オリジナル個性   作:雨の日

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個性:スケープゴート

 林間合宿3日目夜 補習

 『敵二名襲来!! 他にも複数居る可能性アリ! 動ける者は直ちに施設へ!! 会敵しても決して交戦せず撤退を!!』

 

 えっ? 敵!? どうしよう。誰かが傷ついているかもしれない。私が何とかしないと。私が何とかしないと。

 

「相澤先生! 個性の使用の許可をください!」

 

「? 何をいきなり」

 

「私の個性なら現在誰がどこにいるか把握できるので早く!」

 

「・・・・・・わかった」

 

 よし、許可は得られた。これで後で怒られることはないはず。えーと場所は・・・・・・うん、わかる。特訓の成果が出ているのかな? 個性の広がり方が速い。それに有効範囲も。

 

「地図はありますか?」

 

「ほら。これがここら辺の地図だ」

 

「ありがとうございます」

 

 えーとここにマンダレイがいて他は・・・・・・これで全部かな? あ、洸汰君を忘れてた。えーと・・・・・・やばい! ピンチっぽい!

 

「できました」

 

「みせてみろ・・・・・・この色の意味は何だ?」

 

「えっ? トリアージですけど?」

 

 名前の横の色なんて気にしている場合なのかな? ぐっ! いたっ! こんなに痛むってことは誰かに吹き飛ばされたとか高所から落下したとかかな? 前者なら増強系の敵だね。

 

「色を変えます」

 

「・・・・・・やばいってことか」

 

 黄色から赤に変わったたんだからやばいに決まっているでしょ!? 文句を言ってやりたいけど相手は教師だしここで怒ってもどうにもならない。冷静に冷静に。こういう時は事実だけを伝えるんだっけ? 相手を戸惑わせないために。

 

「はい、今は私が肩代わりしてますけどほっといたら死にますね」

 

「・・・・・・わかった。他の奴らにも個性の使用の許可を出してくる。ちなみにだが生野、お前の個性は個性の代償も肩代わりできるのか?」

 

「できますよ? それがどうかしましたか?」

 

 質問の意図が分からない。誰かの個性に代償があるのかな? 痛いのだったら嫌だな。でもこういうときって大体痛いものだよね。・・・・・・しょうがない我慢しますか。

 

 痛い! 痛い痛い! 敵は相当に強いみたいだね。先生たちが苦戦してるみたい。相澤先生のドライアイを肩代わりしているせいで目が乾くし最悪。あっ苦しいのも加わった。誰か毒ガスでも吸ったのかな?

 

「痛い!」

 

 これ誰? 痛すぎるんだけど! 両腕が折れてる? さらにその上で折った? なんて馬鹿なことしてるの? そんなにしなくちゃ勝てない相手なの、敵って。

 

 このチクっとした痛みは何かに刺された? かなり鋭利なもの。ナイフ? 包丁? よくわからない。・・・・・・って切るな! イタイイタイイタイ。多分この人腕を切断されたな。えーと・・・・・・この反応は障子君? 大丈夫かな? 大丈夫だよね? 痛みとかは私が肩代わりしているんだし。

 

 うわっ! 氷山?ってことはあそこに轟君がいるのかな? って冷たっ! 体が冷えてきた。もしかしてこれが代償なのかな? 使いすぎると体温が下がるとか? なら炎の方は体温が上がるのかな?

 

 うわぁ今度は大爆発だ。アレはやばそうだね。森の一角が更地になってそう。痛みで何とか意識をたもっているだけの私でも察せるほどの大音量だ。ついでに掌が痛くなってきた。多分これも代償だよね。なら耐えないと。私が今倒れたらまずい。いつもは働かない直感がそう言ってる。

 

「ぐっ! がっ! 痛い! イタイイタイイタイ!」

 

 近くに誰もいなくてよかった。こんな姿誰にも見せられないよ。でも誰かいてほしかったかも。すがりつけるし安心感も得られただろうから。いや、同じ生徒に安心感を求めるのはどうなんだろう? っていうか安心感をえられるだろうか? ・・・・・・えられないだろうな。

 

 熱い! 炎に焼かれてる? 炎系統の個性はこと戦闘になると厄介だよね。おっ! またまた氷山! 轟君容赦ないね。今度は寒さに耐えないといけないのか。

 

「痛くならなくなった?」

 

 鈍い痛みがきていた敵と多分殴り合っていた方からの痛みがなくなった。戦闘は終了したのかな? どうなったんだろう? えーと・・・・・・反応がこっちに近づいてきているってことは勝ったんだよね?

 

「他も終わった?」

 

 痛みとかがこちらに来なくなったってことは終わったってことだよね? もう私休んでいいかな? いいよね?

 

「生野、大丈夫か?」

 

「この状態を見て大丈夫だと見えるなら大丈夫なんでしょうね」

 

「・・・・・・すまん」

 

 ごめんなさい相澤先生。でもさっきまで痛みに耐えていた私にその言葉はいただけないよ。もっとこう、ね? いたわりの言葉とかはないわけ? まぁ相澤先生にそんなこと期待したって無駄なんだろうけどさ。

 

「とりあえず休んでいいですか? 限界です」

 

「ああ。目が覚めたらどうなったか教えてやる」

 

「お願いします」

 

 やっと寝られる。多分2時間もかかっていないんだろうけど私には何十倍にも感じられたよ。こんなことがヒーローになったらたくさんあるんだろうなあ。・・・・・・今は寝よう。今は寝て体力を回復しよう。そうしよう。




個性:スケープゴート
タイプ:発動系
対象の怪我などを肩代わりする。(対象の右腕に羊が書かれた腕章がつく。背景の色はトリアージの色。今本当だったらどのくらいの怪我を負っているかその色でわかる。ちなみに緑谷は黒だった。普通なら死んでいる)
病気や体質なども肩代わりすることが可能。(これでドライアイを肩代わりしていた)
生野羊が気絶するとそれ以降の怪我などは肩代わりされない。
肩代わりした何分の一かの痛みなどをうける。(今回は目の渇き、切断や殴打による痛みなどを受けた)
病気は生野羊が発動をやめたり気絶すると元の人に症状をある程度緩和した状態で戻る。(これを知った医学界の人によってこれを利用して精神病患者などを治す案が出されたそうになった)
肩代わりしている人の場所が正確にわかる。(これにより救出訓練では高い評価をえている)
有効範囲は合宿による成長により関東地方を覆えるくらいになっているが本人は気づいていない。せいぜい合宿所になった私有地を覆えるくらいだろうと。

ちなみに
 爆豪はMr.コンプレスが中身を確認した時に自爆覚悟(実際は羊にダメージがいくのだが爆豪は知らない)で大爆発を起こして黒霧を吹き飛ばして難を逃れた。その音を頼りに相澤先生たちが到着して敵連合は形勢不利を悟って逃げ帰った。
 羊以外にけが人はいないので八百万の発信機について生徒が知ることなく神野区への奇襲が警察やヒーローたちによって会議されて決まりその会議の中で羊に協力要請をしようという案が出た。何人か情に厚いヒーローは反対したが押し切られてしまった。羊はそれを渋々承諾。
 神野区への奇襲は万全の状態になったオールマイトにオール・フォー・ワンがかなうはずがなく原作より被害が少なく決着し敵連合はほぼ全員捕縛された。ヒーローもトリアージ赤の怪我をおうものが多数いたが羊がそれを肩代わりしたおかげでヒーロー活動を休止する者はいない結果となった。ただ、羊はこれにより入院期間が仮免試験2日前まで延びることになる。
 ただ、この肩代わりが思わぬ効果を生む。オールマイトが個性の残り火をなくしたが健康状態になったのだ。鍛えれば個性を受け継ぐ前ぐらいの力を取り戻せるとリカバリーガールに太鼓判を押され、オールマイトは教師を続けながら一から体を鍛えなおしはじめた。これによってサー・ナイトアイの予知が外れることになる。
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