ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~ 作:疾風海軍陸戦隊
練習試合が終わり、みほたちの戦車がレッカー車によって運ばれているのを放心状態で見ていた。その間秋山は
「あの聖グロリアーナに勝てるなんて・・」
歓喜の声を漏らしていた。まあ、戦車道初心者が強豪校の一角に勝ったんだからそれはそうか・・・・すると
「あなたが隊長さんですわね?」
ダージリンたちがみほたちのところにやって来た。
「あ、はい」
「あなた、お名前は?」
「あ……、西住 みほです」
みほがそう言うとダージリンは最初驚いた顔をしてそれと同時に納得したように頷いた。
「もしかして西住流の?・・・随分、まほさんと違うのね・・・・・それにあなたが噂に聞いたみほさんだったのね・・・」
「え?」
「いいえなんでもありませんわ。」
と、彼女が言うと
「いや~参った。参った~」
と、そう言い俺がみほたちのもとに出てくる
「うわっ!?武藤。一体どうしたの!?顔中真っ黒じゃん!」
と、武部が俺たちにそう言うそう今の俺たちの姿は煤煙で真っ黒の状態だった
「いやさぁ。パンターのエンジンが急に爆発してよ・・・」
「「爆発!?」」
俺の言葉にみんなが驚き
「義弘君!?大丈夫!?怪我とかは!?」
と、みほが焦って俺に言う
「大丈夫だよ落ち着けって。幸い出火とかはなかったんだけどさ代わりに黒煙とかが車内に充満してもう真っ黒。今、服部と小波と篠原が顔を洗いに行ってるよ」
「武藤は顔洗いに行かないの?」
「あいにく満席みたいでさ・・・」
「あら。それはいけませんね・・・・」
そう言うとダージリンは手拭いを出し俺の顔を拭いた。
「なっ!?」
「あ・・・・」
その光景にみほたちは驚き
「これできれいになったでしょ?武藤さん?」
「あ…ああ。ありがとうダージリン」
俺がお礼を言うとダージリンは微笑むその光景を見たみほと秋山と武部は複雑そうな顔をするのだった。
「それにしても今日こそリベンジができると思ったのですが、また負けてしまいましたね・・・」
と、ダージリンはそう言い苦笑する
「それにしても武藤さんたちはまったく腕が衰えていないようですね。マチルダ3両相手に勝ってしまうんなんて。」
「いや、・・・・最後のマチルダの攻撃は意外ときつかったよ。下手をすればやられていたのは俺たちだったよ」
俺がそう言うと
「あなたは今も昔も変わらず謙虚なのですね・・・・それがあなたのいいところですが」
と、微笑んでそう言い俺も彼女に微笑んだ。するとアッサムが
「隊長、そろそろお時間です」
「あら、もうそんな時間ですの?では、私達はこれで・・・・今回の試合とても楽しかったですわ。みほさん。武藤さん。ではまたお会いしましょう・・・」
そう言い、ダージリン達は去っていった。すると・・・
「「「む~!!」」」
「おろっ!?」
頬を膨らませて俺を睨んでいた。なんでっ!?俺何か悪いことしたのか!?
「あ、あの・・・・三人とも?なんでそんなに怒ってるの?」
「怒ってないよ~義弘君」
「別に~何もないですよ~?」
「武藤は優しいけど、女心わかっていないよね!」
と、三人はそう言う、みほは怒っていないって言ってるけど目が笑ってないしその顔は絶対に怒ってるだろ!?
「えっ!?な、なんの話!?俺何か悪いことした?」
「「「自分の胸に聞いてください!武藤!(殿)(義弘君!)」」」
「お、おろ!?」
三人の剣幕に俺が驚いていると
「いや~西住ちゃんと武藤君。・・・・てあれ・どうしたの?」
その声に振り向くと、生徒会チームがやってた。
「「「いいえ、なんでもありません」」」
みほたち三人は急に笑顔になり角谷さんにそう言った。女ってよくわからない・・・・
「そ、そう?それよりも初めての他校試合お疲れ様ね。二人とも」
「ああ、角谷さん。これでみほたちはアンコウ踊り話はなしでいいよな?」
「うん。アンコウ踊りは試合に負けたらっという約束だったからね。だから西住ちゃん達には最高級干し芋三日分後で送るよ」
と、二っと笑ってそう言う。てか干し芋の褒美って本気だったのかよ・・・角谷さんたちはそれだけ言うとどこかへ去ってしまたのだった。いや、去ったって言うかなぜか逃げていたように見えたが・・・・・気のせいかな?
その後、俺たちは自由行動となった篠原はなんか『妹と積もる話があるからっ』と言って行ってしまった。服部と小波さんは買い物に出かけた。そして俺はどうしようかと考えていたところ
「武藤も一緒に買い物に行こうよぉ!大洗の街は初めてなんでしょ?」
と、武部たちに誘われて今一緒に買い物に行くことになった。
「まずどこに行きましょうか?」
「アウトレットに行こ~♪」
と、武部たちがそう話していると冷泉がどこかへ行こうとする
「あれ? 麻子、どこ行くの?」
「おばあの所に顔出さないと殺される。」
「あぁ・・・・。麻子のお婆ちゃん、めっちゃ怖いもんね。」
どうやら麻子は一人、祖母に会いに行くようだ。 沙織がなんだか納得したように呟いた。冷泉のおばあさんってそんなに怖いのか?そして冷泉と別れて俺たちはアウトレットのほうへと向かった。
「アウトレットっていろんな店があるんだな・・・」
「そうだね義弘君・・・」
「可愛いお店いっぱいあるね~」
「あとで戦車ショップ行きましょうね!」
と、アウトレット内を歩いているとそこに一台の人力車が現れた。武部は、その人力車を牽引している男に注目しそしてその人力車の男と目があってしまう
「あっ! 目が合っちゃった!」
その男は武部達の方へ向くと、微笑み、こちらへ歩いてくる。
「ちょっ…ヤダ///」
武部がなにか悶えてるけど・・・・でもあの格好どこかで見たことが・・・・その時、五十鈴さんが口を開いた。
「新三郎!?」
「え、何!知り合い!?」
驚く沙織。 そんな彼女をよそに、彼は五十鈴さんの前まで来る、
「は、初めまして・・私は華さんの・・」
武部は挨拶しようとするが男性は素通りして五十鈴さんのところの前に立つ
「お嬢。お久しぶりです。 お元気そうで何より・・・。」
「何!?聞いてないわよ!?」
「紹介します。 うちに奉公に来てくれている、新三郎よ。」
「初めまして。新三郎です。 お嬢がいつもお世話になっております。」
やっぱり奉公人か・・・・あの格好といい喋り方といいまさしく明治時代とかの奉公人の言い方だ。っというより五十鈴さんてどこかのお嬢様かな・・・そんなことを考えていると人力車に乗っていた人が和傘を持って降りてきた。その人は着物を身に纏った女性である。
「華さん・・・」
「お母さま」
「良かった。元気そうね。」
なるほど五十鈴さんのお母さんか…言われてみれば似ている。
「そちらの方達は?」
五十鈴さんのお母さんは華に尋ねる。
「こちらは私のクラスメートです。」
「「初めまして。」」
みほと沙織が挨拶をする。 すると五十鈴のお母さんは俺の方を見た。
「華さん?こちらの方は?」
「お母さまこの人は武藤義弘さんといって同じ学校の生徒さんです」
「そうですか・・・・」
五十鈴のお母さんは最初は疑いの目をしていたのだが秋山が・・・
「私はクラスが違うけど、五十鈴殿とは戦車道で一緒に・・・」
その時だった。優花里の口から戦車道という言葉が出てきた時・・・・
「戦車道・・・?」
途端に五十鈴さんのお母さんの表情が険しくなった。そんなことは気づかず秋山は
「はい。今日、試合だったんです!!」
「おい、秋山・・・」
「ん?何ですか武藤殿?」
「華さん……、どういうこと?」
「お母様……」
と、五十鈴さんが気まずそうな顔を見て秋山もことの重要さに気付いたのか慌てて口をふさぐがもう遅い。すると五十鈴のお母さんは五十鈴さんのの手を取って、においを嗅いだ。
「・・・・・鉄と油の臭い! あなた、まさか戦車道を!?」
五十鈴さんのお母さんはその鋭い嗅覚で、五十鈴さんの手についていた微かな臭いを嗅ぎ取っり彼女にそう訊くすると五十鈴さんは気まずそうに答えた。
「・・・はい」
「花を活けるための繊細な手で、戦車なんかに触れるなんて・・・・・・・・はぅっ・・・」
すると彼女の目はだんだんと光を失いしまいには白目をむいて気絶してしまった。
「お母様っ!!」
突然の事で、新三郎さんも五十鈴さんも狼狽していた。それは俺やもちろん武部達も同様である。
「お母さま!?」
と、五十鈴がそばに行き俺は五十鈴さんのお母さんに近寄ると
「外傷はないがこのままにしては置けない。新三郎さん!何処か安全な場所へ運んでくれませんか?」
「は、はい!」
俺がそう言うと新三郎は頷き五十鈴さんのお母さんを人力車へと乗せて、俺たちは彼女自宅へと運んでいくのだった。
義弘は生存させる?
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生存しない
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生存させる
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生存するが長くは持たない
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死ぬが転生する
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どっちでもいい