ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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みんなの絆です

武藤が自身の病気を打ち明け、そして決勝戦を機に引退すると言い出したのはそれから翌日のことであった

武藤義弘が肺を病んでいる・・・・

 

そのことにみんなは驚いた。だが、何より驚いたのは彼が決勝戦を機に戦車道を引退・・・つまり戦車道を辞めるということであった

 

「すまないみんな・・・・こんな大切なこと隠して」

 

義弘は頭を下げると・・・

 

「まったくお前というやつは昔からそうだな」

 

道子があきれながらそう言う

 

「どうせあなたのことだから、知られるのが怖かったのか?どうせ私たちが傷つかないようにって、そう思ったんだろ?」

 

どうやら、彼女には見透かされていたみたいだ

 

「本当にあんたってばなんでもそう一人で抱え込んで・・・・本当に大馬鹿だよ義弘」

 

すぅ、と息を吸う道子。そして

 

「私たちにも傷つかせろよ!私たちにとってお前は大切な仲間なんだよ!そんな大切な仲間なのに・・・なんで1人で背負おうとするんだよ!お前にとって私たちはそんなに頼りないのか!?そりゃあ今初めて聞いて正直胸が痛いよ!張り裂けそうだよ!それでも頼れよ!それがチーム(仲間)ってもんだろ!お前の戦車道は決勝戦で終わらせやしない!早く病気を治して来年も一緒に戦車道をするんだ」

 

「道子・・・・・」

 

相棒に言われ義弘は唖然とすると

 

「武藤先輩、戦車道辞めちゃうんですか?」

 

「…阪口?」

 

後輩である坂口が心配そうな目で彼を見た

 

「それに病気で死んじゃうって本当ですか・・・・?」

 

彼女は眼から涙を流してそういう

 

「いや、別に死ぬって決まったわけじゃないからな」

 

「………」

 

くいくいと今度は後ろから誰かにまた服を掴まれる、振り向くとそこには丸山がいた

 

「・・・・・」

 

「『師匠、辞めないでください』って?」

 

「・・・・・」コクコク

 

彼女は言葉は話さないが何となく表情で分かった。なんとなく寂しそうなのは表情からして察しできる。でももう『先輩』から『師匠』で決定なのね・・・・

 

「そうだ武藤、お前が抜けたらバレー部のメンバーがまた減ってしまうじゃないか!!」

 

「せっかくチームメンバーになれたんですから、早く病気を治してバレー部復活のその日まで一緒に頑張りましょう、先輩!!」

 

「ついでにバレーの大会まで一緒に頑張りましょう!!」

 

「そこまで来たら全国大会優勝までですよ!」

 

「いや、バレー部に入った覚えないんだけど・・・・・」

 

バレー部メンバーの言葉に苦笑すると

 

「そうだぞバルクマン!病に負けて辞めるなんてそれでもローマ兵か!」

 

「我々の戦いはまだ終わってはいないぞ!!」

 

「そもそも無断で隊を抜けるのは切腹ぜよ」

 

「ならば六文銭が必要か?」

 

「いや、いらないし…てか、バルクマンって?」

 

「お前のソウルネームだ!」

 

「伝説のパンターエース。お前にふさわしい名前だと思わないか?」

 

「あ、そう…別に構わないけど」

 

いつの間にかバルクマンてあだ名がついてしまった・・・・・まあ、黒森峰でチビ狼とか言われたころに比べればまだましか・・・・

 

「なに?そんな規則があるの?なら風紀委員としても見過ごせないわね!!」

 

「さすがに切腹は無いんじゃないかな…」

 

「甘いのよ!規則を守らない、風紀を乱す人達にはそれくらい必要だわ!!」

 

「言ってる事無茶苦茶だよ…そど子」

 

「あはは・・・・」

 

相変わらず仲のいい愉快な三人組だな…風紀員さんは・・・・なんかみんなを見ると三年前を思い出す。三年前の黒森峰も、こうやってバカやって、互いに笑いあって、そして楽しいと・・・・・

 

「武藤!もう隠し事はだめだからね!それにちゃんと病気治さないとだめだよ!また来年も武藤と一緒に戦車道を続けたいし…」

 

「沙織さんの言う通りです。それに大洗学園戦車道チームという作品は一人でも欠けていると完成しません」

 

「そうです武藤殿!戦車が結んだ絆は簡単には無くなりません!!」

 

沙織、華、優花里がそう言うと麻子も

 

「そうだ・・・・武藤さんが戦車道を引退するのも死ぬのもまだ早い・・・・死んでほしくないし、引退していなくたってしまうのも寂しい・・・・」

 

「冷泉・・・・」

 

「それに、武藤さんがいなくなったら、誰が私を起こしてくれるんだ」

 

「いい雰囲気が台無しだ。そこは自分で頑張れよ」

 

「武藤さんもな・・・・肺血病なんて病気。さっさと直して元気になれ」

 

と、少し微笑む冷泉に俺も思わず笑み返した。

 

「義君・・・・私は‥‥来年もここで義君やみんなと一緒に戦車道をやりたい・・・・・・だから」

 

「わかってるよ・・・・俺だってそうさ。ここでまた戦車道を続けたい……こんな道半ばで死にたくない・・・・・死んでたまるかよ」

 

彼はそう言い空を見上げた。その目は先ほどまで諦めたかのような色のない眼であったが、今の彼は昔のように闘争本能に火が付いたかのように赤い瞳が爛々と輝いていたのであった

 

「・・・・・・」

 

その様子を見ていたロスマンは

 

「(どうやら生きようとする意志は戻ってきたようね・・・・その意思があるならまだ耐えられそうだけど・・・・・・)」

 

それでも彼に近づく死神の影は迫ってくる・・・・・

 

「(やっぱりあの子も翔子のように・・・・・いいえ、まだ諦めるのは早いわ・・・・二代そろって同じ死に方なんて、それだけは何としても阻止しないと)」

 

ロスマンは心の中でそう決心するのであった

 

 

 

 

 

 

その後、戦車道のみんなは軽いミーティングをしたり、戦車の整備に当たった。

そして作業が終わりそれぞれの時間を過ごすしていると。

風呂敷包みを背負った冷泉がやって来た。

 

「麻子どこ行ってたのよ」

 

「これ、お婆から差し入れのおはぎ」

 

「そうか、退院したのかお婆さん」

 

「退院されたんですか」

 

と背負っていた風呂敷をおはぎをみんなに差し出す。

 

「うん、みんなによろしくって」

 

「よかった」

 

「決勝戦は観に来るって」

 

冷泉も心なしか嬉しそうだ。決勝戦も見に来ると言うし、気合が入っているのだろう。

 

「武藤さん」

 

義弘に話しかける。

 

「なんだ?冷泉さん」

 

「今度、お婆が会いに来いって……」

 

「お婆さんが俺に、何故?」

 

「前に病院に見舞いに来てくれただろ?お婆がそのお礼を言いたいって……」

 

「まぁ、それはいいが」

 

と病院での見舞いの礼をしたいと言うのだ。たった一度の見舞いで礼がしたいって律儀だと思う、冷泉が義理堅いのも祖母の影響だな。すると、五十鈴が何かを思い出した様に、

 

「あ!みほさん、わたくし今日はこれで失礼させていただいていいですか?」

 

「あ?うん」

 

「華、何かあるの?」

 

いつもより早く切り上げたいと申し出た五十鈴に疑問も持った武部が聞くと、

 

「実は、土曜日から生け花の展示会が・・・・」

 

「華さんが生けたお花も展示されるの?」

 

「はい」

 

「おー、観に行くよ」

 

「本当ですか!じゃあ、是非!!」

 

みほ達が五十鈴の生け花の展覧会に行く事が決まると、五十鈴が義弘の方へとやって来た。

 

「あの、武藤さん」

 

「どうした?五十鈴さん」

 

「今度の土曜日は、空いてますか?」

 

「大丈夫だ。その日の予定は入っていないが?」

 

「本当ですか!でしたら、展示会に武藤さんも来てもらえませんか?」

 

と土曜日は空いていると答えると、五十鈴は嬉しそうにする。

 

「俺が?」

 

「はい、あの時の約束・・・・自分の華道を見つける事が出来たら武藤さんに見ては欲しいと」

 

「そうか、やっと見つけられたのか自分の華道が・・・・わかった。約束だからな必ず行くよ」

 

「はい!それと、お母様がその……武藤さんを連れてくるようにと」

 

あの日、五十鈴家での騒動の後学園艦に戻った義弘は、五十鈴から自分の華道が見つかったら義弘に見て欲しいとの約束をしたのを思い出す。そして、何やら五十鈴母が義弘に話があるらしく連れて来るように言われたみたいだ。

 

こうして義弘は今度の土曜日に五十鈴の生け花の展覧会に行くことになったのであった

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい
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