ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~ 作:疾風海軍陸戦隊
皆が、釣りを楽しむ中、義弘は一人、釣りを楽しんでいた
「平和だな・・・・」
そう呟きながら義弘はちらっと川で遊んでいるみんなを見ていた。水着姿で水の掛け合いをしているみほ、沙織、華、優花里の姿が義弘の目に入る。他にもバレーをやっているバレー部チーム。水鉄砲の撃ち合いをしている歴女チームとそれに加わるキツツキさんチーム。浮き輪を使ってウォータースライダーごっこをしている生徒会チーム。息止め競争をやっている梓、あゆみ、優希、あや、桂利奈。そして、川の流れに身を任せて流れている麻子と紗希の姿も在った。アリクイさんチームは木陰でなぜか筋トレしながらゲームをしていたり、レオポンさんチームは何やら機械いじりをしていた
そんな水着姿のみんなを見て義弘は
「‥・・・絶景かな絶景かな」
何が絶景なのかわからないが義弘はぽつりとつぶやくと
「何が絶景なのかしら義弘?」
と、いつの間にか後ろに立っている篠原がそう訊く
「いや・・・その・・この川景色がな」
「・・・・・ま、そういうことにしてあげるわ。それより釣れてる」
「いや。まだ何も釣れないよ」
「そう・・・・それよりも義弘」
「ん?どったの?」
「あんたは泳がなくていいの?せっかくみんなで河原に来てるのに?」
「ああ。俺は静かに釣りでも楽しむよ」
「そう…まあ、あなた肺を病んでいるし、あまり激しい運動は危険ね。それにしてもこうしてあなたと一緒にキャンプに来るなんて久しぶりだなっと思ってな」
「そうだな・・・最後に行ったのは4年前か・・・・」
義弘はふっと思い出す。それは中学一年のころ、黒森峰で林間学校で山に行った時だ。綺麗な河原でみんなと遊んだり、キャンプファイアーをしたりと楽しかったな
「あの頃は楽しかったわね・・・・山登りの時、クマに会った時は生きた心地はしなかったけど」
「あ~そういえば。そういえばそんなことあったな・・・」
「学園艦にも熊はたまに出るけど・・・まさかあんなでかいクマに会うなんて」
「5メートルくらいあったもんな‥・・・よく生きて帰れたよ」
あの時は、戦車に乗っていたとはいえ、マジで怖かった。黒森峰の学園艦にも熊は出る…けどほとんどおとなしい奴で、マジもんの野生のくま。しかも5メートル級のやつ出てきたときは本当に、俺も、みほも、エリカもマジでビビった。体当たりで戦車ひっくり返されるかと思ったくらいだ
「それで、篠原。そちらさんはどうだ?楽しんでいるか?」
「ええ。これから、エレーナとバレー部のみんなでバレーをするのよ」
「そうか。楽しんでこいよ~」
「義弘も、たくさん。大物釣って。夕食豪華にしてよね」
と軽くウィンクをしてその場を去っていった
「さてと。篠原の言う通り大物、釣りまくるか」
そういい、義弘は釣りを再開するのであった
そして時は流れ、お腹も減って来た一同は食事の準備に掛かるのだった。調理場の傍にて
「カレーかな?バーベキューかな?」
用意されている食材を見て、みほがそう言う。
「キャンプと言えばバーベキューだ」
するとそこで、杏がそう言って来る。
「そうなんですか?」
「あぁ、カレーやシチューを大量に作るも確かに美味しい」
「うんうん」
「それらを食べようと思えば何処でも食べられる」
「うんうん」
「それに比べてバーベキューは、こう言った屋外じゃないと楽しめないからな」
「ほ~う?」
「へぇ、そうなんだ」
柚子がいちいち頷きを入れる中、杏がそう言い放つ。どうやら二人はバーベキュー派のようだ
その杏の言葉を聞いた優花里、みほ、が同意する様にそう呟く
「そんな事ないと思いますよ」
「バーベキューだとお店で食べられるから」
「シャラーップッ!!会長がバーベキューと言ったらバーベキューなんだ!」
「まぁまぁまぁ~~~」
華と沙織が否定的な意見を出したが桃が怒鳴って黙らす。そんな桃を、当の杏が取り押さえると
「じゃあ、バーベキューにしましょう」
「へーい」
みほがそう言い、沙織も若干不満そうな声を出しながらも返事を返す。
「そうと決まれば!」
するとそこで、優花里がそう声を挙げたかと思うと、持って来た荷物の中に在った、段ボール箱の中身をシートの上に広げる。
「じゃっじゃ~ん! じゃんじゃかじゃんじゃんじゃ~ん!」
「優花里先輩、何ですかそれ?」
「これって・・・・・」
意気揚々としている優花里に梓がそう尋ね、秋人が優花里が広げた物に見覚えを感じる。
「私の秘蔵コレクション各国レーションです!」
「ゆかりん、今バーベキューにするって言ったよね!?今!!」
優花里が自慢する様にそう言うと、沙織のツッコミが飛ぶ。
「ねぇねぇ、レーションって何?」
「あれじゃない?趣味レーションとかって言うじゃない?」
レーションと言う言葉の意味が分からなかったあゆみがそう尋ね、優希が的外れな推測を述べる。
「そう、趣味のレーション」
「それは、シュミレーション」
「どこが違うの?」
「何処もかしくも違うよ!」
更にあや、梓、桂利奈のそう言う会話が続くと、みほがツッコミの様に声を挙げる。
「レーションとは戦闘食とか野戦糧食とも言って、軍事行動中に食べる食糧の事です」
「あ、ミリ飯ってやつですね」
「知ってる、ランチョンミートでしょ!」
「あのゴーヤチャンプルとかに入ってるやつ?」
「おにぎりにもなってるよ」
優花里の説明を聞いた梓達がそう言い合っている。
「たまごとOパム」
「たまごとベーコンとOパム」
「たまごとベーコンとソーセージとOパム」
「OパムOパムOパムOパムたまごOパム」
「「「OパムOパムOパムOパム、おいしいOパムおいしいOパム」」
「うるさーい!!うるさい!!うるさーい!!うるさーい!!」
あゆみ、あや、桂利奈の3人が、イギリスのコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』のエピソード『スパム』の一部を再現し始め、梓から煩いと連呼された。なぜだろうか…途中から放送禁止のピーて音も交じっている気がする気がしないでもないが・・・・
「これ、全部がそうなんですか?」
「違うよ、色な食べ物が入っているの。チョコとかガムもあるよ」
そこで、優希がそう尋ねると、優花里がそう答えた。
「え?お菓子も入ってるんですか?」
「わぁ、食べたい!食べたい!」
それを聞いたあやと桂利奈が、スパムコントを止めてそう言って来る。
「それ、大丈夫なの?」
「えーと、通常入手出来るのはコレクション用と言う名目なので本来喫食は自己判断なんですが」
「喫食って何?」
「食べるって意味みたいですけど?」
「普通に言えばいいのに」
と優花里の言葉に沙織と華がそう言い合っていると、バーベキュー用の金網にうつ伏せになって寝ていた麻子が起きてそう言って来る。
「麻子起きた」
「お腹すいた」
如何やら空腹で目を覚ました様である。
「自己判断」
「自己責任」
「自業自得」
一方、1年生チームは躊躇の様子を見せている。
「大丈夫、ここにあるのは特別ルートで入手した物なので全部安全に食べられます」
「「「「「わあ~~~っ!」」」」」
しかし、優花里がそう言うと途端に目を輝かせる。
「本当に食べられるんですか?」
「本当です!」
「「「「「わ~!やったやったやった~っ!!」」」」」
大はしゃぎの1年生チーム。そんな一同を、みほを初めとした一同は温かい視線で見守る。
「先輩!これいくらするんですか?」
するとそこで、桂利奈とあゆみが、優花里に手に取ったレーションを見せながらそう尋ねる。
「それが一つ五千円」
「えっ?………」
「そっちは一万五千円」
「これ一つで!?」
優花里から値段を聞いた二人は途端に仰天して固まる。
「…………」
「ホラ! 高いんだから、勝手に弄らない!」
と興味を持ったのか、紗希がシートの上に有ったレーションを指で突いていると梓が注意する。
「それ1個300円だから気にしないで良いよ」
「!?ええっ!?」
「何でそんなに値段違うんだ?」
先程までとは打って変わって格安な値段のレーションが有り、梓が驚くと、麻子がそう尋ねて来る。
「さあ?」
「不思議ですね」
「不思議です~」
「基本的に一般流通に乗らない物なのと欧州のは味も良いから、如何しても高くなるんです」
沙織、華、優希がそう言っていると、優花里がそう説明する。
「じゃあ、コレは何で安いの?」
沙織が優花里が安いと言った中に含まれていたパッケージに『MRE』と書かれたレーションを手に取りそう尋ねる。
「マズイから」
「えへへ………」
麻子の言葉に秋山が苦笑する
「そんなにマズイんですか?」
「まあ、『MRE』………ああ、コレ『MRE』って言うんだけど、一部ではMeals Rejected by the Enemyの略って言われてますし………」
「如何言う意味?」
優花里の言った英語の意味が分からず、首を傾げる沙織。
「たしか・・・リジェクトは破棄するとか、拒絶するって意味ですから………」
「敵も拒絶する、食事?………」
華がそう訳すると、梓が顔を若干引き攣らせながらそう呟く。脳内では秋山が差し出したMREを兵士が「no」と言いながら拒絶する姿が浮かんだ
「そんなにマズイんだ………」
「各国軍人がレーション交換会やって、米軍のは大量に残ったと言うのを聞いた事がある」
「そんなに美味しくないのはちょっと気になりますね」
麻子の言葉に華がMREに興味を持つが
「あまりお勧めはできませんよ?」
「あ、エレーナさん」
そこへキツツキさんチームのリーダーであるエレーナがやってきた
「エレーナさん。食べたことがあるの?」
武部がエレーナに訊くとエレーナはうなずき
「はい。ロシアにいたころ。サバイバルの授業をしたときにそれを渡されたのですが・・・・その・・・」
と、エレーナは目を下に向き、思い出したくないような表情をする
「‥‥もしかして不味かったの?」
「はい・・・人生に絶望したときか、この世の食べ物が、それしかなくなってしまった時でしか食べれませんね・・・・」
「そ、そうなんだ………」
エレーナの引きつった顔を見る武部は若干引く
「ま、まあ、それでも此処に有るのは割と美味しいメーカーのですから」
「えっ? メーカーで味が違うんですか?」
「うん! 有名メーカーが3つ在って………」
「ハイハイ! バーベキューの準備しちゃいましょう!」
とコレ以上語られては堪らないと思ったのか、みほが優花里を押さえて一同にそう呼び掛けるのだった。
「「「「「は~いっ!」」」」」
1年生チームが返事を返すと、エプロンを装着して食事の準備に掛かるのだった。
「・・・・・・」
一方、義弘は釣り糸を垂らし、魚が釣れるのを待っていた
「・・・・平和だな・・・」
義弘は生存させる?
-
生存しない
-
生存させる
-
生存するが長くは持たない
-
死ぬが転生する
-
どっちでもいい