ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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the・アンツィオ高校です!

俺と秋山は今、コンビニ定期船に乗って二回戦の相手であるアンツィオ高校の学園艦に向かっていた。因みに格好はいつもと同じようにコンビニ店員の格好になって目立たないようにしている。そしてしばらくして俺たちの乗る定期船は目的地であるアンツィオ高校に到着する

 

「は~ここがアンツィオ高校ですか~」

 

「すごいな・・・・・まるでイタリアだな」

 

俺と秋山が船から降りまず目にしたのは、まさにイタリア!というような世界であった。どこを見てもイタリア風の噴水に建物、しかも地面を見れば欧州では当たり前なレンガの道。そしてところどころ流れるイタリア風の音楽。もはやどう見ても日本もとい日本の高校という感じじゃなかった。

 

「え?武藤殿イタリアに行ったことがあるんですか?」

 

「いや、ないけど、雑誌とかで見るイタリアの観光地に瓜二つだな~って思ってさ」

 

「はぁ~そうですか・・・確かに写真で見たイタリアの街にそっくりですね」

 

と、秋山はアンツィオ高校の風景を見てそう言うと俺は

 

「それじゃあ、さっそく見ましょう武藤殿!」

 

「ああ、そうだな・・・・・・て、秋山!?」

 

「ん?どうかしたんですか武藤殿?」

 

「いや、どうかしたって、お前いつアンツィオ高校の制服に着替えたんだ!?」

 

そう、俺は秋山の服装が先ほどまでのコンビん店員の姿からアンツィオ高校の生徒の服に変わっていることに気付き驚く。すると秋山はきょとんとした顔で

 

「え?ついさっきですけど?」

 

「え?」

 

俺は秋山の言葉に絶句する。俺が秋山から目を離した時間はわずか3秒。その間に着替えたというのか?だとすると最早神業といえるな・・・・・俺がそう思っていると

 

「ほら、早くいきましょ武藤殿!」

 

「あ、ちょい、秋山!?」

 

秋山に引っ張られ俺は秋山とともにアンツィオ高校の潜入偵察を始めるのであった。そしてまず最初に俺たちが目にしたものは・・・・・

 

「すごい数の屋台だな・・・・・今日は祭りでもあるのか?」

 

「そうですね・・・・大洗でもこんな数の屋台は学園祭くらいしか見ませんから・・・・・・あ、武藤殿カメラ回ってますか?」

 

「おう!ばっちしよ!」

 

俺はカメラをもって笑う。すると秋山はジェラートを売っている生徒に近づき

 

「あの~すみません」

 

「ん?なに?」

 

話しかけられたジェラートを売っている女子生徒に声をかけると女子生徒二人はこちらを向くと秋山が

 

「あの、私ここに転校したばかりなんですけど。今日は学園祭かなんかですか?」

 

「ん?いつもの日だよ?」

 

「それにしては出店が多い気がするんですが?」

 

「うちらはいつもこんなだって!いろんな部や同好会がこうして店だしているのよ私たちの学校て貧乏だからこうやって屋台出して少しでも部費の足しにしないとね」

 

「なるほど。ありがとうございました!」

 

「いいってことよ・・・・・ところで」

 

秋山が二人にお礼を言うとその二人は俺のほうを見る

 

「その男は誰?もしかして彼氏?」

 

「いや・・・おれは・・・「はいそうです!」あ、秋山!?」

 

「(武藤殿ここは話しを合わせてください)」

 

俺は秋山の突然の言葉に驚く。え!?秋山何を言っているんだ!?

 

「へ~彼氏ね~うちらの学校女子高だけどわざわざ連れてきたの?」

 

「はいそうなんですよ!今日はわざわざ遠くから遊びに来てくれて。それで私の学校を案内しようと思いまして、そうですよね~?」

 

秋山がそう言い俺の顔を見る。すると秋山は俺にウィンクする。それを見た俺は秋山が何を言いたいのかわかり

 

「え?・・・・ああ!そうなんだよ!彼女とは久しぶりに会ってさ!だから思い出作りとして彼女の母校を観光しようかと思ってな」

 

俺は秋山に合わせてそう言うとジェラート売りの生徒二人は

 

「へ~そうなんだ~じゃあ、今回はその熱いお二人さんにジェラートをプレゼントするよ!しかもトリプルでね!しかも200円の所を今回サービスでタダであげちゃうよ~!!」

 

「え?いや、それは悪いよ」

 

「言いて、良いって。せっかく彼氏とのデートなんだ!今日ぐらいジェラートの一個や二個ぐらいただで提供してもバチは当たらないわよ!ほら」

 

「あ、ありがとう・・・・」

 

俺はジェラートを受け取ると生徒二人は

 

「で、あんたら、この後どこに行くんだい?デートスポットならアンツィオ名物トレビーノの泉が有名だよ?」

 

トレビーノ・・・・・・トレビの泉みたいなものか?俺がそう思っていると

 

「あ、いえ。私と彼が戦車好きなんで、戦車道チームの練習が見たいんですよ」

 

「そうかい?でも今は戦車道部は練習してないよ?」

 

「え?そうなんですか?」

 

「ええ、なんでも燃料が足りないってね。でもなんか午後にイベントがあるらしいわよ」

 

「イベント?」

 

「ええ、ここより先の方に戦車道部の連中も屋台やっているから詳しい話はその子から聞きなよ」

 

「ありがとうございます!」

 

「すまない感謝する」

 

俺と秋山は二人に礼を言い、その場を後にした。そして今俺と秋山はその二人からもらったジェラートを食べながら歩いていた。

 

「ここの学校の人たちはいい人ですね武藤殿」

 

「ああ、サンダースのようにフレンドリーだな‥‥‥というより秋山。さっき俺のこと彼氏といった時は驚いたぞ?」

 

「アハハ、すみません。その方がいろいろと都合がいいと思いまして。あ、あの迷惑でしたか?」

 

「いや、迷惑なわけないだろ?でもさ秋山には俺よりも、もっといい男の方がいいと思うぞ?秋山可愛いんだからさ」

 

「か、かわ///っ!?」

 

義弘の言葉に秋山は耳まで顔を真っ赤にしてしまう。すると義弘は

 

「ん?どうしたんだ秋山?顔赤いぞ?」

 

と、心配そうに顔を覗き込むと優花里はさらに顔を赤くし

 

「な、なんでもありません!・・・・・あ、武藤殿あそこの屋台戦車の形をしていますよ!きっとさっき言っていた戦車道部の屋台だと思います。行きましょう!!」

 

「お、おう・・・・(どうしたんだ秋山の奴?)」

 

顔を真っ赤にしながら慌てて屋台の方へ行く秋山に義弘は自分のした行動に気付かず首をかしげるのであった。そしてすぐ秋山の後を追い、戦車の形をした屋台につくと・・・・・

 

「アンツィオ名物鉄板ナポリタンだよ~美味しいパスタだよ~」

 

と黒いショートヘアーのコック服を着ている子が料理をしながら元気にそう言うとその子は俺たちに気が付き

 

「あ、そこのカップルも食べてきな~」

 

と愛想よく笑いウィンクすると

 

「まず、オリーブオイルはケチケチしな~い。具は肉から火を通して、今朝取れた卵をトロトロになるくらい・・・・そして最後にアンツィオ秘伝のトマトペーストを混ぜて、パスタのゆであがるとタイミングを合わせて・・・・・はい!アンツィオ名物鉄板ナポリタンの完成だ!」

 

と、彼女は見事手際であっという間にパスタ料理を作り上げた。その時間なんと15秒!三分クッキングも真っ青なスピードであった。そして彼女は俺と秋山に鉄板ナポリタンを出して

 

「はい。一つで300万リラね」

 

「はっ!?」

 

「えっ!?いつの時代の為替レートですか!?」

 

俺と秋山はその少女の言葉にびっくりする。そりゃそうだろ?リラって言ったら、昔のイタリアの通貨の単位だぞ、て、この学校。売っている商品すべて円じゃなくてリラなのか!?

 

「む、武藤殿どうしましょう。私、イタリアのお金持っていません・・・・・・武藤殿はイタリアのお金持ってますか?」

 

「すまない秋山。あいにく円とドイツの金しか持ってない・・・・」

 

俺と秋山が困っていると、先ほどの子が

 

「あ、あの・・・・お二人さん。三百円って意味なんすけど?」

 

「「え?」」

 

俺と秋山はその子の言葉にまた言葉を失う。そうなら、そうと素直に三百円と言ってほしかった。そう思いつつ俺と秋山はパスタの料金である三百円を支払いパスタを食べると

 

「「美味しい!!」」

 

その味は絶品であった。このボリュームと味で三百円!これは夢のような料理だ。この味なら千円以上払ってもいいくらいだ。それを聞いた子は

 

「だろ~」

 

と嬉しそうに言うと、秋山が

 

「そう言えばこの屋台って戦車道部の人が開いているんですよね?」

 

「そうだぜ。あ、私この部の副隊長のペパロニって言うんだよろしく」

 

と、気さくに言う副長のペパロニさん。すると秋山は

 

「あ、戦車って言えば最近新型が入ったって言いたんですけど?・・・・・」

 

秋山はさりげなく今回の任務である新型戦車のことを聞きだそうとするのだが・・・・・

 

「何~どこで聞いた!」

 

「あ・・・・すみません」

 

と怪しむように秋山を睨み、秋山は委縮して謝るのだが・・・・・・

 

「おめえたち通だね~ここだけの話っていうか超秘密なんだけどさ~」

 

笑顔でこそこそ話するしぐさを取って俺たちにそういう。てか超秘密なら話さないほうがいいんじゃないか?もしかしてこの副長さんおつむ弱いのかな?そんなことをよそにペパロニさんは

 

「重戦車と中戦車を手に入れたんだ!聞いて驚け!イタリアの・・・・・・・なんだっけ?」

 

「え、え・・・・・とイタリアの重戦車と言えばP40ですか?」

 

「そう、それそれ!P40をそれは爪に火を点すくらい稼いであたいらの代でちょうど買えたんだ!それにその余った金額でフラッグ車を護衛するために中戦車も購入できたんだよえ・・・・と確かM15だったけ?それでアンチョビ姐さんやフェル姐さん・・・・・あ、うちの隊長と先輩なんすけど。特に隊長のアンチョビ姐さん喜んじゃって毎日コロッセオの周り走り回っているんすよ。燃料あんま無いからフェル姐さんに注意されているのによ~」

 

 

「あ・・・・・はぁ・・・」

 

。俺たちの任務はこれで達成したが、ペラペラ極秘情報をしゃべるぺパロンさんに俺たちは苦笑してしまう。するとペパロニさんは

 

「あ、そうだあんたらP40見たければ午後にコロッセオで公開されるから見に行った方がいいすよ!」

 

「ありがとうございます!!」

 

「感謝する」

 

「いいってことよ~それよりもお二人さん観光楽しんで来いよ!!」

 

と笑顔で見送られて、俺たちは屋台を後にするのであった。そしてペパロニは

 

「いや~いい二人組だったな~もしかしてデート中だったのかな?宋だったらもうちょっとパスタのボリューム上げればよかったかな?」

 

鉄板ナポリタンを作りながらそう言うと

 

「どう?ペパロニちゃん。パスタの売り上げの様子は?」

 

「あ、フェル姐さん!」

 

と、そこへ先ほど話していたフェルがやってきてそう言うとペパロニは

 

「それがもう大繁盛っすよ!先ほどもカップルがやってきてパスタ買ってくれたんすよ?」

 

「カップル?うちの学校は女子高だけど?男がいるのはおかしんじゃない?」

 

「たぶんうちの生徒が彼氏連れて学校案内しているんじゃないですか?それにそのカップル戦車に興味があるらしくて特にP40のこと知りたがってたっすよ」

 

「なんですって?・・・・・・ペパロニ・・・・もしかしてそれ話したの?」

 

「はい。そうすっけど?」

 

その言葉を聞いてフェルはため息をついてしまい

 

「・・・・・まあいいわ。この前の取材雑誌でどの道知られるのだから・・・・・で、その二人組ってどんな子だったの?」

 

「はい。一人はもさもさ髪の大人しそうな子でもう一人は黒い服着た女性のような顔立ちの男でしたよ?」

 

「もさもさ髪に女のような男?・・・・・・もしや」

 

と、フェルは懐から一枚の髪を出す。その紙には『サンダースよりこの二人には要注意』と書かれていてその写真には先ほどの二人組の特徴と一致する二人の写真が貼られていた。それを見たフェルは

 

「ペパロニ?その二人はどこに行ったか分かる?」

 

「はい。確か午後のコロッセオで開かれるイベントを見に行くって言っていたっす」

 

「そう、ありがと」

 

とそう言いフェルはコロッセオの方へ行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、義弘たちは・・・・・

 

「ふわぁ~」

 

俺は一人であくびをしている。秋山と俺はコロッセオのイベントまで時間があるためサンダースの時と同様、今自由行動をとっている。そして俺は一人でアンツィオ高校を回っている。学校内には生徒以外にも観光だろうか他校の生徒もちらほらと見える。聞けばこの学校はイタリア文化を広げるため、学園長が他校の生徒も出入りOkにしているんだとか・・・・・そんな中、俺はいろんなところを回る。スペイン風階段やトレビーノの泉。そしてイタリアのポンペイ遺跡から発掘され送られた古い神殿の柱とかな。そして集合時間が使づいて俺はコロッセオに向かっていた。すると

 

「ちょっとやめてくれ!!」

 

「ん?」

 

何処からか声がし、そこを見ると、おさげをして眼鏡をかけた女の子が変な男というか他校の不良学生に絡まれている

 

「いいじゃないかよ。俺たちここの観光に来ているんだけど道わからなくてよ」

 

「そう、そう。そこで君にここの案内をしてほしいんだよ~」

 

「だから、私は今急いでいるんだ!」

 

「いいじゃないかよ~そんな用事放っておけばいいじゃないか」

 

強引に彼女の腕を引っ張る不良二人組に俺はため息をつきその二人に近づいて

 

「おい、止めなよ。その子、嫌がっているじゃないかよ」

 

俺がそう言うとその二人組は俺を見て睨み

 

「ああ!?なんだよチビがお前にはかんけいないことだ!」

 

「そうだぜチビ。おら、さっさと去れよ。これからこの子とデートなんだ」

 

「・・・・・チビで悪かったな。それと俺はな嫌がっている女の子に無理やり連れて行こうとする輩を見ていると放っておけない質でな」

 

「うるさい、さっさと行かねえんなら!!」

 

不良の一人が俺に殴りかかろうとするが俺はそれをひょいッとよけ腹に膝蹴りを喰らわせた後奴の両足を掴みブンブンとジャイアントスウィングしてもう一人の不良の方へ投げ二人は倒れ、投げt¥られた不良は目を回して気絶し、ぶつけられた不良は

 

「こ、こいつ・・・・チビのくせに強い・・・・・」

 

「チビ、チビ、うるせえよ・・・・・さて・・・・まだやるか?」

 

俺は威圧を込めた目でそう言うと

 

「ひっ!?す、すみませんでした!!」

 

と不良は顔を青ざめて気絶した仲間を抱えて逃げ出すのであった。そして俺は

 

「やれやれ・・・・・・で、あんた大丈夫か?」

 

「え?・・・・・ああ、ありがとう」

 

俺がそう言うと彼女はお礼を言う園間彼女の顔が若干赤い気がするのだが気のせいだろうか?するとその子は

 

「あ、あの・・・・・あんたは?」

 

「俺か?御覧の通りのただの観光客さ。それより怪我はないか?」

 

「ああ、大丈夫だ。助けてくれて本当にありがとう・・・・・」

 

「言いてことだよ。じゃ、俺。これから行くところがあるから、それじゃあな」

 

「あ、ちょっと待て、せめて名前は・・・」

 

彼女は呼び止めようとしたのだが、義弘は聞こえなかったのかそのまま走り去って行ってしまったのだった。そして残されたその子は

 

「・・・・・・・」

 

顔を真っ赤にしながらその場にただ一人、ポツンと立っていたのだったが

 

「あ、いけない早くコロッセオに行かないとイベントに遅れる!ドーチェが遅れたらみんなに示しがつかない!」

 

と、そう言い彼女も走り出すのであった

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい

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