USJ敵連合襲撃 倒壊エリア
ここには黒霧によってとばされた爆豪と切島がいた。2人は順調に待ち伏せていた敵たちを倒していったが1人の敵に足止めをくらっていた。
その男はマッスルだった。ボクサーパンツ以外何も着ていない男の体は相当鍛えたのであろう太く頑丈でありながらしなやかで洗練された筋肉で覆われていた。背も高くオールマイトといい勝負をするのではないかと思わせるものがあった。
「ふんっ! 貴様の攻撃はその程度か!」
「くっ!」
「その程度で本物の敵にかなうとでも思っているのか!」
「このやろう!」
切島の硬化された拳を鍛え上げられた腹筋で受け止めながら男性は叱咤する。この程度ではないだろうと。もしこの程度の攻撃しかできないのであればヒーローになるのは諦めろと。
切島は男性の叱咤に応えるようにさっきより硬く鋭く硬化させて体全体の力を使って男性に殴り掛かる。それを男性はよけもせず真正面から受ける。避ける必要などないかのように。
「ふんっ! 少しはまともな攻撃ができるではないか。だが俺を倒すにはまだ足りん! 体の奥底から力を引き出し全身全霊をこめて打ってこい! 出なければ俺の芯には届かないぞ!」
「おうっ!」
「そっちの少年はどうだ! 俺を倒せるような攻撃ができるか! できなければどこかにいけ! ここにいてもなんの役にも立たないからな」
「言わせておけば! このクソ敵ッ!!」
男性の挑発により激怒した爆豪は後ろへの爆破で推進力をえてものすごいスピードで近づき男性を殴る。ただそれは余裕をもって手で受け止められる。すさまじい音が鳴ったが男性は表情一つ変えない。
「この程度か? さっきまで威勢のいいことを言っておいてこの程度とは失望したぞ。拳とはこう握り! こう殴るものだ!」
「ぐふっ!」
男性は爆豪に向けて捕まえていない手を向けてゆっくりとこぶしを握り爆豪の腹に向けて放った。男性の一撃はそれほど速くもない速度での打撃であったが当たった時すさまじい音が響き拳を受けた爆豪はうめき声をあげて気絶した。
「嘘だろ!? 爆豪があんなに簡単に!」
殴るまで捕まえていた手に爆破を受けていたにもかかわらず男性はその身体にほとんど怪我をおっていなかった。いや逆に最初に会った時より筋肉が膨張しより強くなっているイメージを切島は受けた。
「あんな個性頼りで体を特に鍛えていない輩に俺が後れを取るわけないだろう」
「いやいや!」
切島は知っていた。爆豪が爆破の時に受ける反動を耐えるためにそれなりに鍛えていることを。自分も鍛えているが爆豪にはまだ及ばないことを。
「むっ? そんなに鍛えている感じはしなかったがもしかしてこの少年もそれなりに鍛えていたのか?」
「当たり前だろ! 俺たちはヒーローになりにこの学校に来てるんだぜ」
「確かにヒーローになるには鍛える必要はあるか。だが足りん! あの程度の打撃で気絶してしまうなど鍛え方が足りん証だ」
切島は内心あんな凄まじい攻撃を受けて平然としていないといけないとかヒーローに求められるレベルって高えなっと思いながら全身を硬化させていく。そして打撃をうける構えを取る。
「こいっ! 受けきってやる!」
「ふむ。受けてみよ! これが我が絶技『正拳突き』だ!」
「がぁ! ああああ!!」
その切島の様子を見て笑みを浮かべながら男性は近づく。心なしか拳が大きくなっているように見える。いや実際に大きくなっている。最初より大きく強靭になった拳による一撃は切島の硬化による防御を難なく貫き切島を気絶に追いこんだ。
「ふむ。この一撃で五体が無事か。少年、お前は良いヒーローになるだろうよ。まぁ今は殻も取れていないひよっこといった有り様だがな」
切島は気絶する直前男性のそんな言葉を聞いた。自分をよいヒーローになると認められた。敵とはいえこんなに強い男に。切島は嬉しかった。そしてもっと強くなるべく鍛えよう。そう思いながら意識を手放した。
「次はどこへ向かうか? とりあえずここに生徒はもういないようだし中央に向かうとしよう。俺と真正面から戦える相手がいるといいのだが」
男性は期待を胸に中央のエリアに向かう。この2人がここまで戦えたのだから他の生徒もそれなりにやるのだろうと。自分を負かせる相手が絶対にいるはずだと。
個性;筋肉膨張
タイプ:変形系
格闘による攻撃を受けると筋肉が大きく強靭になる。
体のバランスが崩れないように全体的に膨張する。
バランスが崩れてもいいと考えて一カ所だけに集中することもできる。
寝るとリセットされる。
ちなみに
彼は最初から切島の一撃以外で膨張を一切していません。
中央エリアでオールマイトと戦闘し壮絶な殴り合いに勝っちゃうというその場にいる誰もが予想だにしていないことを成し遂げる。オールマイトは最後に死柄木によって崩壊されて死亡。生徒たちもその場にいた全員が重傷を負う結果となった。