翌日の朝、ナナメはガンメンだった機械の山を見ていた。
リーロン「あらナナメ、何をしているのかしら?」
リーロンは今目を覚ましたようで、目元を擦りながらナナメに問いかけた。
ナナメ「あ、ロン。起こしちまったかい?」
リーロン「いえ、そんな事ないわ……で?機械に興味があるのかしら?」
ナナメは頭を掻きながら考えて、こう言った。
ナナメ「機械というか、ガンメンに興味があるっていうのが正しいかな?」
リーロン「ガンメンに?どうしてかしら?」
ナナメ「それは……」
カァン!カァン!カァン!
ナナメが何か言おうとしたとき、金属を殴った時とき特有の甲高い音がした。
リーロン「あら、二日連続は珍しいわね…揺れに気をつけて。」
ナナメが何が?と聞こうとしたとき、大きな揺れが体を襲った。
少ししておさまったが、周りは騒がしくなっている。
ナナメ「な、なんだい、今の…」
リーロン「襲撃よ、ガンメン共のね。」
この揺れに驚いたのか、カミナとシモンも起きてくる。
慌てている二人を見て、ナナメは逆に冷静になっていった。
リーロン「あら?あんたら起きたの?」
ナナメ「私は先にいくよ。後でな、ロン。」
ナナメが谷の入口に着くと、ガンメンが一機居た。
ナナメ「大丈夫かい?ダヤッカ。」
既に居たダヤッカに話しかける。
ダヤッカ「ああ、だが二日連続はキツイな……」
カァン!カァン!カァン!
合図が鳴ると、さらにガンメンが落ちてくる。
まるで弾丸のような速度で大地に突き刺さると、先程の揺れがまた起こった。
遅れてカミナとヨーコが前線に来た。
しかしシモンが見当たらない。
ナナメ「カミナ、シモンはどうしたんだい?」
カミナ「ラガンを動かすのに手間取ってんだ……なんだあいつら。」
ガンメン達の方を見ると、準備体操をしていた。
……機械が動いても、準備体操にならないんじゃ……
ナナメの小さな疑問は、三回目の合図で消えた。
カァン!カァン!カァン!
今度は一回り大きいガンメンが落ちてきた。
そのガンメンは近づいてきたが、罠の爆発に巻き込まれた。
ヨーコ「崖の上に爆薬を仕掛けたの、まんまとはまってくれたわ。」
ナナメ「……まだだよ。」
全員『え?』
ナナメがそう言うと、岩の中からデカいガンメンが出てくる。
しかも全く傷のない状態で。
カミナ「……へえ。」
カミナの声が聞こえたナナメがカミナの顔を見ると、まるで玩具を見つけた子供の様な顔をしていた。
……あれは碌なこと考えてないね……
カミナ「決めた!あのガンメン俺がいただく!」
やっぱりねえ……
ヨーコ「あんた何言ってんの!?」
カミナ「あいつには俺が乗るっつってんだ。」
ヨーコ「もしもーし…」
相変わらず、変な事考えるねえ。
ナナメ「でもまあ、敵を倒すならまずは同じ武器をそろえないとね。」
ここらへんは喧嘩と変わらないね。
ヨーコ「ナナメまで!?」
カミナ「流石ナナメ、わかってんな!」
変におだててるんじゃないよ、全く……
ヨーコ「ちょっと、危ないわよ!」
ヨーコは心配性だねえ、でも、
ナナメ「大丈夫だよ、だってコイツには…」
シモン「アニキイィィィィィ!!」
いつもはない気迫を纏わせ、シモンがラガンに乗ってきた。
ナナメ「頼れる弟分がいるからね。」
カミナ「いいとこ来たぜ!兄弟!」
走ってきたラガンにカミナは飛び乗る。
勢いそのままラガンはデカいのに突っ込んでいく。
ヨーコ「……は!?ちょっと!二人共行っちゃたわよ!?」
ナナメ「叫んでる暇あったら、援護した方がよさそうだよ?」
ヨーコが振り向くと、空中で回転しているラガンがカエル顔に殴られそうになっていた。
ヨーコは目にも止まらぬ速さで狙いをつけ、腕に打ち込み機動をそらした。
ヨーコ「…やれやれ、なんであんな馬鹿援護しなきゃなんないんだろうね。」
カミナが獣人を放りだし中に入ってから、まるで眠ってしまったかのようにそのガンメンは止まり、弄られていく。
ヨーコ「…ちょっと、大丈夫なの?もうラガンが……」
……全く、本当に心配性だね。
ナナメ「大丈夫だよ、寝坊気味のバカがやってきたから。」
カミナ『俺を誰だと思っていやがるキーーーック!!』
ラガンを踏み潰そうとしたガンメンを、脚を壊しながら蹴り飛ばす。
カミナ『よくも可愛い子分をパーーーンチ!!』
続いて隣にいたガンメンを、腕を壊しながらも殴り飛ばす。
……しかし、ドストレートなネーミングだねえ。
カミナ『必殺!男の魂完全燃焼!キャノンボールアターーーック!!』
締めにカミナの乗ったガンメンが投げた、ラガンのドリルが二機を貫いた……
その夜の事……
カミナの手に入れたガンメン、グレンの改修の途中のこと…
カミナたちは、昨晩弔い、先ほど掘り返してしまった骸骨の処まできた。
戦闘中に掘り返してしまったのだそうだ。
カミナ「悪かったな、また起こしちまって…昼間は手荒なこともしちまったが、恨まないでくれよ。」
ナナメ「…さ、調子のいいこと言ってないでさっさと埋めてあげるよ。」
カミナ「わかってるよ……っ!?!?」
カミナは何かに視線を釘付けになり、骸骨の上の土を払う。
ナナメ「…カミナ?」
ナナメは肩越しに止めようとすると……骸骨に見覚えのあるマントと、髑髏の腕輪が着いていた。
ナナメ「!?これは…」
カミナ「親父…こんな所でくたばってたのか……」
全員『!?』
カミナは、目の前のことが信じられないように首を振っていた。
カミナ「早い…早すぎるぞ……親父イィィィィィィィ!!!!」
そこに、強き勝者の姿は、ありはしなかった………
ひのき「第四話終了です。」
ナナメ「それじゃあゲストだよ。」
コイツが居なきゃ始まらない!熱きハートとクールな頭脳の持ち主、グレン団リーダーのカミナ!
カミナ「おう!来てやったぞナナメ!…おい、なんで笑ってんだ?」
ナナメ「クッ…クールな頭脳(笑)」
カミナ「うおぉい!開始早々失礼すぎんだろ!?」
ひのき「と、見ての通りいじる側といじられる側の関係です。」
カミナ「説明適当すぎんだろ!?」
ひのき「質問ないからね、さっさと終わらせるよ。」
ナナメ「それじゃあまたみておくれよ。」
カミナ「投げっぱなしかよ…そんじゃあ、」
「「「次回をお楽しみに!」」」
ナナメ「……クールな頭脳(笑)」
カミナ「ナナメ!いつまで言ってやがる!」
ひのき「お疲れ様~。」