ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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オッドボールとブラッキーです

「・・・・・久しぶりだな高杉」

 

「ああ、3年ぶりだなナオミ」

 

俺に銃を突き付けていたのはサンダースのエースで歴代きっての砲手と言われているナオミだった。

 

「まさかお前がここにいるなんてな・・・・・・お前がいなくなったときは毎日お前の写真を見て泣いたのだぞ?まったく恋人である私を置いて消えるなど薄情な奴だ」

 

「あほか。勝手に消えたのは謝るが恋人関係になった覚えはないぞナオミ」

 

「ハッハッハ!冗談さ。君にはもう先約がいたしね。しかしお前がいなくなって泣いたのは事実だぞ」

 

とそう言いながらナオミは銃を置き苦笑してそう言う。

 

「そうか・・・・・それはすまない」

 

「いや、いいさ。こうして再びお前の顔を見ることができたのだからな」

 

俺の言葉にナオミは微笑んでそう言う。

 

「そうか・・・・・・あ、そうだナオミ。月刊戦車道で見たぞプラウダの砲手ノンナと同じ戦車道名誉砲手の称号をもらったらしいな」

 

俺がそう言うとナオミはアハハと笑い

 

「私にあんな称号は似合わないよ。あの称号は道子に与えられるべきだ。彼女こそあの称号がふさわしい人物だからな」

 

「えらく篠原のこと買っているんだな」

 

「ああ、彼女は私が砲手の道を行くきっかけとなった憧れの選手だからな。それで道子は元気か?」

 

「ああ、元気にしているぞ」

 

「そうか。じゃあ、試合で相まみえるのがなお楽しみになって来たな・・・・・それよりも高杉」

 

「すまんナオミ。今俺の苗字は高杉じゃなくて武藤ってなっているんだ。だから武藤で頼むよ」

 

「そうか名字を変えたのか・・・・で、武藤。お前はなんでここにいるんだ?まあ、大体想像がつくがな。・・・・で、ここにきて楽しんでいるかい?」

 

「まあな。それにしてもここには驚いたよ。まさかここに射撃場があったなんてな」

 

「ああ、この射撃室は日本の学園艦の中では唯一実弾が撃てる場所だからな。私も暇なときには足を運んでいる・・・・・・・おっとそろそろ私は午後のミーティングの準備をケイと一緒にやらなくてはな・・・・武藤もブリーフィングルームに行くか?」

 

「いいのか?俺は次の対戦相手の選手の一人だぞ?」

 

「ケイならOKというだろうし、それに作戦を見られたぐらいでやられるような私たちじゃないさ。だから私は別にかまわないよ」

 

「そうか。それじゃあお言葉に甘えようかな?」

 

「そう。じゃあついてきて。ブリーフィングルームまで案内するからさ」

 

「ああ、ありがとなナオミ」

 

そう言い俺とナオミは射撃場の受付の人に拳銃を返し、その部屋を後にしたのだった。そしてブリーフィングルームの前につくと

 

「武藤この部屋の中がブリーフィングルームだ。席は好きなところに座ってくれ。じゃあな武藤」

 

「ああ、ありがとなナオミ」

 

「どういたしまして。後15分くらいで始まると思うから。ゆっくりしてくれ」

 

俺はナオミにお礼を言うとナオミはそう言いその場を去り俺はブリーフィングルームに入った。そこにはたくさんの生徒がいた。さてと・・・・開いている席はどこかな?俺はきょろきょろと見ているとそこに一席開いていた。俺はその席に近づき隣に座っていた女子生徒に声をかける

 

「すみません隣いいですか?」

 

「え?ああすみませんここには先約が・・・・・て、武藤殿!?」

 

「あ、あれ?秋山?」

 

と、そこには秋山がいた。そう言えば集合場所はここだったんだよな。そう思い俺は秋山の席に座る。すると、それと同時に正面のステージからケイやナオミと、あれは・・・・誰かな?まあ、そばにいるのだから恐らく幹部クラスの子だろう。すると秋山はビデオカメラを取り出しスイッチをONにした

 

「どうやら全体ブリーフィングが始まるようです・・・」

 

と、まるでレポーターのように小声で話す秋山。すると小さいポニーテイルの子が

 

「では、一回戦出場車両を発表する」

 

と、手に持っていたメモらしき紙を見ながらそう言う。

 

「ファイアフライ一輌。シャーマンA1、76ミリ搭載型1輌、75ミリ砲搭載8両・・・・・」

 

「容赦ないようですね武藤殿」

 

「ああ、そうだな」

 

その子が、そう出場車輌を発表する。初戦でいきなりファイアフライか・・・・・これは俺の乗るパンターに対抗するために編成させたんだろう。となるとファイアフライに乗るのは恐らくナオミだな。ファイアフライは命中率が悪い。しかしナオミの腕にかかればどんな命中率の悪い戦車もたちまちに命中率がグンと上がる。これは少し厄介なことになったな・・・・するとケイが一歩前に出て

 

「じゃあ、次はフラッグ車を決めるよ。OK?」

 

『イエェーイ!!!』

 

ケイが腕を天井に伸ばして言うと観客席にいた生徒たちもノリよく腕をあげてそう答えた。まさにアメリカン流の返事だな。

 

「随分ノリがいいですねここでもアメリカ流ですね。武藤殿」

 

「ああ、まあこの学校はピンからキリまでアメリカ色に染まった学校だからな。食堂の飯もみんなアメリカもといジャンボサイズだからな」

 

「そうなんですか・・・・」

 

と、俺たちがそう話していると何やら歓声が上がった。どうやらフラッグ車が決まったらしいな・・・・

 

「どうやら決まったようですね」

 

「ああ」

 

俺と秋山が小声で話していると

 

「何か質問は?」

 

と、ナオミがそう言うと秋山が手をあげて

 

「はい!小隊編成はどうしますか?」

 

と、言うと、ケイはにっこりと笑い

 

「お~いい質問ね。今回は完全な二個小隊が組めないから3両で1小隊の一個中隊にするわ!」

 

「フラッグ車のディフェンスは?」

 

「ナッシング!」

 

「敵には三突とパンターがいると思いますが?」

 

「大丈夫!1両でも全滅させられるわ!」

 

と、そう言うと観客の生徒たちはお~と声をあげる。いや、ケイ教えてくれるのはありがたいがお前、その質問した子の正体、知っているよな?本当に人が良すぎるよあんたは・・・・・・するとナオミはじっと秋山を鷹のように鋭い目で見る。あかんこれはバレたかな?

 

「・・・・・・見慣れない顔ね?」

 

やっぱりバレてる。そう言えばナオミって昔から勘とかが鋭かったけな。これはお暇する準備しといたほうがいいな。

 

「所属と階級は?で、その隣にいる黒服の奴も見ない顔ね?あんたどこ所属?」

 

あ、ツインテールの子に気付かれた。てか今までケイとナオミは見てみぬふりをしてくれていた(ナオミは秋山のことは知らない)みたいだがさすがにいつまでもそう言うわけにはいかないか・・・・・すると焦った秋山は

 

「あ、あの!六機甲師団オッドボール三等軍曹であります!」

 

とそう言い、俺も

 

「はい!俺はその付き添いのブラッキーで~す!!」

 

と、そう言うとステージにいるツインテールの子は驚いた顔をしケイは笑いだしナオミは少し笑うのを我慢しながら

 

「に、偽物だー!ぷっくくく・・・」

 

とそう言う、そして俺は秋山の手を取り

 

「行くぞ!秋山!ケイ!ナオミ!世話になった!じゃあ、試合でな!!」

 

と、そう言い、俺は秋山の手を握りながら部屋を走り出たのだった。そしてそれを見たツインテールの子は

 

「あっ!逃げた!追いなさい!」

 

と、そう言い、自分も追いかけようとしたが

 

「その必要はないわアリサ」

 

「え?でもあの二人は大洗のスパイですよ!?」

 

「いいのよ。あの二人は私が招待したお客だったんだから構わないわ」

 

「ああ、それに今追いかけてももう、逃げられているしな」

 

アリサと呼ばれた少女の言葉にケイとナオミはそう答えた。

 

「それにしてもオットボールね・・・面白かったわねあの秋山って子。また招待しようかしら。それとブラッキーも」

 

「え?隊長あの黒服の男と知り合いなのですか?」

 

「ええ、アリサ。あなた黒狼のうわさはもう聞いたわよね?」

 

「え?ええ、確かかつては黒森峰中等部で戦車道界最強と言われた戦車乗りですよね?で、三年前に突然失踪したかと思ったら、今年の春あたりに突然、大洗学園の方に姿を現したって奴ですか?あの・・・・それが何か?」

 

「あのブラッキーこと武藤義弘があの伝説の戦車乗りの黒狼なのさ」

 

「え!?あのチビ男が!?でも・・・確か黒狼は・・・え?」

 

と、アリサが驚いて混乱している中ナオミは

 

「・・・・で、どうするケイ。戦車の編成変えるか?」

 

「う~んそうね・・・・・いいえ、戦車の編成や作戦はそのままでいいわ。なんか面白くなりそうだしね。それでいいナオミ?」

 

「・・・・ふっ。イエスマム」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、俺たちは廊下を走り抜け今、校庭あたりを走ってコンビニ船へと向かっていた

 

「やりましたね!武藤殿!有力な情報を入手しました!」

 

「ああ、これで対サンダース戦の対策が練りやすくなったな。後はそのビデオに撮った映像を編集しないとな」

 

「あ、そうですね!かっこいいBGMもつけちゃいましょう!」

 

「おっ!それいいなロックな感じの音楽とかリパブリック讃歌とか!」

 

「おお!ナイスアイデアです!武藤殿!」

 

と、そんな話をしながら俺たちは何とかコンビニ船にたどり着き、そして大洗につくまでの間、秋山の録画した映像を編集するのであった。するとポケットに入れていたスマホから着メロがなりそれを取り出すとメールが入っていた宛先にはケイだった。俺はそのメールを確認すると

 

『今日は楽しかったわブラッキー。あなたは昔と変わらずとてもエキサイティングなボーイね!また遊びに来てね、今度は友達もたくさん連れてうちはいつでも歓迎するからそれじゃあ、試合で会いましょう!

byケイより

追伸

あ、それと戦車の編成と作戦は変えないからね。お互いにフェアプレイて戦おうね』

 

と、書かれていた

 

「ケイさん・・・・・・あんた本当に人類で稀に見るほどのお人好しだね・・・・・本当に尊敬するよ」

 

人類がみんなケイさんみたいな人だったら戦争とか起きず平和になっていただろうな・・・・俺はふっとそんなことを考えていた

 

「ん?どうかしたんですか武藤殿?」

 

「あ、いやなんでもないさ。また行きたいなサンダースに」

 

「はい!私も今度はじっくり見てみたいです!」

 

と、俺と秋山はビデオの編集をしつつ、もう、姿が見えなくなったサンダースの学園艦をじっと眺めているのであった。

 

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい
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