慶吾's view
俺は久しぶりに親友と会うことを楽しみにしていた。と言っても彼は二週間ぐらいあってないだけだが。
楽しみなのは、あいつがいつの間にか周りに女子を侍らしていた、と聞いたからである。これは色々と聞かなくてはならない。今日は楽しくなりそうだ。
そんなことを考えていたら、いつの間にか学校についた。そう言えば、先週も約束をすっぽかしてたっけ?
out of view
現在は午前8時、そしてここは学校の下足箱。この時間なら生徒はあんまり揃ってない。来ているのは、朝練のあった部活生ぐらいである。もちろん、まだ教室には入ってきてはいない。
しかし二年の教室には二つの動く影があった。
一つはいつもよりかなりはやく来ていた菅野慶吾、もう一つはいつもはやく来てる遠藤篤のものだ。
二人は楽しそうに会話をしていた。この二週間何があったとか、報告しあっていた。
もちろん篤は本当のことを言えない。その代わりにと、篤の周りにいたと言われる女子についてこれでもかと言うぐらい聞かれた。それは端から見ていたら、きっと止めに入らなければいけないレベルでの、尋問であった。
それに屈することなく篤は、淡々と答えていった。それが、面白くなかったのか慶吾はため息をついた。
そのため息は、篤に対してだが、彼に想いを寄せている者にも向けられていた。こいつはきっと気づかないぞ、と言う意味が込められて。
しばらくすると、教室には生徒がやって来だした。その中には見たことのない人物が混じっていたが篤は気づかなかった。
篤が休んでる間に、この学校には数人の転校生がやって来ていた。学年や性別、出身など様々だったが、どの子も運動は抜群に良くできた。
そして、その事がクラスでは話題になっていた。転校生ってだけでも人気になるのに、同じような時期に何人もやって来ていたら、目立って仕方がない。その上、根も葉もない噂がたち、生徒達の間で広がり続けていた。
内容は酷いもので、悪の結社のスパイだとか、この学校に政府からの偵察だとか、みんな実は兄弟だとか、もう色々であった。
それが本当のことかどうかは、本人たちにしか分からない。
そんな転校生の内の一人が、篤達のクラスにもいた。そいつは、頭の後ろで手を組み、椅子でシーソーしていた。
席は篤から遠く、尚且つ暗いところにいるものだから人が寄り添わなかった。
慶吾「今日は何もないし、この前の埋め合わせ、もちろんしてもらうぞ。」
篤「もちろんそのつもりだよ。」
慶吾「それと、あいつも連れて行くぞ。」
篤「あいつって?」
それを聞いた慶吾は少しだけ呆れるように、前後に揺れている彼を指差した。
慶吾「もしかして気づいてなかった?」
篤「うん、全く。」
慶吾は彼についての説明を少しだけ終えたあと、篤と共に彼の元へ向かった。
篤「転校生だったんだね。今、慶吾から聞いて初めて知ったんだ。これからよろしくね。君は?」
?「めんどくせぇー」
そう答えたのは、奈良シカマル。この時点ですでに慶吾からの説明などを受けているので特には問題はなかった。
慶吾「自己紹介すらっ!?」
ツッコミを入れてどうなるって訳ではなかったが、ツッコミを入れたとたんにチャイムがなった。まるでシカマルの答えないと言う意思をくみ取ったかのように。
それを聞いて篤たちは席についた。
その後は授業中など何事もなく放課後になった。
篤の周りにはたくさんの人がいた。その中には先週行った星座観測に参加しているメンバーもいた。
真梨子「今日やるの?」
慶吾「そのつもりだ。この前はすっぽかされたからな。」
綾「で、転校生がいるのは、歓迎会も含めてるわけ?」
そう、先週篤が参加しなかった星座観測の代わりに、今日みんなで遊びにいこうと言うのが集まっている理由だ。その中には二年に転校してきた生徒が全員いた。
と、言うのも歓迎会も一緒にやるためというのが理由なのだが。
篤の参加しているグループは学年で一番大きなグループであった。8クラス240人中約50人いると言うほどのグループである。各クラスに五人はいるこのグループのリーダー的な存在に篤がいるのは一年の時に学級委員をやっていたからと言う理由がある。
そして、今回はそこに新たに転校生が加わるのだからまた大きくなるのだ。といっても参加は自由だが。
すでに転校生の一人奈良シカマルはそのグループに参加することを決めていた。
と言うのも、
シカマル「面白そうじゃねぇか。」
「だろ!先月なんかみんなで旅行行ったんだぜ!」
なんて話してたのが理由だろう。
そして、今回はラウンド1に行くことに決まった。今回のメインはボーリングになった。もうひとつカラオケと言う案は出ていたが、みんなが同じ部屋に入れないと言うことで却下された。
その後、世話役をかって出ている御坂美琴が「じゃあ、予約しとくわね。」と言って携帯を取りだし、電話を掛けた。
ボーリング場に着いたときみんな携帯をてにしていた。と言うのも、このグループの掟である、遊ぶ際に親への連絡と、電源を切っておく、と言うのを実行するためであった。
どちらの掟も十分に楽しむために決められたものであったが、これは親にとっても嬉しいものであった。
携帯を持ってないものは、公衆電話もしくは誰かに借りて電話を掛けた。
シカマル「お利口過ぎねぇか?」
篤「こんなもんだよ?」
慶吾「確かにお利口過ぎる!だが、これは俺らが楽しむためだ!」
そして、みんなは一度席についた。そして、
篤「この前はすっぽかしてごめん。それについては今日のボーリングで許してくれ。 」
と言うと、周りでは、ものすごく沸いた。
篤「そして、今日は転校生の歓迎会でもある。そして、数人はこのグループに参加してもらえることになった。新参者だからといってはぶったりしないように!」
慶吾を指差しながらいったせいかみんなは慶吾を見た。
慶吾「そんなことしねぇよ!」
篤「だ、そうだ!じゃあ、今日は楽しんでくれ!」
篤はそう言うと、一旦下がり、助走をつけボーリングを投げた。
ゴトン
が、ガーターであった。