ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

32 / 98
水着選びは女子のたしなみです!

戦車道全国大会第一回戦まであと一週間。俺たちは朝練やら休日を使っての練習やらにいそしんだ。冷泉も朝が苦手なのに頑張って早起きしている。そして試合が近づくにつれ大洗女子戦車道部にもパンツァージャケットが作られた。紺色服に白のスカートのシンプルなデザインだ。俺はというと男物に作られた大洗のパンツァージャケットの上に黒森峰時代に着ていた黒狼のパンツァージャケットを羽織っている

そしてある時みんなが戦車格納庫に集まっていた。なぜなら急に角谷さんに呼ぶ出されたのだ。そして角谷さんはⅣ号の上に乗り干し芋を頬張ると

 

「‥‥というわけで第一回戦は南の島が会場だー!!」

 

「「「おおー!!」」」

 

と角谷会長の言葉にみんなが声をあげる。南の島か・・・・・こりゃあ、熱くなるな・・・・特に戦車の中は空調なんてないからまさにオーブンの中へ入れられたのような暑さになる・・・・すると隣で篠原が

 

「義弘・・・・後で水大量に買わないといけないわね。あと日焼け止めも。」

 

「そうだな・・・・・パシフィック杯の試合の二の舞いは御免だからな・・・」

 

「あの時は地獄だったからね・・・・」

 

あれはマジでやばかった。初めての砂漠での暑い場所での試合で俺たちは水不足で大変な目にあったことがあった。しかも日差しが強いためのと水不足で熱中症になったり日焼けして試合の後みんな風呂になかなか入れないっということまで起きたのだ。

俺がそう思っていると

 

「ねえ、せっかくビーチがあるんだから泳ごうよ」

 

「それはいいですね~」

 

「賛成、賛成~!!」

 

と、みんながそう言う中みほは困ったような顔をしておろおろとしていた。

 

「ん?どうしたんだよみほ?」

 

「よ、義弘君・・・・わたし・・・・水着持ってないんだ」

 

「そうなのか・・・・それは困ったな」

 

俺がそう言うとそれを聞いた秋山が

 

「それじゃあ、3日後大洗に寄港する予定ですし、アウトレットで水着を買いに行きませんか?いい店を知っているんですよ!」

 

そう、秋山が言うとそれを聞いていたのか角谷さんが、

 

「おう~いいねそれ!じゃあ、三日後にアウトレットで水着を買いに行くぞー!!」

 

『おおぉー!!」

 

「お、おう・・・・」

 

そんなこんなで角谷さんに発案で3日後、大洗に寄港した後、アウトレットで水着を買いに行くことになったのであったのだが・・・・・

 

「・・・・で、なんで俺も水着売り場にいなくちゃならんのだ・・・・」

 

そう・・・俺は今女性の水着売り場にいる。しかもお客がみんな女性だから、視線が痛い。まるで珍しい動物を見ているような目で俺を見る。夢なら冷めてほしい、そう思った。俺がなぜここにいるかというと、最初は大洗の街をぶらぶらしようかと思っていたのだが、そこで武部たちに捕まった。なんでかというと・・・・

 

「だってさ~やっぱ、男の意見とか訊きたいじゃん?」

 

と、武部がそう言う。なるほど第三者の意見が欲しいってことか・・・・

 

「いや、そんなこと言われてもさ、俺そう言う服とか水着のセンス持ってないぞ?」

 

「いいから、いいから、あと荷物運ぶのに便利だし」

 

「本命はそっちかよ!?」

 

俺の呼んだ本当の理由はそれか・・・まあ、別にかまわないけどどっちみちアウトレットの中ぶらぶらしているだけだしな。ま、その後、俺たちは気を取り直して水着を探すことにしたのだった。(俺は荷物運びだけど)

 

「それにしてもいっぱいあるな~」

 

「はい、武藤殿!この店にはありとあらゆる水着が売られているのです!例えば!ボンペイの壁画をイメージした最古のツーピースに、19世紀のスイムスーツ!お約束の縞水着!古今東西の映画俳優デザイナーズブランドや、グラビアアイドル用に至るまであるんですよ!」

 

『お~!!』

 

と、秋山がいろんな水着を着てそう説明する。てか秋山着替えるの速いな…1秒もかかってないぞ。

 

「どうですか武藤殿?いろんな水着を着て説明しましたけど・・・・変じゃありませんでしたか?」

 

と、秋山は何やらもじもじしながら俺に言う。

 

「いや、全然変じゃないよ。むしろ秋山らしくてとっても可愛かったよ」

 

「そ、そうでありますか///」

 

俺が不適の笑みでそう言うと秋山は嬉しそうな顔をした。すると冷泉が一枚の水着を取り出し

 

「・・・・ナニコレ?」

 

と、手に持っていたのは真っ赤な水着であったのだが、・・・・なんだろむしろあれ紐にしか見えないのだが、そう言えば秋山さっき水着の説明中にグラビアアイドル用の水着もあるって言ってたが・・・・それもそうかな?するとそれを見た武部が

 

「おっ!それは幻のモテ水着!!」

 

「えっ!?嘘!これが!!」

 

と、武部の言葉にみほは顔を真っ赤にしてそう言う

 

「違うでしょう」

 

「みほ・・・それ絶対に違うから。絶対に着るんじゃねえぞ」

 

「き、着ないよ義弘君///!!」

 

俺と五十鈴さんがそう、みほや武部につっこむ中、武部は別の水着コーナーへと行き目をキラキラ輝かせてさせてそれを見る

 

「おおっ!これは女子の嗜みのフラワーね!こっちはガーリー!?やっぱたまんないよね。やっぱこれでしょ!ゴス!?一度は着てみたい!そしてピーズリー!これで私も大人の女!」

 

と、楽しそうにそう言うすると武部は俺たちに振り向き

 

「でもやっぱり、今年はパンツァーが来ると思うな!」

 

「パンツァー?」

 

パンツアーってあのパンツァーか?すると五十鈴さんが

 

「ああ、ヒョウ柄ですね」

 

「それはパンサー!!」

 

と、五十鈴さんの言葉に武部がつっこむ。ヒョウ柄水着か・・・・エリカがよく着ていたっけ。すると秋山が

 

「そう言えば武藤殿の乗るパンター戦車は昔はパンサー戦車って呼ばれてました!」

 

「お、懐かしいな~。そう言えばヤークトパンターなんかはロンメル戦車って呼ばれてたよな?」

 

「そう言えばそうですね。ロンメル将軍は乗ったことのないのに変ですね?・・・・で、武部殿。さっき言ってたパンツァーてそれのことですか?」

 

「そうそれ戦車!」

 

「意味不明……………」

 

「いや、だから麻子・・・」

 

そう言い武部は試着室に入り、そしてカーテンを開けるとそこには水着姿の武部がいた

 

「大胆に転輪をあしらったコレとか!パレオにメッシュを使って……………えっと、シュル、シュル……………えっと・・・何だっけ?」

 

「シュルツェンですね!外装式の補助装甲板です!あとこんなのもありますよ!」

 

と、秋山も負けずに水着に着替えるその姿は南国風のかっこいい水着であった。

 

「南国風でかわいいですわね~」 

 

「あれ?その水着って?」

 

「はい!アフリカ軍団仕様です!」

 

「そうそう!それ!あとこれも!!」

 

そう言い武部がカーテンを開けるとそこには可愛いピンク色の水着を着た冷泉であった。冷泉は少しだけだるそうな顔で

 

「なんで私まで・・・」

 

「お、それイギリスのデザートラッツのマークだな!」

 

「そう、そう言うのだよ。今年はそう言うのが絶対来るよ!」

 

「「ね~」」

 

と、仲良くそうに言う秋山と武部それを見た俺たちは

 

「くるのかな?」

 

「来ないと思いますが・・・・」

 

「学校指定の水着でいいのに・・・・・」

 

「まあ、戦車は置いといてデザイン的には可愛いと思うけど・・・・・」

 

俺たちはそう苦笑しながらそう言うと再び、水着探しをするのであった。

 

「本当にいろんな水着があるんだね・・・・」

 

「そうだな・・・・・本当にいろんなもんがある。こんなに多くの水着見たの初めてだ」

 

と、俺とみほは一緒に水着探しをしていると

 

「もういいか~い?」

 

と、武部が試着室の前でそう言うと

 

「もういいですわ~」

 

と、そう言うと試着室のカーテンが開きそこから五十鈴さんが出てきた。しかも来ていたのは水色で背中全開のハイレグタイプの水着であった

 

「どうでしょうか?」

 

と、五十鈴さんがくるりと背なかを向ける

 

「うわぁ~、可愛い可愛い可愛い~ッ!!」

 

と、武部が可愛いを連呼する。

 

「・・・・背中全開・・・・」

 

「じゃあ、こんなのどうですか?」

 

冷泉の言葉に五十鈴さんは再び加点を閉め3秒くらいにまた開けると今度は黒い水着しかもお腹には網のような布が巻いていたのを着ていた。

 

「・・・・・後方注意」

 

と、冷泉がそう言う。後方注意って何が?俺がそう思っていると

 

「そう言えば麻子、水着買わないの?」

 

「学校指定の水着があるからいい・・・・」

 

「でもせっかく水着売り場に来たんだから一着ぐらい買いなよ。フリフリとか花柄とか?」

 

「ふりふり・・・・・フリフリって?」

 

武部の言葉に冷泉が首をかしげると秋山が

 

「こんなのでしょよ!」

 

と、試着室からエプロン風の水着姿を着た秋山が出てきた

 

「お~まさにフリフリ!!」

 

「フリフリだね~」

 

「フリフリだね」

 

と、みんながそう言うなか冷泉が一着の水着を取り着替える

 

「・・・じゃあ、これでいい」

 

と、冷泉が着替えたのは学校の指定水着であった

 

「いや、冷泉。それは学校の水着だろ!?」

 

「麻子それ違う!話聞いてた?」

 

俺と武部がそう突っ込む中

 

「それだったもっとマニアックなのがいいんじゃないですか?この旧型スクール水着略して旧スクは何とも奥が深い一品なんです!」

 

と、そこに現れたのは何ともレトロな水スクを着た秋山だった。・・・・なぜだろうか秋山の背後にいぬ耳をした旧スクの少女と眼帯をした女性が立っているのが見えるのだが気のせいかな?すると冷泉は

 

「・・・やっぱり学校指定の水着でいいのに・・・・・」

 

と、小声でそう言うと武部が

 

「ねえ、麻子。武藤に可愛い水着とか見せたいとか思わないの?」

 

「なんでそこで武藤さんが出てくる沙織?」

 

「可愛い水着を着て武藤に見せればモテ度あがるよ~」

 

「・・・・・・・・水着選び手伝ってくれ」

 

「モチのロンよ!。華!」

 

「はいですわ!」

 

そう言い三人は試着室の入りいろんな水着を試着するのであった。そして秋山はまた珍しい水着を見つけたのかどこかへ行ってしまい残されたのはみほと俺だけとなった。

 

「さてと‥‥ほかの皆はどうしているかな・・・・みほ、一緒に行くか?」

 

「うん」

 

と、そう言い俺たちはその場をいったん後にし、ほかの皆がどんな水着を選んでいるのか見に行くことにしたのであった。

 

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。