ガールズ&パンツァー~黒森峰からやってきた狼~   作:疾風海軍陸戦隊

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戦車探します

俺は戦車を探すため駐車場に向かう。まあもしかしたら豆戦車、軽戦車ぐらい見つかるだろう。すると駐車場入り口辺りにつく。そしてしばらくあたりを歩いて回っていたが動きそうな車両は見つからなかった。

 

 

「あれ?義弘君?」

 

「ん?みほ」

 

振り向くとそこにはみほとその友達二人、確か・・・・武部さんと五十鈴さんだったっけ?それとその隣にいるのは

 

「奇遇ですね武藤殿」

 

「よう、秋山」

 

クラスメイトの秋山だった

 

「あれ?義弘君。優花里さんのこと知ってるの?」

 

「ああ、彼女とはクラスメイトだよ。それでみほたちも戦車探しか?」

 

「うん。あっ!そういえば紹介してなかったけど、こちらの二人は私の友達の・・・・」

 

「私、武部沙織」

 

「わたくしは五十鈴華と申します。よろしくお願いします」

 

「俺は武藤、武藤義弘だ」

 

俺は二人に挨拶する。すると、みほは何か気づいたように首をかしげる

 

「あれ?そういえば、義弘君。なんで義弘君は名字が武藤になってるの?確か私と初めて会ったときは高杉だったよね?」

 

みほ・・・・今更それ聞くの?

 

「ああ、それか。まあ・・・・そのいろいろとあってな。あまり深く聞かないでくれ」

 

俺は苦笑しながら言う。

 

「高杉・・・・・・どこかで聞いたような・・・・それに武藤殿の羽織っている服どこかで・・・」

 

秋山が俺の昔の苗字である高杉っという言葉に反応する

 

「秋山さん。どうしたの?」

 

「え?ああ、なんでもありません。それより武藤殿は戦車を見つけることはできたのですか?」

 

「いいや。さっぱりだ。秋山やみほたちはここいら辺探したのか?」

 

「うん。でも一両もなかったんだよ」

 

「さすがに駐車場にはないと思いますよ沙織さん」

 

「え~だって戦車も車みたいなものじゃん~」

 

武部さんの言葉に五十鈴さんがつっこむ。まあ、俺も似た感覚でここいら辺探していたから人のこと言えないんだけどな。

 

「そうか・・・・」

 

「はい。それでこれから校内にある森に行こうと思っていたんですよ」

 

「森か・・・・駐車場に比べればもしかしたらあるかもな・・・」

 

そんなこんなで俺はみほたちと一緒に森へと向かうのであった。

 

 

「うへ~山道って結構きついね~ていうよりなんでみほや武藤君は平気な顔で歩いているのよ!」

 

森についた俺たちだが結構急な坂道が多く、武部さんなんか結構しんどい顔をしていた。秋山や五十鈴さんは武部に比べると平気そうな顔をしているのだがでも少しきついという顔をしていた。

 

「なんでって言われてもな‥…まあ、慣れかな?」

 

実際、黒森峰時代、ティーガーⅡの砲弾二個背負って坂を走らされたことがあった。無論みほもだ。まあ、みほや女子は3号戦車の砲弾だったけどな。そう言えば他にはつり橋から逆さづりされて精神力を養う訓練とかあったな‥…マジで虎の穴みたいな訓練やらされたな。よく生きていられたよ・・・・・

 

「あら?」

 

すると、五十鈴さんが何か臭いをかぐしぐさをする。

 

「どうしたの華?」

 

「なんか、花の匂いに混じって、ほんのりと鉄と油の匂いが…」

 

そう言い五十鈴さんはその場所へと向かう

 

「えっ!?華道やってるとそんなに敏感になるの!?」

 

「いえ、わたくしだけかもしれませんけど……」

 

そう言い、五十鈴さんはさらに奥へと向かうのであった。

 

「それではその場所に向かってパンツァー、フォー!」

 

「パンツのアホっ!?」

 

秋山の言葉に武部さんは驚いて、聞き返す。

 

「沙織さん。パンツのアホじゃなくて、『パンツァー・フォー』、ドイツ語で『戦車前進』って意味だよ」

 

みほが苦笑しながら言う。まあ、初めてその言葉を聞いた人はまずその反応をするだろうな。だって紛らわしいよなあれって・・・・

まあ、そんなこんなで、俺たちは先へと進むとすると茂みの奥に何やら黒い塊が見える。近づいてみるとそれは戦車だった。五十鈴さんの鼻すごいな・・・・・

 

「これは・・・・・」

 

「38tのC型軽戦車だな」

 

「なんかさっきのより小っちゃい……傷だらけでポツポツしてるし」

 

「そ、そんなことないです!小さい戦車ですがこれはすごい戦車なんですよ!38tはロンメル将軍が・・・・・」

 

と、秋山が嬉しそうに38tにほおずりしながら熱弁をする。同じ教室だったけど本当に戦車が好きなんだな秋山は、まあ、それはそれで秋山らしくて良いんだけどな。

 

「あ!因みにですけど、38tの『t』というのは、『チェコスロバキア製』という意味であって、重さの意味ではないんですよ!・・・・・・・・・・はっ!」

 

そして自分の暴走に気づいたのか、力説した後固まってしまった。

 

「今、生き生きしてたよ」

 

「……すいません……」

 

秋山は我に戻り謝る。

 

「別に謝るようなことじゃないよ秋山。」

 

「む、武藤殿?」

 

「秋山は戦車が大好きなんだよな?」

 

「え?あ、はい・・・・好きです」

 

「なら、それでいいじゃないかよ。好きなら好きで堂々と言えばいいよ」

 

「む、武藤殿・・・・」

 

と、秋山が嬉しそうな顔をする若干秋山の顔が赤い気がするんだが気のせいだろうか?

 

「・・・・・・」

 

みほは秋山と武藤の顔を見て複雑そうな顔をする。

 

「まあ、とりあえず1輌見つけたな。」

 

「そうだね。あと5輌だね」

 

「それじゃあ私、生徒会に連絡するから」

 

そう言いみほは携帯を取り出して生徒会に報告する。ほかのやつらも見つけているかな?俺はあたりを見てると西の方角に何かを感じる。

 

「・・・・・・」

 

なんか、俺を呼んでいるようなそんな感じだった。俺は無意識にその気配がする方向へと歩きだしたのだ。

 

「確かここいら辺だと思ったんだけどな・・・・」

 

俺は気配を感じた場所へどんどん進んでいく。すると、開けた場所に出る。周りには草木が生い茂っており俺の目の前にはボロボロになった倉庫のようなほったて小屋みたいなのがあった。あの状態を見ると何十年も使われていない感じだった。俺は倉庫に近づく。幸いカギは掛かってない。俺はその倉庫の扉を開ける。すると目の前に一両の戦車があった。車体の色はカーキー色の戦車でにゅっと細長く力強い感じの砲身に傾斜装甲が特徴だった。その戦車とは・・・・・

 

「パンター・・・・・」

 

俺の目の前にあったのはかつて重戦車並みの攻撃力を誇ったナチスドイツ軍の中戦車、パンターの最終形態のパンターGだった。

 

 




今回は短いですがここまでです。評価、感想お待ちしております

義弘は生存させる?

  • 生存しない
  • 生存させる
  • 生存するが長くは持たない
  • 死ぬが転生する
  • どっちでもいい

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