オリジナル個性   作:雨の日

19 / 60
個性:鍵

 インターン中

 リューキュウ事務所にとある案件が持ち込まれた。とあるビルを占拠している敵を捕まえてほしいと。リューキュウはインターンに来ていた蛙吹と麗日、波動を連れてさっそく占拠されているビルに向かった。

 

「ここね」

 

 リューキュウの目の前にはどこにでもありそうなコンクリートのビルがあった。近くには他のヒーローが待機している。なぜかビルに近づこうとしない。そのことに疑問を持った波動が待機しているヒーローに近づいていった。

 

「こんにちは! ねえねえなんでビルに入らないの? 敵は中にいるんでしょ? ねえねえなんで?」

 

「ねじれちゃんか。いや俺らも入ろうとしたんだけどよ。どうやっても入れないんだ。多分敵の個性のせいだとおもうんだが・・・・・・」

 

 波動に返事をした男性ヒーローは自分の証言を証明するために実際にビルに入ろうとした。まず入り口のドアを開けようとした。だが開かない。どんなに男性が力を入れても扉は開かない。次に男性の個性であろうか。腕が何倍にも大きくなった。その拳で壁を壊して入ろうとした。だがコンクリートで出来ているであろうビルにはヒビ一つはいらない。

 

「なっ? こんな感じで他のヒーローたちもどこかを壊して入ろうとしたりしたんだけどよ。無理だったんだ。なんでとりあえず敵がいつ出てきてもいいようにまわりで待機しているんだ」

 

「本当だ!」

 

 男性の説明に納得がいったのか波動はどうやってビルに入ろうかと頭を悩ませながらリューキュウの所に戻って手に入れた情報を説明した。リューキュウは波動の説明を聞き頭を悩ませた。自分ではどうしようもなさそうだと感じたからだ。

 

「どうしましょうか?」

 

「うーん・・・・・・屋上から入ることもできないんですよね?」

 

「できないみたいだよ? やったヒーローは屋上に行くことまではできたけど中に入るドアを開けることはできなかったみたい」

 

「じゃあどうすれば・・・・・・」

 

 リューキュウたちが頭を悩ませていると新しいヒーローが到着した。そのヒーローを見た途端リューキュウの顔色が明るくなった。まるで今の状況を打開できるものが来たかのように。

 

 そのヒーローは各所に金色の様々な形の鍵を刺繍された黒いスーツのような服を着てトップに鍵がついた首飾り、たくさんの鍵を糸のようなものでひとまとめにした腕輪をつけた大学生くらいの年齢であろうと推測できる容貌の男性だった。

 

「ここですか」

 

「キー!」

 

「これはリューキュウさん。お久しぶりです」

 

「えぇお久しぶり。キーも呼ばれたのね」

 

「はい、こういう案件は僕向きなので」

 

 どうやらその男性の名前はキーというらしい。リューキュウとの会話からそれなりに親しい関係のようだ。波動はキーとリューキュウの関係が気になるのか今にも声をかけたそうな顔をしている。

 

「ウラビティ、フロッピー、ねじれちゃん。こちら解錠ヒーロー『キー』。キー。こっちの子たちは私の所にインターンに来ている子たちで右から順番にウラビティ、フロッピー、ねじれちゃんよ」

 

「そうですか。はじめまして僕は解錠ヒーロー『キー』といいます。個性は鍵で普段は鍵をなくして開けられない家の鍵の解錠とかをやっています」

 

 リューキュウから紹介を受けてキーは麗日たちに笑顔で挨拶を述べた。その姿からキーが好青年であることが窺えた。麗日たちもある程度緊張しながらキーに挨拶を返した。

 

「それで。ビルに入れないそうですね?」

 

「そうなのよ。ここにいるヒーローたちの中で一番パワーがある人が壊そうとしたんだけど無理だったそうよ」

 

「そうですか」

 

 キーはリューキュウから説明を受けながらビルの壁を触る。ビルの壁は本当にヒーローたちが壊そうとしたのかも分からないほど綺麗だった。キーはある程度壁に触ると目つきを鋭くした。

 

「なるほど。そういう個性ですか」

 

「なにかわかったんですか?」

 

「敵の個性がわかりましたよ。そしてその突破方法も」

 

「本当ですか!?」

 

 キーの言葉に麗日たちは驚きの声を上げる。なにせ何人ものヒーローがどうしようもなかったビルへの侵入。それを可能にすることができるといったのだから。

 

「まず敵の個性です。多分ですが保存とか状態維持とかの状態を一定の形に維持する個性です」

 

「便利そうな個性ね」

 

「そうですね。有用に使えば引く手あまたの個性でしょうね」

 

 蛙吹の言葉を肯定しながらキーは右手の指をピストルの形にしてビルの扉に当てた。そして鍵を開くようにひねった。その後ドアを左手で開こうとすると普通に開いた。

 

「えっ?」

 

「相手の個性を開錠しただけです。その形で維持するということは外と内を遮断しているということです。まるで鍵を閉めた家のように。故に僕の個性で解錠できるというわけです」

 

 キーの説明に麗日たちはとりあえず今は納得しておくことにし中にいる敵の捕縛に向かった。キーは戦闘系の個性持ちに手柄を譲るためにその場に待機することにした。

 

「みんな無事に怪我無く終わるといいですね」




個性:鍵
タイプ:変形系
全身のいたるところを鍵にすることができる。
鍵になった部位で触れたものを解錠したり閉めたりできる。(鍵のかかった扉を解錠する。逆に鍵を閉めるなど)
戦闘時には相手の意識を閉じて気絶させたり考えを閉じて戦闘方法を限定させたりして自分に優位になるように立ち回る。
もし敵となっていた場合相手の理性を閉じて本能の赴くままに暴れさせる。性欲の箍を解錠して発情状態にするなどをおこなっていた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。