ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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一撃必中です

みほたちは相手のフラッグ車であるアリサの乗るM4を見つけ追撃をしていたのだったがそこへサンダース本隊がアリサたちと合流し、ナオミの乗るファイアフライの狙撃で次々と仲間の車両が撃破され、そして38tにもナオミの放つ17ポンド砲砲弾の餌食になりそうになった時その砲弾38tの手前で爆発しそしてそこから義弘の乗るパンターが現れるのであった。

 

「義君!?」

 

みほが驚くと無線から

 

『―――ザザ…ほ…ろザー……応答ザザッ…しろ』

 

ノイズがかかっているせいで声がよく聞こえない

 

「よ、義君?」

 

『は…ザザッみ……無事ザザー…えぇいっ ガンッ!!………うん、やっぱりこの手に限るな』

 

何かを打ち付けたような音がした途端、義弘の声が明瞭になった。直後に篠原の声が聞こえた。

 

『ちょっと義弘。それ壊さないでよね。高いんだから』

 

『少しヘコんだだけだ。 問題ない』

 

『いや、くっきり拳の痕がついているわよ』

 

篠原の話から察するに、義弘が通信機を叩いてノイズを解消させたらしい。

その光景を想像したみほは思わず吹き出しそうになった。

 

『それよりみほ、大丈夫か?』

 

「あ、うん・・・・」

 

『そうか・・・それは良かった。・・・・で、みほ。いや、隊長。指示がないけどどうしたんだ?」

 

「・・・・・・・」

 

『それに無線で話を聞いたが何みんな諦めたような声を出しているんだよ。まだ試合が終わったわけじゃないんだぞ?』

 

「で、でも・・・今の状況じゃ・・・・」

 

と、みほがそう言うと義弘は

 

『問題ねえよ。連中、走りながら撃っているだろ?現代の戦車ならともかく大戦時の戦車ならそんな簡単には当たらないよ』

 

「でも・・・・」

 

『みほ。何弱気になっているんだ。お前らしくもない。諦めちまったらそれで試合は終わりなんだぞ?』

 

「っ!?」

 

みほは義弘の声にはっとした表情になる。そして義弘は

 

『隊長はみほ、お前だ。俺らは黙ってお前の指示に従う。だからお前は自信をもってお前の戦い方をすればいい』

 

と、そう言い義弘は無線を切る。そしてみほは

 

「義弘君・・・・・そうだよね。諦めたらそれで終わりなんだよね・・・・」

 

と、そう呟き、そして無線を取ると

 

「みなさん落ち着いてください!」

 

と、みほが無線でそう言うと先ほどまでうろたえていたカメさんカバさんの乗員は驚く、そしてみほは

 

「落ち着いて…攻撃を続けて下さい!敵も走りながら撃ってきますから、当たる確率は低いです!今はフラッグ車を叩く事だけに専念します!!今がチャンスなんです!当てさえすれば勝つんです、諦めたら…負けなんです!!」

 

と、みほがそうみんなに言うとそれを聞いたみんなは

 

「諦めたら・・・・・」

 

「負け・・・・」

 

みほの言葉にエルヴィンは帽子を深くかぶり小山さんは自信を取り戻したのかそう呟くのだが・・・・

 

「いや、もうダメだよ柚子ちゃ~ん!!」

 

「モモちゃん。大丈夫、大丈夫だから・・・・・」 

 

と、河嶋さんはいまだに泣きわめき、小山さんと角谷さんは泣いている河嶋さんをなだめる。そしてⅣ号では・・・・

 

「…………西住殿の、言う通りですね!」

 

「そうですね。確かに西住さんの言う通りです。諦めたら負けなんですね!」

 

と、秋山と五十鈴がそう言い

 

「そうだよね・・・・諦めたら負けなんだよね・・・華!撃って撃って撃ちまくって!!下手な鉄砲数撃ちゃあたるって!恋愛だってそうだもん!!」

 

と、武部が自信を持っていうが

 

「いいえ、一発でいいはずです」

 

「・・・え?」

 

と、五十鈴さんの冷静なつっこみに武部は首をかしげる。すると五十鈴さんが覗いていた砲の照準器に小高い丘が見える。それを見た五十鈴さんが

 

「冷泉さん。丘の上へ」

 

と冷泉にそう言い五十鈴さんは顔をみほに向け

 

「上から狙います」

 

五十鈴さんの言葉にみほは頷きそしてその丘を見て

 

「丘からの稜線射撃は危険だけど有利に立てる。賭けてみましょう」

 

「はい」

 

「じゃあ、行くぞ」

 

そう言い冷泉はⅣ号の速度を上げてほかの皆がフラッグ車を追いかける中、丘に登る。それを見たケイは無線機を取り

 

「上から来るわよアリサ」

 

と、その言葉にアリサは驚き、そしてケイは

 

「ナオミ。あなたはブラッキーをお願い」

 

「・・・・え?」

 

意外な言葉にナオミは少し驚く。いつものケイならⅣ号を仕留めるように指示すると思ったからだ。するとケイは

 

「敵のフラッグ車を追撃中にブラッキーの砲撃でフラッグ車を仕留められる可能性があるし、それにナオミ。あなたさっきからブラッキーのパンターと戦いたくてうずうずしているでしょ?」

 

「・・・・・・」

 

そう、ナオミは表面には出さなかったが実はさっきから武藤や篠原の乗るパンターと戦いたくてうずうずしていたのだ。かつて戦車道界最強と言われた『黒狼』そしてその『黒狼』の砲手である篠原道子の砲手としての腕は伝説的で黒森峰時代では日本一と言われていた。そんな凄腕砲手が目の前にいて一騎打ちしたくはないという感情はナオミにはなかった。むしろ戦いたいという感情が先ほどから高まっていたのだ。

 

「どうナオミ。Ⅳ号は私がやるからその間にブラッキーを引き留めてくれる?」

 

と、その言葉を聞いてナオミは嬉しそうにふっと笑い

 

「・・・・・ふっ、Yes,ma'am」

 

と、そう言いナオミは義弘のいるパンターに向かってファイアフライの17ポンド砲の照準を合わせる。そしてケイは他の車両に38tを追いかけるように指示した後、みほを追いかけるのであった。そして義弘はみほが乗るⅣ号が丘の上にあがるのを見る。

 

「なるほど・・・・・丘の上にあがって狙撃をするつもりか」

 

「車長、Ⅳ号の背後にシャーマンが追ってきています。追いますか?」

 

「ああ・・・・・・(おかしい・・・・さっきまでいたファイアフライの姿がない)・・・・・・んっ!?停車っ!!」

 

と、急に義弘は何かを感じ服部に停車を指示する。それを聞いた服部はパンターを急停車させた。するとパンターの一歩手前で砲弾がすり抜ける。義弘はその飛んできた方を見るとそこにはまるでみほたちの行く手を阻むようにファイアフライがいた。それを見た義弘はふっと笑い

 

「ここを通りたかれば倒せってか‥‥‥おもしれえ。・・・・・・ファイアフライが次の弾を撃ってくるまでに勝負を決めるぞ!服部、合図したら食事時の角度!」

 

「はい!」

 

「篠原!少し動くが大丈夫か?」

 

「jawoh!問題ないわ。どんな揺れでも一撃で仕留めるわ。小波!徹甲芯弾装填!!」

 

「了解!」

 

そう言い、小波は徹甲芯弾を取り出し装填するのであった。そして篠原はまるで氷のような瞳で照準に捕らえたファイアフライを見て

 

「・・・・・正しい姿勢、正しい照準・・・・そして」

 

と、そう言い指を引き金に引っ掛け

 

「月夜に霜の落ちる如く引き金を引く・・・・・」

 

と、そう言いながらゆっくりと引き金を引く。一方、その頃ナオミは

 

「ブラックウルフのパンターか・・・・・だがこのファイアフライのAPDSならどんな戦車でも抜ける。だが相手は伝説の戦車乗りブラックウルフ、二度目の砲撃は通用しない・・・・・・一発勝負!」

 

と、そう言い引き金を引く。それと同時に双方の戦車から物凄い砲撃音が鳴り響き砲撃による黒煙と砂埃が蔓延するのであった。そして白旗が上がったのはナオミの乗るファイアフライでパンターは無傷であった。それを見たナオミは

 

「砲弾を撃った直後に車体を斜めにして私の砲弾を躱したのか・・・・・・流石、伝説の黒狼。そして飛んでいる砲弾を命中させる篠原の腕・・・・流石、最強の砲手(ガンナー)強いな・・・・・・」

 

と、舌打ちをするがその顔はどこか満足そうな顔をしていたのであった。すると急にアナウンスが入る。

 

『大洗女子学園の勝利!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、みほはサンダースのフラッグ車を狙撃するため丘に上がっていた。すると急に背後から砲弾がみほの乗るⅣ号の約1メートル横あたりを通り抜けた。

 

「っ!?」

 

みほは驚き後ろを見るとそこには一両のシャーマンが追いかけているのが見えた。そしてその間みほたちの乗るⅣ号は丘の張譲へと辿り着こうとしていた。

 

「シャーマンが次の弾を撃ってくるまでの間が勝負です!」

 

「はい」

 

と、みほの指示で五十鈴さんは頷き。そしてⅣ号は丘の頂上へたどり着く。Ⅳ号は砲塔を旋回させてフラッグ車に照準を合わせようとするが、砲塔旋回だけでは間に合わないため車体ごと旋回させる。そうしている間に四号の背後からケイの乗るシャーマンがやってくる

 

「花を生ける時のように集中して…………」

 

そう呟きながら、華はスコープを覗いてフラッグ車へと狙いを定める。そして・・・・

 

「隊長、砲弾の装填終わりました!」

 

「Ok~もらったわ!」

 

と、そう言いケイはⅣ号を見る。そして・・・・・

 

「「発射」」

 

そう言うのと同時に二両の戦車の砲手が引き金を引く。そして、Ⅳ号から放たれた砲弾が相手のフラッグ車であるaM4A1のエンジン部分に被弾し爆発する。そしてその直後にケイの乗るシャーマンの砲弾もⅣ号のエンジン部分に被弾し爆発する。そしてその後はまるで時間が止まったかのように静かになる。そして、その沈黙を破るかのようにアリサの乗るM4A1から白旗が飛び出したのだった。

 

『大洗女子学園の勝利!!』

 

と、大洗女子学園の勝利を告げるアナウンスが響き渡るのであった。そしてそのアナウンスが響き渡った後、観客席から歓声が響き渡るのであった。

 

 

「やったですね武藤さん」

 

「ああ、そうだな・・・・こほっこほっ」

 

服部の言葉に義弘はそう返事した瞬間、彼は急に咳を出す

 

「ん?大丈夫か武藤?」

 

「え?ああ・・・大丈夫だ篠原・・・・・ちょっと咽ただけだよ・・・・」

 

「そう・・・」

 

「・・・・・・・・・・」

 

その時篠原は見ていた。義弘が咳をした時、彼の左手が肺の部分を抑えていたのを・・・・

 

 

 

 

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい
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