林間合宿3日の夜
『敵二名襲来!! 他にも複数居る可能性アリ! 動ける者は直ちに施設へ!! 会敵しても決して交戦せず撤退を!!』
はぁ!? 敵だと!? どこからここで合宿してるって知ったんだ? 確か敵連合の襲撃をかわすためにどこに行くか情報を伏せていたはずだろ? 雄英高校の教師か生徒にスパイでもいるのか? いや、そんなこと考えている状況じゃねえか。
「拳藤! どうする?」
「どうするってどういうこと?」
「このままならぜってえ敵と会敵するぞ! こっちの情報が抜かれているってんならな」
「そうか! 確かにそうだよな!」
鉄哲も同意見みてえだな! よしまずは戦闘できるようにしねえと。
「それは?」
「トリモチ弾を撃つことができるアハトアハト砲だ。威力もそれなりにあるぜ?」
「そっそうか」
なに引いてんだよ。これでも異形系の相手はつらいんだぞ。俺も本当はマシンガンとかいろいろと用意したかったが法規制で難しかったんだよ。察しろ。
「霧?」
「いや毒ガスだな」
計器が反応してる。そこまで強くはねえみてえだが吸い続けるとやばいな。えーとガスマスクは・・・・・・ここだな。
「ガスマスクだ。被っとけ」
「おう!」
「ありがとな!」
「そしてくらいな!」
ちっ! はずしたか。次は当てる! トリモチによって行動範囲は狭まっただろうしな! っていうかあいつもガスマスクしてるな。あいつもこの毒ガスを吸うとまずいのか?
「愕だけに良い格好はさせねえ!」
「私たちもヒーローの卵なんだ! 敵相手に引き下がる訳ないだろ」
やる気があるのはいいがトリモチ踏まねえよな? 鉄哲とか脳筋だから足元とか気にしなさそうなんだよな。一応注意しとくか。
「トリモチ踏むなよ! 特に鉄哲! お前は熱くなりやすいから注意しろよ!」
「わかってらぁ!」
「ちゃんとフォローするから大丈夫!」
ならいいんだけどよ。・・・・・・って言っている間に鉄哲! トリモチ踏みそうになってるんじゃねえ! あっ! 拳藤ナイスフォロー! よしこれなら俺も全力を出せる! たたみかける!
「敵! 俺の前に出てきたことを後悔しな!」
フルバーストだ! トリモチだが当たれば痛いぞ? ほら逃げろ逃げろ! まあ逃しはしないがな! ・・・・・・俺のやっていること敵みてえだな。
「ぐっ!」
「よし! あたった。鉄哲! 拳藤! たたみかけろ!」
「おう!」
「わかってる!」
あんだけ撃って1発しか当たらねえとは大した奴だな。だが俺の飽和射撃と鉄哲と拳藤の近接格闘から逃れられるはずねえだろ。すぐにげりゃあよかったのにな。なにか理由でもあったのか? まあなんであれこれでここでの戦闘は終了だな。
『A組B組総員―――プロヒーロー・イレイザーヘッドの名に於いて、戦闘を許可する!!』
遅え! もう使っちまったぞ!? なに? 俺後で処罰でも受けんの? 理不尽なんだけど!?
「拳藤! 鉄哲! 俺、処罰受けんのか!?」
「はあ!? いきなり何言ってやがる?」
「? ・・・・・・ああそういうこと。大丈夫じゃない? 多分正当防衛に入ると思うしさ」
「そうか。ならいいんだけどよ」
拳藤がこう言ってんだし大丈夫だよな? ・・・・・・今処罰のことを考えてもしょうがないか。この状況をどうにかするのが先決か。まずはこいつらの目的を知らねえとな。それから今後の動きを考えよう。
「なあ? 聞こえているか?」
「うっ!」
「聞こえてはいるみてえだな」
こっちを憎悪の目で見てやがるな。はっ! そんなに俺が憎いか? ヒーローが憎いか? 世間が憎いか? こいつがどう思っていようが関係ねえ! 悪いことをしたなら報いを受ける。これは当たり前のことだ。今までは上手くいっていた? だから? 今まで上手くいっていようと次に上手くいくとは限らねえ。その油断、慢心が俺らに負けた要因の1つだ。
「はぁ。お前に訊くことなんてねえよ。いや、訊いても無駄だ。お前程度に時間を割く理由もねえ」
この目を向けてくる相手から情報を得るには時間がかかる。そんな時間は俺たちにはねえ。今は眠ってろ!
「いいのか?」
「問題ねえだろ。多分あそこに敵がいるんだろうからな」
「ああ!」
でけえ火柱だな。多分敵の個性だろ。あそこ目指せばなんかしらいるはず。いなくても手掛かりがあるはずだ。時間が経つとなくなるものもあるし急ぐか。
「これは?」
「みりゃわかんだろ」
「いやわかるけど・・・・・・」
私有地なんだから問題ないだろ。公道なら免許がいるがな。10歳から車の運転の練習はしていたんだ。こういう所での運転もしっかりとな。事故ったりしねえから早く乗れ!
「ついてこねえなら別にかまわねえぞ?」
「いやいく!」
「・・・・・・わかったよ。お前らだけじゃ不安だからな」
拳藤、それはどういう意味だ? いや今は訊かないでおくか。だがあとで問いたださせてもらうぞ! 覚えてやがれ!
「シートベルトはしめたな? いくぞ!」
山道だから揺れるな。だが今は我慢しないとな! 待ってろよ敵ども! 俺たちを侮ったこと後悔させてやる!
個性:転送
タイプ:発動系
ある場所から手元にものを移動させる個性。
生物は不可能
限界の大きさなどは正確に測ったことがないため不明(前に戦艦を転送することもできたので相当なものだと推測されている)