
菜緒
「えっ、なにこれ?」
ユッキー
「ああ、ねこにゃー にツジーン!要って子が目を覚ましたと思ったら、急に こんな感じに……」
光
「あーっもう、どうなってんですかコレ!?」
ナターシャ
「ゴーロン星人は斃されたどころか、ここへ運び込まれる前に催眠解除されてた筈なんじゃ……!」
叶
「う、うーむ……これは所謂、後遺症の類なのかもしれない、かな?」
あやめ
「こ、後遺症って……確か操られてた時は、こんなゴリラみたいなのじゃなくて小型の猿っぽい鳴き真似が混じる程度だったような……」
菜緒
「ちょ、ちょっと要ちゃんっ!別に手術されたワケじゃない催眠なら、敵がヤラレると元に戻るモンでしょ普通はー!」
要
「ゴホ?ンッ、ウホウホ……」
要、よしもと新喜劇の森田まりこ のネタの如く、ゴリラのような歩き方から次第に歩き方を人間が直立歩行するようなモノへと変えていく。
菜緒
「いや、なんで そんな『人類の進化』みたいな感じになってんのっ!?」
菜緒、要の元への戻り方へ殆ど反射的にツッコミを入れる。
要
「あっ、いやその、自分で言うのも何だけど一種の余韻か寝ボケみたいなのに、ノリと勢いっぽいのが合わさったみたいで……」
菜緒
「そっ、そうなんだ……まあ兎も角、そう言えば何で異星人に操られなんかしてたの?」
要
「いや、それが、記憶が曖昧で詳しく覚えてないんだけど、猿っぽい金髪の化け物に妙な光線を浴びせられて、それからは夢でも見てたような感じがして……」
あやめ
「な、なるほど……」
要
「にしても変な感じなんだよなー、なんか菜緒と、えーとソコの……陣痛、さん?」
あやめ
「いや陣痛じゃなくてツジーンっすから、辻凪あやめっすから!妊娠もしてませんから!」
要
「あっ、そっそっか。それで菜緒と辻凪さんがウルトラシスニャーとウルトラマンピルザだって思い込んでたような気がして……」
菜緒&あやめ
「「へ?」」
叶
「む……!」
叶、菜緒と あやめ がシスニャーとピルザへの変身者だという事が知られたかもしれないと感じて少し警戒する。
要
「そんでもって、菜緒と辻凪さんが、そろそろウルトラ戦士の力を借りないと拙いだとか、進んでピザデブ野郎になりにいく若い女子が居るかっていう話しをしてるのが聞こえたような聞こえなかったような……」
叶
「…………」
叶、要の言を聞いて、寝ている要の側で菜緒と あやめ が、自分達がウルトラ戦士への変身者である事を前提とした会話したのだ察して、菜緒と あやめ の方を少しジト目になって見る。
菜緒&あやめ
「「あ、あはは……」」
菜緒と あやめ、やや乾いた笑いをしながら、叶から目を逸らす。
光
「ははは!んな、まっさかー」
ナターシャ
「うーん、にわかに信じがたい事だし、ゴーロン星人の催眠が解けてからも暫く気絶してたから、その時に見た夢だったんじゃないかな?」
ユッキー
「だろうねー。まあ、ねこにゃー ならスタイル的にも実はシスニャーなんですって言われても納得だけどね」
菜緒
「ちょっ、ユッキー先生……!」
光
「つーか、地球を守る手助けしてもらっておいてピザデブ野郎とか夢だかの中での二人、以外と失礼だったんすねぇ……まっ、もし本当にピルザに変身しろって言われたらアタシだって躊躇するけど」
あやめ
「そっ、そうっすねえ」
要
「うーん、まあ、やっぱアレは夢か記憶混濁だったんだろうな」
叶
「あ、ああ。強力な催眠に掛けられていたそうだから、その副作用だったんだろう。そういうのから覚めたばかりな状態のまま一人で帰らせるのも何だろうし、彼女を家まで車で送っては どうだろう?」
叶、会話の流れ的に要が見た夢か単なる記憶混濁という形に落ち着きそうだったので、敢えて そう結論づけつつ話しを逸らし、更に念を押すべく話題の元である要を一先ず遠ざけるべく家に送り返そうとする。
ナターシャ
「ああ、それじゃあ、私もコレから基地に戻りますんで、その途中で……八月朔日さんだっけ?」
要
「え、ええ。八月朔日要です」
ナターシャ
「ああ、どうも。それで基地に戻る途中で八月朔日さんを家まで送ってきますよ」
要
「ありがとうございます」
ユッキー
「ああ、でもレンタカーだっていう軽トラも有った筈じゃ……」
要
「えっ、アタシそんなのレンタルしてたん!?」
菜緒
「やっぱり操られてた時に借りてたんだね……」
あやめ
「じゃあ軽トラは明日、アタシが八月朔月さんの家まで届けるから……」
あやめ、自身のスマホを取り出して地図アプリを開く。
あやめ
「っと、この地図アプリに場所を記しておいてほしいっす」
あやめ、地図アプリを開いたスマホを要に渡す。
要
「ああ、どうも」
叶
「ふむぅ……」
叶、小さく唸りながら、地図アプリを操作する要を横目で見やる。
叶
(岩牡蠣君らも居るから一先ず帰らせるようにしておいたが、シスニャーとピルザに変身しているのが猫島君と辻凪君かもという疑問が切っ掛け次第では彼女の中で再燃するかもしれないから、遠ざけるより寧ろ目を届かせ易いところへ置いて……場合によっては、いっそ彼女にも猫島君と辻凪君の秘密を打ち明けて巻き込まれてもらう事を考えておく必要も有るかもしれん。ゴーロン星人に操られていたが故という理由も有るかもしれないが、猫島君を一応は返り討ちに出来るくらいの腕前だったと聞くから、調査に行かせた際の自衛能力には問題なさそうだし、彼女の今の職業と絵心の有無次第では機を見て岩牡蠣君に出勤組アシスタントとして彼女も採用できないか相談してみるか……)
要
「はい。ここに届けてください」
要、叶がモノローグを終えた直後に地図アプリの操作を終えて、スマホを要に渡す。
あやめ
「わかったっす。んっ、とっ……うん?」
あやめ、スマホを仕舞いながら、席の一つに備わったPCの画面に表示されている内容に気付く。
ナターシャ
「じゃあ、これで八月朔日さんの帰る準備も済んだみたいだし、私は これで。さっ、八月朔日さん」
要
「ああ、はい。菜緒、久しぶりに会って早々に世話かけたな」
菜緒
「んあー、いいって いいって。要ちゃんの所為じゃないんだから。それじゃあねー」
要
「おう」
ナターシャ
「お疲れ様―」
菜緒
「お疲れ様でーす」
ユッキー&叶
「「お疲れ様」」
光
「御疲れ様です」
要とナターシャ、オフィスラウンジから出て行き、出入口のドアを閉める。
あやめ
「ん……ふぅー、はぁ……」
あやめ、先程に視界へ入った或る映像が映されているPCが備わっている席へ既に座していて、そのPC画面を凝視しながら顔を紅潮させて息を荒げている。
あやめが見ているPCの画面には、先程にガウエジェ隊の機外カメラによって撮影されて此のオフィスラウンジのPCへリアルタイム送信されて自動録画された映像……しいてはシスニャーが溶解泡まみれにされたり、鉤鎌槍で左太股裏を突かれて苦悶等している映像が映し出されている。
S140 あやめ の妄想内1(イメージシーン)
菜緒
「うわぁあぁああぁあっ!」
菜緒、ビキニ水着姿でガス状の泡を浴びせられて全身を泡まみれにされてしまう。
菜緒
「うっくっ……んっうっ……うっぐぐんぅ……!」
菜緒、泡まみれで立ったまま全身をピクピク震わせながら、苦悶の呻き声を断続的に発する。
S141 あやめ の妄想内2(イメージシーン)
菜緒
「うっ、ぐぅうっ!」
菜緒、ビキニ水着姿で俯せ状態から起き上がろうとする。
菜緒
「んぐわぁぁあああぁっ!」
菜緒、左太股裏の限りなく膝裏に近い部位を何者かに鉤鎌槍の石突側で突かれてしまい、起き上がるのを強制中断させられて俯せに顔を地面に突っ伏しつつ左膝下を上げる。
菜緒
「ぐわっ!ぐぅううっ、んあぁあ、やめっ……!うぅうっ、ぐぅうわあぁああっ……!」
菜緒、左太股裏の膝裏近くへ石突をグリグリ押し付けられて、左膝下をやや振りつつ右膝下を大きくバタつかせ、上半身をクロールに近いような動かし方をしながら藻掻き、顔を痛みと屈辱に耐えるように歪ませながら苦悶の声をあげ続ける。
S142 岩牡蠣プロダクション第6事務所オフィスラウンジ
(BGM:『キョンシーズBGM(カンフーメン)|RaymondSheepHK』で検索すれば「no+t」なるサイト内にて対象BGMが再生できるページが一番上に表示される筈)
カメラはPC画面を凝視する あやめを斜め前から映す。
あやめ
「んっ、ふぉー、はぁはぁ……はっ!?ん、ぐぅっ……!」
あやめ、暫し興奮したような息づかいをしてから、文字通りはっとなり、それから何かを耐えているかのような表情になりながら涙目になる。
あやめ
(だ、駄目……!こんな腐ったどころじゃ済まない目で友達を見たり、あげく友達がヤラレて苦しんでる妄想なんかしちゃ駄目っす!大体、泡責めの泡は服だけ溶かすような好都合なのじゃないガチな溶解液だから変身前の ねこにゃー殿が あんなに浴びたら洒落にならないくらいグロい事になっちゃうからっ!ああ、でも……でもぉお!)
菜緒、あやめ のモノローグ終盤頃に彼女の斜め後ろへフレームインする。
菜緒
「なに見てんの?」
菜緒、あやめ のモノローグが終わった直後に彼女の背後から声をかける。
あやめ
「うっひゃぁああぁあっ!」
あやめ、アレな妄想の対象にしていた本人に背後から突然 声をかけられ、動揺して飛び上がり、咄嗟にPC画面を隠そうとする。それと同時に映像が静止した直後、菜緒の顔と あやめの顔の二ヶ所へ画面がアイリスアウトする。
(イメージED:邪魔はさせない(参照動画:ニ◯ニコの『【MAD】 京アニmix 邪魔はさせない』))
S143 聖郷大学付属病院の屋外
カメラは病院の外観を映す。
S144 聖郷大学附属病院の一室
診察台をより機械化したような台の上に、三蔓義命がブラとパンティーのみな下着姿で仰向けに横たわっている。彼女の首や腹や太腿にはコードが繋がった吸着式電極が張り付けられている。命が横たわっている台の脇の席にはシャーロットが座してPCを操作している。
命
「……う、はっああっ、はぁあっ!」
命、最初は静かに横たわっていたが、少し経つと苦しそうに呼吸を荒げる。
シャーロット
「ん……このくらいにしておきましょうか」
命
「うっ、んあぁあ……はい」
命、シャーロットに言われて上体を起こす。シャーロット、命に歩み寄って彼女の体に張られた電極を一つずつ剥がしていく。
命
「んっ……」
シャーロット
「もうじき地球を守るウルトラ戦士は二人だけじゃなくなる」
命
「ええ。しかも、すぐに只一人だけで充分になる……」
シャーロット
「そうよ。その一人こそが貴女……」
命
「はい……先生の成果の披露にもなりますね」
シャーロット
「確かにねぇ」
シャーロット、命から電極を全て外し終えると立ち上がる。
シャーロット
「それじゃ、部屋に戻って、ゆっくり休んでちょうだい」
シャーロット、言い終えると命に背を向けて歩き出す。
命
「……はい」
命が返事した数瞬後、シャーロットは部屋から出て行く。
命
「ふぅー……ん」
命、自身が乗っている台の隣の小さな台に置いてあるトリアージャーを片手で取り、胸の前に持ってきてから柄と鞘を片手で握って其れを見下ろす。
カメラはトリアージャーの鞘口をアップで映す。命、トリアージャーの刃を鞘から少し抜く。少し露わになったトリーアージャーの刃に命の顔が反射して写る。
命
「ドクテラ、か……」
命が台詞を言い終えると共に画面がフェードアウトして終わる。
(もしも本作の設定の拙い所を改変したり余計な設定を削ったりして良い具合に再調整して連載物として書いてくれる人が居たら、ちょっと嬉しい)
(メイン参考元: http://sshozonbasho.blog90.fc2.com/blog-entry-2350.html )
(サブ参考元: http://azuhawk.fc2web.com/index.html)
本エピソード「シン・ウルトラシスニャーファイト」はこれにて完結となります。いやはや、私よりもずっと原案の活かし方が上手い戦闘シーンばかりで感嘆するばかりでありました。ではでは柳治先生、ご協力頂きありがとうございましたー!٩( 'ω' )و