ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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雪の中の二人

放課後、皆が家に帰っているとき俺とみほは教室に残っていた。

理由はプラウダ戦についての作戦会議だ

 

「今回の準決勝は15両までが出場できるから15両対6両、それにあっちはT-34/76に85」

 

「それにkⅤ2にIS2重戦車。戦力的には厳しいな」

 

卓上で俺とみほはプラウダがどんな車輛を出すか予想していた

俺もみほも今回の戦いでプラウダは必ずこの二輌を投入してくることを予想していた。kV2重戦車は155ミリ榴弾砲を搭載した『街道上の怪物』の異名をとる戦車であり、IS2は122ミリ砲搭載し、榴弾だけでもティーガー1の正面装甲にヒビをつけるほどの破壊力を持つ戦車だ

 

「特にIS2は、一撃でティーガーを仕留められるし、しかもプラウダにはサンダースのナオミと並ぶ名砲手ノンナという人がいるからな。もし彼女がIS2に乗っていると厄介だ」

 

「うん。それにプラウダは引いてからの反撃が強いから、ここは慎重にいかないと」

 

「ああ。この戦いは長期戦になるな・・・・」

 

と、俺とみほは作戦を練っていた。カチュ姉・・・・カチューシャらプラウダの得意とする戦法は二重包囲。敵を誘い込むようにして自分の有利な場所へ導き包囲し殲滅するのがプラウダのやり方だ。

その時俺は一つの不安があった。それはうちらのチームだ。全国大会で二回も勝利している。きっと彼女らのことだから長期戦に不満を持つ子も出るかもしれないな

 

「義君。この作戦内容でどうかな?」

 

「今のところはそれでいいかもしれない。まあ、プラウダの動きに要注意ってところだな・・・・」

 

不安そうに言うみほに俺はそう答える

 

「ゴホッ!ゴホッ!」

 

急に咳が出て肺が痛み始め俺は少し屈んでしまう

 

「よ、義君!?大丈夫!?」

 

俺がせき込んで苦しそうな表情をするとみほが心配な顔して俺に駆け寄る

 

「だ・・・大丈夫だよ」

 

「でも…きょうの昼も保健室に行ったんだよね?顔色の悪いし、もしかしどこか体の具合が悪いの?だったら今回の試合は・・・・」

 

「大丈夫。大丈夫だから、心配しないでくれみほ。俺は大丈夫だから、ほら!」

 

そう言い俺はみほに心配かけさせまいと、元気に体を動かし何ともないと言う

 

「本当に・・・大丈夫なの?」

 

みほはじっと俺の目を真剣な目で俺を見る。なんか見透かされそうな鋭い眼だ。その目は姉のまほさんや母親のしほさんのように鋭かった

 

「大丈夫だよ。だから心配しないでくれ」

 

「本当に?」

 

「ほんとにほんとだよ。大丈夫だって」

 

俺は笑顔でが任してそう言うがみほは俺の顔をじっと見てやがて

 

「・・・・わかった。義君がそう言うのなら、私信じるよ」

 

「そうか・・「でも・・」でも?」

 

「無理は絶対にしないで・・・・前みたいに怪我する義君。私見たくないから」

 

みほは真剣な表情で俺に言う。本当に俺のことを心配していってくれているのだろう。その思いは鈍感な俺にもひしひし伝わっている

 

「・・・・わかった。絶対とは言えないけど。約束する」

 

「約束だからね」

 

「ああ。わかったって」

 

俺はみほの言葉に頷いた。だが、果たして彼女の約束を守るれるのだろうか。肺を病み、いつ死ぬかわからない俺がみほとの約束を守れるのか・・・

 

「(いや…守るしかないな。それに約束したもんな。みほとエリカで桜を見るって・・・・)」

 

俺はまだ死ぬわけにはいかないとそう心に決め。窓を見ると・・・・

 

「…あ、雪が降ってきたな」

 

「あ、ほんとだ」

 

作戦会議をしている中、窓の外を見ると雪が降り始めた。まあ、試合会場が雪原だからなそこに向かえば雪も降るだろう

 

「この天気を見ると。もっと降ってくるな。今日の会議はここでおしまいにして帰るか?」

 

「うん・・・・・・あっ!」

 

「どうした?」

 

「私、傘持ってくるの忘れちゃった…」

 

「相変わらず、そこはおっちょこちょいだな・・・みほは」

 

「む~義君の意地悪」

 

そんなむくれ顔で言っても怖くないぞ、みほ。むしろ可愛い・・・・

 

「雪だし、走って帰ればそこまで濡れないかな?」

 

「雨と違って、スリップして転んだらどうする?試合前に怪我したら大変だぞ?仕方ない俺の傘貸してやるから」

 

「え?でも義君は?」

 

「男は風の子。このぐらいの雪我慢するさ。それにみほは隊長だろ?体調を崩したら困るだろ隊長だけに」

 

「義君…それはちょっと笑えないかな?」

 

え?結構受けると思ったんだけどな…まあ、いいか。俺とみほは教室を出て傘が立ててあるところに行き、俺は自分の傘をみほに差し出す

 

「ほら」

 

「う・・うん。ありがとう。義君」

 

そう言いみほは俺の傘を取る。みほがおずおずとしながらも上目遣いでこちらを見ながら傘を差し出してきた。

 

「ん?どうしたんだ?」

 

急な行動に俺はみほに訊くとみほは

 

「その・・・・義君。一緒に、帰ろ?」

 

「いや、遠慮しなくていいよ」

 

「ダメだよ。そのまま帰ったら義君風邪ひいちゃうし、それに傘、まだ一人分空いているから。二人で帰ろうよ。二人一緒なら濡れないし風邪もひかないよ。・・・・ね?」

 

「・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「・・・・・・」」

 

結局俺はみほの提案に乗り、一つの傘の下・・つまり・・その。あれだな相合傘の状態で帰っていた。

いや、だってみほの奴、何度もいいって言っても聞かないからさ

昔から強引というか頑固というか。一度決めたらなかなか引き下がらないのがみほなんだよな

俺とみほの指す傘には、しとり、しとりと雪がふんわりと積もる。そして地面は白い絨毯のように真っ白だった

 

「なんか…こうすると昔を思い出すね?」

 

「ん?なにがだ?」

 

「よく中学の時雨が降って私が傘を忘れたとき、義君が傘をさして家まで送ってくれた時のこと・・・・」

 

「ああ・・・・そう言えばそんな時もあったかな?」

 

確かに中学の時・・・・黒森峰中等部のとき雨がよく振ったときはみほは傘を忘れる時がたまにあった。その時はまほ姉が送ってくれたりもしたが、いないときは俺かエリカが送っていた…いや、俺が送ることが多かったな

そう言えばみほ。俺がいるときだけ傘を忘れていたような・・・・・ま、気のせいだろ。

 

「懐かしいね・・・・昔はよく。エリカさんと一緒で買い物に行ったりして」

 

「ああ、みほの場合はコンビニ巡りだったな。一店舗だけで一時間以上居座っていたよな?俺とエリカ。みほの気が済むまで雑誌コーナーで待ってたんだぞ?」

 

「む~だってコンビニ好きなんだもん」

 

「まあ、そこがみほらしくて俺は好きなんだけどな」

 

「えっ!?そ、それって・・・・」

 

と、みほは顔を赤くし、下を向いてしまう。あれ・なんか変あんこと言ったか俺?すると

 

「あれ?義君。手、震えているよ?もしかして寒いの?」

 

「そんなことないさ」

 

実際はすごく寒いけど、男ならここは我慢しないと。俺がそう思っているとみほは俺の手を握り

 

「強がっちゃだめだよ!ほら、こうすれば暖かいでしょ?」

 

と俺の手を握り締めるみほ。その顔は若干恥ずかしそうに赤く。書くいう俺自身も少し小恥ずかしかった。鏡を見れば俺の顔もみほのように赤いのだろうか?

 

「「・・・・・・」」

 

手をつないだまま、そのまま気まずい雰囲気が流れる。

昔はよくみほと一緒にいたが手をつないだのはこれが初めてだった。

何を話したらいいのだろうか?俺はどうすべきか考えた。

だができる限りならこの状態が続いてほしいと思う自分もいる。

そう…あの頃。俺とみほが昔みたいに・・・・・

 

その後、俺たちは何も話せないまま、雪の白い絨毯の上を歩いた。ただ氷を踏む音しか聞こえず。俺とみほが住む寮へと歩き出す。

 

だが、この時俺とみほの前に一人の来訪者が来るなんて今この時の俺とみほは知る由もしなかった

 

 

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい
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