ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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試合後の宴です!

第二回戦、アンツィオ高校と大洗学園の勝敗は大洗女子へと軍配が上がった。

 

「勝ちましたね道子さん」

 

「ええ。でも私たちの出番は少なかったけどね」

 

小波の言葉に道子は苦笑してそう言う

 

「ねえ、義弘。勝ってよかったわね」

 

道子は振り返り義弘にそう言うが・・・・

 

「・・・・・」

 

義弘はぐったりした表情で壁に寄りかかっていた

 

「義弘?ねえ、あんた大丈夫?」

 

そう言い道子は義弘の体を揺らすと、目を閉じていた義弘の目がゆっくりと開き

 

「・・・・え?篠原。試合はもう終わったのか?」

 

「え?あんた何を言っているの?もう終わったじゃん。私たちの勝ちよ」

 

「え?・・・・ああ、そうだったな。すまんキルゾーンへ向かう途中で寝てた」

 

「ねえ、あんた顔色悪いわよ?車酔いとかそういうレベルじゃないわよ?本当に大丈夫なの?」

 

「大丈夫だ・・・久しぶりの激戦でちょっと疲れただけだよ」

 

「激戦って・・・・あんたからすれば大した戦いじゃないじゃない。本当にあんたこの頃様子が変よ?まさかどこか具合でも悪いの?なら病院に行った方が・・・・」

 

「大丈夫だって・・・・・やれやれこれぐらいで疲れるなんて、俺も腕が落ちたってことだな」

 

「そんな年寄りみたいなことを・・・・・」

 

「とにかく降りよう。みんなのところに行かないとな」

 

そう言い義弘はハッチを開けて外に出るそれを道子が疑いのまなざしで見ているのであった。

義弘たちが下りた後、義弘はみほと合流した

 

「お疲れみほ」

 

「うん。義弘君もお疲れさん」

 

「次はとうとう準決勝だな」

 

「うん」

 

と話し合っていると

 

「いやー惜しかったな~。今年こそは勝てると思ったのに。でもいい勝負だった」

 

とそこへアンチョビがやってきて、みほと義弘の手を握り握手をする。そしてみほにハグをし

 

「決勝まで行けよ? 我々も全力で応援するから! だよなぁ!」

 

「「「おおぉーーー!!」」」

 

アンチョビが仲間にそう呼びかけるとアンツィオの仲間たちは元気いっぱいに声を上げる

 

「ほら笑って!もっと手を振って!」

 

「あ、アハハハ…ありがとうございます」

 

もはやどっちが勝者かわからない。みほは苦笑しながらアンツィオに人たちにお礼を言う。するとアンツィオの生徒たちがテーブルや椅子。そして大きな鍋を用意し始めた

 

「なにが始まるんですか?」

 

みほがアンチョビにそう訊くとアンチョビはふっと笑い

 

「諸君! 試合だけが戦車道じゃないぞ! 勝負を終えたら試合に関わった選手、スタッフを労う! これがアンツィオの流儀だぁーー!!」

 

そう言った瞬間。アンツィオの生徒たちが宴の準備や料理を作り始める

 

「すごい物量と機動力……」

 

「まさに電撃戦・・・・」

 

みほと義弘がポツリとと呟く

 

「我が校は食事のためならどんな労力をも惜しまない! ……この、この子たちのやる気が少しでも試合に活かせるといいんだけどなぁ……。まぁ、それはおいおいやるとして! せーのっ!」

 

「「「いたただきまーす!!」」」

 

そう言い、宴が始まった。みんな美味しくパスタやピッツァを食べうさぎさんチームは同じ一年生であるアンツィオの子たちと仲良く交流をしていた。そして秋山はアンツィオのパンツァージャケットを見て興奮して質問をする中、聞かれた子は困惑した表情をして答えていた

そして互いに一騎打ちをしていたフェルとエレーナも

 

「今回は相打ちだったけど。次は私が勝つからね」

 

「Д。それはこっちのセリフです。次は負けませんよ」

 

とパスタを食べながらそう話していた。そんな中・・・・

 

「・・・・・・・」

 

義弘がパスタを食べた瞬間、顔色が変わった

 

「義弘君。どうしたの?」

 

みほが訊く中、義弘の表情は少し動揺した表情をしていた

 

「ん?どうしたんすか兄貴?」

 

そこへペパロニがやってきて義弘にそういう。そう言いながら義弘はまた一口パスタを食べるが、また動揺した表情になる

 

「義弘君?」

 

「本当にどうしたんすか?もしかして兄貴の口に合わなかったすか?」

 

「え?いいや。違うよ。あまりにも美味しかったからちょっと言葉が出なかったんだよ」

 

「そうだったんすか~よかった兄貴の口に合って」

 

ペパロニが嬉しそうにそう言うと

 

「ねえ、先輩~」

 

「ん?どうした?」

 

と、うさぎさんチームのあやが義弘に声をかける

 

「すみません。そこの香辛料取ってくれませんか?その赤い奴」

 

ちょうど義弘の席の前には、同種の容器に入った香辛料が複数置かれていた

 

「ん?ああ。いいぞ・・・・・」

 

そういい香辛料を取ろうとしたが急に手がピタッと止まる。

 

「・・・・・」

 

そして義弘は目をぱちぱちさせ目をこすって香辛料を見る

 

「どうしたんですか先輩?その香辛料ですよ?」

 

「え?ああ。ほら」

 

「先輩。それ胡椒ですよ?私が言ってるのはその赤いパウダーのやつですよ」

 

「あ、赤・・・?」

 

なぜか義弘は綾の言った香辛料を取らない。それどころか。目を丸くして、瞬きを繰り返している

 

「はい。これだな」

 

と、そこへアンチョビがやってきて赤いパウダーの入った容器を取り綾に渡す

 

「あ、ありがとうございます」

 

「義弘君?どうしたの様子が変だよ?」

 

「・・・・・・・・」

 

みほが心配そうに訊くが義弘は答えない。気の抜けた顔でひたすら瞬きを繰り返し、目を擦る

 

「義弘君?」

 

「おい。武藤。大丈夫か?」

 

「え?ああ…大丈夫だよ。すまないちょっと席を外すよ」

 

そう言い義弘は席を立ちその場を去る。みほは先ほどの義弘の表情を思い出していた

 

「(義弘君・・・・・・どうしたんだろ?いつもの義弘君じゃない)」

 

そう思う中、アンチョビは・・・・

 

「どうしたんだろ?あいつ?」

 

不思議そうに首をかしげると

 

「ちょっと千代美」

 

「なんだ?フェル?ていうか千代美じゃないアンチョビと呼べ」

 

「わかった。わかったわよ・・・・で、あの男にいつ告白するの?」

 

「え///!?」

 

フェルの言葉にアンチョビは顔を真っ赤にする

 

「ほら、雑誌に書いていたじゃない。『その人の心を射止められるのはあなたの勇気次第です』って。こんなきれいな夕焼けに今行かずにいつ行くのよ!」

 

「え・・・えっと・・・その今度にしないか?」

 

「ダメ。まごまごしてると誰かに先取りされるわよ。ほら、さっさと行った!!」

 

「うわぁっ!?」

 

そうフェルはアンチョビの背中を強くたたき彼女を激励する。

 

「フェル・・・・・すまないありがとう!」

 

そう言いアンチョビは武藤を追いかけるのだった

 

「(さっきのは、一体・・・・・・気のせい、じゃないよな・・・・・・・)」

 

義弘は人気のないところでそう何かを考えていた

 

「はぁ……………………」

 

軽くため息をついた瞬間だった

 

「っ!?」

 

急に肺や心臓に激痛が走る

 

「ゴホッ!ゴホッ!ゴホッ!!!」

 

血が吐き出そうなくらいの咳と心臓が締め付けられるような激痛が義弘を襲う

 

「こっちもか!糞・・・!」

 

顔を歪めながら義弘は胸ポケットから錠剤の薬を取り出し一粒呑む。やがて激痛はだんだんとおさまり義弘は息を切らしながらしゃがみ込む

 

「(薬の効き目も・・・・・あまり効かなくなってきたな。これはますますやばいかもしれないな)」

 

義弘がそう思い。立ち上がると

 

「ここにいたのか武藤義弘」

 

「アンチョビさん?」

 

そこへアンチョビがやってくる

 

「どうしたんですか?こんなところに?」

 

「そ、その、お、お前にいっときたいことがあってな……」

 

「俺に?」

 

「あぁ……」

 

アンチョビはもじもじしながらそう言う。

 

「あ・・・あのな。お前には以前助けられたことがあるんだ。だからそのお礼を言いたくて」

 

「助けた?」

 

「ああ。私のことを覚えているか?ほら」

 

そう言いアンチョビは眼鏡を取り出してかけると、義弘はじっとアンチョビさんを見て

 

「う~ん・・・・・あっ!あの時変な奴らに絡まれてた。へ~アンチョビさんだったのか」

 

「あ、ああ。本当にありがとうな」

 

「いや、お礼を言われるようなことじゃないって」

 

「でも言わせてくれ。本当に本当にありがとう。だから・・・そのあの、良かったら………その・・・・・わたしと・・・・」

 

「ん?」

 

顔を赤くしもじもじするアンチョビ。

 

「どうしたの?」

 

「その・・・わたしと・・・・わたしと・・・・携帯のメールアドレス、交換しないか?」

 

「え?」

 

告白するつもりがメアド交換しないかと言ってしまう。アンチョビ。彼女はまだ告白する勇気がまだなかったみたいだ。そんな彼女の気持ちを知らない義弘は首をかしげて

 

「え?そんなんで良ければ別にいいですよ?」

 

「ほ、ほんとうかっ!やったぁー!!」

 

と、義弘の言葉にアンチョビは嬉しそうに飛び跳ねた。告白は出来なかったが、その一歩としてメアドを交換できたことに彼女は嬉しかったみたいだ

そして義弘とアンチョビはアドレス交換をするのだった。そしてしばらくして二人は宴へと戻り、その後、二校のチームは派手にどんちゃん騒ぎをするのであった。

しかし、その宴の中、先ほどの義弘の様子をみほと道子だけは不穏に思っていたのであった。

 

 

 

 

 

一方、その頃

 

「ええ、こちらも無事に勝ちましたわカチューシャ。次は準決勝よ」

 

『そう。さすがダージリンね』

 

ダージリンが誰かと電話をしていた

 

『ま、カチューシャでも勝てたんだから、たぶんあなたでも勝てるでしょうね』

 

「ふふ。勝負は時の運と言うものよ。まあ簡単に負けるつもりはありませんが、それよりあなたの次の相手みましたか?」

 

『ええ。見たわよ。でもあれなら練習しなくてもいいわね。相手は聞いた事も無い弱小校なのよ?』

 

「でも、相手は家元の子よ?それも、西住流のね」

 

『えっ!?』

 

電話越しからカチューシャと呼ばれた少女が驚きの声を出す

 

『ちょっとノンナ。そんな大事な事を、なんで早く言わないのよ!?』

 

『先日から、何度も言ってます』

 

『聞いてないわよ!』

 

電話の向こうでカチューシャともう一人の女性が聞こえた。だがダージリンは落ち着いた表情で

 

「落ち着いてかチューシャ。西住流といっても妹の方よ」

 

『え?妹?な~んだ………よかったゲソ』

 

「ゲソ?」

 

『な、なんでもないわよ!』

 

「黒森峰から転校してきて、無名の学校をこの舞台にまで引っ張り上げてきたんですって」

 

『ふ~ん……………それで?そんな事を言うために、電話してきたの?』

 

「まさか。ただあなたとお話ししたかっただけですわ。あ、そうそう彼女だけじゃないわ。彼もそこにいるわ」

 

『彼?』

 

「あら?あなた知らないんですの?三年前に黒森峰から消えた黒いオオカミのことですわ」

 

『ヨシーシャがっ!?』

 

ダージリンの言葉にカチューシャは驚いた声を出す

 

「あら?彼のことを知っているのね?」

 

そうダージリンがそう言うと

 

『ダージリン。次に来るのはいつ?』

 

「え?そうですわね?準決勝が終わった後ならいいでしょうか?」

 

『そう‥‥ならその時は彼も連れてきて』

 

「あら?彼に会いたいのですかカチューシャ?」

 

『ええ、ダージリン。それにたぶんヨシーシャも私に会いたいと思うわ』

 

「あら?どうしてですの?」

 

『だった、あいつはこのカチューシャの・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               ・・・・・・弟なんだから』

 

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい
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