ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~ 作:疾風海軍陸戦隊
「はぁ~すっかり暗くなっって来たな・・・・」
俺は鞄を片手に下校していた。ちなみに帰る前に戦車格納庫によったのは自分が乗りこむパンターをもう一度見るためであった。なんだか知らないけどあの戦車には何か感じたのだ。そして俺は気が済むと俺は格納庫から出て荷物を纏めて学校を出たのだった。
「さて・・・・今日は遅いし飯はどこかで食べるか」
そう思い俺は紅の空、一人で歩きだす。そう言えば・・・・
「そう言えばアレ。今日新発売だったな・・・・・飯食う前に買うか」
そう言い。俺は
「おぉー!あった!あった!しかも最後の一つ!」
俺が寄った場所とは戦車のありとあらゆるグッツが置いてある店、戦車倶楽部だ。因みに何を買ったかというと、超合金魂xプラモデルのパンターⅡだ。これはどこに市場でも出回らない戦車好きなら喉から手が出るほどの逸品だ結構な値だが買う価値はある。てか超合金のプラモデルってなによ?・・・・・まあ、それはともかく、俺はそれを購入した後は戦車道の雑誌を見ていた。ちなみに題名は『全国大会近し、黒森峰今年はリベンジなるか!?』っと書かれていた。全国大会・・・そっか、もうそんな時期か・・そんなことを考えながら雑誌を読んでいると・・・
「ここって戦車の店?」
「へ~こんな店があったんだ~」
「私初めてです」
おいおいおい。なんかどこかで聞き覚えのある声が聞こえる。それも一人じゃない。・・・・あれってみほたちじゃないかよ。なんでこんなところに・・・・
「実は私、いつも放課後はここに通っているんですよ~♪」
秋山が嬉しそうに言うまあそうだろう。ここは戦車好きならだれもが寄る店なんだからな。すると偶然にみほと目が合ってしまった。
「あれ?義弘君?」
「お、おう・・・・みほ。奇遇だな」
「あれ?武藤。なんであなたがいるの!?」
「俺か?俺はこれを買うためにここによったんだよ。」
そう言い俺は購入したプラモを見せる
「ああぁー!それは伝説の超合金魂xシリーズのレア戦車じゃないですか!?」
と秋山は目をキラキラさせながら俺に近づく。てか近い近い!
「武藤殿それ!何処にありましたか?」
「えっ?あ、あそこの奥の棚だけど。これ最後の一個だったからもうないよ」
「そ、そうですか・・・・・」
限定商品が売り切れだと知ると秋山はかなり落ち込んでしまった。な、なんかすごい罪悪感がする。・・・仕方ない
「秋山。だったらこれお前にやろうか?」
「え?で、でもそれ苦労して買ったんじゃないんですか?」
「いんだよ俺は。・・・・秋山。確かお前戦車のプラモデル作り得意だったよな」
「はい。自慢じゃないですがプラモ作り暦5年です。あ、あの・・・それが何か?」
「俺さプラモ作り下手でさ。そんな奴が作るよりも。戦車を愛しプラモデル作りの上手い秋山が作ったほうがこれも幸せだろ。ほら」
そう言い俺は秋山にプラモを渡す。ちょっと残念な気がしたが女の子のそういう落ち込んだ顔見るのは見るに堪えないし、事実俺プラモデル作り下手だしな。それならこのプラモはあいつに渡したほうがいいだろう。
「む、武藤殿・・・・ありがとうございます///」
と、秋山は嬉しそうにそれを受け取る。それになぜか顔が赤い。それほど嬉しかったのか?
「できたら、俺にも見せてくれよな。」
「はいっ!!もちろんです!」
二人のやり取りを見たみほが複雑そうな顔をしていた。その後はみんな店の周りを見ていた。
「それにしても凄い品揃えですね」
「でも戦車ってどれも同じに見える」
武部がそう言う。しかし
「ち、違います!全然違うんですよ!」
と秋山が武部に異議申し立てた。
「どの子もみんな個性っというか特徴があって、動かす人にも変わるんですよ!」
と熱弁する。確かに戦車っと一言で言えば皆同じに見える。かくいう俺も幼い時、三突を何を間違えたかレオパルドⅡって言って変な空気になったことがあった。今思えばなんであんな間違いをしたのか不思議だ。
「華道と同じなんですね。」
五十鈴さんがそう言う。俺は華道をやったことがないからわからんが彼女がそう言うんならそうなんだろう。それを聞いた武部もなんか納得したようにうんうんっと頷いて
「うんうん。女の子もそれぞれの良さがあるしね。目指せモテ道!」
とグーサインをする武部。モテ道って、武部ってワンサマーとかのような道を目指す気か?
「な、なんか話が噛み合っているのかあってないのか・・・」
「ああ、そうだな」
すっかり蚊帳の外になった俺とみほは苦笑するのだった。
その後、秋山は店の片隅にある戦車のシミュレーションゲームをやり武部たちは後ろからそれを見ていた。ちなみにそのシミュレーターの操縦席はティーガーをモチーフにしている。
「アクティブで楽しそうです」
「でも顔は怪我したくないなー」
「大丈夫です。試合では実弾も使いますけど、十分に安全に配慮されてますから」
そうは言うけど戦車道の特殊装甲も100%安全てわけじゃない。それに戦車道連盟が決めた安全砲弾でも戦車砲から放たれた砲弾は音速と同じくらいの速さだ。人に当たれば怪我じゃすまされない。
「みんな、楽しそうだね義弘君」
「ああ…それにしてもみほ。いい友達に出会えたな・・・」
「うん・・・・」
そう言うみほ。するとみほは店内テレビを見るその内容は・・・・
『・・・・次は戦車道の話題です。高校生の大会で昨年MVPに選ばれて国際強化選手になった西住まほ選手にインタビューしてみました』
と画面に出てきたのはまほさんだった。俺の先輩でありみほの姉であり俺にとっても姉貴分みたいな人だ。幼い時は一緒に遊んでくれたこともあった。
「あっ・・・・・」
画面を見たみほは少し顔色が曇った。どうしたんだ?
『戦車道の勝利の秘訣とはなんですか?』
アナウンサーの人がまほさんにインタビューするするとまほさんはカメラのほうを見て
『あきらめないこと、そしてどんな状況でも・・・・・・逃げ出さないことですね』
それでそのニュースは終わった。まほさんがそんなことを言うとはな・・・・・逃げ出さないことそれは大切かもしれないがそれは時と場合による。それにまほさんが言った言葉は、別の意味にも聞こえた。みほはニュースで見た言葉を聞いたせいか暗い顔をしている。
「みほ・・・・」
「大丈夫だよ義弘君・・・」
と、平気そうな顔をしているけどいまだに暗さがあった。俺がいない三年間あそこで一体何が起きたんだ・・・・・・するとそばにいた武部がみほのその表情を察したのか
「そうだ! これからみほの家に遊びに行ってもいい?」
「え?」
「わたくしもお邪魔したいです」
「あ、うん!」
嬉しそうに返事をするみほ。
「あのー……」
秋山が恐る恐る手を挙げて訊く。
「秋山さんもどうですか?」
「あ、ありがとうございます!」
「それじゃあ今日はみほのうちで食事会でもしない?」
と、嬉しそうに話し合う女子陣。さて…女の子の女子会に男子は不要だな。邪魔者は消えるか。そう思い俺はその場を立ち去ろうとする。しかし
「あれ?義弘君…帰っちゃうの?」
「ああ、女子会に男は邪魔だろ?それにこれから夕食の材料買おうっと思ってたしな」
「でも、今の時間じゃ夕飯できるの真夜中になっちゃうよ。・・・そうだ。義弘君も一緒にご飯食べる?」
「えっ!?」
いきなりの言葉に俺は驚く。だって女子の夕食会に男子が混じっているのは明らかにまずいだろ?すごい場違いなことだぞ
「あ、あのなみほ。俺、男だぞ。女子会に男が混じってたらおかしくないか?」
俺はそう言うが
「何を言ってるのよ。食事会はみんなで楽しむものだよ。武藤も一緒に食べようよ」
「私も一緒に食べたいです」
「武藤殿と西住殿の関係も詳しく聞きたいですしね」
と武部たちが平気そうな顔でそう言う。ここで断ったらかえって失礼か・・・仕方ない・・・それにみほの言う通り今から材料買って料理初めても終わるの結構遅くなりそうだしな
「わかった。じゃあ、お言葉に甘えようかな」
俺はみほの部屋で食事会をすることになった。そう言えばみほって料理できたっけ?・・・そう言えば中学一年の家庭科の時、逸見と二人でみほの料理食べたことあったけど食べたその後の記憶がなかったっけ・・・・まあ、大丈夫……かな?
そんな心配が俺の頭をよぎり俺はみほの後についていくことになったのだった。
そしてみほが住んでいる寮につくと、俺は自分の部屋に行く
「あれ?義弘君どこに行くの?」
「安心しろ。自分の荷物部屋に置くだけだ」
そう言って義弘は部屋に入る。
「あれ?武藤の部屋ってみほの隣だったんだ」
「うん」
「すごい偶然ですね・・・」
そう話していると義弘が部屋から出てくる。
「待たせてすまないな」
「ううん。全然待っていないよ。じゃあ入ろうか」
そう言い皆みほの部屋にお邪魔するのだった。
義弘は生存させる?
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生存しない
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生存させる
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生存するが長くは持たない
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死ぬが転生する
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どっちでもいい