side:カミナ
……シモンはまだ来ないか。
おそらくあの二つ面は来るだろう。
二人でやっても厳しかったんだ、一人じゃ無理だろう。
だが俺は一人じゃない、リットナーの連中も居る。
シモンだってそのうち来る。
ナナメは前線に出ていないが、流石に素手じゃ無理があったんだろう。
アイツでも無理があった…んだよな?
何だか嫌な予感しかしねぇ…
その時、正面に白い物体が落ちてくる。
砂煙が逆巻き、そこにはあの二つ面がいた。
ヴィラル「逃げもせずに待っていた事だけは褒めてやろう、人間。」
コイツ、余裕かましやがって……
カミナ「逃げ隠れせずやって来た事は褒めてやるぜ?獣か人か曖昧野郎。」
ダヤッカ「かかれ!」
リットナーの野郎どもが銃撃を放つ。
だが、その攻撃も効いた様子はなく蹂躙される。
あの野郎、こっち向きやがれ!
グレンを突っ込ませ、組み付く。
ヴィラル「成長のない……」
が、脚をすくわれ…
ヴィラル「奴だぁ!」
後ろに蹴り飛ばされる。
カミナ「があ!」
痛ってえ…
ヴィラル「言ったろう?奇襲は奇襲、二度目はn…」
『だあらっしゃあ!!』
ヴィラル「げふう!?」
という声と共に、獣人野郎のガンメンは蹴り飛ばされた。
そう、ガンメンにだ。
グレンとは違い靭やかな体躯をしており、少女のような印象を受ける。
胴体は白、脚は藍色、頭はオレンジの塗装で手首に鎖のようなものが付いているのも特徴だ。
しかし、何より目立つのは二つ面である事、上の顔に角みたいのが付いてる事、そして……
ナナメ「よし、順調順調……無事かい、カミナ?」
ナナメが、中に乗っている事だ。
side:end
side:ナナメ
うんうん、なかなかの動きをしてくれるね、コイツは。
カミナ「ナ、ナナメ!お前そのガンメンどうしたんだ!?」
ナナメ「カミナ…なけりゃあ造ればいいんだよ。」
カミナ「スケールデカいなおい!」
あんたには負けるよ。
ナナメ「よし、今からこの『ビー!ビー!』……げっ。」
カミナ「どうした、何かあったのか?」
え~~っと……
ナナメ「ジャムった。」
カミナ「あ?何だそれは。」
ナナメ「要するにシステムエラー、動かなくなった。」
…………………
カミナ「は!?それってただの的になるって事じゃねえか!」
ナナメ「いや、すまんね。ちょっと待っておくれ、直すから。」
カミナ「仕方ねえな…どれぐらいかかる?」
ナナメ「……しばらく待っておくれ。」
カミナ「うぉおい!」
私達が喋っていたら、あの二つ面が起き上がってきた。
ヴィラル「…更にもう一体のガンメンだと?盗まれたという報告は無い、どうなっている!」
あちゃあ、あれは相当頭にきてるね……
ヴィラル「しかも俺が二度も奇襲に引っかかった…この屈辱は晴らさせてもらうぞ、人間!」
その後は酷いものだった。
グレンは私を護りながら戦っていたが、当然護り切れる筈もなかった。
殴り、蹴り、飛び道具での攻撃。
容赦のない攻撃で既にガンメンはボロボロ、身体の痛みもそろそろヤバい。
グレンなんて肩のパーツが取れちまってる。
そして二つ面の上の頭が光り出す。
ヴィラル「今度こそ終わりだ…」
恐らく話に聞いたビームってのだろう。
あれを食らえばただじゃすまないだろうね。
でもね…
ナナメ「獣人、あんたにいい事教えてやるよ。うちの村のことわざなんだけどね…」
ヴィラル「あ?」
ナナメ「二度あることは三度ある、てね。」
その言葉を理解する前に、二つ面の横顔にグレンの肩パーツが飛んできた。
注意が逸れたとき、地中からラガンがドリルで上の顔に傷をつけ、ビームの射線をはずした。
へへ、遅かったじゃないかい…
カミナ・ナナメ「やっと来たか、シモン!」
シモン「怖いよ、怖くて堪らないよ…でも、アニキ達を見殺しにするのは、もっと嫌だ!」
ほら、シモンは来ただろう?ヨーコ。
カミナ「よし!こうなったら最後の手段だ、あれやるぞ!」
シモン「あ、あれ?」
何か作戦があるのかい?
カミナ「バカ野郎!あれっつったら決まってんだろ。合体だ!」
シモン「合体!?」
ヴィラル「合体?」
リットナー男勢「合体!」
ヨーコ「合、体…」
ナナメ「おいヨーコ。」
リーロン「無理ね。」
カミナ「やってみなきゃ分かんねえだろうが!それに俺達だけ顔一つなのは納得いかねえ」
理由がしょうもな過ぎる……
カミナはラガンを持ち上げ、脚部のドリルをグレンの頭に突き刺した。
カミナ「ハーハッハ!これで俺らも顔が二つだ!」
…流石に、全員呆れた顔してるね。
ヴィラル「…つくづく呆れた男だ。顔の数など関係ない、格の違いだ!死ねえ!」
獣人がトドメにとビームを出そうとする。
…………ブゥン…………
!……出来る。
ナナメ「合体…する…!」
ビームが放たれた。
だが、当たる直前に緑色の壁に阻まれる。
そしてグレンとラガンは姿を変え、さらに屈強な姿となった。
ヴィラル「合体だと?…人間ごときが!」
近づいていき、お互いの顔をぶつけ合う。
カミナ「どうだケダモノ野郎、これでこっちも顔が二つだ!」
ヴィラル「くっ、たばれぇ!」
カミナ「無ぅ駄無駄無駄無駄!」
獣人が拳を振り抜くのに合わせカミナが拳を振り抜く。
これは……
ダヤッカ「く、クロスカウンター…!」
そしてそのまま獣人のガンメンの頭を砕き、兜を奪った。
カミナ「漢の魂燃え上がる!度胸合体、グレンラガン!俺を誰だと思っていやがる!」
そのまま兜を奪い、被った。
カミナ「いいか!今日からこいつの名前はグレンラガンだ!」
まんまだね……ん?
機体が、動くようになってる…なんで?
ま、いいか。
ナナメ「それじゃあ私も名乗らせてもらうよ。」
カミナ「おう、おせーぞナナメ!」
急かすなっての…
ナナメ「メカに魂吹き込んで!生まれたガンメン『スイシュテン』!このナナメが造った!」
カミナ・ナナメ「それじゃ、行かせてもらおうか!」
よし、今度はちゃんと動く!
そして獣人のガンメンが腰に挿してあった刀?のような物を抜く。
ヴィラル「まさか剣を抜くことになるとは…見くびっていたよ、人間!」
その二振りの剣でこちらを突いてきた。
…聞いてなかったのか?
カミナ・ナナメ「スイシュテン(グレンラガン)だって言ってんだろうが!」
グレンラガンがドリルで剣を壊し、スイシュテンのミドルキックで蹴り飛ばした。
ボールみたいに良く飛ぶねえ……
ヴィラル「何故だ、何故これほどのパワーアップを……!?」
カミナ「お前には一生分かんねえよ!」
ヴィラル「おのれぇ……!」
次の瞬間、二つ面は大量のミサイルを使い逃げ出してしまった。
そして帰投ポイント、敵の根城を発見した…
ヨーコ「…本当に行くの?」
シモン「うん。」
カミナ「敵の根城が分かったんだ、さっさと潰した方が手っ取り早いぜ!」
ナナメ「ということだよ、行くことは決定事項だね。な、ロン?」
リーロン「勿論よ。」
カミナ「て、お前も来るのか!?」
リーロン「優秀なメカニックは必要でしょう?」
この二人は最後まで騒がしいね…
ナナメ「あ、そうそうヨーコ。」
ヨーコ「何?」
口角を吊り上げて…
ナナメ「好きな男はさっさと追ったほうがいいぞ?」
ヨーコ「な!?う、うるさい!オヤジ臭いわよ!」
ナナメ「そう言うなって。ほら、後ろのは送ってくれるみたいだよ?」
ダヤッカ「ああ、村のことは俺達に任せて行ってこい!」
カミナ「おら!お前ら置いてくぞ!」
ヨーコ「もう…じゃあね、皆!」
シモン「頑張らなきゃな。」
ナナメ「ああ、目指すのは…」
全員「獣人どもの本拠地だ!」
第1部・完
ナナメ「今回のゲストは…」
リットナーの天才メカニック!自称ビューティフルクイーン!リーロン・リットナー!
リーロン「ども~。あれ?作者はどうしたの?」
ナナメ「ああ、あそこで真っ白になってるよ。宿題がなんたらって。」
ひのき「……………………………」
リーロン「某ボクサーみたいに燃え尽きてるわね…」
ナナメ「そんなことより、遂に私の機体がでたよ!」
リーロン「そうね、今回はあんまり活躍してないけどそれなりの機能があるわね。」
ナナメ「ここではネタバレになるけどな。最後に気づいた人も居るかもしれないがモデルは伊吹 萃香だよ。」
リーロン「そうね、じゃあ…」
「「次回もお楽しみに!」」
リーロン「ほら、アタシが治療してあげ…」
ひのき「すっかり元気になりましたはい!」
ナナメ「復活早っ。」