とあるまち
どこにでもありそうな平和な町。そこを敵が歩いていた。敵は男性で傍目から見るとどこにでもいそうな容姿をしていた。ただ一度目を離すとどこにいるかわからなくなるという特徴があったが。
「ここらへんでいいか」
その男性は町にある公園の中央で止まってしゃがみこみ何かを背負っていた鞄から取りだして作業をし始めた。男性の持っているものから取りだしたのは何かの機械だろう。
「あとは・・・・・・」
男性はカバンから地図を取りだしてみだした。その地図には何カ所か印がなされていてそのいくつかは赤い丸で囲われている。おそらくそこはもう男性が作業を終えた場所なのだろう。
「あと12カ所か。今日じゅうに終わるかな?」
地図の印を見てため息を1つついた男性は次の作業場所に向かおうとした。だが近くにパトロールしている女性のヒーローがいることに男性は気づいた。
「俺だけなら何とかなるがあれを見つけられるのはまずいな」
機械を見つけられる可能性を考慮して男性はヒーローを無力化することに決めたようだ。真正面からヒーローに向かっていく。ヒーローは真正面から近づいてくる男性に気づいていないようで辺りを警戒しながらも歩みをとめたりなどはしなかった。
「さて、眠ってもらおう」
「! ぐっ!」
男性が鞄から取りだした物をヒーローに押しつけた。押しつける瞬間何かに気づいたようにヒーローは目を見開いたがろくに抵抗もできず首筋に男性が取りだした物、スタンガンを当てられて昏倒した。
「どっかのサイドキックとかだったらまずいな。早く何とかしないと」
男性手早くカバンから取り出した紐でヒーローを拘束すると手荷物などを漁り正体につながるものがないか探しだした。結果彼女は完全フリーのヒーローであると判明した。
「よかった。これなら何とか隠蔽できる」
男性は安堵の息を吐いた後ヒーローを見つかりにくい場所に移動させて隠蔽工作を施した後地図片手にその場を離れた。ヒーローが自分がいない時に起きる可能性も考えて一応の対策もとっておいたようで男性の顔に不安は微塵も浮かんでいなかった。
「他にこの町にヒーローはいないよな? いたらまたやらないといけないんだけど」
男性はそう不安そうに言いながら印の場所を回った。幸い他のヒーローに会うことはなかった。どうやら彼女以外のヒーローはこの町にはいないようだ。
「終わった。つかれた~。早く帰って休みたいぜ」
男性はそう言いながら拘束したヒーローがいる場所に戻った。ヒーローは案の定一度起きたみたいだが対策として置いておいたもので再度気絶させられていた。ヒーローが生きているか確認した後男性はすっかり軽くなった鞄をその場に置き女性を背負った。
「今日は久しぶりに楽しめるかもな」
ヒーローは女性としては貧相な方なのだがそれでも女性だ。いろいろと楽しめるだろうと男性は今後のことを考えて笑みを浮かべた。そのさまはまさに敵といっていいものだった。
「こいつはいつ起きるかな? 楽しみだ。寝ている奴で遊ぶのはつまらないからな」
男性はそう言いながら降ろした鞄を手で持ち帰路についた。ヒーローは男性が拠点にしている場所についた後も起きなかった。男性はそれを気にすることなくヒーローで遊ぶための用意をし始めた。その顔はどこか狂的に映った。
その次の日、とある町で大規模な爆破テロが起きたとテレビで報道された。その地域に住む人間のほとんどが被害にあい何人か行方不明者も出ているらしい。行方不明者は住居も性別もバラバラなため無差別テロだったのではないかなどと推測されている。
個性:気配遮断
タイプ:発動系
自分の気配などを遮断する。(攻撃の瞬間などで解除される)
自分以外に使用不可能(きている服などにはかけられる)
元ネタはfate/のアサシンである。